四季「美女と野獣」野獣度増量中
ビースト | 福井晶一 |
ベル | 坂本里咲 |
モリース | 松下武史 |
ガストン | 田島亨祐 |
ルミエール | 百々義則 |
ルフウ | 遊佐真一 |
コッグスワース | 吉谷昭雄 |
ミセス・ポット | 遠藤珠生 |
タンス夫人 | 大和貴恵 |
バベット | 長寿真世 |
チップ | 川良美由紀 |
開幕から3週間、ふたたび福井晶一ビーストを見学。前回とほぼ同じキャストである。
日数を経たことで、開幕時はやや固さのあった演技もいい感じにこなれ、すっかりビーストと一体化していた。セリフも表情も実に自然で、獲得する笑いも25%増量といったところだ。
逆に、歌声は開幕のときのほうが張りがあったかもしれない。もともと声楽出身でない福井である。柳瀬大輔のような長期連投は厳しいのだろうか。今回の東京公演は長丁場になりそうだ。ひとつ無理をせず、じっくりとこの役に取り組んでほしいものだ。
一方、この日の坂本里咲は完全にベルになりきっていた。開幕時は、まだ「サウンド・オブ・ミュージック」のエルザが抜けきっていなかったのかもしれない。若手の新ベル登場には大いに期待したいところだが、坂本里咲という女優の底力を見た気がする。
この日、ほんのちょっとしたハプニングがあった。二幕の最初、ベルが野獣の手当てをするシーンがあるが、その手当てに使ったハンカチが、転換の際に舞台に落ちて、そのまま残ってしまったのである。
誰がどう処理するか注目して見ていると、コッグスワースの吉谷昭雄が、器用に身を屈めて拾い上げ、そのあとはあたかも小道具であるかのようにハンカチを持って演技をしていた。あの衣装でそういうことができるのは素晴らしい。さすがはベテランの技といったところか。
京都のクレイジー・フォー・ユーが開幕、そして静岡のマンマ・ミーア!も始まる。キャスト変更の波がこの作品に影響があるかどうか。夏の陣に注目だ。
四季「美女と野獣」ホームページ
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コメント
こんにちは。
もう少し涼しくなったら観に行こうかなとノンビリ構えてましたが、色々と動きが出てきそうですね。
静岡マンマのキャスティングも面白いことになりそうなですし、その他の作品の動向にも目が離せません。どこでもドアがあると助かるんですけどね。
夏の暑さと(劇団)四季に翻弄されています。
投稿: らべたん | 2010年8月 2日 (月) 09時57分
らべたんさんこんにちは。
静岡も行きたいですなあ。東京公演も決まったことだし、焦ることもないと思いつつ、見られるときに見ておくのがこの劇団の鉄則ですし・・・
投稿: ヤボオ | 2010年8月 3日 (火) 01時00分
こんばんは。
わたしも7月28日に「美女と野獣」観に行って来たところです。 ベル役の坂本さんは長年演じていらっしゃるからか、落ち着いた安定感がありましたね。次に観る時は、若手のフレッシュなベルを期待したいです。
それから、観劇レポートを拝見しました。
文章のセンスが良く、面白くてわかりやすくて、最後まで一気に読んでしまいました。
まるで真夏の太陽の下、ビールをゴクゴク飲み干すような爽快感が広がりますね。
これからも楽しみにしています。よろしくどうぞ。
投稿: ミラクルK | 2010年8月 8日 (日) 00時16分
ミラクルKさんこんにちは。
こんなあほなブログを読んでいただき恐縮です。
自分は下戸なのでビールは飲めませんが、ドクターペッパーを飲んだような不健康な感触を目指しております。
投稿: ヤボオ | 2010年8月 8日 (日) 02時04分