ヘイデン・クリステンセン「ジャンパー」
テレポーテーションの能力を持った男の話。
それ以外に何もない。
テーマも、ドラマも、もちろんテーマだとか風刺だとか、余計なもの一切ない。謎解きも、ギャグも、涙も一切ない。
素晴らしい!
こういうアメリカンな馬鹿映画を心待ちにしていたのだ。
なのに主人公と敵対するのが、ヘイデンとは「スター・ウォーズ」でも共演したサミュエル・L・ジャクソンだったり、母親がダイアン・レインだったりと無駄に豪華。無駄といえば東京ロケも見事なまでに意味がない。
そして最高なのが、上映時間が1時間28分というところだ。だいたい最近の映画は長すぎる。映画の長さは、このぐらいがちょうどいい。また1時間28分といったら、シルヴェスター・スタローンの最高傑作「コブラ」と全く同じ上映時間だ。あの歴史に残る偉大な馬鹿映画に対するリスペクトとして、時間をそろえたのではないかと考えたのは地球上で俺一人だろうが、そう思いたくなるほどのハイレベルな馬鹿さ加減だ。
とにかく、ハリウッド映画とは馬鹿馬鹿しさを売るものだ、と信じて疑わない純真な映画ファンに、ぜひお勧めしたい作品だ。一方、「泣きたい」という不純な動機で映画を観る人は、決して観ないでください。観ないでしょうが。
「ジャンパー」WEBサイト(音出ます)
http://movies.foxjapan.com/jumper/
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