西表島探検
西表島は、島全体がアドベンチャーランドだ。その面白さたるや、一度味わったら抜けられない魅力である。
初めて島に訪れたときは半日ほどの滞在。浦内川をさかのぼり、マリユドゥの滝、カンビレーの滝まで歩いた。この山歩きで西表の大地から湧き上がる生気を全身に浴び、西表の魅力にとりつかれた。
翌年は台風で島に渡れず、その翌年に泊まりがけで上陸。このときは比較的初心者向け(?)のツアーに参加。シュノーケリング、カヌー、トレッキングをひととおり楽しむ。
さらに翌年はマナカちゃん同伴だったので、無理せず仲間川の遊覧船に乗るにとどめた。
そして4年目の今年。そろそろいいだろう、とフリーのガイドさんが主催するツアーに参加することにした。
西表ではたくさんのガイドさんが活躍しているが、直感で「海歩人(うみあっちゃー)」の中川さんのツアーに申し込む。これは大正解だった。相変わらず俺のカンは仕事以外では冴えている。
この日の参加者は自分以外に若いカップルが2人。ふふーん、お気楽な観光客だな。西表島4年目のキャリアを見せつけてやろうじゃないか。と、思ったら、片や消防士、片やサッカー選手という。女性陣も若さがあって溌剌としている。明らかに俺の体力が最低だ。足手まといにならないよう食らいつくのが精いっぱいだった。
午前中はカヌー体験。前に乗ったことのあるものよりも船体がスマートで、いかにもスピードが出そうだ。ラダー(舵)のついたタイプで、パドルではなくペダルでこの舵を操作して方向を変える。舵なので、船が進んでいなければ曲がらない。最初はパドルで水を掻くのと舵を動かすのとがうまく連動させられず、なんだか右足と右手が一緒に出る下手な行進のようになってしまったが、慣れてくると面白いように走る。
上流に着いて、少し山歩き。西表縦断路にそって数十分歩く。
途中、珍しい昆虫の解説を受けながらの楽しいトレッキングだ。やはり西表のジャングルはなんだかわからないが人をハイテンションにさせる。
ナナホシキンカメムシ。一部マニアでは高価でトレードされているらしい。タマムシのような、いやそれよりさらに鮮やかで美しい光沢の虫だ。
川の中や岩場を歩き、気持ちの良いスポットにたどり着く。
飛び込みやすそうなスポットでもある。でも今回は飛び込まなかった。
カヌーの場所まで戻り、下流へ。わずかだが、サガリバナが水面に漂っているのも見学できた。
下流にたどり着くとちょうど昼どき。小浜島を見渡すロードパークでランチだ。中川さんがキャンプ用品を使って料理の腕前を披露する。
脳天が吹き飛ぶほどのとんでもない辛さという「アフター・デス・ソース」は試さなかった。
お腹いっぱいで午後のプログラムへ。山道から、岩場へ40分ほど歩き小さな滝を目指す。
ジャングル内では立派な板根や珍しいシダ植物などが豊富すぎて目移りするほどだ。
川に出て、岩場を進む。中川さんは「こういうところを歩くのに必要なのは、体力より瞬発力」というが、けだし名言である。すべったとき、とっさに重心を移動させて、足や手をどこに着くか、一瞬で動かないと悲しいことになる。
まずはすべらないよう、身長に足場を選び、重心をバランスよくかけるように注意して進むが、若い人は難なくすいすいと歩いていく。年はとりたくないものだ。
↑このあたりは軽いほう。もっと険しいところでは、写真を撮っている余裕がない。それは初めて沖縄でリバートレッキングをしたときと同じだ。あのときもキツかったけど楽しかったなあ。
40分弱歩いて滝に到着。まだ名前もついていないが素晴らしく清涼感のあるスポットだ。中川さんは「名前が着く、ということは観光地化するということ。そうなる前がいい」と話す。確かにそうだ。
せっかくだから、滝に打たれてみる。
うひょー気持ちいい。
しばらく休んだ後、来た道を戻り出発地点で。
そこで装備を追加。ヘルメットや、ヘッドランプを取り付ける。川口浩世代にはたまらない。中川さんもほぼ同年代。
沖縄には多くの自然洞窟がある。西表だと、それがジャングルに囲まれており、未開拓のアドベンチャーポイントになっているのだ。中川さんは早くからそこに着目し、ツアープログラムに取り込んできた。
確かに、1人で入るには多大な勇気が必要だ。しかし経験豊富なガイドのもとに入っていくので心強い。
観光地化された鍾乳洞も悪くはないが、これは格別だ。楽しすぎるぜ。
川口隊長になりきって1枚。ランプを向けているのが俺。時間的にはさほど長くはないが、実に貴重な体験をさせてもらった。
カヌー、トレッキング、洞窟探検。もう言葉で表せないほどエキサイティングなツアーだった。老体にムチ打って体力をつけ、また参加したいと思う。
西表の魅力にずっと取りつかれてきたが、いよいよ後戻りできないところまで来た感じがする。
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コメント
どーも 海歩人の中川です。
ツアープログラムをご紹介頂きありがとうございます。感謝いたします。
今回はツアー参加本当にありがとうございました。この日はメンバーにも恵まれ楽しい1日となりましたね。
コレからも3年先のツアーを目指し更なるフィールドを開拓し続けて行きます
来年早々にはWEBにも掲載する予定ですがアドベンチャーコース/レベル2をご期待くださいね。
次回お会いするときまでお互いタフにステキな旅を続けましょね、では。
投稿: 海歩人 | 2011年10月 9日 (日) 06時59分
これはこれは、コメントありがとうございます。
本当に貴重でエキサイティングな1日をありがとうございました。体力をつけて、次の上陸に備えます!
引き続きよろしくお願いいたします。
投稿: ヤボオ | 2011年10月10日 (月) 02時17分