新年のごあいさつ、そして
新年あけましておめでとうございます。
今年もこの不定期かつ意味不明のブログを続けていく所存です。
さて、今年は遠出をする金もなく、自分の出身地である水戸の高校の同窓会に参加したりして、のどやかな正月をすごしている。上の写真は水戸駅前の水戸黄門像だ。
しかし、自分は年末にある重大な課題に直面した。そのために、めでたさも中ぐらい、といったところである。
なぜこのようなことになったのか。何がどこで間違っていたのか。考えることは多い。自分ひとりでどうすることもできないのは解っている。しかし、だからといってそこから目をそむけることは、いかに無責任な自分であろうとも到底できない相談だ。
あまりにも重い話なので、ここから先は読まないほうがいいだろう。だがもし、自分とこの問題意識を共有し、解決に向け知恵を貸してくださるという奇特な方がいらしたら、相応の覚悟を持って続きを読まれたい。
問題というのはほかでもない。
なぜ、紅白でハロー!プロジェクトはAKB48に敗北したか。
ということだ。
誰も勝ち負けなどつけていないではないか、と言うかもしれない。やめてくれ、慰めなど聞きたくない。誰の目から見ても、AKB48から受けた印象が、ハローのそれを凌駕していたことは明らかだ。くそっ、また秋元康にしてやられた。高井麻巳子の結婚から20年、再びあの男に苦杯をなめさせられるとは。
自分は極めて上機嫌で大晦日を迎えた。前日の「第49回 輝く!日本レコード大賞」で、℃-uteが最優秀新人賞を獲得したからだ。これは本当に良かった。彼女らのここまでの道のりは、決して平たんなものではなかったからである。
ハロー!プロジェクトキッズからBerryz工房が誕生したのち、それ以外のメンバーは「Berryz工房以外のキッズ」などと失礼な呼び方をされていた。それではかわいそうだ(あるいは、便宜上何か呼び名があったほうがいい)ということで彼女らに与えられたユニット名が「℃-ute」である(その後、キッズ外から有原栞菜が参加)。楽曲も作られたが、なかなかデビューが決まらず、コンサートやイベントで歌うインディーズ時代が続いた。パート割りも試行錯誤が続き、いったんは図抜けた歌唱力を誇る鈴木愛理を、人気のある村上愛と安定感のある矢島舞美が支える、という構図が出来上がった。それでDVD、アルバムも発売になり、ようやくメジャーCDデビューが見えかけた矢先に村上愛が突然の脱退。℃-uteの音楽は一から作り直しとなった。結局デビューしたのは2007年の2月。結成から1年半以上も経過している。
そんな彼女たちだからこそ、この受賞の意義は深い。代理で授賞式に出席したつんく♂プロデューサーが語った「彼女たちもインディーズ時代が長くて、下積みからよく頑張った。これはいいご褒美だと思います」という言葉に、大きくうなずいたファンも多いことだろう。
話がそれたが、そうしたわけで紅白にもなんとなく期待が高まっていた。事前のリハーサルで、高橋愛が「AKB48には負けたくない」とやらせっぽい発言をするなど、NHKも話題づくりに必死だったわけだが、自分はそれでますます「気合いを入れて視聴しなくては」などと考えていたから、メディアの策略にまんまとはまっていたわけだ。
そうしてスタートした第58回紅白歌合戦。ハローはトップバッターだ。今回はモーニング娘。+Berryz工房+℃-uteというシンプルな編成。分かりやすくていい、と最初は思っていた。
曲はLOVEマシーン(モーニング娘。)~付き合ってるのに片思い(Berryz工房)~都会っ子純情(℃-ute)~LALALA幸せの歌(全員)という4曲のメドレーだ。曲の合間は「ザ☆ピ~ス!」や「恋愛レボリューション21」のアレンジでつないでいた。
だが、LOVEマシーンは1コーラスのみ、あとの曲はサビだけ、という非常に忙しい内容で、かなり食い足りない。これだけの人数にもかかわらず、ちゃんと一人ひとりアップで撮っていたカメラ&スイッチングのスタッフには脱帽だが、嗣永桃子の見せ場「ね、いいでしょ?」は歌い出しだったためアップで捉えられることがなかったのも残念だった。
もっとも秒単位で進行する紅白のこと、それもやむをえないかと諦めもついた。むしろ、昨年や一昨年のように、ごちゃごちゃとした編成に比べれば、すっきりとまとまっていて良かったのでは、と感じてもいた。
しかし、8時台に入り、AKB48がステージに現れた瞬間、その小さな満足は吹き飛んでしまった。そのインパクトはすさまじいものだった。50人近い女子がステージ上で歌い踊る、その単純なことが生み出すパワーが、画面からストレートに、そして強烈に伝わってきたのだ。
これはステージングの勝利である。ほぼ1コーラスのみの短い時間の中で、あれこれと欲張ることなく、「大人数」という特色を最大限に強調することだけに集中して勝負をかけたのだ。メンバーひとりひとりを映し出すこと、ソロを聴かせることなどはハナから狙わず、ひたすら「数の力」を感じられるように振り付けやステージ上の移動が計算されていた。
実は、ハローもハロプロエッグをバックダンサーとして動員していため、ステージに立っている人間の数は、あまり変わらなかったはずなのだ。だがハロプロメンバーの動きは、エッグも含めて実に整然としていたのに対し、AKBの動きは時に雑然と感じられるほど荒削りなものだった。それが、より数を多く感じさせていた。
もちろんAKBが舞台映えするのは、日々彼女らがアキバのステージに立っているということとも無関係ではあるまい。その動きや振り付けは、もともと舞台を前提に設計されている。その舞台監修・振り付けを担当しているのがモーニング娘。育ての親のひとり、夏まゆみ先生というのは皮肉な話だ。
また衣裳も良かった。ハローのメンバーがいかにもアイドルらしい衣裳を身にまとっているのに対し、AKBの衣裳はチェック柄の萌え萌えなもの。新鮮な印象を与えただけでなく、多人数でそれを着て、しかも映像を通した見たとき、それがどう視聴者の目に映るかも緻密に計算されていた。中川翔子やリア・ディゾンと共に「なんてったってアイドル」を歌ったときは、いかにもアイドルな衣裳に着替えていたため、かえってアイドルのオーラを失い、バックダンサーにしか見えなくなっていたことからも、その衣裳の効果のほどがうかがい知れる。
とにかく、このステージで途方もない敗北感にうちひしがれた自分は、そのあとリアが紅白史上に残るひどい歌を披露したり、しょこたんがさすがの存在感を示していたことも、上の空だった。そしてそのまま年を越してしまった。
では、ハローはどうするべきだったのだろう。
AKBが圧倒的な数の力で挑んでくることは最初から分かっていたことだ。だからこそ、エッグを動員して人数を増やしたわけだが、この作戦が間違っていたと言わざるを得ない。ひとりひとりのキャラクターの強さで勝負すれば、AKBなどに負けるはずはないのだから、頭数ではなく、強力なキャラクターを並べることで迎え撃つべきだったのだ。
そう考えると、観る前に「分かりやすくていい」と評価していたメンバー構成に問題があったことになる。多少ごちゃごちゃしても、松浦亜弥や美勇伝、最近バラエティーで露出の多い里田まいを擁する音楽ガッタスあたりは参加させたほうが良かったのではないか。やはり、あややや石川梨華のような、性根の座った人材がいないと、全体的に小粒なイメージがぬぐえない。
結果、キャラクターで差をつけることができなかった上に、頭数で勝負というAKBの土俵に乗ってしまったため、このような結果とあいなったわけだ。
それにしても、なんと駒の少ないことか。すでに後藤真希はハローを抜け、加護亜衣はご存知の通り、飯田圭織や辻希美は産休中、安倍なつみや藤本美貴もいろいろあって紅白には出せない。
こうなると、新たなスターの発掘が急務だ。キッズ世代は一応の成果を挙げており、エッグ世代も有望株をTHEポッシボーとしてハロー以外に巣立たせてしまった以上、また大規模オーディションを試みる必要もあるだろう。新人アイドルのインキュベーターとしては、まだまだAKB48とは大きな開きがある。一日の長がまだアドバンテージを発揮できるうちに、次の手を打たなければいよいよ手遅れになってしまう。
ぜひ奮起を期待したいものだ。今年はすこし気合いを入れてコンサート会場にも行くことにしよう。
とかいいながら、AKB48劇場にも行っちまいそうな気がするなあ。
ま、こんなブログですが今年もよろしくです。
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コメント
あけましておめでとうございます
さすがです 新年の初ブログがハロプロネタとは!
たしかにAKB48の数に圧倒されました。画面イッパイに
あの女の子の数は一瞬違う世界に行きかけましたね
私は今日見に行くウィキッドで今年の観劇スタートです。ヤボヲさんは何で観劇スタートするんでしょうか?
ブログ今年も期待してます!
投稿: kuffskuffs | 2008年1月 3日 (木) 10時31分
えーと、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
(内容に触れず)
投稿: たるみ | 2008年1月 3日 (木) 10時33分
kuffskuffsさん
こんにちは。すいません、こんなネタで。今は舞台関連のエントリーが多いですが、今年はこんなのばっかりになるかもしれません。
最初の舞台が何になるのか、実はまだ決めていません。行き当たりばったりで突発する公算が大です。ウィキッドは新グリンダ登場待ちかな?
つまらないブログですが、今後ともよろしくお願い申し上げます。
投稿: ヤボオ | 2008年1月 3日 (木) 23時44分
たるみさん
なんですか、そのスルー技は!
そうか、紅白観てないんですね。
ならば仕方ない、今度ご自宅に参上して、4時間ぜんぶ私の歌声で再現してさしあげましょう。
投稿: ヤボオ | 2008年1月 3日 (木) 23時46分
はじめまして☆
いつも楽しく拝見させていただいております。
荒川務さんの名で検索して、此処にたどり着きました。
劇団四季、東宝の舞台が大好きで、先月は「モーツァルト」中川晃教さんにはまりました。
実は、ハロプロも大好きです♪特に石川さん。
「リボンの騎士」も「何日君再来」も凄い活躍で、ファンとしては嬉しいところです。
最近のハローの旬は確かにベリキューで、娘。も圧され気味ですね。
娘。達のライバル意識に欠ける馴れ合い的な部分にも問題があると思いますが、娘。ブランドに胡坐をかかずに現実を熟視してほしいものです。
今年は6日の中野エルダコンから始まり、音楽ガッタスコン、山口祐一郎主演レベッカなどを観にいく予定です。
ハローも舞台もお好きなヤボオさんブログを発見できて嬉しい限り♪
これからも楽しく拝見させていただきますね。
投稿: ルナルナ | 2008年1月 4日 (金) 00時12分
あけましておめでとうございます。
今年も四季含め多分野での一番搾りレポ、大いに楽しみにしてます!
日々のご健康をまずはお祈り申し上げます。
投稿: fudoh | 2008年1月 4日 (金) 01時18分
ルナルナさん
初めまして。こんな変てこりんなブログにお越しいただいて恐れ入ります。
「リボンの騎士」は本当に最高の舞台でした。ハローへの興味が薄れかかっていた時でしたが、またずるずると引きずり込まれてしまいました。
エルダコンに行くとは通ですね。自分ワンダコンに行こうと思いましたが中野がちょっと行けそうにないので、名古屋か大阪に遠征しようかと考えています。
今後ともよろしく、お願いいたします。
投稿: ヤボオ | 2008年1月 4日 (金) 07時56分
fudohさん
今年もよろしくお願いいたします。
お金と体調が許す限り、いろいろと見学していきたいと思っていますが、だんだんどっちも許さなくなってきました。
とはいえ、それはそれで、また新たな見学フィールドの発掘につながるかな、とのんきに構えておりますです。
fudohさんのブログでも、またいろいろと学ばせていただければ幸いです。
投稿: ヤボオ | 2008年1月 4日 (金) 08時00分
明けましておめでとうございます。
素直な私は途中まで読んで、グルメが祟りついにヤボオさんの体調が手のつけられない状態になったのかと暗い気持ちになりました。。。が、ハロプロ。。まだまだヤボオさんのことを全然わかっていないんだ、と新年早々自分の愚かさを責めました。
今年は本日4日のオペラ座で幕開けです。花ちゃんクリスお初でしたが、個人的には花ちゃんは別の役で観たいなと思いました。
それでは今年もファンキーなブログ、楽しみにしております!
投稿: サーディ | 2008年1月 5日 (土) 00時23分
サーディさん、こんにちは。
すいません、こんなあほなネタで・・
しょせんこの程度のブログですから、今年もぜひ期待しないでときどき覗いてやっていただければ幸いです。
花代クリス、いいんですが、きれいにまとまっちゃってるので花代ポリーのような「すげえーっ」ていうインパクトや、花代ベルのような「おいおい完璧じゃねーか」っていう感動がないんですよね。でも観ますけど。異常だから。
みなさんにとって今年がよい年になりますように!
投稿: ヤボオ | 2008年1月 6日 (日) 00時03分