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2008年5月31日 (土)

AKB48チームK 4th Stage「最終ベルが鳴る」公演初日

ひまわり組公演終了後、約1カ月の準備期間を置き、満を持してチームKの新公演「最終ベルが鳴る」が初日を迎えた。熱いKファンの申し込みが集中したこの公演だったが、ありがたいことにメール抽選に当選し、入場することができた。

今年に入ってからのド新参である自分にとって、チームKの公演は初めてである。過去の公演のDVDは観ているが、チームKには映像では伝わらない魅力があると聞いていた。メンバーひとりひとりの個性が光るチームAに対し、Kはチームの結束力で魅せる、一種体育会系のノリが特徴と言われる。それに伴ってファンの団結も強く、公演は大いに盛り上がるのだという。

この日も、公演開始前から「チームK」コールがかかるなど、会場内のボルテージはいきなり最高潮だ。オーバーチュアがかかると、ひまわり千秋楽のときをはるかに上回るファンの声が響き渡る。なるほど、確かに独特の雰囲気がある。

そしてついに始まったチームK「最終ベルが鳴る」公演。

開始してすぐ、感動、というより強烈な衝撃を受けた。その迫力はあまりにも圧倒的だったのだ。

これがチームKというものか。

女の子らしい可愛いメロディーが似合うチームAに対し、力強くカッコいい曲でアピールするのがチームKのカラーだ。それは分かっていた。そのカラーを極限まで高めた曲を、オープニングでいきなり4曲ぶつけてきた。
衣装は、AKBらしいスクールガールな制服と、アーミーファッションを融合させたような斬新なコンセプトだ。そして曲は重低音の効いたコシのあるサウンド。さらに照明も素晴らしく、あの設備でここまでの表現ができるのか、というほど凝ったものだった。

そして全力で歌い踊るメンバーたち。チームKの何たるかを全員が正確に理解し、体現している。オープニングで体力を使い切ってしまうのではないか、と心配になるほど、激しい動きをこなしていく。客席のすさまじい熱気をはるかにしのぐパワーが、舞台から客席に向かって振りそそぐ。

オープニングでこんなに感動したのは、「ライオンキング」を初めて観たとき以来ではないか。

その感動に打ちひしがれ、呆然としているところでMCに突入。メンバー全員、息がかなり上がっている。それでも手抜きはしない。それがチームKだ。

続いてのユニット曲は下記のような編成。カッコいい曲から、だんだん妙な方向に変わっていくのが面白い。

①秋元才加、梅田彩佳、成瀬理沙、野呂佳代
②奥真奈美、小野恵令奈、早野薫
③大島優子、倉持明日香、増田有華、宮澤佐江
④大堀恵、河西智美
⑤小林香菜、佐藤夏希、松原夏海

①はモーニング娘。の「Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~」のように、男役、娘役に分かれて歌う曲。秋元・野呂が男役だ。個人的には野呂の娘役も見たかった(かな?)。②で、ようやくかわいい感じの曲が登場。えれぴょんの可愛さに思わず身をよじる。③はキラキラ衣裳のいかにもアイドル的な曲。ここまではいい。

衝撃が走るのが④のコンビで歌う曲だ。チームK2nd Stage「青春ガールズ」の「禁じられた2人」同様、女の子同士の恋愛を歌った曲だが、その過激さにおいて、禁2の比ではない。前回は大島優子&河西智美だったが、何しろ今回は大堀恵&河西智美である。冒頭から、大堀は河西の体をいやらしい手つきでなでまわす。「マンマ・ミーア!」を観たことがある人は、二幕冒頭の「UNDER ATTACK」でサムやハリーらがドナの体をなでまわすシーンを思い出してほしい。あんな感じだ。

だんだん観ているうちに「いいのか?これ」という気になってきた。服は着ているものの、ほとんどレ○ビアンショーではないか。様々ないかがわしいものに精通した自分がやばいと思うぐらいだから、これは相当にデンジャラスである。

そして、曲の感想ではセリフも入る。これがお互い、自分自身をデフォルメしたような演技、つまり大堀恵が「めーたん」を、河西智美が「とも~み」を演じるかのような濃いセリフ回しで、正直、爆笑である。この公演、劇場支配人が前方の壁際でずっと真剣な表情で見守っていたが、この場面ではこらえきれずに笑っていた。

とにかく、何だかものすごいものを見てしまった。この曲が終わって暗転したあと、会場はしばらく騒然となり、あちこちで「これすげーな」「いいのかよ」という声が聞こえていた。

その衝撃が冷めやらぬうちに、小林、佐藤、松原が登場して始まるのが⑤の曲。小林&佐藤がいる段階で、まともな曲ではないことは自明だ。衣装も、「コードギアス 反逆のルルーシュ」第14話でC.C.が来ていたような、可愛いんだか危ない人なんだかよくわからない微妙なもの。案の定まともな歌ではなく、なんと「会員番号の歌(おニャン子クラブ)」「女子かしまし物語(モーニング娘。)」「ワッショイB!(チームB)」のような、メンバー紹介ソングだった。それを全員ではなく、3人が順に紹介するというパターン。これは新しい試みだ。このジャンルは秋元康の発明ともいっていいが、さすがファウンダーである。

このあとのMCでは、やはり④の曲の話題でもちきり。各メンバーのコメントにその衝撃度が読み取れる。

増田「体が固まるって、こういうことなんや」
秋元「ゴハンが食べられなくなった。なんかお腹いっぱいになっちゃって」
佐藤「見学してた研究生がみんな恥ずかしがってたんだけど、そのうち一人は手で顔を覆っていた」

そして大島はつい「あの曲、見てて面白いじゃないですか」と口をすべらせてしまう。もちろんセリフの部分を指していったものだ。河西はこの言葉に激怒していたが、すいません、優子が正しい。

さらに、河西は「実は最初の振り付けはもっとエッチだった」と明かした。これはさすがにまずいだろ、ということで数回振り付けが変えられたそうである。初期バージョン、ぜひ観てみたいものだ。今後公演を重ねるうちに、エスカレートしていくのか、あるいはおとなしくなっていくのか。注目していきたい。

後半戦もKらしい力強い曲が続き、アンコールの最後はチームKの団結力をたたえる感動的な曲で終了。本当にあっという間に時間が過ぎていった。まさに息つく暇もなかった。

とにかく、公演全体が、レビューショーとして非常に完成度の高いものになっていた。素晴らしいショーを観ると、本当に気分がよくなる。ショーでこんなに気分が良くなったのは、クリスマスシーズンのニューヨークで観た「ラジオシティ クリスマス・スペクタキュラー」以来だと思う。

そしてこの公演は、「チームK」ということが、ひとつのテーマにもなっている。「Kらしさ」を徹底的に追求したのがこの「最終ベルが鳴る」公演なのだ。

AKB48の当初の企画では、ファン投票でスターを育成しよう、という考えがあったようだ。それを考えると、「チーム力で魅せる」というスタイルが登場してくることは、全く想定外だったに違いない。しかし秋元康は、AKBを壮大な実験としてとらえているようで、そうしたイレギュラーを積極的に発展させようとした。そして作ったのが「転がる石になれ」というチームKのテーマソングであり、それによってチームKの体育会的な方向性はより明確になり、メンバーとファンとの意識が共有されることとなった。このあたりの秋元のテクニックはさすがと言っていいだろう。

結果として、チームAが比較的当初案に近い雰囲気を持ったまま成長しているのに対し、チームKはAKBの「亜種」として独自の進化を遂げてきた。南斗聖拳における南斗水鳥拳のようなものだ。今回の公演は「AKB48 チームK」のひとつの到達点を示したものだと思う。

チームA、チームK、チームB、それぞれ異なるカラーを持って独自の進化を遂げることで、AKB48全体がより強い生命力を持つことになる。さらに地方展開の第一弾として、名古屋に「SKE48」を誕生させることも決まった。AKB48のプロジェクト自体、決してビジネスとして成功しているわけではないが、それでも秋元は拡張の手を緩めない。単に面白がっているだけなのか、あるいはその先の勝算が見えているのか。今後、ますます目が離せなくなってきた。

終了後、大堀恵から事務所移籍の発表。一瞬卒業か、と思わせる演技でまんまと騙された。

AKB48のホームページ
http://www.akb48.co.jp/index.html

<追記>

その後観たときの記録。

河西智美が休み。研究生の畑山亜梨紗と北原里英が出演。また梅田彩佳のサポートで指原莉乃も登場。「おしべとめしべと夜の蝶々」は成瀬理沙が河西の代役。野呂の登場を期待していたが、これはこれでいい。ラストで大堀が成瀬に派手なキス。おいおい、なるるは大人っぽいけどまだ中学生では?考えてみると問題ありそうな・・・。(6月27日)

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