2009年11月 8日 (日)

AKB歌劇団「∞・Infinity」

AKB48と広井王子がタッグを組んだ、その名も「AKB歌劇団」。東京ドームシティ・シアターGロッソを舞台に約10日間ほどの公演が行われ、8日、千秋楽を迎えた。

この企画はかなり早い段階で発表されており、楽しみにしていた。広井王子といえば、ゲーム「サクラ大戦」の生みの親である。恋愛シミュレーションと戦略シミュレーションを融合させた画期的なゲームシステムには俺も見事にはまった。藤島康介のキャラクターやあかほりさとるの脚本、そして田中公平の音楽もそれぞれ絶妙で、斬新さと完成度の高さを兼ね備えた、ゲームの域を超えた素晴らしいエンターテインメントだった。その後サクラ大戦は広井自身の手で「サクラ大戦歌謡ショウ」として舞台化もされた。いろいろなインタビューを読むと、彼の舞台への思いはかなり熱いもので、そしてそこから新しいエンターテインメントを生み出そうとしている姿勢には、かねがね共感していた。これは面白くなりそうだ、と直感した。

しかしその企画発表あたりからAKB人気が急上昇してきたこともあり、なかなか実現されなかった。広井王子のブログを読むと、かなりのすったもんだもあったようだ。ともあれ、こうして公演ができたことはめでたい。

250年の時を経て再会した、バンパイア・ルカとその恋人の魂が転生した女子高生・麻里亜。ルカとの記憶は失っていた麻里亜だったが、次第にその愛を取り戻す。しかし、自らもバンパイアとなってルカと共に永遠を生きることには、家族やクラスメートたちを思いためらう麻里亜。そして、ルカの命を狙うバンパイアハンターの影が2人に忍び寄る――。

こう見ると、とてもありきたりな話のように思える。実際、ラストシーンまではしごく平凡な展開である。だが、クライマックスで交わされるルカと麻里亜のやりとりに愕然とする。再演もあるかもしれないし、恐らく発売されるであろうDVDで観る人もいるかもしれないから詳しくは書かないが、ここで初めて、観客はこの演劇のタイトル「∞・Infinity」の意味を知る。なんとなく物語の設定としか考えていなかった、250年の重みを感じ取り、そして目の前で展開している物語が、250年に留まらない、無限の時間の流れの中の一コマを切り取ったものに過ぎないと気付かされる。この衝撃はすさまじい。広井王子の面目躍如である。

そして確かにラストまでの展開は平凡だが、そこにはこれでもかというぐらい、AKBのナンバーが盛り込まれ、楽しませてくれる。短い公演時間ながら「歌と芝居の歌謡ショー」の構成になっているのだ。前半はAKBのナンバーを楽しみ、クライマックスではその演技に心を打たれる。

曲の使い方もいい。広井自身のセレクトによるものだというが、彼はその構成にあたり「マンマ・ミーア!」のようなカタログ・ミュージカルの手法を意識したという。ファンならより楽しいが、そうでなくても楽しむことができる、というのがその鉄則だ。そのルールは見事に守られていた。

クライマックス以外では、冒頭の病室のシーンが印象的だ。ベッドに横たわる麻里亜の傍らにそっとたたずむルカ。その光景はまるで「ガラスの仮面」で、北島マヤを陰謀に陥れた乙部のりえを、姫川亜弓がコテンパンにやっつけた「カーミラの肖像」のオープニングのようだ。

これ↓

Kamira

そういえば、このシーンで姫川亜弓演じる吸血鬼にキスされる少女の名もマリア。そしてその吸血鬼の名前はミラルカ。吸血鬼でありながら、どこか物悲しく、観客の同情を集めるというそのキャラクターといい、共通する部分が多い。偶然かもしれないが、偶然でないとしても、別にストーリーをパクっているわけではない。広井王子がこっそり脚本に忍ばせた隠しコマンドのようなものだろう。

さらに、ルカのキャラクターはどこか「エリザベート」のトート閣下とダブる。立場を超えて純粋な愛を貫こうとしながら、実に不器用で、スネたり苛立ったりと感情を隠さないあたりが、だ。

マンマ・ミーア!にエリザベートにガラスの仮面。故意にせよ偶然にせよ、次々とさまざまな舞台を連想させるところからも、広井王子の舞台への愛情が伝わってくるというものだ。

さて、この舞台の配役はダブルキャスト。ルカと麻里亜は秋元才加・高橋みなみペアと、宮澤佐江・柏木由紀ペアによって演じられる。自分が行った日はマチネ宮澤・柏木ペアで、ソワレ秋元・高橋ペア。で、両方観てきたわけだ。

2公演を見比べ、どちらが良かったかと言われればこれはもう、確実に秋元・高橋ペアである。

先に宮澤・柏木ペアを見たが、もちろん悪くはない。宮澤演じるルカは実にキュートで、少年のあどけなさ、純真さを全身から感じさせる。そして柏木の麻里亜は演技が実に自然で、本当にどこにでもいる女子高生(実際にはこんなカワイイ女子高生はそんなにいない)が、大きな事件に巻き込まれているように見えて、ハラハラしてくる。

だが何というのだろう、どうしてもアイドルのイベント、という枠を脱しきれなかった印象がある。「歌と芝居の歌謡ショー」としては百点満点の出来だから、AKBファンとしては全く不満はない。素晴らしいと思う。しかし、ミュージカルファンとしては、やや物足りない印象が残る。もちろん、それが望み過ぎだということは分かっている。

しかし、秋元・高橋ペアは違う。アイドルのイベント、という枠を、のっけから軽々と超えてしまった。細かい演技力で言ったら、このペアが宮澤・柏木ペアより勝っているとは必ずしも言えない。しかし、演技力というより、「芝居力」とでもいうべきものが、この2人にはある。秋元も高橋も、役の雰囲気を色濃く伝える独特の空気感を持っているのだ。そしてその2人が交わるとき、圧倒的な「芝居感」があのだだっ広いGロッソのステージを埋め尽くす。冒頭の病室のシーンから、まさに視線がクギづけである。

秋元のけれん味あふれる演技は、見ていて楽しく、ちっとも嫌味にならない。これは秋元のキャラクターのなせる業だ。宮澤のルカを東宝版エリザベートの初演に例えるなら内野聖陽のトート閣下であるのに対し、秋元ルカは完璧に山口祐一郎トート。スケールの大きさと、傲慢ながら憎めない雰囲気がソックリである。

高橋みなみは、いつもの「たかみな」を完全に封印。吸血鬼との突然の出会いに戸惑い、次第に心を奪われていく少女を危うさたっぷりに演じる。押えても押えきれない、周囲の人たちをみな元気にしてしまう、ポジティブすぎるたかみなオーラを無理やり押さえ込んだことで、ちょっとした刺激にもはじけ飛んでしまいそうなデンジャラスな雰囲気が図らずも生み出されていたのが面白かった。

主役以外のメンバーは全公演シングルキャストで出演を果たした。出番は多くはないが、みな頑張って個性を発揮していたように思う。ダンス部のキレ者上級生を演じた米沢瑠美が特に光っていた。また、ルカに仕えるメイドを演じた仲谷明香と田名部生来が実に良かった。二人ともチームBではちょっと微妙な立ち位置にいるが、こういうコスプレっぽい衣装が実に映える。

一方で、もったいないと思ったのが、広井王子がブログで吐露しているように、製作費の少なさが舞台にありありとにじみ出てしまった点だ。あまりにもしょぼい舞台セットを、音を立ててガラガラとスタッフが動かしているのはあまりにも興ざめである。また、準備期間の短さも作品に大きく影響している。もっと時間をかけられれば、物語の構成を含め、もっと面白いものになったに違いない。これは、広井王子自身が最も歯がゆく感じているところだろう。

もし、十分な製作費と時間があったなら、2006年の「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」を超えるステージ・エンターテインメントの誕生になったかもしれない、と思うと、いっそう残念さが増してくる。ぜひ、広井王子にはこれに懲りず、またAKB歌劇団をプロデュースしてほしいものだ。そのときにはもちろん、AKB側もきっちり協力体制を取ってくれることが必須となる。今回のように、稽古時間はおろか、チケットを発売した本公演まで「スケジュールの都合で」キャンセルして払い戻す、なんていう、前代未聞の不祥事をしでかすようでは甚だ心もとない。これについては秋元康に猛省を求めたいところだ。

終演後、メンバーたちは劇場出口で観客ひとりひとりに写真を渡して見送る。主役のところには当然長い列ができるので、マチネ終了時にはそれ以外のキャストのところに並ぼう、と思い迷わず内田眞由美のところに。ソワレももう一度うっちーのところに行こうと思っていたが、あの演技を見てしまったら秋元才加のもとに駆け寄らずにはいられない。こちらの言葉にきちんと反応して、ハイテンションで応じてくれるさやかは本当にナイスガイ、じゃなかった、最高のレディーである。

公式サイト内 AKB歌劇団のページ
http://www.akb48.co.jp/akb48_kagekidan/index.html

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2009年8月23日 (日)

AKB48 初の武道館コンサート「AKB104 選抜メンバー組閣祭り」

AKB48の武道館コンサートがついに実現。22日に1回、23日に2回の計3回公演だ。自分は23日の2回に参戦することにした。前に武道館に来たのは、2000年のモーニング娘。コンサート(市井紗耶香卒業のとき)だった。そしてその前はといえば、1986年のおニャン子クラブコンサート(河合その子、中島美春卒業のとき)だ。いやあ、自分という人間が着実に成長しているのがよく分かる。

AKBのコンサートでは、同一会場で複数公演ある場合、異なるセットリストを用いる。だから3回あったら3回行きたくなる。まあこれもAKB商法ではあるが、それだけ手間をかけているのだからこれはいいAKB商法だ。

自分の行かなかった22日は、シャッフルユニット、つまりユニット曲は本来それを歌うメンバーではない人が歌う、という形で構成したようだ。高橋みなみの「虫のバラード」、小嶋陽菜と篠田麻里子の「わがままな流れ星」など、ヨダレの出そうなシーンがあったらしい。

対照的に、23日夜公演は、シャッフルせずにこれぞAKBの王道、というものを見せてくれた。昼公演は追加公演ということもあり、成瀬理沙と佐伯美香、そして高井つき奈の卒業式を中心に、イベント的な構成となった。

千秋楽ということで大いに盛り上がった夜公演。しかし、AKBにありがちなサプライズな展開がない。この夜公演では卒業イベントなどもないため、何かしらびっくり企画があるのではないか、とささやかれていた。「組閣祭り」という、先日の「AKB総選挙」に引っ掛けたタイトルにちなみ、ひょっとしたらチームの組み換えというビッグなサプライズもあるのでは、という噂もあった。少なくとも、研究生からの大量昇格はありそうだ、と言われており、自分もそのぐらいはあるかもな、と感じていた。

しかし、アンコール終了後、発表されたのはその両方だった。チームA、チームK、チームBのメンバーを大きく動かす、AKB始まって以来の大改革である。

秋元康は「AKBはネットアイドルだ」とNHKの討論番組で言った。その意味するものは、安定を求めず、常に変化し続けることで、ネット上で常に論議の対象になるような仕組みを作る、ということである。そのネット上でのやりとりが、AKBの企画にも反映される、というのが、AKBの発展をさせるエコシステムである。そういう意味では、この大改革もいずれやってもおかしくないことだった。しかし、多くのファン、そしてメンバー自身が相当に面食らったのも事実である。

発表された新チーム体制は下記のようなものだ。

赤字はチーム間移動、青字は研究生からの昇格、黒字は残留

<チームA>
岩佐美咲
多田愛佳(B)
大家志津香
片山陽加(B)
倉持明日香(K)
小嶋陽菜
指原莉乃(B)
篠田麻里子
鈴木まりや
高城亜樹
高橋みなみ(キャプテン)
仲川遥香(B)
中田ちさと
仲谷明香(B)
前田敦子
前田亜美
松原夏海(K)

<チームK>
秋元才加(キャプテン)
板野友美(A)
内田眞由美
梅田彩佳
大島優子
小野恵令奈
菊地あやか
小原春香(B)
田名部生来(B)
中塚智実(B)
仁藤萌乃(B)
野中美郷
藤江れいな(A)
松井咲子
峯岸みなみ(A)
宮澤佐江
米沢瑠美(B)

<チームB>
石田晴香
奥真奈美(K)
河西智美(K)
柏木由紀(キャプテン)
北原里英(A)
小林香菜(K)
小森美果
佐藤亜美菜(A)
佐藤すみれ
佐藤夏希(K)
鈴木紫帆里
近野莉菜(K)
平嶋夏海
増田有華(K)
宮崎美穂(A)
渡辺麻友

 

最初、各チームにキャプテン制が採用されることが告げられ、高橋、秋元、柏木がその任につく事が発表された。いずれも順当な人事で、そこまではさしてサプライズでもなかった。しかしそこから先はサプライズの域を越えていた。次々、各メンバーの所属が告げられると、拍手や歓声だけでなく、悲鳴のようなものも上がった。

ステージ上のメンバーたちも、そういうことがあることは知っていたようだが、自分の新しい所属は知らなかったらしく、極度に緊張していた。中には佐藤亜美菜のように、緊張に耐え切れず倒れてしまうものもいた。内田眞由美は、次々研究生が名前を呼ばれる中、自分の名前が出てこないので泣き出してしまい、結局昇格が告げられてもスタッフに付き添われて舞台袖に引っ込んだ。

キャプテンに加え、前田敦子や大島優子、渡辺麻友らのように、各チームの「顔」になっているメンバーはそのまま残留している。そのため、「残留=勝ち組」という印象がどうもあり、チームを変わったメンバー(ほとんどがそうなのだが)は、みな表情がさえず、泣き出す者もいた。

その象徴的な存在は、峯岸みなみだろう。

自らも常に「一期」であることの誇りを口にしていたみいちゃんがKに行く。しかも、仲のよい前田敦子やノースリーブスの高橋や小嶋陽菜はAに残っている。「自分だけ外された」という気になるのも、いたし方ないところではある。最初はこの現実をどう受け止めていいのか混乱している様子だったが、メンバー発表が進むにつれ、とうとう泣き出してしまった。

だが個人的には、峯岸K入りはナイス判断だと思う。AKBの中では群を抜く実力であり、キレと優美さを兼ね備えたあのダンスは、Kの楽曲で大いに生きるはずだ。そして本人にとっても、Aにいてはどうしても前田や小嶋、高橋らを引き立てるポジションに入ってしまう。彼女の発展のためには、Aを出たほうがいい。

全体的に見ても、面白くなりそうな顔ぶれだ。10月から行われるという新体制での公演が今から楽しみである。

なお、浦野一美(B)、大堀恵(K)、佐藤由加理(A)、野呂佳代(K)は、兼任していたSDN48に専念することになった。これは異論も多いだろう。自分も残念だ。

AKB48のWEBサイト

http://www.akb48.co.jp/

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2009年8月 6日 (木)

SDN48 旗揚げ公演「誘惑のガーター」

「おとなのAKB」であるSDN48が8月1日、デビューした。メンバーは20歳以上限定、観客は18歳以上限定。オトナの色気を全面に出したステージを展開するというふれこみである。

AKB現役メンバーからも、チームAの佐藤由加理、チームKの大堀恵・野呂佳代、チームBの浦野一美が参加。公演タイトルは「誘惑のガーター」といかにもなものだ。

初日公演は抽選で外れてしまったが、2回目で運よく当選。SDNの語源である「サタデーナイト」ではなかったが…

自分は、さんざん大人っぼいとか色っぽいとかいいながら、フタをあけてみたらAKB以上の元気一杯な歌ばかりで、大人メンバーが体力の限界に挑戦する、という意表をついた展開かと予想していたが、そうでもなかった。真正面から「大人のAKB」を追求している。

ただ、確かに落ち着いた感じの曲は多いものの、さほどエッチな曲や過激な衣装が連発するわけではない。また、アイドルっぽい曲もちゃんと用意されている。そういう意味ではびっくり仰天するというほどのものでもなかった。むしろチームK4th公演の「おしべとめしべと夜の蝶々」のほうが衝撃的だったし、B4th公演の「口移しのチョコレート」のほうがなまめかしい。

20歳から33歳まで、年齢もまちまちだが、プロのダンサーや本格的なボイストレーニングを受けた人まで、そのキャリアもさまざまだ。もちろん全くの素人からオーディションを受けた人もいる。そうした個性が演出にも反映されているので、AKBのような一体感のあるレビューショーというよりも、個人技を生かしたパフォーマンスという感覚で楽しむことができる。

センターポジションは、加藤雅美、畠山智妃が取ることが多い。この2人は確かにかわいい。秋元康がセンターに置こうとするのも納得だ。残念ながら秋元康と俺の趣味はかなり共通している。加藤はデビュー当時の中澤裕子のような顔だし、畠山は「タクシードライバーの推理日誌」で夜明日出夫の娘、あゆみを演じている林美穂に似ている。

もう一人、よく目立つのが中国出身のチェン・チューだ。すらりとした長身に漆黒の長い髪、パーフェクトに整った端正な顔立ちはいやがおうにも目に入る。すでにホリプロのタレントとしてテレビなどにも出ており、
志村けんのだいじょうぶだぁIIに、ラーメン屋さんのバイトの役で出演していたのを見たことがある。その時から「かわいい子だなあ」と思っていたので、こんな形で見ることができて嬉しい。

AKB兼任組の中では、野呂と佐藤が実にいい。もともとノンティーはKの公演でもキレのあるシャープな動きを見せているのだが、SDNの落ち着いた曲調が一層そのポテンシャルを引き出しているようだ。そしてゆかりんはA公演だと一歩引いたポジションが多いが、SDNではど表題曲「誘惑のガーター」のセンターを務めるなど、大いに目立っている。

なかなか楽しかったので、また見たいとは思うが、AKBの公演に比べると「また明日来よう!」と思いたくなるような強烈な常習性がまだ欠けているように思う。それをどう演出するか、その作戦はすでに秋元康の頭の中にあるはずだ。

Kabekake

壁かけ写真にもSDNが登場。これどう見てもキャバクラだろ。研究生の写真が壁の反対側に押しやられてしまったのがかわいそうだった。

SDN48のWEBサイト
http://www.sdn48.co.jp/

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2009年6月13日 (土)

SKE48 チームKⅡ 1stStage「会いたかった」初日

SKE48が名古屋に誕生して以来半年あまり、早くも新チームが誕生。これに伴いすでに活動しているメンバーを「チームS」、新チームを「チームKⅡ」と呼称することになった。ⅡがついているのはもちろんAKBのチームKとかぶるからである。

昨年のチームSの初日は、当日現場での抽選入場というリスキーなものだったが、幸運にも参加することができた。そして今回は事前のメール抽選で当選。なんともありがたい。

SKEについては、昨年10月の「Partyが始まるよ」初日公演と、その東京公演についてエントリーしているが、Party公演はその後もういちどサンシャイン栄で見ている。ノースリーブスが飛び入り参加したときだ。だが2ndStage「手をつなぎながら」は栄で見たことがなく(初日に応募したが、さすがに落選)、先週の東京公演で初めて観た。SKEの充実ぶりを目の当たりにできたすばらしい内容だったが、エントリーを上げそびれた。

「手をつなぎながら」は、セットリストが明るく元気な曲が中心であり、当初は無理してキャラを作っている感じがあったメンバーも、いい意味で地の色が出てきていて、観ていて本当に楽しかった。ダンスやボーカルのスキルの高いメンバーもその力を発揮してきている。

そんなわけでSKEへの期待が大いに高まる中での新チーム披露だ。わくわくしながら名古屋へやってきた。

初日に2度も当選するという恵まれすぎた状況にいるためか、入場順の抽選はいつも後ろのほうで、実はSKE公演は一度も座ってみたことがない。SUNSHINE STUDIOは立ち見だと非常にみづらい。初日のときなど、プレスのカメラが入っているため、会場にいながら事実上モニターで観戦していた。入れただけで幸運だったので不満はなかったが。

しかし、今回は驚きの7巡目入場。この段階ですでに座席は7割近く埋まっていたが、トイレ近くの通路際席という自分好みのポジションをゲットできた。

KⅡデビュー公演のセットリストは「会いたかった」。チームAの2ndStageとして作られ、チームBの2ndStageにも使われた。いきなりユニットから入るという異例の構成だが、「桜の花びらたち」「スカート、ひらり」「会いたかった」「Dear My Teacher」など初期の名曲が並び、さらに「嘆きのフィギュア」「ガラスの I Love You」など個人的に好きな曲も多く、大いに気に入っているセットリストだ。考えてみれば、自分が最初にAKBを観たのもBの「会いたかった」公演だった。

15時、ほぼオンタイムで公演スタート。開演前の影アナは古川愛李。オーバーチュアに続き、1曲目「嘆きのフィギュア」がスタート。前奏前に板付きのメンバー4人に順々にスポットライトが当たっていくが、通常はそこでそのメンバーへの声援が飛ぶ。しかし、今回はまだメンバーの顔と名前が一致しない。「おお」とか「だれー」とか、微妙な声が乱れ飛んでいた。AKB劇場では、この曲は照明をかなり落とし、ミステリアスな空気で演出されているが、今回は全体的に明るめ。また、AKB劇場名物のステージを分割して上下する仕組みもないため、若干迫力に欠けた。歌やダンスの実力は、まあこんなものだろうという感じだった。

続く「涙の湘南」。さほど好きな曲というわけではなかったが、印象が変わった。これは良かった。B2ndどころか、A1stも超えてしまったかもしれない。その原動力となったのは2人のメンバー。佐藤実絵子と古川愛李である。

佐藤実絵子はチームSに「最年長メンバー」として加入したが(現在22歳)、2ndStageでまさかの研究生落ち。年齢的に考えるとそのまま卒業してもおかしくなかったが、KⅡメンバーとして復活。見上げた根性の持ち主だ。歌のうまさはS時代から定評があり、その実力をこの曲は十分に引き出していた。そして古川。柏木由紀(チームB)や佐藤すみれ(研究生)と同様、モーニング娘。オーディション落選者である。その後、エイベックスのオーディションやアニソングランプリにも出ており、アイドルになりたい欲求は極めて高いようだ。そのおかげで、佐藤すみれ同様すでにアイドルのオーラが完成されており、ひときわ強い存在感を放っていた。しかも、歌が相当うまい。この佐藤実絵子、古川のボーカルによって、異様に力の入った「涙の湘南」となった。

その興奮冷めやらぬうちに「会いたかった」突入。いい流れができた。本来、この衣装は青いワンピースのはずだが、制服チックなものにかわっていた。どこかで見たような衣装だが、思い出せない。会場の雰囲気が最高潮に達したところで再びユニットへ。注目の「渚のCHERRY」黄色パート(前田敦子や渡辺麻友など、チームのエースポジション)は向田茉夏。なんとなく「うしろ髪ひかれ隊」の斉藤満喜子を思い出させる風貌だ。そういえばKⅡには「斉藤真木子」というメンバーもいて、彼女は℃-uteの萩原舞に似ている。わけわからん。

後半の全体曲、そしてもりだくさんなアンコールまで、一気に突っ走った90分。もともと勢いのあるセットリストだが、非常に充実したいい公演だった。

まだほとんどのメンバーの顔と名前が一致しないが、みな自己紹介MCもそつなくこなしており、チームSのときのような初々しさより、ある程度出来上がっている印象を受けた。たった2カ月でここまで成長できるものなのか。すでにAKBメソッドはマニュアル化されたと考えていい。

チームKⅡで面白いのが年齢構成だ。初日時点での年齢構成はこうなる。

12歳
13歳 ●●●●
14歳 ●●
15歳 ●●
16歳  
17歳 ●●
18歳  
19歳
20歳  
21歳  
22歳 ●●●
23歳

アイドル年齢のスイートスポットである、16歳~18歳を見事に外している。若いメンバーが多いのはおそらく、1~2年後にピークを持ってこようという長期視点だろう。それは分かる。注目は22歳以上が4人もいることだ。チーム発足時にこれだけエルダーなメンバーがいたのはAKBの歴史から考えても異例のことではないか。

若いメンバーとのバランスをとる、という意味もあるのかもしれないが、年齢的に2つのグループを作って、チーム内に2つのカラーを作りだす作戦かもしれない。これはちょっと面白い展開になりそうだ。

最年長の前田栄子は、佐藤実絵子よりも年上だ。佐藤はSで「お姉さん」キャラだったが、その年齢を逆手に取るような器用さはなく、若干の痛々しさが感じられたむきもある。しかし、このチームでは最年長でなくなり、お姉さんという縛りを逃れて自分のよさをストレートに出す境遇を得た。そして、最年長になった前田は、自分の年齢をネタにして笑いを取れるキャラクターである。この公演でもさっそく年齢ギャグを展開していた。「リオの革命」で踊り狂う様はそこだけさながらジュリアナ東京のようだ。

チームKⅡ、かなり目の離せない存在である。チームSの「手をつなぎながら」もまた観たいし、今年は名古屋に泊まりで来て2日連続サンシャイン栄、というケースが増えそうだ。抽選当たればですけどね。それも含めて楽しみが増えた。

SKE48の公式WEBサイト

http://www.ske48.co.jp/

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2009年6月 6日 (土)

AKB48 シアターGロッソ公演「夢を死なせるわけにいかない」

AKB48の「第二劇場」として、東京ドームシティ内シアターGロッソでの公演が4日からスタートした。初日は平日なので、週末を待って参戦だ。

この2週間ほどいつもより余計に体調悪く、特に金曜朝は地下鉄の通路で前後不覚になり倒れこんでしまった。これは死ぬかもしれないと思い、携帯からブログに気のきいたことでも投稿して死のうと思ったが、いまいちいい文句が浮かばず、必死で考えているうちに回復した。あの集中力がなければ意識を失っていたかもしれないので、このブログも役にたったといえる。だが、最後の文句はあらかじめ考えておいたほうがよさそうだ。

さて、そんな状態から奇跡的に復活し、土曜夜の東京ドームシティへ。

前回「シンケンジャーショー」を観に来ているので、迷わずGロッソにたどりつく。座席は事前に決まっているので、開演10分ほど前に入場した。

この公演のセットリストは「夢を死なせるわけにいかない」。チームAとチームKの混成チーム、ひまわり組のセカンド公演のものだ。今回は特にひまわり組を名乗ってはおらず、チームA、チームK、チームB、チーム研究生から横断的にメンバーが参加する。

この日の参加メンバーは以下の通り。

チームA 板野友美、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、藤江れいな
チームK 秋元才加、大島優子、小野恵令奈、河西智美、倉持明日香、
佐藤夏希、近野莉菜、野呂佳代、増田有華、松原夏海
チームB なし
チーム研究生 石田晴香

チームBからの参加がなく、AやKの新メンバーもひまわり組経験者ばかり。逆に言うとひまわり未見は石田晴香のみという状況で、ひまわり本公演時代にタイムスリップしたようだ。

しかしルックスは微妙に変わっていて、いや、変わっていないのはタカミナぐらいで、多くのメンバーの雰囲気がだいぶ変わっている。注目はやはり麻里子様。ひまわりセカンド時代は髪を伸ばしていたので、A加入当時のショートに戻した麻里子様が露出度高めのひまわり衣装を着る、というのは想像しただけで鼻血が出そうだ。そしてステージに現れた麻里子様は妄想どおり抜きん出て美しく、ショートに戻したことでますます顔がちっちゃく見え、8.5頭身のスレンダーボディーが炸裂していた。曲の中でやはり8頭身のスーパーガール藤江れいにゃんと並ぶと、もうそこだけ美少女マンガから飛び出してきたような異次元世界になっていた。

あと、変わったことといえば、「となりのバナナ」で読んでいた英字新聞が、ひまわり時代は「Daily Yomiuri」だったと思うが「Japan Times」に変わっていた。また、えれぴょんのアンコール衣装の色が変わっていた。ほかの人はみなひまわりの時と同じ色を着ていたので、なんらかの事情があったのだろうか。

シンケンジャーショーを観たとき、この舞台をどう使うのか疑問だったが、舞台の枠組み(飛び降りるための高い位置にステージがあったり、とか)はそのままで、ショーのセットだけを取り除いたような格好だ。シンケンジャーショーもさほど凝った舞台装置があるわけではないので、昼はシンケンジャー、夜はAKBという二毛作のような利用が可能になったわけだ。とはいえ、照明の設置などそれなりに手間もかかるだろうに、スタッフはさぞ大変だろうと思う。

シンケンジャーショーでは、メインのステージと、飛び降りるための高いステージの2レベルで展開するが、さすがにAKBは高いステージは使わず、メインステージと、あと客席のレベルに降りてきてパフォーマンスをするという2レベルを活用する。このため、客席は前3列が使われない形になっている。

このため、秋葉原の劇場にはない縦の動きが加わり、ステージングには多少広がりが出たものの、基本的には同じである。客席数にして3倍のキャパシティーがある劇場を盛り上げるためには、やや迫力不足かもしれない。宙吊りまではしないにしても、客席通路を走り回るぐらいぐらいの演出は欲しい。

まあ入場料も劇場と同じ3000円だし、多くを期待してはいけないのは分かるが、どうも物足りない感じは残ってしまうのは、やはりステージとの距離を意識してしまうからだ。実際、メインステージにメンバーがいる状態だと、最前列でも秋葉原の劇場の一番後ろの列ぐらいの距離がありそうである。

AKB公演の圧倒的な満足感は、やはりあの小さな空間が大きく影響していたのだということを痛烈に感じた。ぎゅうぎゅうに詰め込んで定員250人、しかも大きな柱が2本もある狭い空間。地下劇場、というよりストリップ小屋のような、それも元グラビアアイドルが出演して話題になっている浅草ロック座のような立派な箱ではなく、渋谷道頓堀劇場やシアター上野のような文字通り地下の小屋を思い出させる怪しげな空間。そこで16人ものアイドルが毎日公演をしている、という非常識な面白さ。それがAKB公演の魅力である。

エンターテインメントとしてのAKBと、アイドルとしてのAKBは、テレビで知名度が格段にアップしてきてから、少しずつアンバンドル化が進んでいる、と見える。このGロッソ公演は、完全にアイドルとしてのAKBの文脈だ。テレビで見たアイドルをライブで見せるための箱として用意されたものである。それはそれでいい。しかし、自分はエンターテインメントとしてのAKB、つまり高密度な空間で、アイドルが毎日ライブを行うというその面白さも、一方で追求していって欲しいと願わずにはいられない。

そういいつつ、アイドルとしてのAKBも大好きなわけで、今後もGロッソに通うのは間違いない。

最後にもうひとつ、やはり峯岸みなみがいないのはさびしかった。ダンスの難易度が高いひまわり組公演では、みいちゃんの存在感は圧倒的だ。ファンクラブ先行発売でチケットを買うと出演者が分からないので、次回は一般発売でキャストを確認してから買うようにしたい。

エスカレーター上のプロジェクター映像もAKBバージョンに。

AKB48公式サイト
http://www.akb48.co.jp/

Gロッソ公演スケジュール、チケット購入方法
http://www.akb48.co.jp/grosso/

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2009年4月11日 (土)

AKB48チームK 5th Stage「逆上がり」公演初日

K4千秋楽から1週間、早くもK新公演の幕が上がった。幸運なことに当選。公演の中で、野呂佳代がメールの抽選倍率について口にしたが(運営批判に応えた情報公開の一環か?)先週の千秋楽はメール応募数4700通、この日の初日公演は5200通の応募があったらしい。遠方優先席や女性・児童シートなどもあり、関係者招待もあるだろうから単純には計算ができないが、この数と劇場定員250名だけを考えに入れれば競争率は20倍を超える。通常公演の倍率も推して知るべしだ。

早野薫が卒業し、近野莉菜が加わった新生チームK。しかし千秋楽を休んだ成瀬理沙は椎間板ヘルニアだったことが判明。長期戦線離脱を余儀なくされ、波乱の船出となった。

これまではオーバーチュアが鳴り響く間に幕が開いていたが、この公演ではオーバーチュアが完全に終わってから幕が開いた。チームAの5th Stage「恋愛禁止条例」と同じパターンだ。

すると、舞台上には大島優子ひとり。これもA5と同じ。しかし歌いだすのではなく、なにやらセリフを言い始める。そこに河西智美や宮澤佐江がからむ。さらに秋元才加が参戦。みなマイクを使わない生声で、客席のざわめきとあいまって聞き取りにくい。しかしどうやら設定は学園ものの様子だ。高校をやめたい、という優子を止めるとも〜みやさえ、そしてあえて突き放す才加。ほんの寸劇だが、仲間の大切さを訴えかけていく。そこにメンバー全員が現れ、中原中也の「汚れちまった悲しみに」を唱えはじめる。

感動的なオープニングだが、これを毎回見せられるのかと思うと正直ちとキツい。そして「汚れちまった悲しみに」と聞くと、自分としてはどうしても「魁!!男塾」テレビアニメ版のオープニングを思い出してしまう。

続く最初の曲は、仲間の絆を歌ったスローな曲で、K4の最後の曲「絆」から続いているような雰囲気だ。そして2曲目が表題曲の「逆上がり」。明るく、そしてKらしい力強い歌詞で、会場の温度も急上昇だ。

3曲目に入ると、ひとり見慣れない人がいる。いや、見慣れているんだけど、Kじゃない人がいる。顔はよく見えないが、この大きな動きは……研究生の岩佐美咲じゃないか!てことはなるるのアンダーである石田晴香とバトンタッチしたのか?と思ったらはるきゃんはちゃんといる。ばかな、舞台上に17人いるのか!?と慌ててひとりひとり確認してみると、なんと優子がいない。一体どうしたというのだ。

4曲目が終わり、自己紹介MCでふたたび優子登場。なんでも、喉の調子が悪く、あさって手術をすることになったのだそうだ。もともと休みの多いところに、なるるに続く長期戦線離脱宣言。会場に激震が走った。

続いてユニット曲。メンバーの割り振りはこんな感じ。

梅田彩佳、大島優子、松原夏海、野呂佳代
小野恵令奈、小林香菜
大堀恵、奥真奈美、近野莉菜、増田有華、宮澤佐江、石田晴香
河西智美、倉持明日香、佐藤夏希
秋元才加

まずは自発的ダンスユニット「梅島夏代」が初めてオフィシャルな活動として登場。エグザイルもどきの歌と衣装で会場を沸かす。続くえれ・カナの2人ユニットは70年代チックな王道アイドルの衣装で舞台狭しと動きまわる曲。個人的に最高。そのあと6人も出てきたのでこのあとの人数構成はどうなるんだ!と思っていたらびっくり仰天の秋元才加ソロ。沢田研二の「憎みきれないろくでなし」のような帽子をかぶり、得意の尾崎豊ばりの熱唱だ。

その後の全員曲は、Kらしい力強い曲が続いた。動きの激しい曲が多く、岩佐の大きな動きが見ていて楽しかった。

全体的に、K4のときのようなエロあり企画ものありといった強烈なインパクトはなく、完成度で勝負しようという雰囲気のセットリストだ。何でもありが好きな自分としてはややオモシロさに欠ける気がした。A5を初めて観たときの印象に近い。まあ好き嫌いは人それぞれで分かれるだろう。

今回、石田はるきゃんはユニットにも出ていたが、この公演ではメンバーが休演したとき、研究生が入るのか、それとも他のメンバーがスライドしてくるのか、そのあたりはまだよく分からない。

残念ながらバックダンサーの出番はなし。研究生は研究生公演に力を注げ、ということか。

K4は1年近くのロングランになったが、今回はどうなるか。できれば「ひまわり3rd」も観たいものだ。

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2009年4月 5日 (日)

AKB48チームK 4th Stage「最終ベルが鳴る」公演千秋楽

チームKの「最終ベルが鳴る」千秋楽。幸運にも当選して入場することができた。この公演は昨年5月の初日も観覧しており、初日・千秋楽ともに参戦できたのは何ともありがたいことだ。

この公演は卒業する早野薫のラスト公演でもある。鉄の団結を誇るチームKからひさびさの卒業生だ。すでにその欠員は研究生・近野莉菜で埋めることが決まっている。A、Bはなかなか16人がそろわないが、チーム力が一番のアピールポイントであるKはそうはいかないのだろう。

この日、残念ながら体調不良とのことで成瀬理沙が休演。しかし体調が良くないのはなるるだけではなかったようで、小野恵令奈は発熱で昼公演をキャンセルしていた。それでも夜の千秋楽公演は強行出演。1曲目から明らかにえれぴょんは具合が悪そうで、無理はしないほうがいいと思ったが、その必死な姿勢こそKを象徴するものだ。

初日にびっくり仰天した「おしべとめしべと夜の蝶々」。セリフの所では河西智美が「私のこと、愛してる?」と言うといつもなら大堀恵みが「ふふふ、どうかしらあ~」と言うのだが、この日は「愛してる」と返した。河西も「私も愛してる!」と叫んで抱き合う二人。河西は「甘い股関節」のノルマ達成が難しそうになったとき、大堀に「あと何枚足りないの?ともが全部買ってあげる!」とある意味スレスレな発言をしたそうだが、この2人の友情は本物だ。

とも~みと言えば、アンコールの「メロスの道」で、えれと腕をぶつけて闘うような仕草をする場面で、えれの腕をきゅっとにぎり「がんばれ」とささやいたそうだ。もともとこの曲に思い入れがあったというえれはこの瞬間泣き出してしまい、みんなにハーゲンダッツをおごることになった(一番先に泣いたメンバーがそうする約束になっていたらしい)。しかし、ここというタイミングで涙が出るのも、アイドルの重要な資質だ。さすがである。

卒業セレモニーでは早野以外のメンバー全員の名前を書いたTシャツを早野にプレゼントし、かおりんがそこに自分の名前を書いた。ここまでは感動的な場面だったが、秋元才加が「これで全員の名前がそろったから……着て」と着用を強要。衣装の上からTシャツをもぞもぞと着る姿はコントのようで客席は暖かな笑いに包まれた。そして21時を過ぎたので奥真奈美は下がったが、それ以外のメンバーでK3rdの名曲「草原の奇跡」を熱唱。最後はやはり感動的に終わったな、と思ったら一列に並んでのごあいさつで、後ろに下がりすぎて舞台のドンデンが回ってしまい早野らがずっこけてしまう。ふたたび会場は大爆笑。笑いあり涙あり、の実にKらしい千秋楽となった。

終演後は、「みなさんとのご縁がこれからも続きますように」と、観客全員にメンバーが5円玉を配るという渋いイベントが行われた。メンバー全員が横一列に並び、好きなメンバーから受け取るという観客にもメンバーにもキツいシステム。優子・えれが行列になるのは当然で、早野もこの日は人気だろうと思ったので、一度話してみたかった松原夏海の前へ進んだ。性格の良さで知られるなっつみいだが、まっすぐに向けてくれたその視線は本当に澄みきっており心を打たれた。「新しい公演も観に来てください!」ええ、行きますとも。5円玉の入った袋はメンバーのサイン入り。誰のだろうと思ったら優子のだった。なっつみい、そんなところに気を使ってくれなくても…。

来週からはさっそくK5th公演が始まる。メンバーの大きく変わったA、Bと違い、1人入れ替わっただけで新公演に臨むK。その団結は健在ということか。抽選にいつ当たるか分からないが、早く見たいものだ。

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2009年3月29日 (日)

AKB48 チームA5th公演「恋愛禁止条例」まとめてエントリー

昨年10月19日に始まったチームAの5th公演。それなりに観てはいるのだが、なかなかエントリーを上げるキッカケがなかった。しかし、そうこうしているうちにのぞフィスに続き、まいまいまで卒業してしまった。ここでまとめて記録しておくことにしよう。

劇場公演は現在完全メール抽選制で、ハズレが続くとモチベーションが次第に下がっていく。この日は行きたい!という日に当たらないと、確かに心が折れる。自分は新参だったからなのか幸いにもかなりいい確率で当たっていたが、このA5の開始と前後して当たらなくなってきた。ファンの数もそれだけ増えてきたということなのだろう。

初日はあえなく敗退。しかし、「メン☆ドル」の撮影期間と重なり、初日にもかかわらず小嶋陽菜、高橋みなみ、峯岸みなみのノースリーブス(no3b)が休むという異常事態に。ならば俺もこの3人が戻るまでA5は見ないことにしよう、と心に誓い、ネット配信も一度見たきりでガマンしていた。だが、気になることにA4thリバイバル公演「ただいま恋愛中」では休みがちだった大島麻衣と篠田麻里子の出席率がすこぶるいい。ということは、no3b復帰後は、入れ違いにこの2人が出なくなるのでは・・・。

その予想は当たり、結局A5thでメンバーが全員そろった状態というのは川崎希卒業までの期間で数えるほどしかなく、自分はついぞそれを目撃することができなかった。まあもともと16人そろわない状態でスタートしたこともあり、「チームA+研究生」が前提の公演ではあるが。

ともあれ、見学したA5thの全記録。

<1回目>

(チームAメンバー)
板野友美、川崎希、北原里英、佐藤亜美菜、佐藤由加理、中田ちさと、藤江れいな、前田敦子、宮崎美穂
(研究生メンバー)
内田眞由美、瓜屋茜、小原春香、高城亜樹、近野莉菜、中塚智実、野中美郷、藤本紗羅
(休演)
大島麻衣、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、峯岸みなみ

実はこの公演、メール抽選応募時点では「メン☆ドル」主役の小嶋を残し高橋、峯岸の劇場復帰が発表されていた。しかもこの日は俺の戸籍上の誕生日。そしてありがたいことにメールも当選。いやっほうと小躍りして喜んでいたら、前日になって2人が休演になってしまった。心の中で何かがボキッと折れる音がした。

しかしせっかく当たったのだ、キャンセルするという選択肢は俺にはない。ついに初めて目の当たりにしたA5thのセットリスト。ファーストインプレッションは――何というか、印象が薄い公演だ。

宮崎美穂のソロ(後で分かったことだが、たかみなのアンダー)で始まるオープニングは意外ではあったが、「ただいま恋愛中」のようにぐっとステージに観客を引き込むような吸引力はない。アップテンポで盛り上がる曲も少なく、全体曲では後半まで出てこない。ユニット曲は佳作ぞろいだが、「おしべとめしべと夜の蝶々」のようなインパクトのある曲はない。なんというか、全体的に「薄い」のである。アイドル路線の王道を行く、女の子らしさ全開がチームAのカラーだが、それがどうも伝わってこない。

メンバーも約半分が研究生、佐藤由加理はまだ体調が全開せず、途中曲からの参加だったが、MCではゆかりん一人で持っていたような感じだ。しかし、この日出演したチームAオリジナルメンバーはどちらかというと薄味のグループであり、昇格組はまだどことなく研究生の殻が取れない。そんなわけで、この公演は研究生公演にあっちゃんが参加している、という感触だった。

しかしこの時点で、小原春香と高城亜樹はすぐ昇格させていいように感じた。

<2回目>

(チームAメンバー)
川崎希、北原里英、佐藤亜美菜、佐藤由加理、高橋みなみ、中田ちさと、藤江れいな、峯岸みなみ、宮崎美穂
(研究生メンバー)
石田晴香、内田眞由美、瓜屋茜、小原春香、高城亜樹、中塚智実、野中美郷
(休演)
板野友美、大島麻衣、小嶋陽菜、篠田麻里子、前田敦子

その後no3bも合流し、年末年始には全員集合公演もあったが、旅行で応募を見送ったり、応募したが落選だったりで観覧できず。少し間を置いたが念願のWみなみオンステージだ。入れ違いにあっちゃんが休んでしまったが。

やはりたかみなが出ると舞台の熱量が全く違う。そしてみいちゃん。みいはどの曲でも常に表情を自分の解釈で作り、いわば演技をしながら歌っているのが素晴らしいのだが、この公演、特に前半の全体曲で、彼女は満面の笑みを浮かべていた。これまで見たこともないような120%の笑顔だ。

その表情を見て、ようやく自分はこのセットリストの目ざすものに気が付いた。やはりこの公演はチームAならではのものだ。チームAの持つ圧倒的なオーラをあえてストレートに出すのではなく、弱めの曲で、少し引いた形で表現しているのだ。

もしこのセットリストをチームA以外がやったなら、本当にただの印象の薄い公演になってしまう。しかしチームAなら違ってくる。ものすごい美人が、ばっちりメイクやファッションを決めるのではなく、さりげないおしゃれをしているような、そういう都会的な雰囲気をかもし出すことができる。

だから、みいはチームAの持つ女の子オーラを全開にしてこの公演に臨んでいるのだ。おとなしめの曲で薄められてちょうどよくなることを計算に入れて。やはりみいちゃんはすげえや、と感心することしきりだった。

<3回目>藤江れいな生誕祭

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(チームAメンバー)
板野友美、川崎希、北原里英、小嶋陽菜、佐藤亜美菜、佐藤由加理、高城亜樹、高橋みなみ、中田ちさと、藤江れいな、前田敦子、峯岸みなみ、宮崎美穂
(研究生メンバー)
内田眞由美、瓜屋茜、野中美郷
(休演)
大島麻衣、篠田麻里子

そうこうしているうちに本当にあきちゃがチームAに昇格してしまった。小原春香も前後してチームBへ。春ちゃんがAの舞台から姿を消したのはちょっとさびしい。

さて、この日の休演はまいまいと麻里子様の2名だけ。ようやくチームAの全貌が見えてきた。この日はキャンセル待ちだったが、抽選入場対象外(つまり立ち見)で入場できた。藤江れいなの生誕イベントでは、まいまいからの手紙が読み上げられ、感動を呼んだ。そしてその後、れいにゃんが実にしっかりと抱負を述べていて感心した。MCの弱い子、という印象があったからだ。後で知ったことだが、まいまいがMCについていろいろアドバイスをしていたようである。感心といえば、あみなの仕切りもソツがなく、とても良かった。彼女はA昇格からMCを意識して頑張っているのがうかがえたが、A5thに入って飛躍的に良くなってきたようだ。この日も公演中のMCコーナーで、ひまわり1stの「僕とジュリエットとジェットコースター」が「僕とジュリエットとJC」と書かれているのを見て「僕とジュリエットと女子中学生」という曲だと信じ込み「こりゃあ頑張らなきゃなあ」と思った、という話はかなりウケていた。勘違いしただけでも話はオチるが、「女子中学生」という言葉に反応するのが実にあみならしかった。

<4回目>
(チームAメンバー)
板野友美、川崎希、北原里英、小嶋陽菜、佐藤亜美菜、佐藤由加理、篠田麻里子、高城亜樹、高橋みなみ、中田ちさと、藤江れいな、前田敦子、峯岸みなみ、宮崎美穂
(研究生メンバー)
内田眞由美、野中美郷
(休演)
大島麻衣

いよいよ休演が1人にまで絞られた。そしてやっとA5thの麻里子様にお目通り。最強のキレイさは言うまでもないが、そのすっとぼけたMCが本当にいい味を出している。MCといえば、内田眞由美と峯岸みなみの抗争アングルがこの日からスタートした。みいちゃんがMCの中で「キッズ・ウォー」の井上真央の役をやって、机を蹴り飛ばしたい、と言ったのに対し、以前からキッズ・ウォー時代の井上真央に似ているとして研究生公演でモノマネなど披露していたうっちーが「蹴飛ばしていたのは机ではなくて椅子」と食いつき、そこからバトルに発展した。その後の公演でもこの2人はよくぶつかっているらしい。内田眞由美は計算してMCのできる子であり、みいちゃんもそれを見込んで敵役に選んだのだろう。

<5回目>川崎希卒業公演

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(チームAメンバー)
川崎希、北原里英、小嶋陽菜、佐藤亜美菜、佐藤由加理、高城亜樹、高橋みなみ、中田ちさと、藤江れいな、前田敦子、峯岸みなみ、宮崎美穂
(研究生メンバー)
内田眞由美、瓜屋茜、近野莉菜、野中美郷
(休演)
板野友美、大島麻衣、篠田麻里子

結局チームA全員がそろった状態を見ることができないまま、のぞフィス卒業を迎えてしまった。この日も3名が休演。結局「小嶋陽菜、大島麻衣、川崎希」という正規メンバーの「ハート型ウイルス」はついぞ見ることができなかった。その曲中のセリフは、大島か小嶋、またはそのアンダーが担当しているが、この日は小嶋が川崎に促し、のぞフィスが担当。「ぜったいありえない!そう思ってたけど、私、あなたのことが好きみたい!」で会場が大いに沸いた。

最後のセレモニーでは、全員が手作りした卒業証書を佐藤由加理が読み上げる。なかなか感動的な場面だった。そして休演だった板野・大島も私服姿で登場。麻里子は大阪で仕事のため駆けつけることはできなかったが、その直前の公演に、当初の予定を変更して海外から帰国した足で強行参加したのは、最後にのぞフィスと同じステージに立とうとしたからなのだろう。

全体的には、のぞフィスらしい、暖かくてほんわかした雰囲気で進んだ卒業公演だった。

<6回目>
(チームAメンバー)
大島麻衣、北原里英、佐藤亜美菜、佐藤由加理、篠田麻里子、高城亜樹、高橋みなみ、中田ちさと、藤江れいな、前田敦子、峯岸みなみ、宮崎美穂
(研究生メンバー)
石田晴香、内田眞由美、近野莉菜、野中美郷、松井咲子
(休演)
板野友美、小嶋陽菜

やっと大島麻衣を出演を見ることができ、バラバラにではあるが一応全員コンプリートとあいなった。大島・篠田がそろうのは本当に貴重だ。A4R以来のまいまいは、やはり存在感が大きい。ひまわり組のころは、テレビでの露出が多いわりに劇場での声援は他の人気メンバーと同じぐらい、という感じだったが、新しいファンが増えているのかひときわ大きい声援を獲得していた。まいまいは、客のいじり方というか、コミュニケーションのとり方が非常にうまい。バラエティー番組での如才なさはご存知の通りだが、やはり彼女はこうしたライブ・エンターテイメントで力を発揮するタイプなのではないか。

この日から、川崎希ポジションに7期研究生の松井咲子が登場。上遠野瑞穂と並ぶ7期研究生の美人顔代表だ。この日の昼公演(自分が見たのは夜公演)で麻里子様に「せんたん子」(『さき』だから)という微妙なアダ名を付けられてしまったが、この夜公演ではまいまいに「せんたんこだったら、ちんすこうのほうが良くない?」とさらに訳のわからないネーミングをされ、「もう原型がないんですけど~」と困っている様子が何とも可愛い。ちなみにこの春に高校卒業なので、研究生の中では年長さん。

<7回目>大島麻衣ラスト公演

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(チームAメンバー)
板野友美、大島麻衣、北原里英、小嶋陽菜、佐藤亜美菜、佐藤由加理、高城亜樹、高橋みなみ、中田ちさと、藤江れいな、前田敦子、峯岸みなみ、宮崎美穂
(研究生メンバー)
瓜屋茜、野中美郷、松井咲子
(休演)
篠田麻里子

やっと5thで初めて見られたと思ったらもう卒業である。4月のコンサートには出演するので、正確には卒業公演でなく、劇場公演の卒業、ということだ。残念ながら麻里子様はお休みで、この日も現役正規メンバー全員集合とはならなかった。

AKBで最も一般的な知名度が高く、オリジナルメンバーとしてその貢献度は計り知れないまいまいの卒業だが、A4R千秋楽の5人卒業の時のようなピリピリした雰囲気はなかった。まいまいも普段どおりに、自然体で、客席いじりまくりの楽しい公演だった。

「ハート型ウイルス」のセリフはもちろんまいまい。セリフをアレンジして「ぜったいありえない!そう思ってたけど、私、本当に3年間楽しかった。みんなのことが好き!」と叫ぶ。言うまでもなく客席はヒートアップだ。

MCでは、藤江れいなが学校で指揮者を務めたことがある、と話したところ「じゃあやって見せてよ。お客さんが、『会いたかった』歌ってくれるから」と、前代未聞の観客への無茶振り。まいまいでなくてはできない芸当だ。

最後の曲のあと、「桜の花びらたち」を歌う。その曲の中で、藤江れいなから預かった(この時点で21時を過ぎていたため、藤江は舞台袖に下がった)手紙を高橋みなみが読み、プレゼントを手渡す。いまいちたかみなとの呼吸が合わないあたりが、なんともチームAらしい。そしてオリジナルメンバーである峯岸、小嶋、板野、 前田、佐藤由加理、高橋の順で花束を渡す。そしてそのまま曲が終了し、まいまいからごあいさつ。寒い中お台場でイベントをしたことなど、苦労話を交えながら、この3年3カ月の充実ぶりを振り返った。最後は「ソロになっても、応援よろしく!」と力強く。

まいまいは自身もキレイだし話もうまいけど、周りの人間をうまく立てることができる稀有なアイドルだと思う。だからこれだけテレビの世界でも重宝されているわけだが、AKBにおいてもその才能は極めて大きかったのではないか?確かに公演に出ることは少なかったが、やはりその穴は小さくない。AKB全体が今後どう影響を受けるのか。いい方向に傾くことを期待しつつ見守っていきたい。

抽選に当たりにくくなった、とか言いながらも、考えてみると節目の公演にかなり参加できており、自分は幸せ者だ。いつも感謝、である。

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2009年3月 7日 (土)

AKB48「10年桜」新曲発売恒例握手会

もはや一般用語化した「AKB商法」。運営側も悪びれずに堂々とドーピングをしている。まあ、同じようなことはどのアイドルも多かれ少なかれやっているわけで、AKBだけが責められたものでもあるまい。それにAKB恒例の握手会は、いっとき数人のメンバーに対し順に握手していく、という一般的な方法も導入されたが、主流なのは「個別握手会」と称する、メンバー一人を指定して握手できるというもの。普通の握手会は「がんばってください!」と「ありがとうございます!」を同時に言って終わり、というぐらいの時間だが、この方法だと短くても15秒〜30秒ぐらいの会話が可能だ。AKBがあくまでこの効率の悪いイベント形態にこだわるのは、あくまで「会いに行けるアイドル」というコンセプトを守ろうとする姿勢と評価できる。また、個別握手会の場合人気メンバーの前には長蛇の列ができるが、そうでもないメンバーの前には誰もいない、というシビアな状況が生まれる。それもまたAKBらしさでもあると考えているのだろう。もっとも裏ではスタッフが「○○(メンバー名)、○○、○○の方、どうぞ〜」とまるで白タクの呼びかけさながらに声をかけ、列を途切れなくさせているのだが。

昔からのAKBファン、メンバーとより深くコンタクトできることを誇りに感じている人たちにとって、個別握手は欠かせないイベントなのだと思う。しかし「アイドルは遠きにありて思うもの」という世代の人間にとって、数十秒とはいえ、アイドルと話すのってものすごいプレッシャーだ。こう声をかけたらこう反応が来て・・・と、男子中学生が女子に声をかけるような、「ときめきメモリアル」の回答を選ぶような、無用というかほとんど無駄なシミュレーションを脳内で繰り返して臨むことになる。それだけに、握手を終えるとひと仕事終わったような充実感が残る。

だからライトなファンなら、2〜3人、あるいは1人と握手しただけでも十分に満足してしまう。AKB運営側は、今回そこに目をつけ、更なる売り上げ拡大策、新たなドーピング手法を打ち出してきた。

それは、握手会に加え「特別公演」と称する無料の公演を行い、劇場でCDを購入すれば抽選でそこに参加できる、というもの。その特別公演の内容も「ひまわり組2nd公演リバイバル」「チームB4th研究生公演」といった、プレミアムを払ってでも観たいものをそろえてきた。言うまでもなく、CD1枚で1回の抽選。つまり買えば買うほど当選率が上がりますよという、射幸心煽りまくりのデンジャラスなビジネスモデルだが、今回も公取の問題にはならなかったようだ。

この目論見は的中し、ほとんどの購入者が一回の限度枚数である5枚を購入。結果、平日から前作「大声ダイヤモンド」をはるかに上回るペースで販売数が伸びた。もちろん、AKB自体の人気が加速度的に上がっていることも事実だが――。

そのため、劇場での販売は土日の握手会当日を待たず品薄状態に。それでこの土日は1人1枚の枚数制限となった。

自分はと言えば、通信販売ですでに4枚購入してある。これに付いている引換券を持っていけばCD購入者と同じように握手券と特別公演抽選券が手に入る。しかも1人1枚ではなく、4枚ちゃんともらえるという。これは通販で買っておいて助かった。

だが、その引き換えは購入者と同じように早朝から並ばなくてはいけない、というので、公演の入場が完全メール抽選に以降して以来、久しぶりに「並び」を体験することにした。

秋葉原到着は朝7時50分。すでに作られていた長蛇の列の最後尾につくとスタッフから「割り込み防止券(整理券のようなものだが、これを持っていてもそのまま列にいなくてはいけない)」が配られた。すでに1000番をちょっと超えていた。

そこから発売開始の10時まで、ずっと並んでいなくてはいけない。比較的気温は高いとはいえ、日陰とビル風で体感温度は相当に寒い。「デトロイト・メタル・シティ」や「バクマン」の最新刊などを読んで、テンションを上げて耐えしのぐ。何やってんだ社会人。

10時を回ったが、列はいっこうに動かない。ひとつの大きな列を作っているのではなく、列を分割して、あちこちに分散して配置しているからだ。ネットで様子を伺うと、どうやら100人さばくのに10分かかっているようだ。そうなると1000番台の自分が買えるまでにはさらに1時間半以上かかるということか。

ほぼ計算どおり、ドン・キホーテ8階のAKB劇場にたどり着けたのは11時40分。そこで握手権と抽選券を4枚ずつ受け取り、さっそく握手会へ参加。

4枚どう使おうか考えたが、高橋みなみ・峯岸みなみは外せないので、あとの2枚でまだイベントで会ったことのないメンバーに会おう、ということにした。最終的に、小野恵令奈・篠田麻里子と会うことができた。最近髪を切って昔(俺が劇場に通う前の)の髪型に戻った麻里子様は、近くで見るとあまりにキレイで失神するかと思った。しかも、パーフェクト・ビューティーながら気取らずファンに対しまっすぐ視線を向けて話しかけてくる姿勢に感動して卒倒しそうになった。

そして、どちらかというと自分にとって握手よりも比重の高かった「ひまわり組2ndリバイバル特別公演」には、残念ながら落選。この日の抽選券発行数は約4000で、劇場のキャパは250だから、単純競争率は16倍。そこに4枚の抽選券で参加したわけだから、当選確率は25%といったところ。落選する確率は当選の3倍もあるので、落ちてももやむをえない数字だが、手が届かないほどでもないだけに正直無念だという気持ちはある。しかしこの日、引き換えでなくCDを購入しようとした人の多くは、何時間も並んでいたのに結局変えずに終わってしまったようだし、自分ももう少し遅く来ていたら引き換えはできない状況だった。それを考えると自分などは相当にめぐまれていたほうで、むしろありがたいという気持ちを持つべきだろう。そして、やはりあの寒空の中何時間も待たせて、それでCD1枚売らないというのはやはり問題があると思う。

つうわけで、またCDが増えちゃったよ。新曲出すたびにCDが4〜5枚単位で増えていくのって、どこか何かが間違っているような気がしないでもないが、たぶん気のせいだろうなあ。

このCDは2バージョンあり、今回のイベントに参加するためには写真に4枚写っている「劇場版」を入手する必要があった。真ん中に写っているのが全国のCDショップで買える「通常版」で、これを入手することで参加できるまた別の握手会が・・・

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2009年2月 8日 (日)

AKB48 チームB 4th公演「アイドルの夜明け」初日

先日の「セットリストベスト100」で「初日」が1位を獲得し、勢いに乗るチームBの新公演「アイドルの夜明け」が8日、初日を迎えた。

セットリスト100の結果にも現れているように、すこぶる評判の良かったB3rd公演「パジャマドライブ」の後だけに、どう出てくるか期待と不安の入り混じった初日公演。運よく当選し、しかも入場順も比較的前の方だったため、死角が少なく、全体のフォーメーションも確認しやすいポジションに座ることができた。ありがたい。

オーバーチュアとともに幕が開けられると、暗いステージにうっすらと光る金管楽器が見える。そう来たか!舞台全体が照らし出されると、どうやら使われている楽器は金管楽器やドラムなど。そして中央に飛び出してきてバトンで指揮をしているのは多田愛佳。そう、これはマーチングバンドなのだ。楽器を演奏するパターンは過去にもあったが、非常にインパクトの強い演出だ。

常に意表を突き、それによってネット上で話題を広げて注目を集めていくというのがAKBの基本戦略だ。なので何かを仕掛けてくるとは思っていたが、単なるビックリに留まらず、ニギヤカで楽しく、オープニングとしてはなかなかの出来ばえだ。楽器担当メンバーはみな必死の表情。らぶたんのバトンさばきもサマになっている。曲中にかなり長いMCが入る。この日担当したのは浦野一美。途中、用意していた言葉を忘れてしまったようで間が空いてしまった。あのプロ根性の座ったシンディでされ、セリフが飛んでしまうぐらい公演の初日というのは緊張するのだろう。

ショーというものは始めが肝心で、ライオンキングなどは全感動の8割を最初の10分間で消費すると言われている。このオープニングで、この公演の成功はもう約束されたようなものだ。

MC前の曲ではメンバー全員、サラシ姿に特攻服をはおるといういでたちで登場。その後も手をゆるめることなく、コスプレあり、小物あり、露出あり、きわどい歌詞あり、ハ○ー!プロジェクトのパクリありで、あらん限りの反則技を駆使してたたみかけてくる。

曲調としてはアップテンポな曲が多い。これは3rdから引き継がれている。Aは5th公演をミドルテンポの曲を中心にまとめたから、カラーの違いが鮮明になった。元気のいい曲と反則技によって、やんちゃな末っ子娘というBの位置づけがほぼ確立したと言っていいだろう。

注目のユニット編成は下記の通りだ。現在、チームBは15名しかおらず、佐伯美香がけがの治療のため休んでいるため、近野莉菜と内田眞由美の研究生2名が参加した。どこが佐伯ポジションなのかはいまひとつ分からない。恐らく、現在のA公演同様佐伯ポジションに他のメンバーが入り、その抜けたところに研究生が入っている、というスライド方式なのではないかと思う。

①渡辺麻友、中塚智実、内田眞由美
②柏木由紀、多田愛佳、平嶋夏海
③仁藤萌乃、米沢瑠美、近野莉菜
④小原春香、仲川遥香、仲谷明香、浦野一美
⑤指原莉乃、田名部生来、片山陽加

前回は人気メンバーをバランスよく編成した感じがありありだったが、今回はその色は若干薄まったのではないかと思う。しかし予想どおり仁藤・指原は前に出てきた。

仁藤、指原はB3途中からの加入だったが、代役っぽい扱いであり、いよいよ今回からレギュラーポジションを獲得した。そこにB3終了近くになって、小原・中塚の2名が加入。考えてみると相当に強力なメンバー構成となった。特に、小原の加入は大きい。研究生の中でも十分なキャリアと人気を誇る小原の存在感は予想以上だった。シュッとした美人顔というタイプは、考えてみたらBでは空席だったのだ。小原一人参加しただけで、チーム全体が華やいだ雰囲気になった。

あれだけ評価の高かったB3rを、やすやすとクリアしてしまった感のあるB4th。しかしメンバーにとっては楽器をひかなくてはいけないわ、曲中極端に長いMCがあるわ、何より運動量がB3rdとは比較にならないほど上がっており、もともと汗をかく体質らしいらぶたんは終始汗びっしょりで、伸ばし始めた髪が終盤ではぺたっとなってしまった。この厳しいセットリストが、Bにどのような波乱を起こすことになるのか。注目していきたい。

AKB公式サイト
http://www.akb48.co.jp/

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