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2007年11月23日 (金)

四季「キャッツ」野中万寿夫マンカストラップ登場

グリザベラ 早水小夜子
ジェリーロラム=グリドルボーン 五東由衣
ジェニエニドッツ 高島田 薫
ランペルティーザ 磯谷美穂
ディミータ レベッカ ヤニック
ボンバルリーナ 遠藤瑠美子
シラバブ 紺野美咲
タントミール 高倉恵美
ジェミマ 王 クン
ヴィクトリア 千堂百慧
カッサンドラ 永木 藍
オールドデュトロノミー 青井緑平
アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ 田島亨祐
マンカストラップ 野中万寿夫
ラム・タム・タガー 荒川 務
ミストフェリーズ 金子信弛
マンゴジェリー 武藤 寛
スキンブルシャンクス 石井雅登
コリコパット 入江航平
ランパスキャット 高城将一
カーバケッティ 花沢 翼
ギルバート 龍澤虎太郎
マキャヴィティ キム グヨル
タンブルブルータス 松永 隆志

先月終わりに荒川務マンカストラップで度肝を抜かれたばかりなのに、またまたびっくり仰天キャストがキャッツシアターに登場だ。今度は四季きっての名バイプレーヤー、野中万寿夫がマンカストラップを演じるという。

このキャストは初めてではない。おそらく、自分もかなり昔に見ているのだと思う。しかし、だいぶブランクがあることは間違いなく、もちろん今回の東京公演ではこれがお披露目となる。

野中といえば久しく「ライオンキング」のスカーも見ておらず、「夢から醒めた夢」のヤクザ&デビル、そしてマンマ・ミーア!のビルといったイメージが強い。それらの役からは、マンカストラップというのはかなり遠い。しかし野中が期待を裏切ることはまずあり得ないので、大いに期待してキャッツシアターへ。

連休の効果か、あるいは団体客が多いせいか、ひさしぶりに完売の盛況となったキャッツシアターに颯爽と登場したマンカストラップ。ヤクザやビルとはうってかわって、低く張りのある声で第一声「生まれたのか!?」。うーん、カッコいいぜ。思わずダンディーなおじさまマンカストラップを想像する。

でも違った。

基本的には、ジェリクル一家の「お父ちゃん」という雰囲気である。

ぐうたらママ(ジェニエニドッツ)をたたき起こしたり、グレた息子(ラム・タム・タガー)となんとかコミュニケーションをとろうとしたり、好奇心旺盛な娘(シラバブ)を危険から遠ざけたりと、ぶつぶつ言いながらも家族の面倒をよく見ている。

電車に乗ると明るく酔っ払って周りの人に迷惑をかけてしまうこともある(スキンブルシャンクスのナンバー)。

家族を脅かす存在(マキャビティ)には毅然として立ち向かう。お父ちゃんガンバレ!と思ったらあっさりやれれてしまう。

それでも、なんだかんだ言いながら、みんなに愛されている一家の大黒柱。あと、こう見えて昔はヤクザだったから、本気で怒らせたら怖い(かもしれない)。

そんなムードのマンカストラップだった。

最近は比較的若い俳優がマンカストラップを演じていたため、このおじさんパワー全開のマンカストラップは新鮮さを覚える。さわやかキャプテン、荒川務のときは、カンパニー全体が学校のクラブのように見えたが、今度はカンパニー全体が仲のいい家族に見えた。温かみのある、いいリーダー猫だと思う。皆さんに自信を持っておすすめしたい。

さてこの日はほかにも初見のキャスティングがあったので、感想をまとめておく。

まず五東由衣のジェリーロラム=グリドルボーン。これもぐっと大人のムードを漂わせている、熟女系ジェリーロラムだ。バストファージョーンズナンバーでは、ごちそうを欲しがるシラバブをけしかけるでも止めるでもなく、後ろでエマニエル夫人のようにけだるそうにしなだれている。大人の余裕だ。この二人、いつもは姉妹に見えるがこの日は親子に見えた。

この五東ジェリーロラム、アスパラガスナンバーのソロパートが実にいい。五東由衣は豊かな声量とクリアな声質を持った素晴らしいシンガーだが、ここではあえて「歌うように」歌うのではなく、「語るように」歌っていた。それが大いに心に響いた。決して似ているわけではないが、CDの保坂知寿ジェリーロラムをふと思い出した。

そしてグリドルボーンとしては、過剰なほどの大げさな演技で臨んでいた。ここは劇中劇、それも大衆演劇のようなものだから、これは正解と思う。

野中マンカストラップ、五東ジェリーロラム、そして荒川タガー。この日は全体的にアダルトタッチなキャッツだった。

そのアダルトな雰囲気の中で、逆にフレッシュさを際立たせていたのが、スキンブルシャンクスの石井雅登と、シラバブの紺野美咲だ。

石井は「ジョン万次郎の夢」で好演し、評判がよかったので一度見たいと思っていた役者だ。基本的には岸佳宏の演技に近いが、小柄で元気いっぱい、そして確かな歌唱力を持つ愛すべきスキンブルシャンクスが誕生した。今後かなりの人気を獲得するのではないか。

そして紺野シラバブ。ほしよさんのブログで推奨されていたので、これも楽しみにしていた。なるほど、これはかわいい。小柄に小顔、耳をくすぐる声と、三拍子そろったアイドル系のシラバブである。そのアイドルのオーラは強烈で、群舞の中でもつい目を奪われてしまう。ちょっと日本語がたどたどしいけど、だがそこがまたいい。前述のごちそうリレーでは、「食べたーい」と口をぱくぱくさせるのが反則技のかわいさである。

さらに、また別の意味で鮮烈な印象を残したのが、レベッカ・ヤニックのディミータ。これはないだろう。不自然な日本語で堂々と歌うその姿は、ただの「ヘンなガイジン」である。見た目が奇麗なだけに、なおのこと不自然さが際立つ。ひと昔前の芸人による金髪女性のモノマネのようだ。青木さやかが本当に登板してもこれほどヘンなことにはならないだろう。もし「恐れを知らぬ川上音二郎一座」を見た人がいるなら、ホイットモア夫人を想像してほしい。まさにあれだから。これはもう爆笑もので、個人的には嫌いではないが、初めてキャッツを観た人にはちょっと酷ではないかと思う。

安定したオトナの魅力と、フレッシュな男女アイドルの共演。さらにお笑い芸人まで登場。なんだか紅白歌合戦のようなぜいたくな気持ちになった公演だった。

四季「キャッツ」のWEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/cats/main.html

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コメント

こんばんは!ヤボオさん。

やはり、野中組キャッツ行きましたか。
私は、前週にフライングしました。まさか、水曜日にきゃす変するとは思ってなかったので・・・。

先週の感想では五東ジェリロは私も同じ感想を抱きました。
正直、彼女にはしなやかな猫は無理だと思っていたのですが、いい方に裏切られましたね。これも、アリでした。

それにしても、ヤボオさんは行動が早いですね。
スレ違いですが、ウィキッドの麻美エルファバもチェック済みとは恐れ入ります。

私も、野中マンカは旬が短そうなので、ウィキッドとセットで早めのチェックを致します。

樋口エルファバ、スゲーーんだろうな。

投稿: よしぼう | 2007年11月24日 (土) 21時02分

こんにちは。

あの週中キャスト変更には参りましたね。ああいうことはなるべく避けてほしいものです。

樋口エルファバ、ある意味スゲーーんですが、最初は期待より好奇心を持って臨んだほうがいいかもです。

投稿: ヤボオ | 2007年11月25日 (日) 12時39分

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