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2010年5月 3日 (月)

奈良・平城遷都1300年祭

大阪に1泊したが、この日の午前中は何も予定がない。せっかくの連休だからゆっくりして体調を整えたいのはやまやまだが、せっかく関西にいるのだから何かしたいという衝動も抑えきれない。どうしようかな、と思っているところに「せんとくん」のポスターが目に入った。そうだ、平城遷都1300年祭のメーン会場が4月にオープンしたばかりだ。ここはひとつ足を延ばしてみよう、と大阪から奈良へ近鉄電車で向かう。

ゴールデンウイークで相当な人出が予想され、かつ午後には戻ってこなければいけない。先手必勝とばかりにメーン会場の平城宮跡の最寄駅、近鉄大和西大寺駅に朝8時ごろ到着。ここから無料シャトルバスも出ているが、8時半が始発だ。歩いていけば10分で行けるというので歩くことに。かなりさっさと歩いて10分ほどだった。混雑している時間などは15分~20分見ないといけないだろう。

会場に到着し、まず平城京歴史館に向かう。

Nara01

連休期間中は入場整理券が必要だとホームページに載っていたからだ。列に並んだのが8時25分ぐらいだったが、予定より少し早く、8時45分ごろに受け取ったのはすでに9時20分集合の券だった(オープンは9時)。

時間があるので朱雀門で行われる開門セレモニーを見物。古代の衣装に身を包んだ衛士たちが登場。さほど面白い演出があるわけではないので、たまたまこの時間に訪れたのでなければ見なくてもいいかもしれない。一応映像を撮ってきた。

セレモニーが終わり、朱雀門が開くとちょうど9時20分になろうとしていたので急ぎ歴史館へ。復元された遣唐使船が飾ってある建物だ。入場料は500円。この時点で午前中の整理券はなくなっていた。情報を知らずに来た人はがっかりしたのではないか。

歴史館の中に入ってみると、規模は小さく、またあまり心躍るような展示もない。メインのシアターで上映されるアニメーションは力作ではあるが、メインの展示物がアニメーションっていうのもどうかと思う。これなら頑張って整理券をもらうほどでもないかも、と思った。だが、遣唐使船の内部を見学し、最後に入場した「VRシアター」が素晴らしかった。CGで再現した平城京の様子を、扇方に配置されたマルチスクリーンに投影するのだが、なかなかにドラマチックである。つくば万博世代としては、こういう没入感のある映像上映には目がないのだ。ちょっとしたストーリー仕立てになっているが、これがまた感動を誘う。個人的には時の実力者、粟田真人の声にテンションが上がった。あの粟田真人なら、きっと帝に拝謁するときは「マイン・カイザー」と最も美しく発音しているに違いない。

そのあと、今回のメインパビリオンともいえる第一次大極殿へと向かう。途中、近鉄線の踏切を超え、てくてくと10分ぐらい歩いてやっと到着する。中に入るには1時間待ちとのことだった。今回は時間がないので中に入るのは断念し、広場からその姿を撮影するにとどめる。

Narao2

貸し出している天平衣装に身を包んだお姉さんたちがとってもかわいらしく、一緒に写真を撮ってもらっている観光客もいた。俺が頼むと変態だと思われるだろうからやめておいた。

Nara03 

巨大なだけでなく、実に均整のとれた美しい建物だ。

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せんとくんが何かやっていた。

Nara05

大極殿から朱雀門を望む。平城京の大きさを感じ取ることができる。

ほか、常設の施設である平城宮跡資料館を見学。発掘した土器や木簡などが豊富に展示されているので、歴史に興味のある人は歴史館よりこちらのほうがお勧めかもしれない。入場は無料。

朝からかなりの人出で、その数はどんどん増えてきていたが、11時すぎに会場を離脱した。

この平城遷都1300年祭のメーン会場、建設途中に予算を削減したため、大幅な計画見直しを行ったのだという。復元施設や展示施設ももっと多くのものが予定されていたらしい。また、そこかしこに予算の関係でこうなったのだろうな、というものが見え隠れする。VRシアターは本当は曲面スクリーンでやりたかったのだろうし、朱雀門と大極殿とを結ぶ通路に横たわる踏切は、人の流れを悪くしている。当初は歩道橋なり地下トンネルなり、対策があったのかもしれない。恐らく来場した多くの人は「もっとすごいもの」を期待していたのではないか。

ではこのイベントが失敗かといえば、そうではない。このイベントの最大の目的は、来場者に「平城京に思いを寄せてもらうこと」だ。しかし「ここが跡地だ」と言われて平原に立つだけで、当時の姿が目に浮かぶような豊富なイマジネーションは、誰にでも備わっているわけではない。それをサポートする手段として、復元や展示があるのだ。そういう意味では、朱雀門と大極殿があるだけでも、十分だと言える。

評価すべきは、平城京跡地を宅地などにせず、公園として保存しておいたことだろう。「ただの野原」で古代への思いを馳せる。そういう風雅な楽しみを味わえるこのイベントは、足を向ける価値がある。

平城遷都1300年祭の公式ウェブサイト

http://www.1300.jp/

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