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2012年6月24日 (日)

四季「夢から醒めた夢」帰って来た下村配達人

ピコ 樋口麻美
マコ 服部ゆう
マコの母 白木美貴子
メソ 大空卓鵬
デビル 川原洋一郎
エンジェル 笹岡征矢
ヤクザ 深水彰彦
暴走族 西尾健治
部長 田中廣臣
老人 山口嘉三
老婦人 斉藤昭子
夢の配達人 下村尊則

 退団後もちょこちょこ四季の舞台に戻ってきている下村尊則が、久しぶりに配達人を演じると言われればこれは観に行かないわけにもいくまい。

 考えてみれば大阪四季劇場で「夢から醒めた夢」は初めてか?京都では観たが。安定のロビーパフォーマンスはハンドベル隊一択で。

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 直前だったが、配達人登場席に近いところで観劇。その下村配達人、なぜか髪が伸びている。「時計じかけのオレンジ」のアレックスのようなおかっぱな感じで、実に不気味だ。そしてその演技は、ブランクを埋めるような力の入ったもの。不気味でオーバーな雰囲気こそ下村配達人の持ち味。のっけから全開で嬉しくなる。

 樋口マコは今さら感がありありだが、どうも優等生的な雰囲気がイマイチだ。やはりピコには、保坂知寿から吉沢梨絵に受け継がれたハイテンションなアナーキーさが欲しい。

 初見の服部マコは(服部まこではない)なんというか、「悪くは、ないな(ビル・オースティン)」という感じ。無難で、やや印象が薄い。マコ、グリンダ、グリドルボーンに関しては俺の要求がとっても高いのでそういう評価になってしまうが、客観的には十分な演技だったと思う。

 深水ヤクザは実にはまっており、見ていて面白かった。ただ、かつて吉原光夫がヤクザを演じたときも感じたことだが、はまっていればいるほど、あの昭和初期なヤクザスタイルが似合わない。深水ヤクザには、むしろ「ミナミの帝王」萬田銀次郎のような衣装が似合いそうだ。大阪公演だけに。もっともそうなると二幕のあの歌が合わないか。

 こりゃあないな、と思ったのが大空メソ。感情が伝わってこないのだ。抑揚のないセリフは、まるで「モヤモヤさまぁ~ず」のナレーションのようである。これは、日本語がネイティブではないから、とかいう問題ではない。自分は、海外の出身で、少しぐらいイントネーションがおかしくても、あまり気にしない。懸命な演技で感情が伝わってくると、セリフの言い回しぐらい些細はことに思えてくるのだ。しかし、このメソからはその悲痛な思いが伝わってこない。この後、変化してくれるといいのだが。

 川原デビルも頑張ってはいるものの、やはり今ひとつ役になじめていない気がする。光枝明彦があまりにも当たり役だったため後を継ぐ役者が苦労するのは分かるが、もうがらっと違うキャラクターにしてしまうしかないかもしれない。もっともその前に、また四季の舞台に立ち始めた光枝デビルをもう一度見ておきたいかも。

 東京公演も決まったが、新ピコの登場はないのだろうか?

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「夢から醒めた夢」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/yume/index.html

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コメント

僕は昨日夢醒めを観ましたが、なんと劇場で赤川次郎さんと山田親太朗さんにサインをもらえました!

樋口ピコは歌唱力・演技力共に申し分ないのですが、プレーンでどことなく器用貧乏な感じです。
服部マコは苫田マコには及ばないものの、歌い方が一本調子な花田マコよりはずっと良いです。
下村配達人は、今まで観てきた配達人の中では最も良かったです。

P.S.マのつく女性といえば、今は何といっても篠田麻里子ですが、「マコを探せ」に出てこないのが納得いきません。

投稿: パレ・フーゴ | 2012年9月 6日 (木) 15時57分

パレ・フーゴさんこんにちは。

私はマのつく女の子といえば内田眞由美か小笠原茉由ですね。まあ出てこないでしょう。

投稿: ヤボオ | 2012年9月10日 (月) 23時43分

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