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2015年6月21日 (日)

イディナ・メンゼル ジャパンツアー @武道館

そうそう、このこと記録してなかった。6月4日、武道館でイディナ様のコンサートをばっちり聴いてきましたよ。

19時スタートという社会人にも嬉しい開演時間、しかしとっとと仕事を切り上げ早めに入場。10分ほど遅れてスタート、オープニングの映像はこれまでの彼女の仕事をダイジェスト的に紹介するものだったが、ウィキッドのナンバーがちょこっとかかるだけで客席から歓声が上がる。

あれっ。きょうはてっきり「アナと雪の女王」でイディナ様を知った人が大勢詰めかけるんだろう、それも仕方ないな、と思ったが、そうでもないみたいだ。ミュージカルファンが結集しているのか?これはちょっと嬉しい。

1曲目でいきなり 『ウィキッド』のDefying Gravity。もうテンション上がるどころか、全身の血液が沸騰しそうだ。かなりアレンジかかっていたが、初代エルフィーのDefying Gravityをリアルに聴けるなんて。もう、これだけで帰ってもいいや、と思った。

しかし帰らなくてよかった。

それから2時間、彼女はステージに出ずっぱり。一度も袖にはけることなく、途中から裸足になって舞台上を駆け回っていた。こんなに長い時間ステージに立ちっぱなしのワンマンショーなんて、イッセー尾形以来だ。

ステージだけじゃない。『RENT』のTake Me or Leave Meでは、武道館のアリーナに降り立って(裸足のまま)、観客にマイクを向け、一緒に歌い、さらには観客を舞台上に引っ張り上げる。

まあ、マイクを持って歌った観客は仕込みかもしれないが、RENTのナンバーを原語で歌える人が自分の周りにもけっこういて、いやいや俺なんてミュージカルのファンだなんて言えないレベルじゃん、とショックを受けた。だがそれも嬉しかった。

ウィキッドからは、ほかにWizard and IとFor Good。For Goodでは驚きのアカペラ、マイクなし。そして観客にも一緒に歌うよう呼びかける。しかし、これはさきほどのTake Me or Leave Meや、このあとのLet it Goで一緒に歌うのとはちょっと意味合いが違う。

For Goodはエルファバとグリンダのナンバーだ。そう、ここで観客はグリンダ役を任されたのだ。これに気付いたとき、もう沸騰しっぱなしだった血液が全身から吹き出そうだった。しかし周囲に迷惑をかけてはいけないと全身のアナという穴をふさいでいたら、またしてもみんなグリンダパートを歌い始めているのではないか。いかん、俺も歌わなくては!しかし英語が出てこない。ごめん、俺の中でグリンダはクリスティン・チェノウェスじゃなくて沼尾みゆきなんだよなー。あとAlli Mauzeyも。結局一緒に歌えたのは「For good」だけ。オリジナルで勉強しとくんだったわ。でもこれは武道館にいたみんなのいい思い出になったと思う。何しろオリジナルのエルフィーと一緒にグリンダを演じられたのだから。ふと、Glee第2部の最終回で、レイチェルとカートがガーシュイン劇場の舞台で歌ったFor Goodを思い出した。あれは名シーンだった。

それにしても、イディナ・メンゼルのエンターテイナーぶりには本当に圧倒された。紅白でもじゅうぶんにお茶目なところは見せていたが、コンサートはどこまで本気でやってくるのか不安でもあった。しかしとんでもない。ここまでサービス精神旺盛で、かつとんでもない実力がある人が、想像を絶する努力をして、そのうえで役に恵まれてようやく表舞台に出てこられる。それがブロードウェイだ。

ちなみに、たぶんこの日のイディナ様のコンディションはおそらく55%~60%程度。のどの調子が悪く、ずっと咳払いをしていた。それでもこれほど観客を楽しませるのだからもう降参するしかない。

年末、「IF/THEN」観てきてホントよかった。ラミン・カリムルーやジェームズ・モンロー・アイグルハートが観られなくて残念、とか思ってたが、その残念さを補って余りある幸せな体験をさせてもたった。ブロードウェイのトップスターの舞台を生で観られて、しかもそのスターが油が乗り切った状態で日本に来てくれる。何とも嬉しい時代になったものだ。

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2015年6月13日 (土)

AKB48 41stシングル選抜総選挙 世代交代が止まった

さて今年もAKB総選挙が終了した。結果についてはさして思うこともないが、加藤るみのランクインは嬉しかった。そしてスピーチでは、宮脇咲良の「AKBをぶっ潰す」発言には痺れた。

いくつかのメディアは「SKEが第一党に」という伝え方をしていたが、それはあくまでランク入りした人数だけのこと。1位と80位を同列に数えるのはやはり無理があろう。というわけで、各グループ別の得票数(得票総数の中で占める割合)をビジュアル化するとこうなる。年によってグラフの大きさが異なるのは調整がうまくいってないだけで、気にしないでください。本来同じ大きさで表示されるべきものです。

やはり最大勢力はAKBだ。といってもその差は年を追うことに狭まっており、シングル発売のたびに各グル―プの協力を得ていることを考えれば、この数字がAKBにとってふがいないものであることは間違いない。

昨年と今年を比べて強く感じるのは「世代交代進んでないなー」ということだ。グラフの色に注目してほしい。ベテランほど赤く、新人ほど緑に表示されるのだが、全体の色味がこの2年でほとんど変化していない。かつて、つかこうへい先生は言った。「前進か、死か」。AKBプロジェクトは変化の速さこそがそのエネルギー源だったが、広げ過ぎた戦線と多すぎるステークホルダーによって、その歩みは確実に遅くなっている。

宮澤佐江や北原里英は昔から見ているから個人的には好きだけど、このポジションにふさわしい活動ができているだろうか?西野未姫や岩立沙穂は入ってなくていいのか?なこみくや江籠裕奈はどうした?昨年の田名部生来のようなベテランのサプライズ入閣を演出できなかったのは運営の失敗じゃないのか?テレビの中継もさんざんだったけど、どうもイベント的に盛り上がらなかった今回の総選挙だった。






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