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2007年12月29日 (土)

四季「ウェストサイド物語」望月ベルナルド&高木マリア

ジェット団(The Jets)

リフ 松島勇気
トニー 鈴木涼太
アクション 西尾健治
A-ラブ 大塚道人
ベイビー・ジョーン 厂原時也
グラジェラ 恒川 愛
エニイ・ボディズ 木村仁美

シャーク団(The Sharks)

マリア 高木美果
アニタ 団 こと葉
ロザリア 鈴木由佳乃
ベルナルド 望月龍平
チノ 玉城 任

おとなたち(The Adults)

ドック 緒方愛香
シュランク 牧野公昭
クラプキ 荒木 勝

「ハムレット」観劇後、秋劇場で「ウェストサイド物語」。どちらも3時間前後の長い作品なのでだいぶ尻は痛くなるものの、「ウェストサイド物語」は古い作品ということもあり、常に観客を巻き込んで圧倒するものではないため、さほど観劇疲れは感じない。

木村花代マリアの登場時に観て以来、足が遠のいていたが、今回ぜひ観たいと思ったのはベルナルド役に望月龍平が起用されたからだ。望月龍平といえば、今年は「エクウス(馬)」だが、印象的なのは例の全裸シーンではなく、登場時の大声でCMソングを歌っているシーンだ。ある意味全裸より恥ずかしいと思えるあの演技を、嬉々としてこなしているように見えたとき、この役者の持っている可能性の大きさを感じた。

また、ある公演で、四季の関係者が大量に見学に来ていたことがあった。まだ入団前か、入団したてと思しき若者たちがロビーで固まっていたが、そこに望月龍平が登場した。運動部よろしくいっせいに望月にあいさつをする後輩たちに、「よっ」と軽く笑顔で応えていたその姿が、超カッコ良かったのを記憶している。

というわけでいつの間にか自分はかなりの望月ファンになっていた。そのベルナルドとなれば、これは観ないわけにはいかない。高木美果のマリアも観たいことだし。

ここから少しばれます。作品自体未見の人、先入観なく新ナルドを観たい人は読まないほうがよいです。

その望月ベルナルドだが、いきなり顔をラッツ&スターのように真っ黒に塗って登場。シャーク団関係者のメイクはそれが基本とはいえ、あそこまで塗らんでも、という気はする。すぐに慣れるけどね。オープニングのダンスを華麗にこなしていた。

ベルナルドである以上、どうしても加藤敬二と比べたくなるのは仕方のないところだ。威厳や存在感という面では、確かに加藤ナルドにはかなわない。望月が今後、内に秘めたカリスマ性をどこまで感じさせることができるかが課題だろう。だが、加藤の場合45歳という年齢もあり、「不良少年」というよりは、モノホンのヤクザに見える。だから「軍事会議」のシーンは、なんだか任侠映画を観ているようなカタルシスがある。「仁義なき戦い・頂上作戦」で、小林旭が梅宮辰夫の本拠地に乗り込み「広島ヤクザは芋かもしれんが、旅の風下に立ったことはいっぺんも無いんで」と言い放ったあの名場面を思い出して欲しい。

一方、望月ナルドは不良グループのリーダーとしての風格を備えつつも、やはりどこか背伸びをした「少年」の顔が垣間見える。グラジェラにからかわれ、何とかオトコの沽券を保とうとするあたりが微笑ましい。マリアへの兄妹愛もひしひしと感じられる(加藤ナルドだと、兄弟愛というより娘を箱入りにしたがっているように見える)。

リフを刺してしまったときの、すべてがすっ飛んでしまい、頭の中が真っ白になったあの表情。地味な演技だが重要なポイントだ。少年ナルドなら、あの場面で出てくる表情はあれしかあるまい。加藤も同じ演技はしているのだが、加藤ナルドは普通に人を殺しそうに見えるので、あまりショックを受けているようには感じられないのだ。

総合的に見ればまだまだ加藤には及ばないものの、一見の価値があるベルナルドだ。少年らしさが出ることで、舞台全体の雰囲気が「若者たちの悲しい青春群像劇」というイメージにぐっとシフトしたように思えた。前回観たときは、加藤の落ち着いた演技により、むしろアメリカ社会の影、移民社会の難しさ、という物語の背景のほうが色濃く感じられたからだ。

そして高木美果のマリア。彼女がクリスティーヌに抜擢されたとき、その歌声とあどけない演技にすっかり魅了され、それ以来ファンになってしまったが、一時期ずっと舞台から遠ざかり、さびしく感じていた。今年久しぶりに四季の舞台に立ち、「ジーザス・クライスト=スーパースター」で、こちらもマリアを好演。ご存知のように木村花代もこの「ウェストサイド物語」のマリアと「ジーザス・クライスト=スーパースター」のマリアを演じており、紛らわしいことこの上ない。

高木美果の声は相変わらず美しく伸び、聴いていてうっとりするほどだ。そして彼女の場合、セリフの声と歌の声がほとんど変わらない。「さあ、歌うぞ!」とスイッチが入って歌うのではなく、セリフがごく自然に、シームレスに歌へと展開していく。これはミュージカル女優として最高の持ち味ではないか。ビジュアル的にも、木村花代マリアや、未見だがプロモーションで見た笠松はるマリアがどちらかというと丸顔なのに対し、細面の美人マリアだ。ちょっと落ち着きすぎていて、もう少しきゃぴっとした感じがあってもいいのではと思ったが、何しろトニーはマリアに一目惚れするわけだから、やっぱり美人でないと説得力に欠ける。阿久津陽一郎のトニーなら、何を考えているか解らないので、誰に一目惚れしようとかえって納得してしまうが、この日のトニーは鈴木涼太だ。

鈴木トニーは、ただの絡みにくいヘンな奴に見えた阿久津トニーに比べると、ずっと普通の人だ。そして、何より歌がうまい。トニーが最初に出てきて、リフとダンスに行くことを約束し、分かれてからひとりで歌う歌は、旋律が微妙で歌いにくそうな歌だ。前回、阿久津トニーで聴いたときはどういう曲なのかサッパリ分からなかった。しかし鈴木トニーの歌で、ようやくその輪郭をつかむことができた。

ついでに言うと、玉城 任のチノもなかなか良かった。「マンマ・ミーア!」ではさほど印象がなかったが、今回の舞台では、チノの「マリアへの思い」「ベルナルドへの思い」「ベルナルドの妹としてのマリアへの思い」がそれぞれ感じられて、心に響いてきた。

この「ウェストサイド物語」で2007年の観劇は終了。この日に、田邊真也に望月龍平というこれからの演劇界を担っていく2人の有望な俳優の演技をそれぞれ新役で見ることができたのはよかった。今年はずっと女優さんを追っかけてきたのに、最後は男優ウォッチになるという意外な展開。異常な観劇姿勢が、新たな異常の扉を開いたということだろうか?それはそれでいいや。

「ウェストサイド物語」のWEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/wss/index.html

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四季「ハムレット」田邊真也かっこええのう

クローディアス 志村 要
ハムレット 田邊真也
ポローニアス 維田修二
ホレイショー 味方隆司
レイアーティーズ 坂本岳大
ガートルード 中野今日子
オフィーリア 野村玲子
ローゼンクランツ/牧師 鈴木 周
ギルデンスターン 田中廣臣
フォーティンブラス 増沢 望
墓掘り1 明戸信吾
亡霊 石波義人(劇団昴)
劇王/重臣 高林幸兵
ヴォールティマンド 石原義文
ルシアーナス 高草量平(劇団昴)
オズリック 青羽 剛
マーセラス/重臣 深水彰彦
バーナードー 岡本繁治
フランシスコー 島村 勝
コーニーリアス/隊長/墓掘り2 雲田隆弘
和泉沢 旭
船乗り 朱 涛

四季の「ハムレット」は初見だ。こんなことなら、石丸幹二のハムレットを一度ぐらい観ておけばよかった。そういえば山口祐一郎が四季から去ったときも同じことを思ったのだった。俺が成長していないのか、四季が成長していないのか。たぶん両方。石丸幹二も、「退団か、死か。それが疑問だ」とさぞ悩んだことだろう。早くごたごたにケリがついて、新たな活躍を見せてほしいものだ。

というわけで、本格的に始まったポスト石丸レース。今回ハムレットに抜擢された田邊真也はその大本命だ。この人もずいぶんと持ち役の多い人だ。今年、自分が観ただけでも、

クレイジー・フォー・ユー(ボビー)
マンマ・ミーア!(スカイ)
○キャッツ東京公演(ラム・タム・タガー)※エントリー上げてません
ユタと不思議な仲間たち(ユタ)

とあり、ほかに自分は観ていないが確か「鹿鳴館」にも出ていたはず。働き者だ。何と言っても印象的だったのはボビーだ。軽快なダンスと、コメディーもいけるというところを披露し、当たり役になりそうだったが意外に短期間の出番だった。、また見たいものだ。スカイに関しては、現在のキャストの中では彼が最もいい演技をしているような気がする。

そしてこのハムレット。いやあ、男前のハムレットだ。王子様という言葉がぴったりである。やや弱々しい感じはするものの(ユタ?)、芯の強さは伝わってくる。演技はまだ固さが残り、狂った(フリをする)演技も、あまり狂っている雰囲気がないのは残念だが、まああくまでフリをする演技だから、ということで納得しよう。

四季独特の母音法の発声で長ゼリフを並べる点については、違和感を感じない。シェイクスピア劇では、時代の違いこそあれ、ざまざまな比喩や諧謔を多分に含んだセリフひとつひとつを味わうのも楽しみのひとつだからだ。これまで観たどんなハムレットよりも、セリフが自分の耳に届いてきたような気がしている。

脇を固める俳優陣の中で、ひときわ光っていたのがホレイショーを演じた味方隆司。この人も「魔法を捨てたマジョリン」のおネエ魔女から「この生命誰のもの」の青年まで、実に幅広い守備範囲を持った人だが、どちらかというと、ひょうひょうとした役のほうが多いような気がする。なので、ホレイショーはちょっとキャラが合わないかな、むしろレイアティーズにキャスティングされている福井晶一で観たいな、なんて思っていたが、ところがどっこい、このホレイショーがすごい。低い声と落ち着きはらった物ごし。それでいて、友を思いやる優しさと他人を受け入れる包容力が極めて明確に伝わってくる。登場してすぐに、
ハムレットが彼に寄せていた、絶大な「信頼感」を観客全員が共有することになる。全くもって素晴らしい俳優だ。

もう一人、四季の名バイプレーヤーである明戸信吾の墓掘りも良かった。彼も強烈な個性のキャラなので、墓掘りはちょっと…と思っていたが、さにあらずだ。自慢の歌声を披露しつつも、あくまで淡々と墓を掘っているその姿に、ぞっとするようなこの世の残酷さを浮かび上がらせている。

どうも俺は四季の俳優の実力を甘く見すぎていたようだ。こうした古典劇では、脚本に書かれていることをきっちりと折り目正しく押さえていくことが要求される。これは、即興ゼリフで洒落のめすよりずっと難しいことだ。そうした「抑えた演技」の中で表現をできるのは、真の実力を備えた者のみだろう。

一人だけ、抑えてない演技をしているのがオフィーリアの野村玲子だ。有名な、2幕の狂った演技である。これはいいのだ。周りが抑えた演技をする中で、あの狂乱ぶりは芝居全体に大きなアクセントをもたらしている。だが、一幕、つまりまだ狂ってない状態のときに、どうも芝居に無理がありすぎて、本当は大人なのに自分が少女だという固定妄想を持ってしまっているように見えてしまうのはいかがなものか。野村玲子はもともと好きな女優だったし、今もその実力が衰えていないことは認める。しかし、もうさすがにオフィーリアや「赤毛のアン」は後進に預けてもいいのではないかと思う。

と、すっかり役者の話ばかりになってしまった。ミュージカルは派手な作品が多いため、つい「作品を観て」しまうが、こうしたストレートプレイではじっくりと「役者を観る」ことができる。それによって、その実力のほどをまざまざと見せつけられた。これは「異常な観劇態度」ではないですよね?

ハムレットという作品について自分のようなニワカ&ミーハー演劇ファンが何かを語るのはおこがましいにもほどがあると思うので書かない。演出について言えば、オーソドックスの極みのようなものではあるが、兵士が闇の中からゆっくりと姿を現す迫力あるオープニングから、クライマックスの剣の試合まで、緊張感のとぎれることがなく、長い芝居ながら観客を常に引きつけることに成功していると思う。自分は3時間睡眠の5時起床で行ったから睡魔に襲われたが、平常状態ならそんなには眠くならないと思う。だから「シェイクスピア劇なんて寝ちゃうから」と敬遠している人も、ぜひ一度は訪れて欲しい公演だ。

この自由劇場で、ときおりこうした古典的な作品を演じるのは大いに結構なことだ。実力ある役者がその技を見せることができるのもいいし、若い俳優にとっての研鑽の場になるだろう。欲を言えば、同時に実験劇場として、新作のワークショップなども行ってほしいと思う。育成すべきは役者だけではない。作家や演出家が腕だめしをする場も必要だ。この自由劇場という空間は本当に芝居にとってベストな環境だと思う。この貴重な資産を、四季はもっと有効に活用すべきだし、そうできると確信している。

「ハムレット」のWEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/hamlet/index.html

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2007年12月24日 (月)

四季「オペラ座の怪人」クリスティーヌでクリスマス

オペラ座の怪人 高井 治
クリスティーヌ・ダーエ 木村花代
ラウル・シャニュイ子爵 鈴木涼太
カルロッタ・ジュディチェルリ 種子島美樹
メグ・ジリー 荒井香織
マダム・ジリー 戸田愛子
ムッシュー・アンドレ 寺田真実
ムッシュー・フィルマン 青木 朗
ウバルド・ピアンジ 半場俊一郎
ジョセフ・ブケー 岡 智

いつも2週間ほどで姿を消してしまう花代様。パリ・オペラ座がお気に召したか、珍しく1月にわたる長逗留だ。登場週に拝謁を賜ったものの、こうなればもう一度見に行くのがファンの務めであろう。

前回とはファントムもラウルも違う。いや、メグ・ジリーもマダム・ジリーも違う。気付いたらカルロッタもピアンジも違う。大きく入れ替わったカンパニーの中で花代クリスティーヌがどう際だつか、そしてこの1月でどう変わったかに注目だ。

というわけで2回目の花代クリスティーヌ観覧となったが、劇的に変わっているということはなかった。しかし前回に比べればだいぶ固さが取れ、もともと違和感の少なかったこの役にさらに馴染んできた様子だ。声の伸びは心なしか前回の方があったように思う。この声に負担のかかる役で1月に及ぶ連投はさすがにきついか。

演技の面では、前回の不思議ちゃんな印象に比べ、ラウルを守ろうとする凛とした強さが少し出てきた。それに伴い、ラストシーンではファントムに対する母性のようなものが感じられる。気が強いようで情にもろい、大阪のお姉さんなクリスティーヌになりつつある。地元大阪で、木村花代が新境地を開きつつあるといえよう(だから、京都でももっとポリーを演じてくれれば…と小一時間)。

今後クリスティーヌをどの程度演じるのか、次の新役がどうなるか、全く分からないが、この経験が大きなステップアップになることは間違いないだろう。

花オタとしての萌えポイントとしては、笑顔満開のマスカレード、「イル・ムート」のメイドコスプレあたりが定番(?)だが、地下の隠れ家で怪人のマスクをはがそうとするとき、すっと怪人に身をかわされて一瞬不満な顔をする。その顔が異様にかわいいのでぜひ注目を。

さて久しぶりの鈴木ラウルは、「ウェストサイド物語」のトニー役で、子供のケンカはもうこりごり、と思ったか、ずいぶんと大人になっていた。クリスティーヌへの眼差しも暖かい。

その一方で、高井ファントムが佐野正幸に影響されたか、熱い演技を見せていた。美声を武器にしたクールなファントムというのが高井ファントムのイメージだが、この日は狂気と、その裏にある幼児性を強く感じさせる演技だった。これはなかなかの見物である。そして自分の持っているファントム像に非常に近い。

久しぶりの種子島カーラ&半場ピアンジコンビもノリノリで、ハンニバルから歌声自慢合戦を展開するなど、全体的に熱く盛り上がった公演でとても楽しかった。クリスマスの特別カーテンコールはなかったものの、大いに満足した。

でもなんで特別カーテンコールなかったんだろう。売れ行き好調なのでイベントを出し惜しみしたか、「ウィキッド」のカーテンコールにスタッフが回ったか、何か事情があるのだろう。まあ一部のオタ(俺含め)にとっては、この1カ月が特別カーテンコールどころか「木村花代 冬の特別公演」であるわけで……。

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四季「オペラ座の怪人」のホームページ

http://www.shiki.gr.jp/applause/operaza/main.html

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クリスマスツアー in 大阪

子供のころはともかく、成人して以降クリスマスにいい思い出なんぞあったためしがない。そのうち何とかいい思い出を作ろうとする意気込みも失せてきた。さらにこの数年は、痛かったりイタかったり、とさんざんだ。

さて今年は平穏に過ごすつもりだったが、せっかくの3連休でもあり、軽く大阪に出かけることにした。理由は上のエントリー参照。予算もないので日帰りだ。

あさ5時に家を出て、車で羽田空港に向かう。6時台になると高速が混んでしまうからだ。たまたま車内で「ゴールデンベスト 少女隊」を聴いていたところ、「ハレーロマンス」が流れ、あることを思い出した。あのシングルを買った高校2年の冬の日、音楽教師が指揮者を務めている関係で強制的に行かされた地元の交響楽団のコンサートがあり、隣にクラス一番の美人が座ってくれたということがあった。確かクリスマスの日そのものではなかったと思うが、クリスマスに関してはあれが人生最高の思い出だ。逆に最低の思い出としては、大学時代の友人に、うまい焼鳥屋に連れて行くから、と呼び出されて横浜まで出向いたところ、そいつが「風邪で気持ち悪いので今日はキャンセルだ」と帰ってしまい、しかたなく一緒に呼び出された友人(もちろん野郎)と「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」をカップルだらけの関内の映画館で観たことだ。

とか考えているうちに羽田到着。伊丹空港に着陸したのは8時20分ごろ。開演は13時なのでそれまでやることがない。とりあえずミナミにでも出よう、とバスに乗車。

なんばに着き、朝ごはんでも食べようと24時間営業の金龍ラーメンへ。クリスマスということで、奮発してチャーシュー麺(900円)を注文。観光客向けだとか、味についての批判はあるが、結構好きなラーメンである。キムチやニラは入れすぎないよう注意。ぱりっとしたチャーシューが実にうまい。

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まだ時間はたっぷりあるので、まだ登ったことのない通天閣に登ろう、と考え新世界に向かう。

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新世界の雑踏の中にすくっと立っている通天閣。このパッケージは良くも悪くも大阪に行ったことのない人に植え付けられている大阪のイメージそのものだ。自分も長く大阪というのは全体がこういう雰囲気だと思っていた。もうその誤解は解けたものの、こういう雰囲気も大好きである。

さてもはや通天閣など観光地として人気はないのだろう、とタカをくくっていたら、

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すごい行列でびっくりだ。エレベーターの輸送能力が著しく低いのと、施設全体が狭いのもあるが、「せっかく大阪に来たのだから通天閣」と考える人はまだまだ多いようだ。全国の人に愛されているランドマーク、大事にしたいものである。

エレベーターで展望台に登り、そこそこ見渡せる景色を眺め、ビリケンさんに詣でる。

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阪本順治監督の「ビリケン」を観て以来、いちど会いたかったが、念願がかなった。ハッピーになれそうな気がしてきた。

通天閣のホームページ

http://www.tsutenkaku.co.jp/

まだまだ時間があるので、そこからほど近い「スパワールド 世界の大温泉」へ向かう。

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ここは2回目だが、ほんとうにすごい。「ラクーア」や「大江戸温泉物語」とは風呂そのものが比べものにならない。「アジア」フロアと「ヨーロッパ」フロアに分かれており、自分は「アジア」しか利用したことがないが、「バリの風呂」「ペルシャの風呂」「インドの風呂」と本当かどうかよくわからないさまざまな風呂が次々と登場。それに加えて檜風呂も岩風呂の露天風呂もある。入場料は高いが、スーパー銭湯ファンはいちど行ってみることをおすすめする。

「スパワールド 世界の大温泉」のホームページ

http://www.spaworld.co.jp/index.html

すっかりキモチよくなって大阪四季劇場へ。詳細は上のエントリー参照。

終演後、秘密のプレイをしてからまたバスで空港へ向かう。早めについたので、「551蓬莱」で晩ごはんを食べる。やはり蓬莱の豚まんは蒸したてがうまい。

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調子にのって海鮮焼きそばも注文。うまかったが食べ過ぎた。

551蓬莱のホームページ

http://www.551horai.co.jp/index.html

体力的にはきついが、たまには日帰りの充実ツアーもよいものだ。でもここまで書いてきてちっとも「クリスマスツアー」ではないことに気付いたので、ANAカウンターにあったピカチュウの写真でも載せておこう。

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2007年12月22日 (土)

映画「魍魎の匣」やっと公開

制作発表会見からずいぶんと長らく待たされたが、やっと公開にこぎつけた映画「魍魎の匣」。「姑獲鳥の夏」に続く、京極夏彦の「妖怪シリーズ(通称:京極堂シリーズ)」第二作の映画化だ。

このシリーズでは、古本屋にして「憑きもの落とし」の京極堂(中善寺秋彦)、人の記憶が見える超能力を持った破天荒な探偵・榎木津礼二郎、気弱な小説家・関口巽らアクの強い連中が集まって、毎回奇妙な事件を解決していく。基本はミステリーだが、重厚な描写と圧倒的な情報量で築きあげる独特の世界観と、登場人物のユニークさ、犯人捜しやトリック暴きではなく、人の心の中に潜む事件の原因を客観的に突き止めていく斬新な手法などにより、絶大な人気を誇っている。自分もファンの一人だ。

2005年にはシリーズ第一作「姑獲鳥の夏」が映画化されたが、そのときの監督は故・実相寺昭雄。賛否は分かれたが、自分は比較的好感を持った。実相寺の演出は個性的過ぎると言われるが、「ウルトラセブン」を撮っていたころに比べれば、晩年の実相寺作品は格段に丸くなっており、毛嫌いするほどではない。そして、「帝都物語」もそうだったが、この映画で表現されたビジュアルイメージは、自分が原作を読んで感じていたそれにぴったりと重なっていた。そうでなかった人にとってはさぞ不満の残る作品だっただろうが。

とにもかくにも「魍魎の匣」の制作が決定してから、本当に楽しみにしていた。監督は原田眞人だという。原田眞人といったら最近の人にとっては「突入せよ! あさま山荘事件」とか「金融腐蝕列島〔呪縛〕」とかだろうが、自分としては「おニャン子ザ・ムービー 危機イッパツ!」であり「ガンヘッド」である。つまり、世間的にクソ映画扱いされているが自分にとっては傑作を提供してくれる人だ。これは期待するところ大である。

しかし、公開日がやっと決まって、不安になった点がある。R-15はおろか、PG-12にもなっていない。「魍魎の匣」はシリーズの中でもとりわけ猟奇性の高い作品だ。指定がないということは、だいぶマイルドになっているということか。別にスプラッター好きではないのでいたずらに残虐シーンを望むわけではないが、この作品においては死体を用いた描写が不可欠だ。それがなくて果たして成立するのか?期待と不安を持って鑑賞に臨んだ。

観終わっての感想だが、まず上記の不安についてだが、これは杞憂に終わった。かなり踏み込んで描写している。正直、かなりキモチ悪い。怖い映画の嫌いな人は観ないほうがいい。自分もちょっと苦手なので、あれ以上踏み込まれたらちょっとやばかった。今からでも遅くないから、PG-12にしたほうがいいんじゃないか。

そして原田演出の京極ワールドはどうだったか。多分にネタバレを含むので、これから観る人はここから先は読まないでください。

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2007年12月16日 (日)

ブルーマン東京公演 2回目

体調が次第に悪化しているものの、ブルーマンだけは欠かせない。

終演後のロビーパフォーマンスもぶじに継続しているようだ。ずすさまじい人だかりで、写真を撮るのは容易ではない。

グッズ売り場では相変わらず心をひかれるものがないが、話のネタに「ぶるーまんじゅう」を購入。

味はといえば、マイナーな観光地の土産物売り場にあるような、いたって普通のおまんじゅうである。

あんが青色だったり、赤や黄色のペンキ(状のもの)が吹き出してきたり、ということは特になかった。

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2007年12月 9日 (日)

四季アンコール公演「ふたりのロッテ」なんて豪華な~

ロッテ 吉沢梨絵
ルイーゼ 五十嵐可絵
パルフィー氏 栗原英雄
ケルナー夫人 坂本里咲
ムテジウス校長 奥田久美子
ウルリーケ先生 秋山知子
ペーター先生/ベルナウ編集長 小出敏英
アイペルダウワー/シュトローブル博士 勅使瓦武志
イレーネ 荒木美保
レージ 大橋伸予
マーサ 山下由衣子
オルガ 鈴木友望
メグ 服部ゆう
ヒルデ 梅崎友里絵
ローザ 山田真理子
ブリギッテ 齋藤 舞
シュテッフィ 小澤真琴
クリスチーネ 白澤友理
トルーデ/アンニー 木内志奈
モニカ 河内聡美

ファミリーミュージカル「ふたりのロッテ」が東京に帰ってきた。四季のファミリーミュージカルには佳作が多いが、これもそのひとつ。しかもキャストを見てびっくり、吉沢梨絵&五十嵐可絵という、オタ受けする(俺だけか?)ダブルヒロインで、つい2回も観てしまった。エントリーは1回しか上げていないが。その東京凱旋公演となれば観ずにはいられまい、とチケットを買っておいたが、キャストを見てまたびっくり。ケルナー夫人&パルフィー氏が坂本里咲&栗原英雄コンビではないか。ファミリーミュージカルだからこそ一線級の俳優を投入する、という四季のポリシーには大いに共感するところだが、いまはそんなことを言っている場合では・・・。

しかしファンとしては余計な心配などせず、ただ楽しむだけだ。何しろ、「作品」を観に行っているんだからな。という言い分はヒロイン見たさにファミリーミュージカルに足を運んでいる痛い男には使えないか。

といっても作品について今さら語ることもないので、坂本&栗原コンビについてレポートしておこう。

坂本ケルナー夫人は、声が細く可愛らしい雰囲気のキャリアウーマンだ。さすがに年齢は感じさせるが、パルフィー氏の「変わらないな」というセリフにも説得力がある。武ケルナーが、年相応に美しいのに対し、坂本ケルナーは年を感じさせない可愛さだ。まあそんな年でもないのだが。

一方の栗原パルフィー。少し子供っぽさを残した、いかにも芸術家らしいパルフィーだ。勅使瓦パルフィーが「芸術家にありがちなエゴイズム」を存分に発揮していたのに比べると、ややナイーブなタイプにも感じる。歌舞伎役者のようなキリっとした顔立ちと、優雅な立ち居振る舞いが印象的である。

この2人がカーテンコールで披露するバレエは、ルックスも動きも実に美しく、見ていてほれぼれするほどサマになっていた。この2人に、吉沢ロッテ、五十嵐ルイーゼ。それはもう本当に絵になる。アイペルダウワーならずとも写真に撮りたくなってくるほどだ。

そのアイペルダウワーに、夏の公演でパルフィー氏を演じた勅使瓦武志。何しろ顔が濃すぎるので、2幕のパーティーでは「なんでアイペルダウワーがここに?」という疑問を感じてしまう。病状を診察するシーンでは、微妙にロッテ(ルイーゼ?)への父性愛が残っているようにも見受けられた。奥田久美子はウルリーケ先生からムテジウス校長へ出世。暖かみがあっていい校長先生だ。

さてロッテ&ルイーゼはますます絶好調である。こっちが慣れてきたこともあるが、本当にフタゴのように見えてしまう場面もあった。このコンビには今後も期待だ。吉沢の歌唱力を考えるとエルフィー&グリンダは無理にしても、ピコ&マコはありか?いや、マコがパキパキ踊っちゃうのも問題か。

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やはりロッテ&ルイーゼ握手会とかやってほしい。

四季「ふたりのロッテ」ホームページ
http://www.shiki.gr.jp/applause/lotte/index.html

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2007年12月 1日 (土)

ブルーマン東京公演 開幕

待ちに待った「ブルーマングループ IN 東京」が12月1日、新設の「六本木インボイス劇場」で開幕した。運良く抽選による先行発売で初日のチケットを確保できたので、意気揚々と六本木へ向かう。

「私とブルーマン」という題で作文を書き始めると止まらなくなってしまうが、1996年末、自分は初めてニューヨークで何本かの舞台を観た。その中で最も衝撃的だったのがこのブルーマンだ。顔面を真っ青に塗り、言葉を一切話さない3人のブルーマンによる、抱腹絶倒の舞台。そして最高にクールな音楽。まざまざと見せつけられたオフ・ブロードウェーの実力は、自分をエンタテインメントの世界にさらに深くのめりこませるのに十分だった。その後、しばらく間を置いて2005年、そして昨年末にもまた同じ場所で観た。すでにブルーマンは米国各地、そしてヨーロッパでも上演されているが、自分はニューヨークのAstor Place Theatre以外で彼らを目撃したことはない。

さてインボイス劇場は、六本木ヒルズ方面から行くなら、けやき坂を下った突き当たりにある。六本木駅からも麻布十番駅からもそれなりに時間がかかるので、出かけるときは十分に余裕を見たほうがいいだろう。

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また、劇場までは階段を4階分も登らなくてはいけない。エレベーターもあるが、基本的にバリアフリー対応と思われるので、ここは元気に階段でどうぞ。

階段を上るとそこに劇場がある。なんとなく、かつての赤坂ACTシアター(もとは四季の赤坂ミュージカル劇場)を思い出させる。その最後の公演が、アルゼンチンのパフォーマンス集団「De La Guarda」による「Villa Villa(ビーシャ・ビーシャ)」だった。ブルーマンとともに、オフ・ブロードウェイのアバンギャルドなパフォーマンスとして人気を博した作品である。まさかブルーマンよりはずっと後発の「Villa Villa」が先に東京に来てしまうとは思いもよらなかった。ブルーマン誕生のいきさつに、日本人プロデューサー出口最一氏(元劇団四季)がかかわっていることもあり、かなり前から日本公演の噂は絶えなかったが、なかなか実現しなかったのである。

つい話がそれてしまうが、劇場の中に入ってもやはりACTシアターっぽいつくりだ。そこそこの広さのあるロビーは、薄暗く、小ぎれいではあるもののどこか怪しさが感じられてなかなかいい雰囲気だ。天井には、もともと公演のタイトルにもなっていた「TUBE」もうねうねと張りめぐらされている。

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グッズ売り場を覗くと、あまり魅力的な品揃えではなかった。またパンフレットというか、ブローシャーも1500円で売っているが、これはAstor Place Theatreで売っている、写真と、わずかな文章を配したものと基本的に同じ。和訳がその文章の下に付いているだけだ。

客席に入ると、オール1階席の横に広いタイプの劇場で、なかなか観やすい構造だ。ただ、やはりたった3人のパフォーマンスを観るには、少し広すぎるように感じる。ブルーマンには、自由劇場ぐらいの大きさの空間がふさわしい。そうだ貸してやれ、自由劇場。

というわけでいよいよ開演。ここから先は、だいぶネタバレします。ブルーマンは「意外性」がひとつのカギなので、できれば何の情報も持たず観ることをお勧めします。ですから、今後この東京公演や、NYなど海外でブルーマンを観る予定のある人は、読まないほうがいいでしょう。また、NYで観て、今回の東京公演はいったいどうなるんだろう、とドキドキしている人も、そのドキドキ感は劇場までお持ちになったほうがいいと思います。

そして観るかどうか迷っている人へ。世界トップレベルの破壊力を誇る極上エンタテインメント、それがブルーマンです。そのハイクオリティーを維持したまま、ブルーマングループが日本に乗り込んできて繰り広げる今回の東京公演。見逃す手はありません。自信を持って皆さんにお勧めします。口で説明するのは難しいですが、ぜひ、体験してください!

というわけで、限られた人だけ(もう東京公演観ちゃった人など)続きをどうぞ。

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