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2008年5月 5日 (月)

モーニング娘。コンサートツアー 2008 春 ~ シングル大全集!! ~

久しぶりのモーニング娘。単独コンサートのため、前日に続き大阪厚生年金会館へ。2日連続で同じ会場に行き、異なる公演を観るというのも不思議な感覚だ。AKBでは当たり前のことだが。

会場に着くと、完売にならなかったらしく当日券を販売している。ダフ屋もいるのだろうが姿が見えない。場内のグッズ売り場は、前日は規制入場を実施していたのにこの日は普通に入れる。さまざまな面で勢いのなさを感じつつ、何となく重い空気の中客席につく。

しかし空気の重さはモーニング娘。自体の失速ばかりが原因ではない。客席にいる観客の多くは、いずれもハローひと筋10年あまりといった百戦錬磨の面構えだ。きょうは、ハローの中でもモーニング娘。至上主義者の集まりである。まして今回は「シングル大全集」と銘打って、シングル曲はすべて歌うという。原理主義者が集まって教典を一気読みしよう、というイベントだ。そりゃ空気も重くなりますがな。

というわけで、やはり娘。の時代はもう終わってしまったのだな、としみじみ実感していた。コンサートが始まる前までは。

しかし一曲目の「リゾナント ブルー」が始まった瞬間、その認識は大きな間違いだとわかった。舞台が伝わってくるパワーが圧倒的である。前日のBerryz工房&℃-uteとは、何と言うか格が違うのだ。比べるのも申し訳ないぐらいだ。娘。がフリーザだとしたら、ベリキューはヤジロベーぐらいの戦闘力しかない。

観客席の盛り上がりもすごい。確かに昨日も大いに盛り上がっていた。しかしそれは、この日に比べたら「勝手に騒いでいた」と言われても仕方がないものだ。この日は違う。客席のエネルギーを舞台上の娘。たちが正面から着実に受け止め、それによって自分たちの力を増幅して客席に返す。そのエネルギーが客席を盛り上げて…という、盛り上がりのエコシステムとも言うべきものが形成されているのだ。客席との異様なまでの一体感。これこそモーニング娘。の真骨頂である。

大昔、アイドルというものはまさしく偶像であり、教祖であった。コンサート会場につめかけたファンは、教祖のありがたい歌声に、ただただ歓声を上げるしかなかった。一見相互作用があるようだが、よく見ると一方通行の組み合わせに過ぎない。

それを打ち破ったのがおニャン子クラブである。おニャン子クラブは、まさにその数の多さゆえに、客席とフラットな関係を構築することに成功したのだ。一人のアイドルのコンサートがどうしても独裁者の講演会のようになってしまうのに対し、たくさんのおニャン子たちが次々とステージに登場し歌い踊るコンサート形式は、より民主的に運営される立ち会い演説会のようになる。おニャン子クラブは、アイドル産業の民主化を進めたのだ。帝国主義的なアイドル界を、よりフラットで、Web2.0的なアーキテクチャーにシフトさせようとしたのである。

もっとも、おニャン子クラブ自体はそれを大成するには至らないまま解散してしまった。そしてそうした民主的なアイドルの方向性も、次第に忘れられようとしていた。それを拾い上げ、完成させ、日本独自のアイドル文化を育て上げたのが、モーニング娘。にほかならない。この「多人数アイドル文化」は、おニャン子クラブによって切り開かれ、モーニング娘。によって大成されたのだ。

この日目撃したのは、まさにその文化の継承者としての誇りに満ちあふれた9人の素晴らしいパフォーマンスである。そして体験したのは、その文化が生み出す他では味わうことのできない高揚感である。

公演の構成も良かった。全シングル36曲をすべて歌う、という無謀なコンセプトから、てっきりメドレーのオンパレードになるのだろうと予想していたが、とんでもない。もちろんメドレー化された部分もあるが、それはサビや歌い出しを適当につなげたありきたりのものではなく、そのほとんどできちんと1コーラス以上を歌っているのである。歴史を刻んできた曲を、一曲たりともおろそかにしないという姿勢には感動した。5・6期の5人がデビュー当時の衣裳を思い出させるチェックのスカートで歌った「モーニングコーヒー」には涙が出そうになった。

しかも、ソロやユニット形式で歌ったのはごく一部で、ほとんどは9人全員で歌っている。全員底なしの体力だ。振り付けもほぼリリース当時のものを再現しており、ジュンジュンやリンリン、光井あたりはさぞや大変だったろうと思うが、3人とも全く問題なくこなしていた。如才ない光井に至っては余裕すら感じさせていた。3人ともライブで観るのは初めてだが、ハローの旗艦であるモーニング娘。のメンバーにふさわしい能力の持ち主だ。最近かなりジュンジュンが気になっているので、ついつい注目してしまったが、モデル並みの長い手足をこれでもかとめいっぱい動かしており、好感を持った。デビュー当時の吉澤ひとみの動きを思い出させる。少し動きが荒っぽく感じるのは顔の位置がぶれるからだろう。高橋のように首から上の動きをぴたっと止めていられれば、その美しさがより映えるに違いない。

モーニング娘。の偉大さを実感できた、そして本当に楽しい素晴らしいコンサートだった。アイドルのコンサートというのはこういうものだ、というお手本のようだ。DVDが発売されたら、アイドルを目指す、あるいはアイドルを応援する趣味を持つすべての日本人が視聴すべきだと思う。

Hello! ProjectのWEBサイト

http://www.helloproject.com/

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