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2008年10月 5日 (日)

SKE48「PARTYが始まるよ」初日公演

AKB48の横展開戦略がついに始まった。AKB48のモデルをそのままに、名古屋で現地オーディションを行い結成されたSKE48。その初日公演をこの目で見ようと名古屋へ向かう。

この入場券は前売りはせず、また現在のAKB48劇場のように事前のメール抽選もしない。当日抽選で販売する。つまり、行っても見られるかどうか分からない。しかし行かなければ絶対に見られない。ならば行くよりほかに選択肢はないだろう。

そんなわけでノコノコやってきたサンシャインサカエ。「ぱちんこ必殺仕事人」などで破竹の快進撃を続けるパチンコ機器メーカー、京楽産業がオーナーの商業施設だ。もちろん1階にはパチンコホールがある。そしてまるでどっかのドンキホーテのように、観覧車までくっついている。このビルの2階がSKEの拠点だ。

厳密にはこれはSKEの専用劇場というわけではなく、「SUNSHINE STUDIO」という共用ライブスペースである。ここで、当面は毎週末に公演を行う予定という。それ以外の曜日には、他のイベントに使われている。

さて、入場までにはいくつかの関門がある。まず10時から13時までの間にサンシャインサカエを訪れ、抽選用のリストバンドを手に巻いてもらう。これは、AKBが完全メール抽選に以降する前に使用していたもので、一人で複数毎のチケットを購入したり、並び要員を使って入場券を確保しようとする行為を防止するための本人確認IDだ。

とりあえず9時ごろ現地に到着。あちこちに電飾看板や懸垂幕が出ていて、SKEをこのモールの目玉にしようという意気込みがうかがえる。

すでにかなりの人が待機している。やはり初日だけあるな、と思ったらそれは1階のパチンコ屋の列だった。何しろKYORAKU直営ホールということで出玉がいいらしく、夜中から人が並ぶこともあるそうだ。SKEの列はというと、まだ30人程度。たとえ先着のメリットがなくても早く来るのがオタたるゆえんだと思うが(だから俺は早く来た)、さすがにまだ出足がにぶい。これならゆっくり来ても大丈夫だな、とすぐに並ぶのはやめる。

のんびりしすぎて、11時ごろふたたびサンシャインサカエへ。すでに列は解消され、地下1階のリストバンド配布所は持ってけ泥棒状態だった。リストバンドには6桁の番号が刻印されており、その下3桁で抽選をするという。ということは、運営側では1000人は来ない、と踏んでいるということか。自分の番号は230番台だった。

夏場の半そでだと極端に恥ずかしいリストバンド。なんだかジャン・バルジャンの胸の焼印のようであまり愉快ではない。

とりあえず、ここから夕方まで時間があるので、新名古屋ミュージカル劇場へ。このくだりについては別エントリーで。

「マンマ・ミーア!」が終わると15時40分。すでに抽選結果は発表になっているはずだ(15時発表)。当選している場合は16時30分までにチケットを購入しなければいけない。新名古屋ミュージカル劇場からサンシャインサカエまでは、ちょっとあるけど広小路通りをまっすぐなので歩いていく。

16時ちょっと前ぐらいに三たびサンシャインサカエへ。地下1階のモニターに結果を出すという案内だったが、すでに消えていたので、スタッフのお姉さんに結果を確認してもらう。緊張の瞬間だ。

ありがたいことに当選していた。

噂によればリストバンド登録をした人は600人弱とのことで、定員は300人と発表されているから単純に考えれば当選確率は50%だったわけだ。

200810051611000_2

さっそく2階にあがってSUNSHINE STUDIOのロビーでチケットを購入。料金は1000円。

これが記念すべき初日のチケット。

さて、次のステップはというと、入場待機列に16時45分までに並ぶようにとのこと。このときまだ16時少しすぎだったので、まだ30分以上もある。そこでサンシャインサカエの中を少し歩く。

観覧車には、ひとつひとつにSKEメンバーの写真がプリントされており(透過シートのため写真に写りにくいが出口陽)、ゴンドラの中ではメンバー紹介も流れるという。乗ってみようかとも思ったが、1周何分かかるかわからないのでやめておく。

1階は大繁盛のホール。「ぱちんこアバンギャルド」でもプレーしてゆうこりんやハマショーのコスプレ姿でも見てやろうかと思ったが、うっかり大当たりしたら抜けられなくなるのでやめておく。

結局、栄の交差点で演説を始めた小池百合子を見物して時間をつぶす。

そんなことをしているうちに時間になったので列に並ぶ。これは入場順を決める抽選のための列である。しかし18時開演なのに16時45分から並ばせるとはいったいどういう了見だ。AKBでも同じように待機列を作るが、開演20前が基本である。どうも、劇場のある2階には待機列を作るスペースがないので1階に作っており、10人ごとの「入場可能者」を伝達するのに時間がかかることを考慮しているようだ。

さて入場順抽選は17時少し前から始まり、途中で中断はあったものの順調に進む。10人ずつ、入場可能なチケット番号が発表されていくが、なかなか自分の番代が呼ばれない。まあ今回は入れるだけで御の字なので、入場順までは期待してはいけない。結局、後ろから数えて何番目、というぐらいで劇場内へ。

実は、SUNSHINE STUDIO自体には立ち見スペースがなく、座席数はちらっと確認した感じ100席ぐらい。それ以外の人は、隣接するバーラウンジから見る形になる。しかしこの日は報道用のテレビカメラ台がその立ち見スペースのかなりの部分を占領しており、立ち見客はその横から見る形になった。このため立ち見列は7~8重になっており、段差のほとんどないステージは全く見えない状態である。自分の入場順では当然立ち見になったが、実際のところステージはほとんど見えなかった。ときどき、人の頭と頭の間からちょっとメンバーが垣間見える、という程度であり、あとは「桜の花びらたち」のサビで手を頭の上まで上げたときには指の先が見えたぐらい。ほとんどは場内モニターでの確認となった。もっともその映像はAKBカフェに流れる監視カメラ映像のようなものとは違い、地下1階の大画面でも流すとあってきちんと複数カメラできちんとしたカメラワークで撮影している。

この日はカメラ台のおかげでかかる事態となったが、おそらく次回からはカメラ台はぐっと縮小されるはずだ。そうなれば、同じ人数を入れても立ち見は3~4重ぐらいで済むのではないかと思う。立見席からステージまでの距離はAKB劇場同様非常に近いので、柱がないぶん、見やすいかもしれない。それにバーラウンジ自体は中央に巨大なバーカウンターはあるものの広々しているので、立ち見で、あまり見えなくてもいいからのびのびしながら楽しむ、というAKB劇場ではできない参加の仕方もできそうだ。オドリストにも快適な空間だろう。

結局入場完了は17時30分ごろだった模様。次回から入場抽選時間が繰り下がることを期待したい。待機から公演終了まで約三時間立ちっぱなしはちとキツい。

30分ほどモニターのメンバー紹介映像を眺めて過ごし、開演5分前に陰アナが。今日の担当は鈴木きらら。いつも思うんだけど、こういう名前つけてもし可愛く育たなかったら親はどう責任を取るんだろう。

18時きっかりに公演スタート。オーバーチュアのDJはたぶんAKBのコンサートでもおなじみのあのひと。曲も同じだがもちろん口上はSKEバージョンに変わっている。

そしてオープニングは標題曲の「PARTYが始まるよ」。公式には伝えられていないが、SKEの最初の公演がAKB48チームA1stステージ、チームK1stステージのセットリストである「PARTYが始まるよ」になることは、日比谷のコンサートでSKEがこれを歌ったことからほぼ自明だった。新参者の自分にとってはDVDでしか観たことのない公演だから、これをライブで観ることができて実に嬉しい。

実はSKEのメンバー構成については、AKB研究生だった中西優香の移籍や「ひまわり組」の1stステージに出演していた出口陽がSKEメンバーとして再出発したことぐらいしか予備知識がなかった。顔と名前が一致するどころか、そもそも情報が頭に入っていない。なので真っ白な状態で印象を脳内に焼き付けようと思ったが、1回見たぐらいではかなり老化している自分の頭ではそれもままならなかった。

今回は初日を祝うことができたことで十分満足であり、そしてチーム研究生を正規軍に匹敵するほどの集団に発展させた立役者の中西が新たなステージでのびのびと活躍しているのを見て感慨ひとしおだった。それぞれのメンバーについては次回ばっちり予習して検証したいと思う。

ただ、やはり秋元康の眼鏡にかない、SKEから唯一AKBの新曲「大声ダイヤモンド」に参加している11歳のスーパールーキー、松井珠理奈の存在感は圧倒的だ。どう見ても17~18歳ぐらいにしか見えない、下手すると20歳ぐらいにも見えるその立ち居振る舞いはチームAの古参メンバー並にサマになっている。自己紹介では「こう見えても11歳」と言い放つなど、自分がどう見られているかをきちんと把握してそれをギャグにするあたり、大器の片鱗を隠しきれない。まあ個人的には松井玲奈のほうが気になったが…。

終了後には抽選の結果入場できず、地下1階のモニターを見ていた人も参加できるハイタッチ会(握手会を高速化したもの)を実施。メンバーの人数多いな、と思ったらこの日公演に出ていた16人以外の7人も参加していたようだ。

すっかり満足したので、帰りにグッズ販売コーナーでこの日限定の写真セットを購入。5枚で1000円という価格、そしてその中身は何種類もありランダムに渡されるため、さっそく5セット、10セットと購入する人もいるなど、いわゆる「AKB商法」のビジネスモデルもきちっと伝わっているようだ。

それにしても、このSKE48という取り組みは本当に興味深い。これは言ってみれば「アイドルによる地域振興」の試みだ。沖縄プロレスが「プロレスによる地域振興」を目指しているのと同じで、常設の「場」をつくり、そこで毎日あるいは毎週公演を行うことで、地元の人にエンターテインメントを提供しつつ、観光客誘致にも一役買うものである。

AKBで培ったさまざまなノウハウをマニュアル化し、それを横展開していくことになるのだろう。曲はAKBが使ったものをそのまま使う。AKBモデルの賢いところは、コンサートのセットリストを「公演」と呼んで作品化し、まるごと使いまわせるようにしたことだ。衣装は作り直すにしてもデザインは流用できる。こうして、イニシャルコストをぐんと下げた形で、いずれはライセンス販売も行うだろう。何といってもこのモデルの強みは、一緒にファンも流れてくるという点だ。これは事業立ち上げの際になによりの武器になる。これで日本中のあちこちに、アイドルグループが誕生したら楽しい。ぜひそういう全国の劇場を訪ね歩いてみたいものだ。

そして秋元康は、単にモデル化してそれを広めるということだけでなく、地域密着色を出すことにも余念がない。それを象徴しているのが、今回の公演で歌われた「SKE48」である。そう、これはもともと「AKB48」だったのを、セルフ替え歌にしているのだ。「AKB48」は、秋葉原の有名な店や施設を並べ立てて歌詞にした曲だが、「会員番号の歌」でその技術を磨いた秋元はこの手の歌を作らせたら日本一である。その歌を、まんますべて栄エリアの店や名所、そして数々の名古屋名物に置き換えた。それがまた見事に自然にはまっており、非常に感心した。この歌に今後どのようなバリエーションが出来てくるのか想像するだけでわくわくする。

もっとも、その横展開を広げていくにあたり、最大のネックはコストの問題だ。ライブエンターテイメントを入場料収入だけで黒字化するためには、極端に単価を上げるか、巨大な会場でやるかの2つしかない。その2つとも難しい地方での興行では、やはり強力なパートナーが必要だ。沖縄プロレスは公共的なベンチャー育成事業のバックアップを受けている。そしてSKEは、現在日本のエンターテイメント・コンテンツ産業の巨大なタニマチと化しているパチンコマネーがバックにある。

役所だろうがギャンブルだろうが、使える金は使えばいい。そして多くの日本人に、あるいは日本に興味を持つ海外の人たちに、こうした身近なライブ・エンターテイメントの面白さに気づいてもらうことだ。独り立ちするためのビジネスモデルは、それから考えていけばいい。まずは行動するという姿勢を見せた、沖縄プロレスとSKE48を、今後大いに応援していきたいと思う。

SKE48のホームページ

http://www.ske48.co.jp/

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きょう行われた、SKE48の初日公演に参戦してきました。 【名称】SKE48「PARTYが始まるよ」公演 【日時】2008(H20)年10月05日(日) 18:00~19:30      ハイタッチ会 [続きを読む]

受信: 2008年10月 9日 (木) 21時35分

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