四季「アイーダ」福井将軍はコメダ珈琲にいる
アイーダ | 朴 慶弥 |
アムネリス | 光川 愛 |
ラダメス | 福井晶一 |
メレブ | 有賀光一 |
ゾーザー | 飯野 おさみ |
アモナスロ | 高林幸兵 |
ファラオ | 石原義文 |
ネヘブカ | 桜野あら |
今回の秋劇場公演はスルーしちゃおっかな、と考えていたが、千秋楽を前にしてキャストが動いたのであっさり心変わり。
まずはこの人、福井晶一ラダメスだ。この役見るのいつ以来かな、と思ったら2006年の福岡公演以来だった。しかしその印象は強烈だったので昨日のことのように思いだせる。
6年前にも書いたけど、阿久津陽一郎とは対称的なラダメスで、阿久津ラダメスは最初チャラチャラしてたのにアイーダと出会って次第に真面目になっていくのだが、福井ラダメスは最初から真面目で、それがアイーダに出会って人生を踏み外してしまうように見える。なので、だんだん残念な感じになっていくのが面白い。
その6年ぶりの福井ラダメス、生え際もなんとか踏みとどまり、ほぼ昔の印象どおりのラダメスだった。だがどこかワイルドさが加わり、「勝利めざして」は無茶苦茶カッコよかった。その分、後半の残念さ加減もアップしていて、お前、本当にそれでよかったのか?と尋ねたくなる。
朴慶弥のアイーダは7月の登場以来評判が良かったので楽しみにしていたが、これは確かにナイスなキャスティングだ。以前、ジェリーロラムで見たときには、歌も演技もうまい、スケールの大きな女優さんが出てきたな、と感じたが、これほど早く主役の座を射止めるとは。後期の濱田めぐみアイーダがデレ要素満載だったのが記憶にあるからか、凛とした強さの引き立つアイーダだった。後半は完全にアイーダがラダメスをリードしているのがより明確になっていた。
そして以前の東京公演でも見ている光川愛アムネリス。これがもう美人で美人で。言いたきゃいいなさい、美人にしか興味ないって。しかし、二幕のせつない演技は実に心を打つ。
3人のバランスも非常に良く、しかもそれぞれが対称的で、三角関係が物語の全てという、ある意味面白くないストーリーを、十分に面白いものとして見せてくれた。演出ではなく、役者の演技によって作品が面白くなることは、確実にあるのだ。前回の東京公演はストレスが溜まることが多かっただけに、ひさしぶりに満足のいくアイーダだった。あえて言えばネヘブカがいまいちだった。「神が愛するヌビア」で、ネヘブカが澄んだ声で歌い出すあのシーンは、アイーダの心情に大きな影響を与える。大事にしてほしい。とはいえ全体的には大満足で、自分にとっては昨年4月の大阪公演以来の充実感だ。
さて、この日は週末には珍しくイベント開催日でオフステージトークがあった。たいていイベントは平日に行われるので、自分は四季の舞台にこれだけ通っていながら、実はイベントは初体験だった。
飯野御大の軽妙な司会に、アイーダ、ラダメス、アムネリス、メレブとメインキャストそろい踏み。素顔の俳優たちもなかなか魅力的だ。「毎晩オリンピックを観ている」と、代表様が聞いたら怒られそうな発言をしていた福井アニキは(いや、今の立場だから言えるのか?)、なんだかハンマー投げの室伏広治みたいながっしりした体格で、ゲイでなくてもおもわず惚れてしまいそうになる。
次は名古屋公演だが、名古屋のうまいものは何か、という話になり「コメダ珈琲」とナイスな回答。シロノワールの話で盛り上がっていた。飯野さんが「じゃあ公演期間中、そこに行けばいるかもしれないね」と突っ込むと「コメダ珈琲たくさんありますからね」とすかさずリアクション。確かにコメダは探さなくても歩いていれば突き当たるが、劇場に一番近いのはあそこの店だ。自分も何度か行っている。
そして光川さんはやっぱり美人。それしか言うことないのかよ、と言われても、それしか出てこない。あとすげースリム。
それに比べれば、慶弥さんは美人オーラは一歩譲るかもしれないけど、ナチュラルな感じのキュートさがいい。うん、やっぱり俺の目に狂いはない。トークショーの最後にじゃんけん大会があって、自分は残念ながら敗退してしまったが、自分のすぐ後ろの男性が勝ち残ったところ、そこまで本人が賞品を持ってきてくれたため、間近で素顔、笑顔を拝むことができた。すぐにキャッツのグリドルボーン握手席抑えなきゃ、と思った。
アイーダがこんなに楽しかったのは本当に久しぶり。名古屋ではどんなキャスト構成になることか。少し期待して待つことにしよう。コメダ珈琲も要チェックだ。
四季「アイーダ」のホームページ
http://www.shiki.gr.jp/applause/aida/index.html
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コメント
やはり、あの場にいらしたんですねー
いつも「そうそう!」と言いながら読んでおりますが、今回も切れ味に感心しています。
ほんとに、福井ラダメスが最後に「川の中州に家を建てるつもりだ」と言い出した時には、
「アンタ、あの川は定期的に氾濫するのが良いところで、文明の拠り所なのをお忘れか!」と、心の中突っ込んでいました(笑)
いやいや、そりにしても、光川さんは、綺麗ですよね・・・
投稿: みかん星人 | 2012年8月 7日 (火) 00時58分
みかん星人さんこんにちは。
福井ラダメス、また観られるといいですねえ。この3人の組み合わせは実によいです。
それにしても、ディズニー的には失敗だったこの作品が日本ではすっかり定着しているのは、四季のねばりと私たちの我慢強さのおかげと言えましょう。
投稿: ヤボオ | 2012年8月 8日 (水) 00時26分
以前にもコメントさせて頂いた気がします。
前回の名古屋公演で福井ラダメスに結構嵌まってたので、嬉しいレポでした。
劇場近くのコメダ?これからチェックします!(笑)
名古屋のチケットまだ取って無いのですが、このキャストを参考に押さえようと思います。
投稿: パチュリ | 2012年8月10日 (金) 23時16分
パチュリさんこんにちは。
名古屋のキャストはどうなるでしょう?福井ラダメスの登場は可能性低いかもしれませんが、その分オモシロキャストが出てきてくれないかと期待しております。
投稿: ヤボオ | 2012年8月12日 (日) 20時01分
初めまして、いつもブログ拝見させていただいてます。
アイーダ私も見に行ってきました。
同性にも関わらず光川さんに撃ち落されたのが印象的でした。
とても可愛らしい方ですよね。
私のときは阿久津ラダメスだったのですが、ヤボオさんのレポを見て福井ラダメスにも興味が湧きました^^
いつか見る機会があるといいのですが。
投稿: リオン | 2012年9月10日 (月) 22時07分
リオンさんこんにちは。
あほなブログを読んでいただき恐縮です。光川さん、以前見たときよりさらに良くなったような気がします。阿久津ラダメスと福井ラダメスは、どちらがどうということもないのですが、比較して見ると実に対称的で愉快です。
投稿: ヤボオ | 2012年9月10日 (月) 23時46分