« 博多「相撲茶屋 大塚」のアラ料理 | トップページ | 四季「ウィキッド」苫田グリンダきたああああああ »

2008年1月19日 (土)

四季「ライオンキング」来たか村さん、待ってた芝

ライオンキング福岡公演が6日開幕した。福岡では再演となるためインパクトのある話題が必要と感じたか、マンマ・ミーア!早期終了にあせりを感じたか、いきなり飛び道具級のびっくりキャストが登場した。これは観なければ、と福岡シティ劇場へ。本当は開幕してすぐに飛んで行きたかったのだが、開幕週は正月、翌週は3連休で航空運賃に割引設定がなかったため、3週目でやっと観劇。幸運にもメインキャストの変動はない。

ラフィキ 青山弥生
ムファサ 芝 清道
ザズ 岡崎克哉
スカー 村 俊英
シェンジ 孫田智恵
バンザイ 江上健二
エド イ ギドン
ティモン 藤川和彦
プンバァ 川原洋一郎
シンバ 田中彰孝
ナラ 熊本亜記
サラビ 西村麗子
ヤングシンバ 竹内 將人
ヤングナラ 松下 由季

四季の一線級がきら星のごとく並んだ豪華なキャスト。そして、そのいずれもがかなり濃いめのキャラクターばかりだ。博多だけにこってり味で勝負しようということか。

まずは芝のムファサ。百獣の王の威厳を保ちつつ、ぎらぎらした武闘派のムファサになるんではと想像していたが、だいぶ違った。

優しさが前面に出た、実に温かみのあるムファサである。

シンバに向ける眼差しには子煩悩さがあふれ、プライドランドの住民を見渡す視線は慈愛に満ちている。

そういえば、キャッツシアターで芝と握手をしたとき、ごつごつした感触を予想していたら、とてもやわらかい、女性のような手で驚いたことがあった。今回のムファサは、「剛」のイメージの強い芝の、「柔」の部分を引き出すことに成功したのではないか。

まだ、どこか役作りに手探りな様子もうかがえるが、今後どのように確立していくのか楽しみだ。機会あればまた見たいものだ。

そしてそれに対するは村スカー。四季を代表するボーカルの力強さをいかんなく発揮し、これまでにないスカー像を作り上げている。芝もパワフルな歌声で知られるが、やはり村の前では1歩譲らざるを得ない。

演技よりも、歌声によってカリスマ性、それもダークサイドのカリスマオーラを舞台のみならず、劇場中に充満させていた。そして村の歌には、常に男の心を奮わせる不思議な魅力がある。村にはぜひこれからも悪役に取り組んでもらいたい。

「象の墓場」でスカーが歌い上げ、ハイエナが踊り狂うシーン。村の歌のパワーと、ハイエナたちのダンスのスピードとがぶつかり合い、非常に見ごたえのあるシーンになっていた。

ラフィキは開幕以来この役を演じている青山弥生。そういえば開幕してすぐ、初めてこの作品を見たときのラフィキは青山だった。マンマ・ミーア!のロージーを経て、コミカルな演技にますます磨きがかかっている。

ティモン&プンバァのコンビは藤川和彦と川原洋一郎。背の低さをむしろ武器にして、独特の存在感を出し観客に強烈な印象を与える藤川と、ごつい風貌と、その顔に似合わないオネエ言葉(「夢から醒めた夢」デビル)やキモカワイクナイ演技(「人間になりたがった猫」スワガード)を披露するベテラン川原という、「二人の怪優」対決だ。

おなじみのご当地言葉、今回は博多弁となるセリフでの掛け合いは絶妙で、この2人が出ている間はずっと笑いが耐えなかった。すばらしいコンビである。

それにしても、2人ともキャラクターが強烈すぎて、動物よりも「中の人」に目が行ってしまう。これもライオンキングという作品ならではの楽しみ方だろう。

田中・熊本の主役コンビは、脇を固めるあまりにも濃いメンバーの中に埋もれがちではあるが、長くこの役を演じてきた2人だけに安定感が抜群だった。この2役はそれでいいのだろうと思う。

実はこの「ライオンキング」は、四季のロングラン作品の中では、自分にとって極端に観劇回数の少ない演目だ。しかし、今回のびっくり仰天キャストによって、その魅力は無限大に広がる可能性があるのだと感じた。東京公演は前人未到の10年に届こうというウルトラロングランになっているが、それはファミリーで楽しめる、といった単純な理由だけでは達成できるものではない。この作品の持つ力をもっと知るためにも、四季劇場「春」にもときどき足を向けてみようと思う。

四季「ライオンキング」WEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/lionking/

|

« 博多「相撲茶屋 大塚」のアラ料理 | トップページ | 四季「ウィキッド」苫田グリンダきたああああああ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/98342/17760186

この記事へのトラックバック一覧です: 四季「ライオンキング」来たか村さん、待ってた芝:

« 博多「相撲茶屋 大塚」のアラ料理 | トップページ | 四季「ウィキッド」苫田グリンダきたああああああ »