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2011年6月12日 (日)

『見逃した君たちへ』~AKB48グループ全公演~

20日間にわたり(総選挙の日は休演)、東京ドームシティホール(旧JCBホール)で繰り広げたAKBコンサート「『見逃した君たちへ』~AKB48グループ全公演~」が終了した。AKBファミリー総ての公演セットリストを再現する、なかなかのナイスな企画。やはり公演は小さい劇場で観るもの、という気はするが、ひまわり新規の自分にとっても、まだ観ていないセットリストを見る機会を得られたのはありがたい。

自分が観たのは下記5公演。映画館での中継もあったが、すべて現場へ足を運んだ。

●A4th「ただいま恋愛中」公演

出演:
小嶋陽菜/中田ちさと/高橋みなみ/前田敦子/板野友美/藤江れいな/峯岸みなみ/佐藤亜美菜/佐藤由加理/小原春香/近野莉菜/石田晴香/内田眞由美/仁藤萌乃/大家志津香/中西優香

自分が一番好きなセットリスト。A4リバイバル公演、そして最初の研究生公演(4~5期)で相当な数を見た。
この日の公演メンバーは、そのA4Rメンバーと研究生公演の混成チーム。いやはやなんとも心憎い演出だ。

会場で販売されたパンフレットによれば、A4について夏まゆみ先生は「これ以上のものはできない」と言ったそうだ。今回多くの公演を見て、改めてAKBから夏まゆみが去ってからのセットリストと、その前とではクオリティーに大きな差があることを知った。やはり最近のセットリストは、ひとつの「公演」としての完成度に欠ける。ライブエンターテインメント好きな自分としては、いささか物足りなさを感じることが多い。

A4のオープニング。決めポーズでずらりと並んだメンバーたちが映し出される瞬間から、「Only Today」までの流れは、観客の心をわしづかみにする。ライオンキングの例を出すまでもなく、ライブエンターテインメントの命はオープニングである。


●A3rd「誰かのために」公演
出演:NMB48
小笠原茉由/門脇佳奈子/岸野里香/木下春奈/小谷里歩/近藤里奈/篠原栞那/上西恵/白間美瑠/福本愛菜/松田栞/山口夕輝/山田菜々/山本彩/吉田朱里/渡辺美優紀

先日なんばで観てベタ惚れしているNMB48。劇場では見られなかった山本彩と渡辺美優紀も初めて見ることができた。確かに目を引くオーラはある。が、自分は山田菜々のほうが好きかな?篠田ポジションを務める「小池」では、関西弁で長セリフを披露。もうこのためだけにNMBの最初の公演をA3にしたのではないかと思うほど。

後半は「Beginner」「チャンスの順番」「ポニーテールとシュシュ」「ヘビーローテーション」のメドレーあり、この日サプライズ発表となったデビューシングル「絶滅黒髪少女」「青春のラップタイム」の披露あり、デビューシングルの売れ行きに関するご褒美&罰ゲームのギャグVTRあり、盛りだくさんすぎる内容で21時ぎりぎりまで公演は続いた。大阪人のサービス精神に満ち溢れた楽しい時間だった。


●H1st「僕の太陽」公演
出演:
阿部マリア/伊豆田莉奈/市川美織/入山杏奈/大場美奈/加藤玲奈/小林茉里奈/島崎遥香/島田晴香/竹内美宥/永尾まりや/仲俣汐里/中村麻里子/藤田奈那/山内鈴蘭/小嶋菜月

いちどライブで観たかった「僕の太陽」。「ビバ!ハリケーン」など難易度の高い曲がずらりと並ぶこのセットリストに、チーム研究生が挑む。

その意味はあまり考えることがなかったが、会場に到着する寸前「あー、新チーム作ってH1で公演やるのか」という考えが浮かんだ。が、観ているうちにそれはないかな、という気がしてきた。あまり踊れていないし、研究生たちはみな個性があって可愛いが、いまいちチームとしては核になる存在がいない。

が、アンコール終了後に戸賀崎支配人がタキシードで登場。メモを渡すのではなく、自ら語り始めた。これは重大な発表のときである。その口から、すでに昇格が発表され、所属チームが未決の10人は「チーム4」に入ることになったと告げられる。

チーム「A」「K」「B」に続く、第4のチーム「4」。新たな歴史の1ページが刻まれた瞬間だ。

が、会場はいまいち盛り上がらない。当のメンバーたちの表情がさえないからだ。「要するに、チーム研究生の名前だけ変えるってこと?」という怪訝そうな表情である。

しかし、また劇場で別のセットリストが観られるのは歓迎だ。できれば現在のチームから数人を移籍させて、あっと驚くチーム編成を見せてほしいものだ。


●K3rd「脳内パラダイス」公演
出演:
秋元才加/梅田彩佳/大島優子/大堀恵/河西智美/小林香菜/佐藤夏希/野呂佳代/増田有華/松原夏海/宮澤佐江/牛窪紗良/川栄李奈/森川彩香/名取稚菜/鈴木紫帆里

これもセットリストとしては初めて観た。好きな曲が多く、実に楽しい。そして、これもA4同様完成度の高い公演で、いいテンポで最後まで一気に盛り上げて真っ白に完全燃焼する、まさにチームKここにありという雰囲気。そのため他の日に比べ8時15分ごろと早目に終了してしまったが、観客たちはみな大満足の顔をしていた。

オリジナルの公演メンバーが多数集結し、ユニットも1曲目「泣きながら微笑んで」2曲目「MARIA」3曲目「君はペガサス」と、当時と同じメンバーで披露。これは高まる。「くるくるぱー」も、小林香菜、松原夏海、大堀恵がいれば当時の雰囲気が十分成立する。

MCも、研究生を交えつつ、両端で松原と大堀が支えて大いに盛り上げた。うーん素晴らしい。


●A1st「PARTYが始まるよ」公演
出演:
板野友美/小嶋陽菜/篠田麻里子/高橋みなみ/前田敦子/峯岸みなみ/佐藤由加理/浦野一美/平嶋夏海/大島優子/宮澤佐江/秋元才加/河西智美/梅田彩佳/増田有華/松原夏海

チームA、チームKでこのセットリストに参加したメンバーをずらりとそろえた、まさに夢のようなオールスターキャスト。公演が始まると、昨年の5周年記念公演と同様、足が震えた。

これは伝説の公演になりそうだな、と思ったが、みな一線級という自信からか、懐かしい衣装や顔合わせだからか、雰囲気は実に和やか。何となく、先日の選抜総選挙のあとのエキシビションマッチ、という感じだった。

全員で繰り広げる「言いたいことある人ー!」方式のMCは大島優子の仕切り。さすがは優子、うまいトークのパス回しである。途中、板野友美に激しい突っ込みを見せた。これは総選挙でショックを受けた(と報道されている)板野から、何かを引き出そうとしていたに違いない。

結局20日間で最も短く、20時5分には終了。おまけもサプライズもない大人しい公演だったが、エキシビションと考えれば納得できる。自分としては、「AKB48」で目いっぱい飛び跳ねる峯岸みなみの生き生きとした動きを見ただけで、十分すぎる価値があった。


なんだかんだと、楽しい長期イベントだった。

それにしても、この700円のパンフレットは、オールカラーで70ページを超える力作。演劇のパンフレットは1500円、2000円と高価でも内容が薄かったりすることが多い。売れるロットが少ないから仕方ないかもしれないが、ちょっとは見習ってほしい。


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