Mary Poppins(メリー・ポピンズ)
27日20時~22時30分
New Amsterdam Theatre
続いてのおさらい編はメリーポピンズ。前回、最も印象に残ったのがこの作品である。ディズニーとキャメロン・マッキントッシュという権利ガチガチのこの作品は、絶対に日本には輸入されないだろうし、「値段を下げます」なんて言っちゃった四季ではとうていてが出せないだろうけど、本当はぜひ日本人キャストで上演してほしい。確かにイギリス階級社会のムードが強すぎて日本人には合わない、という意見も納得だが、この作品が本来持つ音楽の素晴らしさを150%生かした完成度の高いステージングは、肌に合わないという人にもぜひ一度は観て欲しい。
ウィキッドに続きこれも最前列、しかも見切れでないセンター席を確保できた。メリー先生や子供たちの指先までくっきり見えるという、迫力を感じる席だ。「STEPING OUT」では、煙突掃除人の数がやけに多いな、と前回感じたのだが、実はこのシーンでは女性アンサンブルも男装して参加しているのだ。
改めて観て、やはりこの作品の素晴らしさをひしひしと実感した。決して派手な見せ場があるわけではないが、1シーン1シーンが、脚本、音楽、照明、演出などすべてにわたり、芸術的なまでに研ぎ澄まされている。特に、比較的地味なシーンにそれが現れる。たとえばFeed the Birdsとか、Let's Go Fly a Kiteといった場面だ。そこに現れる圧倒的な空気感に、思わずため息が出てくる。
この日Maryを演じたのはScarlett Strallen。ロンドン公演でタイトルロールを務めた、人気も実力もある女優さんだ。調べてみたら、マンマ・ミーア!公演CDの5周年記念エディション(カーテンコールまで入っているやつ)にもアンサンブルで参加している。
さすがにハマリ役で、どこからどう見てもメリー先生だ。顔は似てないけど、雰囲気的には五東由衣っぽい?じゃあ四季でやる時は・・・ってないない。期待はしたいけど。だが個人的には、やはり最初に見たほうに引っ張られるということもあるが、トニー賞授賞式のパフォーマンスも務めたAshley Brownの、凛とした可愛らしさが好きだったので、そちらのほうに軍配が上がってしまう。Wikipedia情報では、来年の国内ツアー公演にふたたび彼女が参加するとかしないとか。「正常ではない観劇態度」に続き、今度は「遠征」までしてしまうのか?それもまたいいだろうが、お金と体力が続きませんって。
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コメント
はじめまして。
記事を熟読させて頂きまして、感動がひしひし伝わってきたので思わずコメント書かせて頂きました。
4月にメリーポピンズを10歳の息子と観に行くのですが、こちらを読ませて頂きますます楽しみになりました。
私共はセンターB列です。
投稿: ゆう | 2009年2月 2日 (月) 13時29分
ゆうさんこんにちは、初めまして。
それは楽しみですねえー。派手な見せ場が売りのミュージカルも大好きですが、この作品のようにひとつひとつのシーンを丁寧に創り上げた舞台というのも、また得がたいものです。
作品によっては少し後ろのほうから観たほうがいいものもありますが、これは思いっきり前の方でも問題ないです。子役たちの表情まで見えて、一層楽しい時間が過ごせると思います。
なんだかまた観たくなってきましたよ。
投稿: ヤボオ | 2009年2月 3日 (火) 00時30分
そうですか!
表情ひとつひとつを味わって来ます。
うちの子も10月に新国立劇場でのミュージカルがきまっているので勉強してきたいと思います!
これからも記事楽しみにしております。
ありがとうございましたm(__)m
投稿: ゆう | 2009年2月 3日 (火) 15時29分
ゆうさん
ミュージカルに出演されるのですか。それはまた楽しみですね!がんばってください。
投稿: ヤボオ | 2009年2月 3日 (火) 22時43分