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2012年6月24日 (日)

NMB48 チームM 1st Stage「アイドルの夜明け」

 NMBで2番目のチームとして今年1月に結成されたチームM。二期生公演は観たことがなく、新チームとして発足したからといってにわかに興味がわくものではないが、そのセットリストが「アイドルの夜明け」と聞いてがぜん観たくなった。言わずと知れた、チームBの4th Stageとして作られたこの公演は、その前の「パジャマドライブ」の人気が高いぶん陰にかくれた印象があるが、個人的にはパジャマドライブよりこちらのほうが好きだったりする。特に全体曲がいい。そのハイライトは何と言っても1曲目で、メンバーがマーチングバンドにチャレンジするこの曲は、公演全体で与える感動の70%ほどをいっきに消費してしまう。これは「ライオンキング」と同じ手法。ライブエンターテイメントの王道とも言える手法だ。

 この日は休演が多く、人気の城恵理子やキャプテンの島田玲奈も不在だった。チームBの多田愛佳ポジション、つまりバトンを回すのは城の役割らしいが、この日は最年少の與儀ケイラが担当。初めてだったらしいが見事に回していた。途中、スカートが落ちてしまうというハプニングはあったが。もちろん、その下も衣装なのでイヤーンなことにはならないが、気にせず最後までやりきったその度胸は高く買おう。

 全体的にケイラ1人勝ちな雰囲気にはなってしまったが、肥川彩愛の妖艶なオーラはグループ1だと感じた。あのキャラクターをぜひ生かしてほしい。

 好きなセットリストということもあり、ぜひ次回は休演の少ないときにもう一度観たい。チームNのオリジナル公演と、どっちが先になるだろう?

NMB48 公式サイト
http://www.nmb48.com/

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四季「夢から醒めた夢」帰って来た下村配達人

ピコ 樋口麻美
マコ 服部ゆう
マコの母 白木美貴子
メソ 大空卓鵬
デビル 川原洋一郎
エンジェル 笹岡征矢
ヤクザ 深水彰彦
暴走族 西尾健治
部長 田中廣臣
老人 山口嘉三
老婦人 斉藤昭子
夢の配達人 下村尊則

 退団後もちょこちょこ四季の舞台に戻ってきている下村尊則が、久しぶりに配達人を演じると言われればこれは観に行かないわけにもいくまい。

 考えてみれば大阪四季劇場で「夢から醒めた夢」は初めてか?京都では観たが。安定のロビーパフォーマンスはハンドベル隊一択で。

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 直前だったが、配達人登場席に近いところで観劇。その下村配達人、なぜか髪が伸びている。「時計じかけのオレンジ」のアレックスのようなおかっぱな感じで、実に不気味だ。そしてその演技は、ブランクを埋めるような力の入ったもの。不気味でオーバーな雰囲気こそ下村配達人の持ち味。のっけから全開で嬉しくなる。

 樋口マコは今さら感がありありだが、どうも優等生的な雰囲気がイマイチだ。やはりピコには、保坂知寿から吉沢梨絵に受け継がれたハイテンションなアナーキーさが欲しい。

 初見の服部マコは(服部まこではない)なんというか、「悪くは、ないな(ビル・オースティン)」という感じ。無難で、やや印象が薄い。マコ、グリンダ、グリドルボーンに関しては俺の要求がとっても高いのでそういう評価になってしまうが、客観的には十分な演技だったと思う。

 深水ヤクザは実にはまっており、見ていて面白かった。ただ、かつて吉原光夫がヤクザを演じたときも感じたことだが、はまっていればいるほど、あの昭和初期なヤクザスタイルが似合わない。深水ヤクザには、むしろ「ミナミの帝王」萬田銀次郎のような衣装が似合いそうだ。大阪公演だけに。もっともそうなると二幕のあの歌が合わないか。

 こりゃあないな、と思ったのが大空メソ。感情が伝わってこないのだ。抑揚のないセリフは、まるで「モヤモヤさまぁ~ず」のナレーションのようである。これは、日本語がネイティブではないから、とかいう問題ではない。自分は、海外の出身で、少しぐらいイントネーションがおかしくても、あまり気にしない。懸命な演技で感情が伝わってくると、セリフの言い回しぐらい些細はことに思えてくるのだ。しかし、このメソからはその悲痛な思いが伝わってこない。この後、変化してくれるといいのだが。

 川原デビルも頑張ってはいるものの、やはり今ひとつ役になじめていない気がする。光枝明彦があまりにも当たり役だったため後を継ぐ役者が苦労するのは分かるが、もうがらっと違うキャラクターにしてしまうしかないかもしれない。もっともその前に、また四季の舞台に立ち始めた光枝デビルをもう一度見ておきたいかも。

 東京公演も決まったが、新ピコの登場はないのだろうか?

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「夢から醒めた夢」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/yume/index.html

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2012年6月17日 (日)

劇団☆新感線「シレンとラギ」

作・中島かずき 演出・いのうえひでのり

ラギ 藤原竜也
シレン 永作博美
ゴダイ大師 高橋克実
ギセン将軍 三宅弘城
シンデン 北村有起哉
ミサギ 石橋杏奈
ダイナン 橋本じゅん
モンレイ 高田聖子
モロナオ執権 粟根まこと
キョウゴク 古田新太
ショウニン 右近健一
ヒトイヌオ 河野まさと
ギチョク 逆木圭一郎
トウコ 村木よし子
アカマ インディ高橋
ヨリコ 山本カナコ
コシカケ 礒野慎吾
モロヤス 吉田メタル
マシキ 中谷さとみ
セモタレ 保坂エマ
ヤマナ 村木 仁
トキ 川原正嗣
北の王国の貴族・宮女/
南の王国の民・教団員
上田亜希優子、須水裕子、中野真那、
西田奈津美、松尾杏音、吉野有美
北の王国の貴族・兵士/
南の王国の民・兵士・教団員
蛯名考一、小林賢治、桜田航成、
二宮敦、武田浩二、藤家剛、加藤学、
川島弘之、安田桃太郎、伊藤教人、
菊地推人、南誉士広
 

お久しぶりの新感線。昨年の「髑髏城の七人」(小栗旬主演)はそりゃもう見たかったわけだが、チケットを確保していたにもかかわらず行くことができなかった。今回もいったん行けなくなったが、別の日程で買い直して無事観劇。

今回は藤原竜也、永作博美という2人の客演によるダブル主演。気合の入り方が伝わってくるキャスティングだ。

舞台の藤原はこれまた数年ぶり。相変わらず素晴らしい存在感だ。テレビや映画で見ているととても舞台向きには見えないのだけれど、なぜか舞台でまばゆいばかりの輝きを見せる。こういう人がいる限り、日本の演劇もまだまだ捨てたものではない。

永作の舞台は初めて。最近演技力に磨きがかかってきたが、俺にとってはやっぱり「ribbonの子」だ。そのribbonが新感線の舞台に出演したのは1993年の「Timeslip 黄金丸」。俺が新感線を見始めたのは94年なので、間に合わなかった。

藤原は蜷川仕込みの狂気さをケレン味たっぷりに、一方で永作は「伝説の殺し屋」をあくまで普通の女性として演じる。この2人の対象的な演技が絡み合う面白さは、実にぜいたくな味わいである。

もう一人、高橋克実の客演も実に生きている。離風霊船の出身だから舞台での実力はあるのだろうと思っていたが、これは想像以上。鬼気迫る圧倒的な迫力で巨大な青山劇場を実に演劇的な空間に変えていた。

「いのうえ歌舞伎」は、2005年の「吉原御免状」以降、「いのうえ歌舞伎第二章」として、それまでの何でもアリのド派手な娯楽作品から、様々な方向性を試しつつ人間ドラマを重視するものに変わってきている。しかし、今回の作品を観て感じたが「第二章」はその長い旅路を終え、次第に「第一章」に戻りつつあるのではないか。人間ドラマをきっちり描ける実力を持った人たちが作る単純な娯楽作品ほど面白いものはない。「いのうえ歌舞伎第三章」の誕生はもうすぐそこまで来ているのではないか。

「シレンとラギ」の登場人物たちはみな、濃い陰を抱えながらしぶとく人生を渡っている。そんなクセ者どもが、中島かずきの真骨頂である裏切りと信頼のらせん構造の中で実にイキイキと殺し合いを演じている。それぞれの陰影は、エンターテインメントの光の中でうすぼんやりとしたものに見える。だが目をこらしてみるとその陰影がくっきりと読み取れる。この多重構造は、いのうえ歌舞伎、そして劇団☆新感線ならではのものであり、商業演劇と小劇場の2つの文化が盛りたててきた日本演劇界を象徴するものでもある。

さらに、今回のストーリーには、藤原竜也を迎えたからだろうか、シェイクスピアへのオマージュが随所に見てとれる。そしてそれが消化不良にならず、いのうえ歌舞伎の雰囲気に溶け込んでいる。「メタルマクベス」はじめ、新感線、いのうえひでのりもシェイクスピアとさまざまな局面でかかわって来た。だからそんな芸当も可能なのだ。

ちょっと面白かったのは、この舞台の世界観だ。日本のいつかの時代の話のようにも見えるが、そうでないようにも見える。大河ドラマ「平清盛」では、皇室を「王家」と呼称して話題を呼んだが、その賛否はともかく、そうすると明らかに日本の話なのに、どこか異国の話のようにも感じ取れることが分かった。「シレンとラギ」はその手法をうまく活用している。

7年ごとの節目で上演される「髑髏城の七人」を昨年見逃したのは悔やまれるが、予定どおりに行けば来年は3年ごとに上演される「ネタもの」の年。前回の「鋼鉄番長」は主演の橋本じゅんはじめ怪我人続出で一時公演中止に見舞われたが、その前の「犬顔家の一族」は死ぬほど面白かった。2作品ともDVD化されていないのが全くもって悲しい。「犬顔家」は歴史に残るバカバカしさで、ぜひ多くの人に見てもらいたいのだが――。

そうそう、アンサンブルに上田亜希子がいた。四季を卒業してから地味に活躍しているが、こういう実力ある人がもっと前面に出る機会が増えれば、日本の演劇がもっと面白くがなるのに!

あと、どうも自分が観た回を、松井玲奈が観ていたようだ。それに気付かなかったとは、何たる不覚。仕事以外の時はもっと神経を研ぎ澄ませておこう、と心に誓った。

劇団☆新感線「シレンとラギ」公式サイト
http://www.shiren-to-ragi.com/

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2012年6月10日 (日)

四季「ウィキッド」名古屋公演 松島勇気がフィエロだと?

グリンダ 山本貴永
エルファバ 江畑晶慧
ネッサローズ 鳥原ゆきみ
マダム・モリブル 八重沢真美
フィエロ 松島勇気
ボック 伊藤綾祐
ディラモンド教授 前田貞一郎
オズの魔法使い 松下武史

なかなか名古屋に来る機会がなかった(≒SKE劇場のチケットが当選しなかった)のだが、やっと久しぶりに新名古屋ミュージカル劇場に。ここに来たのは昨年の「夢から醒めた夢」に高井治が紛れ込んでしまったとき以来。

ウィキッドを上演している都市に来たらそれを観るのはアタリマエだが、今回はぜひ見たいキャストがいる。松島勇気のフィエロだ。松島というと、バレエの技術を生かしたダンスのクオリティーの高さで知られる。しかし、フィエロというスカしたイケメン役とは頭の中でにわかには結びつかなかった。正直、悪いじょうだんだと思った。もう四季には顔の濃くないイケメンはいないのか、とも。

だが冗談キャストならやはり観るしかない。うまい具合に名古屋に来る用事ができたので(≒KII公演に当たったので)参戦してきた。

で、その松島フィエロ。これがなかなか良かった。

フィエロは登場直後のダンスシーンで、ご存じのように「未来を暗示する動き」を見せる。初めてのときには気付かないが、リピーターならすぐ分かる。いつもなら「ああ、やってるな」と確認するぐらいなのだが、今回は、松島がその動きを見せた瞬間、ドキッとした。さすが松島、体全体での表現力が、群を抜いているのだ。通常の演技でも、細かな身のこなし、しぐさがいちいち気になって、ついついフィエロに目を奪われてしまった。

ミュージカルは、演技、歌、ダンス、さまざまな表現の集合体だ。そこでは、自分の得意技で観客にアピールすることができる。松島の場合はそれが体の動き、というわけだ。役者が変われば演技も変わるのは当然だが、ミュージカルの場合、演技で訴える人だったり歌で訴える人だったり、とアプローチ自体が変わってくる。そこが面白いところだ。だから役者を見ないで作品を観ろ、というのは実にナンセンスな指摘なのだ。

山本グリンダも初見。歌もうまいが、丁寧で細かい演技に好感を持った。したがって第一幕より第二幕のほうが持ち味を発揮できている。笑いは取れたり取れなかったり。センスよりも、演技で笑いを取るタイプのようだ。なかなか良かったのだが、やはりグリンダのキャラではないかもしれない。グリンダも幅広い役で、演じる人によってだいぶ印象が異なる。沼尾みゆきは天然だし、苫田亜沙子は計算高い。木村花代は優等生。山本グリンダは必死系だ。余裕のないグリンダも面白いが、やはりグリンダ様には我が道を堂々と行ってほしい。

宝塚出身の鳥原ゆきみ(鳥原如未)はアンサンブルでしか見たことがなかったが、ルックスも演技も歌も、なんというかスキがない。ぜひ彼女のグリンダを見てみたい。その前に「美女と野獣」のベルも一度見なきゃあな。

名古屋公演は9月に終了が決まっている。その後どこかで観られるんだろうか?「オペラ座の怪人」同様、ときおり発作的に観たくなる作品なので、ぜひどこかでは上演しててほしいぜ。

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ウィキッド 公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/wicked/

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SKE48 チームKII 3rd Stage「ラムネの飲み方」

昨年の選抜総選挙で高柳明音が壇上から秋元プロデューサーに直接訴えかけたこともあり、ようやく昨年10月1日に始まったKII初のオリジナル公演。観たい観たいと思っていたが、そもそもSKEは公演の回数が少なく、特に週末の公演は貴重であり、しかも人気の高まりもあって全く当たらない、というわけで、ようやくその機会を得た。

だが当選ではなく、キャンセル待ち当選。番号は10番台だったが、全グループで一番当たらないのではないかと思えるほどのKII、そのフルメンバー公演ということで、入れるかどうか不安ではあったが、チャンスには賭けるべきだ。ちょうど鳥取に用事があり、その帰りに名古屋で途中下車して劇場へ。ありがたいことに入場することができた。

どうもSKE劇場ではAKB劇場ほどキャンセル待ち当選を大量に出していないようだ。なので、キャンセル待ちを全部入れてもまだ定員に達しない場合は「キャンセル待ちのキャンセル待ち」を当日現場で募り、抽選を行う。この日も数名入れたようだ。

しかし、SKE劇場は昔から立ち見で後ろのほうに陣取るとほとんど舞台が見えない構造になっている。背伸びしたり、人の頭と頭の間から垣間見るようにして観るしかない。昨年、この劇場は改装したのだが、それにより立ち見の人がさらに増え、前列の方ならいいが後列だと一層キツい状況に。舞台の模様は劇場内にいながらモニターで確認するしかない。ずっと爪先立ちしているのも相当なエクササイズだ。

それでも観たかった「ラムネの飲み方」。しかもこの日はフルメンバーそろっており、さらに古川愛李と石田杏奈が体調の関係で一部出演だったので、研究生の斉藤真木子、井口栞里が登場。この2人は研究生といってももともとKIIのオリジナルメンバーだ。実に豪華な顔ぶれの公演となった。入れてよかった。

セットリストとしては、全体曲よりもユニット曲のほうが印象に残った。特に「眼差しサヨナラ」は古川愛李と小木曽汐莉のデュエットで、これが鳥肌立つほどいい。古川の力強いボーカルと小木曽のハスキーボイスの組み合わせは最強だ。MCでもこの2人はいい絡み方をしていて、もともと古川推しではあったのだが、急速に小木曽が気になってきた。

KIIのデビュー公演を見てから3年半、押しも押されぬ人気チームに成長した。卒業、あるいは研究生降格したメンバーの代わりに入った3期生たちの活躍によるところも大きいが、やはり高柳明音のリーダーシップを評価すべきだろう。

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この日は後藤理沙子の生誕祭でした

SKE48の公式WEBサイト
http://www.ske48.co.jp/

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