宝塚歌劇 星組公演「メイちゃんの執事−私の命に代えてお守りします−」
柴田 理人 | 紅 ゆずる |
東雲 メイ | 音波 みのり |
本郷 詩織(ルチア) | 白華 れみ |
柴田 剣人 | 美弥 るりか |
忍 | 真風 涼帆 |
本郷 金太郎 | 汝鳥 伶 |
シスター・ローズ | 美穂 圭子 |
華山 リカ | 音花 ゆり |
木場 | 如月 蓮 |
仲本先生 | 南風 里名 |
桜庭 | 海 隼人 |
神崎 | 汐月 しゅう |
加藤 舞 | 妃白 ゆあ |
夏目 不二子 | 紫月 音寧 |
仲本 夏美 | 若夏 あやめ |
青山 | 芹香 斗亜 |
竜恩寺 泉 | 夏樹 れい |
看護婦 | 珠華 ゆふ |
志村 法子 | 毬愛 まゆ |
根津 | 漣 レイラ |
医者 | 翔馬 樹音 |
大門 | 礼 真琴 |
麻々原 みるく | 紫 りら |
山田 多美 | 妃海 風 |
宝塚はハマり出すとキリがないことはよく分かっているので、年に1〜2本しか観ないことに決めている。それも実験的で「そんなの舞台になるんかいな」というようなものを選んで観ているので、必然的に大劇場よりバウな作品に落ち着く。一昨年の「逆転裁判」しかり、昨年の「相棒」しかりである。
んでもって今年は「メイちゃんの執事」ときた。原作はマーガレットだから、さすがに断片的にしか読んだことがない。フジテレビのドラマは、最初小嶋陽菜(チームA)が出るというのでチェックしていた。小嶋の出番は少なかったが、榮倉奈々のナチュラルな演技と、向井理に電王に“なんちゃって”作家といった伸び盛りの俳優たちの共演はなかなかに見ごたえがあり、結局最後まで見てしまった。
この舞台はぜひバウホールで観たいと思っていたが、出張など重なりかなわなかった。この東京公演も、予め買っていた日は行くことができず、千秋楽を前にしてやっと観ることができた。
もともとが少女マンガであり、非現実的なスーパーお嬢様学校が舞台、ということで、「逆転裁判」や「相棒」に比べればタカラヅカには近いと言える。そのため、その2作に比べると、トンデモナイものを見ている、というワープ感は薄かった。
むしろ、マンガのすっとんだ世界観と、タカラヅカの超現実的な世界観が互いに相殺され、なんだかとっても普通の舞台を観ている錯覚に陥った。
紅ゆずる演じる理人は、原作やドラマの超然とした雰囲気に比べると、なんとなく人の良さがにじみ出ている。そのせいか、舞台全体としてもどこかほのぼのとした空気がただよっていた。ただ、ルチアだけは断然怖かった。このあたりの演出はさすがである。まあ忍様に関してはドラマの向井理のほうが不気味ではあったが――。
まったりとしたまま幕を閉じるのかと思ったら、最後の最後に理人が、お前メイちゃんの執事じゃなくて黒執事だろ、というぐらいの超能力を発揮し、あり得ない展開が繰り広げられた。ここへ来て何でもアリのタカラヅカ、本領発揮である。貪欲にエンターテイメントの限界を追及する宝塚の本能は、いつも「舞台ってこんなこともできるのか!」と発見させてくれて嬉しくなる。
やっぱりこれはバウホールで観たかったかな。
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