2015年1月 1日 (木)

ニューヨーク2014 ひとり合宿のまとめ

無事に帰宅してひとり合宿のまとめを。

今回は4日間で14本の計画をしていたが、結果は12本。オフでもう2本観る予定だったが、1本は体調的に無理だな、という判断で、もう1本はラミン・カリムルー休演に伴うスケジュール変更で諦めた。この2本は機会あればまたチャレンジしよう。

今回のハイライトは、イディナ・メンゼル、ノーム・ルイス、ラミン・カリムルーというブロードウェイを代表する3人のミュージカルスターと、ヒュー・ジャックマンというブロードウェイとハリウッドを兼任する大スターを見るというかなーりミーハーなものだった。

ラミン@バルジャンを見られなかったのは残念至極で、そう長くも登板しないだろうから諦めるより他はなさそうだが、舞台が生ものである以上、そういうこともある。大きなトラブルもなかったし、感謝の気持ちでいっぱいだ。

作品としてマチルダ、アラジンを観ることができたし、オフでも「Here Lies Love」に素晴らしい刺激をもらった。実に充実した4日間だったといえよう。

もろもろの事情であまり更新できていないこのブログだが、やはりブログを書くのは楽しい。久しぶりだったのでもともとまずい文章がますますチープになり、書くのに時間もかかって毎晩2~3時間しか寝られなかったが、それも含めて充実感がある。今年こそもうちょっと更新して自分を鍛えたい。

31日の朝に現地を立って、成田に着くのが1月1日の午後なので、いつ新年を迎えたのか分からなかったが、CAさんが教えてくれたので成層圏の初日の出を拝むことができた。

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そんなこんなで今年もよろしくお願いします。

2006年から隔年でこの時期にニューヨークを訪れているが、リーマンショック以降、今回が最も景気がいいように感じた。物価は軒並み上がり、ショーのチケットも高騰しっぱなし。ホテルもレートが上がり、なのに一杯。いつも早めに入れたのに今回は無理。連泊の掃除は午後になっても終了しないし、エレベーターも来ない。

円安もあって、旅行者には厳しい状況だが、街が華やかになっているのはいいことだ。90年代に初めて来たとき、老舗デパート、サックス・フィフィスアベニューのショーウインドーを使ったクリスマスのデコレーションにびっくりした記憶がある。しかし、ここ何回かは縮小気味で、以前は列をなして見物する人がいたのに、足を止める人も少なくなっていた。ところが今回はその豪華さが復活しただけでなく、壁面全体を使ったプロジェクションマッピングが行われ、大勢の人を集めていた。その模様を動画で。

時代は変わる。その変化の息遣いを明確に感じられるのがこの街の魅力だ。しかしその変化と、忘れてはいけない悲劇の記憶との間でどう折り合いをつけるか、それはこの街でも意見が分かれる。正解はないのだろうが、その議論に日本人が学ぶべきことは多いだろう。

11月、旧ワールドトレードセンター跡地に開業したワン・ワールドトレードセンター。その壁面を雲が流れていた。

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2014年12月30日 (火)

Jersey Boys (ジャージーボーイズ)

12/30 19:00
August Wilson Theatre

昨日ラミン・カリムルーが突然休演したレ・ミゼラブル。そんなこともあろうかと今日の夜の回も押さえておいた。

これは買うときに、昼はラミン休演だけど夜は出る、と確認して買ったから大丈夫、と劇場へ行ったところ、昼は出たけど夜は休む、という掲示が。そりゃあないぜラミン・・・。

だがそんなこともあろうかと、この時間帯の別の作品も押さえておいた。

戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ――シャア・アズナブル

そう、遠征は戦い。時間との勝負。ラミン・カリムルーのバルジャンが観られないのは涙が出るほど残念だが、残念がっている余裕なんてないのである。

というわけでこの遠征最後の作品は「ジャージー・ボーイズ」に。映画化もされたし、2014年の 掉尾を飾るには相応しい作品と言えよう

じつはジャージーボーイズ、今更ながら初見である。

2006年のトニー賞を総なめにして、マンマ・ミーア!以降大量生産され、そのほとんどが消えてなくなっている既存のアーティストの楽曲を使ったいわゆるジュークボックス・ミュージカルの中で、数少ない成功を納めた作品だ。

これまでこの作品を素通りしてきたのは、フォー・シーズンズなんて世代じゃないし、というのがひとつと、けっこうな英語力を必要とするという2つの理由から。もちろん後者のほうが大きかった。

しかし、ご存じのようにクリント・イーストウッドが映画にしてくれた。それで予習も可能になったので劇場に足を運んだのだ。だが、あの映画を観たのは単なる「予習」ではなく、実に感動的な体験だった。作品としてのテンポがいい。深刻なエピソードについても、あくまでドキュメンタリータッチではなく、エンターテインメント枠組みを外さないように描いている。それらによって、とても「心地いい」映画になっていた。

そうなると、その心地よさが映画独自のものなのか、もともとの舞台にあった要素なのか、というところを知りたくなるのが人情というものである。

舞台が始まると、映画同様、とてもいいテンポで話が進んでいく。シリアスな場面でも笑いを織り交ぜ、決して観客を不安にさせずに物語を展開していくのも同じだ。なるほど、映画はそうした舞台の印象をそのまま映像に持って行ったわけか。

だが、舞台より映画はぐっと情感に訴えかけるものになっていた。逆に、舞台はライブの迫力で押し切っている部分もある。これは、どちらが優れているというよりも、舞台と映像、それぞれの特性を生かした結果だろう。

舞台では、とにかく楽曲披露ごとに大いに盛り上がり、歓声が飛ぶ。クライマックスの「君の瞳に恋してる」ではもちろんショーストップ。その瞬間、劇場の観客はコンサートの観客という役を演じる。これはライブでしかできない演出であり、この作品の大きな魅力を構成している。

映画ではその熱狂は望めない。その部分を埋めるために、脚本をブラッシュアップし、観客にどう感動を伝えるか緻密な計算で作品を構成していく。もちろん、もともとの作品に素養がなければその作業は進まない。映画より先にこの舞台を観ると、ほとんどの人が「いやー盛り上がって楽しかったなあ」という感想を持つはずだが、その先に、磨いて輝かせられる要素を見出したクリント・イーストウッドのプロデュース力はさすがという他はない。改めて、映画人としての彼の存在に強い敬意を抱く。

舞台と映画の両方に接すれば、舞台の熱狂を思い出しながら、映像で何度も繰り返しこの作品を味わうことができる。なんとも贅沢な楽しみ方だ。帰りの飛行機の映画プログラムに入っていたので、さっそく実践してみようと思う。

アプローチは違えど、舞台も映像も、方向性としては同じところに向かっている。紆余曲折や挫折、悲劇があっても、人はそれを乗り越えられる、という、ある意味とてもシンプルな人間賛歌。それを説教っぽくなく、軽やかな音楽にのせてさらっと、スマートに歌い上げる。だからラミン・カリムルーのバルジャンが観られなくたって、気にすることはないのだ(←引きずってる)。

そういえば、4年前、大雪のために新演出のレ・ミゼラブルを観られない事態になったとき、助けてくれたのはニュージャージーの劇場の人たちだった。今度のミゼラブルな状況も、ジャージーな作品に救われたわけか。観劇って、旅って、人生って面白い。

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Jersey Boysのウェブサイト
http://www.jerseyboysinfo.com/

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THE HALAL GUYS

最近、日本でもハラルフードが注目を集めているが、ニューヨークの街角でもその屋台は多い。

その中で最も人気があり、いつも行列ができているのがヒルトンホテルそばに出ている「THE HALAL GUYS」だ。

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並んでいても、オペレーションが確立しているのでさほど待つことはない。基本はライスの上にチキンが乗ったもの、羊肉が乗ったもの、そのミックスだ。そして中東風コロッケのような「ファラフェル」を乗せたものもある。値段はすべて7ドルだった。

ドクターペッパーのボトルを買っても9ドル。何もかも高いマンハッタンでこの値段は魅力だ。

ホテルに持ち帰ってあけてみると、ライスが見えないほど肉を敷き詰めてあり、なかなかのボリューム。2人で食べてもいいぐらいだ。

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味もあまり癖がなくてとてもおいしい。ヨーグルトのような白いソースと、唐辛子の赤いソースがついてくる。白いソースはたっぷりかけるとおいしいが、赤いソースはうかつにかけると即死するレベルの辛さだった。

ミッドタウンに泊まる際、夕食を軽く済ませたいときはおすすめの一品だ。



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IF/THEN

12/30 14:00
Richard Rodgers Theatre

イディナ・メンゼルがいかにすごい人であるか、日本人は本当にわかってない。

「アナと雪の女王」のおかげで知名度はぐんと向上したが、Yahoo!ニュースの見出しで「アナ雪歌手」とか紹介されているのを観るといったんプリントアウトして八つ裂きにしたくなる。

紅白歌合戦によってその認識が変わることを期待したいが、この話もちょっと微妙だ。なんか「松たか子の替わり」みたいになってるのが気に入らない。もちろん松たか子は舞台で何度も観てるし、演技はもちろんのこと、歌の実力があることも知っている。女優としての比較ならいい勝負かもしれないが、ミュージカルという場で比較したら、これはもう比較にならない。いま、現役ばりばりのブロードウェイ女優で、その名前だけで人が呼べるのは彼女ぐらいだ。

「RENT」は彼女が出演しているときにニューヨークに行っているのだが、観ていなかった。そして「ウィキッド」のときはすでに彼女は降板していた。このとき、ウエストエンドのオープニングに出演しているので、今思うとそのときはニューヨークでなくロンドンに行くべきだったなあ、と後悔。

そのイディナ・メンゼルをやっとライブで観られる。「RENT」でも「ウィキッド」でも、CD(RENTは映画でも)でしか聴いたことのない彼女の歌をついに聴けるのだ。

作品は完全オリジナルなので、予習不可。タイトルからすると、もし自分の人生で、別の選択をしていたら・・・という、何だか「ガラスの仮面」の演劇コンクールで劇団一角獣が上演した「運命」ような話か?まあ理解できずとも彼女の歌声さえ聴ければよしとしよう。

幕が上がり、イディナが舞台に登場。「Hi, It's me」の一言だけで拍手が起こる。異様な雰囲気だが、イディナ様の信者としては自分も歓声を上げたいところ。

正直、話はさっぱり分からなかった。すみません。英語力の問題です。

どうも同じ登場人物たちの間で2つの物語が進行している(らしい)のだが、英語が理解できず付いていけなかったので、途中でジョジョ第二部のカーズのように「考えるのをやめた」。

開き直ったところ、逆に楽しくなってきた。細かいストーリーは分からないが、甘々のラブストーリーの中に、ゲイのことや開発の問題など、ニューヨークの「今」を盛り込み、リアルさを感じさせる構成、シンプルながら大きな鏡の効果的に利用した舞台セット、そして「ネクスト・トゥ・ノーマル」でトニー賞に輝いたトム・キットによる音楽は、自然に耳に入ってくる軽やかさで、この物語の「日常感」を演出している。ちなみにこの作品の脚本&演出も、「ネクスト・トゥ・ノーマル」のブライアン・ヨーキーとマイケル・グリフだ。話がこれほど分からなくても、ちっとも眠くならないし、感動もする。これは作品の持つ力だろう。とか英語わかんない奴が偉そうに言うなよ、って感じですが。

脚本は緻密に構成されているが、同時に、イディナ・メンゼルの魅力を200%引き出すために作られていることも間違いない。とにかくモテモテ。なんだか「SEX and The City」に古き良き時代の少女漫画の主人公が成長して紛れ込んだような。

作品自体、決しておざなりに作られたものではなく、別の女優が演じても十分に見応えのあるものとして完成されているのだが、ことイディナ・メンゼルが出ている限りは、もうすべての視線が彼女に集中する、まるで新宿コマ劇場の「北島三郎 新春特別公演」のようだ。でもエンターテイメントなのだから、それでいいんじゃないか?

生イディナ様の歌は、CDで慣れ親しんだウィキッドの「Defying Gravity」のような歌い上げるナンバーでは鳥肌が立つし、日常生活の演技の中でさらっと歌うときにもその歌声に耳が自然と傾く魅力にあふれている。そして演技の面では、映画RENTのモーリーンで見せていたような、ちょっとした表情で笑いを誘う、コメディエンヌの才能も片鱗を見せつつ、細かい芝居で飽きさせない。こりゃ眠くならないわけだよ。

観終わったあとには、とにかくイディナ・メンゼルを堪能した、という満足感でいっぱい。RENTやウィキッドのぶんも取り返した感あり。でもちゃんと作品への敬意もきちんと残る。単なるイディナ様のワンマンショーで終わらせない、ブロードウェイの面目躍如だ。

何しろ、イディナ演じるエリザベスの旧友、ルーカスを演じている男性、すごーく見たことあるよな、と思って幕間にPlayBillを開いたら、アンソニー・ラップじゃん!RENTのオリジナルキャストで、日本のツアー公演にも出演している。そしてやはりエリザベスの友人、ケイトを演じているのは「カラーパープル」でトニー賞主演女優賞を獲得したラシャンズだ。名前に特徴があるので演劇系のニュースサイトでよく名前を見かけている。こんな実力キャスト&スタッフが結集した豪華な作品でもあるのだ。

しかし、アンソニー・ラップが出ることぐらいは予習しとけよ、と反省。RENTの来日公演ではとてつもなく感動しただけに(http://kingdom.cocolog-nifty.com/dokimemo/2009/08/post-4.html)誠に遺憾に存じます。

ところでイディナ様、2015年はワールドツアーでの来日も決定(だから紅白出演も快諾したのだろう)した。東京公演の会場は日本武道館だ。あの会場が満席になるのなら、日本でもイディナ・メンゼルが正当に評価されるようになった、と見ていい。すでに自分のチケットは確保済み。今度は日本でイディナ様に会えると思うと、今から「The Wizard and I」でも歌いだしたい気分だぜ。

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IF/THENのウェブサイト
http://www.ifthenthemusical.com/

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Hansel and Gretel (ヘンゼルとグレーテル)

12/30 11:00~
Lincoln Center

海外に来ると、ふだん国内では行かない美術館や博物館に行ってしまうものだが、そんな感覚で前回ニューヨーク・シティバレエを観たところなかなか勉強になった。なので「騙されたと思って食べてみて計画(by チームBII)」を継続し、今回は同じリンカーン・センターのメトロポリタン・オペラだ。

前回の『くるみ割り人形』同様、こちらでもクリスマスシーズンの家族向け演目として『ヘンゼルとグレーテル』を上演中。国内で、バレエよりは少しは観ているオペラだけど、正直、苦手意識もあるだけに、子供向けぐらいがちょうどいい。もちろん子供向けでも出演者は本物の実力者たちだし。

一度入ってみたかった、メトロポリタン・オペラの劇場。すべての座席の前に、字幕表示機が装備されている!

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これがオペラ専用劇場の実力か!この設備はいいなあ。日本でもBunkamuraとか東京芸術劇場とか設置すればいいのに。海外ミュージカルのツアー公演でも活躍しそうだ。

オペラ『ヘンゼルとグレーテル』を作曲したエンゲルベルト・フンパーディンクはワーグナーに強く影響されたと言われており、なるほど自分の乏しいオペラ経験の中でも何度か聴いたワーグナー作品を思い出させる。何となく『銀河英雄伝説』を思い出しながらゆったりと味わう。ミュージカルとは比べ物にならないでかい編成のオーケストラの音に身を委ねていると、たとえ音楽には素人でも、次第に気持ちよくなってくる。1幕のヘンゼルとグレーテルが、そしてその父と母が話し合う場面は正直眠くなってしまったが、二幕で2人が森に出ると、緊張感も出てきて引き込まれてくる。

メトロポリタン・オペラのヘンゼルとグレーテルでもっとも有名な場面は、眠ったグレーテルが見る14人の天使の夢で、なぜか天使たちは巨大なお面をかぶったコック姿、そして魚の顔をした執事も出てくるところだ。
これは写真で観ても異様だが、ライブで観るとまた格別の面白さである。

『ヘンゼルとグレーテル』は本当は怖いグリム童話なわけで、残酷なくだりもあるが、オペラではきわめておだやかな話に書き換えられている。だから安心して家族で来られるわけだ。

リンカーン・センターの噴水といえば「glee」第2シーズンの最終回でグリー部のメンバーが上にのぼってぐるぐる回っていたのを思い出すが、あれ本当にやると怒られるみたいで、誰かが上に立つと速攻で警備員に笛を吹かれていた。

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メトロポリタン・オペラのウェブサイト
http://www.metopera.org/

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2014年12月29日 (月)

Aladdin (アラジン)

12/29 19:00
New Amserdam Theatre

今回は作品よりも役者が目当て、という正常ではない観劇姿勢が多い中、作品的なハイライトは間違いなくこれ「アラジン」だ。

今年3月にブロードウェイで始まったが、早くも来年には日本で四季が上演する。四季にとってはポスト浅利体制になっての最初の大博打。そしてウィキッド以来の、久々の超大作となる。

ディズニーにとってもこの作品への意気込みは大きいだろう。何しろ、この10年ほどディズニーミュージカルは大きな成功を納められていない。リトル・マーメイドが失敗作に終わり、ターザンは興行的にこけ、良かったのはあまり金をかけずに作った「ニュージーズ」が意外なスマッシュヒットとなってツアーに回っていることぐらい。そしてこの間、ディズニーのフラッグシップ劇場であるニュー・アムステルダム劇場はメリー・ポピンズが占拠していた。もちろんこれもディズニーミュージカルではあるけれど、キャメロン・マッキントッシュとのコラボレーションなので、ディズニーとしてはビジネス的なうまみは少なかっただろう。

そこに投入されたアラジン。実は開幕してから漏れ聞こえてくる評価は、あまり芳しいものではなかった。しかし自分の目で確かめないことには何も言えない。

というわけで、通算6回目のニュー・アムステルダム劇場。トイレの位置はもちろん、どのあたりが空調が弱いとか、そんなことまで分かるようになってきた。

Playbillを観ると、ジーニー役がトニー賞授賞式でやんやの大喝采をあびていたジェイムス・モンロー・アイグルハートではない。シャワルマといい、レ・ミゼラブルのラミン・カリムルーといい、きょうはこういう日だなあと諦める。アイグルハートで持っている、とも聞いているだけに残念だが、おかげで作品そのものを冷静に評価できるじゃないか、とポジティブに。

日本での開幕を楽しみにしている人が多いだろうから詳細には書かないけど(ただの手抜き?)、全体の印象としては、予想以上に「ジーニー役がすべて」の作品だった。

この日ジーニーを演じたマイケル・ジェームズ・スコットも相当な実力者で、これで2番手、ってどんだけブロードウェイの層厚いんだよ。しかしそのぐらいの層の厚さがなくては、ロングランできない作品だ。

できるのか?四季で。それが正直な感想。

いや、もちろん四季には多くの実力者がいる。でも、たぶんこの作品で必要な「実力」は、これまで四季が重きを置いてこなかった能力だ。端的に言うと母音法のジーニーなんて、(今の段階では)想像できない。「母音法は早口でも意味が分かるようにするためのものだ」という人もいるかもしれないけど、ここで伝えるのは意味じゃない。ノリだ。

さらに、下の写真を見て欲しい。ロゴの下に何て書いてある?

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「NEW MUSICAL COMEDY」だ。

四季にもコメディはあるって?「ブラックコメディ」?「解ってたまるか」?うん、違うよね。大丈夫かなあ?

事前に聞いた評判なんてやはり当てにならず、十分に面白い作品だったので、四季の公演も成功して欲しい。だからこその不安だが、開幕したら「意外にいけるじゃん!」と思わせてくれることを期待したい。

ただ、四季にとっては経営体制の刷新に限らず、人材の育成や外部からの人材登用など、作品の根幹にかかわる部分で大きな変化が要求される作品になることは間違いない。そこまで計算しての投入なら、その覚悟に俺は賭けたい。

もっとも試されるのは四季だけではない。自分たち、観客も試されることになる。

場内は大いに盛り上がっていたが、それはジーニーの力だけによるものではない。ジーニーのセリフや動きに、いちいち大きなリアクションで反応する観客がいてこそのものだ。

これはお国柄だから仕方ないが、どうしても日本の観客は反応が薄い。「キャッツ」のスキンブルシャンクスのナンバーのように、みんな一斉に拍手するとか、そういうお決まりの作法でしか盛り上げることができない。自分も含めて。

でも、この作品はそれじゃダメだ。全員がそろって、ではなく、観客それぞれが「俺はウケてるぜ!」と舞台に向かってアピールしないと、多分場内の熱気は高まらない。「え?ここ笑っていいの?」と周りの反応をうかがっているうちに、どんどんジーニーは先に行ってしまう。勇気を持って笑おう。歓声を上げよう。もちろん、周りに「俺はこの作品の見方を知ってるよー」と言うのではない(そんな観客が多いのも日本の特徴)。あくまで舞台上の、役者に向かって元気玉を届けるような思いで。

そして、これは「マンマ・ミーア!」や「ウィキッド」で顕著だけど、リピーターが支える形になると、笑わせる場面でも反応が薄くなる。仕方ないといえば仕方ないのだが、無理してでも笑わないと、ジーニーの魔力は下がるばかりだ。そして観客に無理をさせないためにも、四季の俳優には一層の力が求められる。正のスパイラルを起こすために、自分たち観る側も相当がんばらないといけない。「なんで客ががんばらなきゃいけないんだ」というのは正論だが、とりあえず俺は少しがんばろうと思う。

四季が発表したジーニー役候補は、道口瑞之と瀧山久志。いま四季で一番笑いが取れる芸達者といえば、やはり道口だ。そして四季プロパーではない瀧山の起用。この2人ならちょっとやってくれそうな期待感はある。この2人を選んだということは、四季がこの作品を上演するにあたっての課題を、きっちりと認識している証拠でもある。第3、第4のジーニーも早期投入が必要だろうが、まずはこの2人のジーニー、早く見てみたいものだ。

そうそう、この日のアラジン・ジャスミンはオープニングキャストのままだったが、Courtney Reedは写真で見るよりずっと可愛い感じで、露出の多い衣装にニヤニヤしながらいやらしい視線を投げかけてきた。ジャスミン候補は岡本瑞恵と三井 莉穂。岡本ソフィは好きだから、こちらもちょっと楽しみだ。結局それかよ。はい、そうです。

アラジンのウェブサイト
http://www.aladdinthemusical.com/

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Dallas BBQ

前回はステーキを食ったが、今回はどうしようかな、と考えていたところ、「地球の歩き方」に、ニューヨークではステーキと並んでバーベキューも人気だという。

というわけで、42丁目、ニュー・アムステルダム劇場のはす向かいにある「ダラスBBQ」の店へ。TGIフライデーズみたいな、どどーんとアメリカンな料理が出てくる店だ。

これが一番人気のBABY BACK RIB。見た目どおりの、甘くて、辛くて、大味なアメリカ料理だ。いいねえ。

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コーラを頼むととんでもないサイズのグラスが。でも「びっくりドンキー」でこういうのは慣れてるからびっくりしないぜ!

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DALLAS BBQのウェブサイト
http://www.dallasbbq.com/

ちなみに、ダラスに店はありません。

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Les Miserables (レ・ミゼラブル)

さて、レ・ミゼラブルである。お目当てはもちろん、ラミン・カリムルー様のバルジャンだ。

でも、月曜マチネの追加公演なので、ちょっといやーな予感はしていた。

配られたPlaybillに紙が挟んであったので、目をやると

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休演だった。あゝ無常。

しかし、こんなこともあろうかと、明日のチケットも取ってある。限られた期間で同じ演目を2回観るのはもったいないが、仕方あるまい。

ちなみにスタンバイのAaron Walpoleはきれいに出る高音が魅力。なのでBring him homeは素晴らしかった。

ただ、体型が10周年コンサートのフィナーレでイギリス代表として出てきたPhilip Cavillをさらに丸っこくした感じで、どうにもルックスの印象がバルジャンっぽくない。

とにかく、明日また再チャレンジだ。

それにしても、レ・ミゼラブル新演出は、4年前のニュージャージーのときといい、直前に福井の降板劇があった昨年の日本公演といい、そう簡単に観られないのだなあ。

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Peanut Butter & Co.

ここもウエストビレッジにある店。アメリカ人のソウルフードとも言える、ピーナツバターを使ったサンドイッチの専門店だ。店内で食べるのも、テイクアウトも可能。

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いちばん人気は「THE ELVIS」という。ピーナツバターとバナナをはさんだもので、かのエルビス・プレスリーが好んで食べたというメニューだ。

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食べてみると、ピーナツバターがそんなに甘くなくてなかなか美味。ちなみに買うときに「ベーコンとトッピングするか?(+1ドルだったかな)」と聞かれたので、即答で「ノーべーコン」と言ったが、あちらでは甘いソースとベーコンという組み合わせはアリのようだった。

Peanut Butter & Co. のウェブサイト
http://ilovepeanutbutter.com/sandwichshop

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Mamoun's Falafel Restaurant

この日の昼食は、ニューヨーク大学に近く、学生たちも多いウエストビレッジで。近年ニューヨークの物価はどんどん上がっているが、日本でも学生街は値段が20年前のまま、なんてことがよくある。ここもそう。

1971年創業の「Mamoun's Falafel Restaurant」は、中東のコロッケのような「ファラフェル」をはじめ、ケバブなどを売っている店。持ち帰りか店内で立ち食いする。

映画「アベンジャーズ」のラストで、アイアンマンやキャプテンアメリカ、ソーたちが気まずい雰囲気で食べていた「シャワルマ」を覚えているだろうか。あのシャワルマをぜひ食いたいと思い、友人に頼んで「ここならありそうだ」という店に連れてきてもらったのだ。まさにあの映画に出てきたような、およそ世界を救うヒーローたちが入るような雰囲気ではなく、大衆的すぎる感じが心地いい。

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メニューを見ると、「SHAWARMA」がある!喜びいさんで注文すると、きょうは材料がないのでできない、という。残念。

かわりにチキンケバブを頼む。これがすこぶるうまかった。プレートで頼むと量もかなりのもの。堪能した。

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この店、ぜひまた来たい。次こそシャワルマを!

Mamoun's Falafel Restaurantのウェブサイト
http://www.mamouns.com/

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