« 坊っちゃん劇場「幕末ガール」五十嵐可絵は今日も愛媛に生きて歌っている | トップページ | Wicked(ウィキッド) »

2012年11月25日 (日)

ジーザス・クライスト=スーパースター(ジャポネスクバージョン)お久しぶり?芝ユダ

ジーザス・クライスト 神永東吾
イスカリオテのユダ 芝 清道
マグダラのマリア 野村玲子
カヤパ 金本和起
アンナス 吉賀陶馬ワイス
司祭1 佐藤圭一
司祭2 清水大星
司祭3 真田 司
シモン 本城裕二
ペテロ 玉真義雄
ピラト 村 俊英
ヘロデ王 下村尊則

ジーザスは時々ふっと観たくなる演目のひとつだ。特にかつて「江戸版」とも言われた、この初演版演出であるジャポネスクバージョン。エルサレムバージョンも悪くはないが、やはり中毒性はこっちのバージョンのほうが強烈だ。

今回はエルサレム→ジャポネスクの順で上演されたが、エルサレム版の芝ジーザスはちょっとヘンだということを十分すぎるほど気付かされたので、今回はパス。そしてジャポネスクを楽しみにしていたが、芝はジーザスからユダに戻り、かわりに待望の新ジーザスが登場した。これはこれで楽しみである。

神永東吾ジーザスは、スマートな体型ときれいに伸びる高音がなかなか魅力的なジーザスだ。もっとも、どこか金田俊秀ジーザスを思い出させる面もある。そうなると、歌に関しては金田に一歩譲るのも事実だ。しかしこちらは表情に独特のムードがあるので、演技の面で凌駕するジーザスになってほしいとも思う。

芝は定位置のユダ役で、水を得た魚のようにのびのびと演じており、村ピラトは容赦なく見事な声を響かせ、下村ヘロデはもう誰も止められない勢いでエキセントリックに炸裂。このトリオは最強だ。

反面、野村マリアはダメだ。年齢の問題ではない。周りがいいだけに、歌えなさが悪目立ちしている。「役者ではなく作品を観ろ」と言われても、これでは作品どころじゃない。野村玲子は素晴らしい女優だと思うが、作品の足を引っ張るキャスティングに猛烈に異を唱えたい。

それにしても、やはりこの演出は秀逸だ。白塗りに隈取りメイクと70年代ロックの融合、大八車を使ったダイナミックな舞台装置。初演時はあまり評判がよくなかったというが、1970年代の日本にはエキセントリック過ぎたということだろう。まだA・L・ロイド=ウェバーもティム・ライスも、あえて言えば浅利慶太も若かった。そのギラギラした、中二病なアグレッシブさが舞台からあふれ出ている。アドレナリン出まくりで、観終わるとぐったり疲れるが異様に元気になる。

今の日本に足りないのはこれだ。この抑えきれない、何だかわからないものが脳髄の裏側から吹き上げてくる感覚。以前全国ツアーでも観たが、この作品こそ全国各地で上演し、閉塞感を突き破ってほしいものだ。

ジーザス・クライスト=スーパースターのウェブサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/jesus/index.html

|

« 坊っちゃん劇場「幕末ガール」五十嵐可絵は今日も愛媛に生きて歌っている | トップページ | Wicked(ウィキッド) »

コメント

歌声もカラダもスリム感が漂い清潔感さえも漂う芝ユダと、麻呂っぽくて品の良い佇まいの神永ジーのバランスが絶妙で目が離せませんでした
マリアはストーリーを脳内変換し、存在しないモノにしちゃいました
困りますねぇ

投稿: の。の | 2012年12月18日 (火) 01時22分

の。のさんこんにちは。

神永ジーザス、今後の成長に期待しましょう。成長するといなくなっちゃうというパターンはできればなしで。

投稿: ヤボオ | 2012年12月19日 (水) 23時27分

 全く持って野村マリアにはがっかりでした。沢木さんがシャウトする熱いユダと、本当にマリア様か?と思うほどの澄んだ歌声の野村さんの公演を見ているだけに、今回は、“場末のスナックの白塗りのママ” みたいに思えました。本当に残念です。
 話は違うのですが、先日、退団した井料さん、五東さん、村田さん、福井さんの圧巻のライブがありました。1月13日に、村田恵理子さん(クリスティーヌや光の精、グリドルボーン等)の小さな単独ライブがあります。

1月13日(日)
14:30開演(14時開場)
ピアノ:砂原嘉博
料金:¥4000(ワンドリンク・おつまみ付き)
場所:関内パサージュ
    横浜市中区吉田町10 斉藤ビル4F(JR関内駅北口より、徒歩約3分)

※こんなコメントを残して申し訳ありません。

投稿: マイク | 2012年12月26日 (水) 09時50分

マイクさんこんにちは。

実は「場末のスナックの白塗りのママ」をイメージした演出なのかもしれません。それならそれでいいです。

投稿: ヤボオ | 2012年12月26日 (水) 23時23分

はじめまして。いつも楽しく拝読させていただいています。
ジャポネスクの中毒症状、よくわかります。観劇中・観劇後の、全身の血液が頭に昇るような熱い感覚。ああいう舞台が観たいものです。
やはり野村さんは残念でした。なぜここで出てきたのかも謎ですね。彼女に失望した分、今後の神永氏に期待したいと思います。髪長神永、ふぁいと。

投稿: よすい | 2012年12月27日 (木) 22時52分

よすいさんこんにちは。

ジーザス役もそうですが、ヘロデ、ピラトでもおっと思える若手が出てきてほしいですね。その前にユダか。

投稿: ヤボオ | 2012年12月28日 (金) 12時57分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ジーザス・クライスト=スーパースター(ジャポネスクバージョン)お久しぶり?芝ユダ:

« 坊っちゃん劇場「幕末ガール」五十嵐可絵は今日も愛媛に生きて歌っている | トップページ | Wicked(ウィキッド) »