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2007年6月24日 (日)

「キサラギ」遅れて来たアイドル映画

予告編など見てちょっと観たいなあ、と思っていた「キサラギ」。公開1週間でかなりの高評価を集めているようなので、これはやはり見逃せないと出かけて行った。

謎の自殺を遂げたグラビアアイドルの一周忌に集まった5人のファン。その会話の中から意外な事実が次々と飛び出し、次第にその死の真相が明らかになっていくという、なかなかそそられる設定。サスペンスでもあり、コメディーでもある密室劇は、さながら三谷幸喜の「十二人の優しい日本人」のようだ。監督は「シムソンズ」の佐藤祐一、脚本は「ALWAYS  三丁目の夕日」の古沢良太。主演は小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅、香川照之と、これまたそそられる演技派&個性派のそろった豪華な顔ぶれだ。

観終わった直後の感想。ウーム、これは素晴らしい!今後上映館も拡大していくようなので、ぜひご覧になることをお勧めしたい。

この映画はネタバレするとほとんど観る意味を失うので、少しでも観る可能性のある人はこの先は絶対読まないでください。

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2007年6月17日 (日)

四季「ウィキッド」開幕

いよいよ東京公演が始まった「ウィキッド」。1999年に開幕した「マンマ・ミーア!」が20世紀最後の世界的ヒットミュージカルなら2003年オープンの「ウィキッド」は21世紀最初の世界的ヒットミュージカルになるだろう。まだ米国以外ではロンドン、東京で演じられているだけだが、今後上演都市が拡大していくことは間違いない。それだけのパワーを持った作品である。

ニューヨークの「Wicked」は開幕してすぐに日本でも話題になっていた。「ハリウッド・プロデューサーがブロードウェーに乗り込んできた作品」ということが必ず言われ、「ディズニーの二番煎じ」「派手な仕掛けばかりで中身がない」と厳しい声も多かったような気がする。実際のところ、評論家の意見は芳しくなかったようで、トニー賞でも獲得できたのは最優秀装置デザイン賞、最優秀衣裳デザイン賞、最優秀主演女優賞だけ。「装置と衣裳と女優はよかったけど、中身はないよね」という評価である。

だが、以前このエントリーでも述べたように、トニー賞には必ずしも一番ウケた作品が輝くわけではない。事実「ウィキッド」の客入りは好調だ。それに派手な演出で中身がないなら、それはむしろ自分の好むところだ。いつかは観たいものだな、と思っていたところに四季の上演決定のうわさ。ならば万全の体制で臨むしかあるまい、とまずは原作「オズの魔法使い」の復習(原書も買ったが、半ページで放棄し児童書を読む)、USJの「ウィケッド」鑑賞(この半年でこの時この時、2回も行っちまった)、そしてニューヨークでの観劇、と着々と準備を進めてきた。

そして待ちに待った東京公演の開幕である。以下、多少ばれるので先入観を避けたい方は読まずにおいてください。

キャストは下記の通り。

グリンダ 沼尾みゆき
エルファバ 濱田めぐみ
ネッサローズ 小粥真由美
マダム・モリブル 森 以鶴美
フィエロ 李  涛
ボック 金田 暢彦
ディラモンド教授 武見 龍磨
オズの魔法使い 松下 武史
男性アンサンブル 三宅 克典、脇坂 真人、品川 芳晃、
白倉 一成、西野 誠、清川 晶、
上川 一哉、成田 蔵人、永野 亮彦
女性アンサンブル あべ ゆき、荒木 美保、今井 美範、
宇垣あかね、遠藤 珠生、有美ミシェール、
長島 祥、間尾 茜、レベッカ ヤニック

濱田・沼尾という4月のイベントにも登場した、順当なコンビでの開幕だ。

ストーリーは比較的シンプルである。「オズの魔法使い」に登場した2人の魔女、ドロシーを導く「善い魔女・グリンダ」と、ドロシーに倒される「悪い魔女・エルファバ」とを主人公に据え、実はその2人が若いころに親友だった、という設定で語られる「オズの魔法使い」のアナザーストーリー。なぜ2人は違う道を歩むようになったのか、ということを紐解きながら、2人の友情と成長、そして運命を描いていく。

グリンダ&エルファバについて

全身が緑の「悪い魔女・エルファバ」を演じた濱田めぐみは、期待通りの出来だ。もっとも濱田の場合、期待を大きく上回ることを期待されるから、「期待どおりの出来」というのは「期待を大きく上回っていた」と同義だ。鳥肌の立つような力強い歌声。一幕最後の見せ場「Defying Gravity」を濱田の声で聴ける、もうそれだけで幸せだ。

演技の面でも、登場した瞬間から100%エルファバである。緑の肌に生まれついた人間が、どのような生き方を強いられ、その結果どういう性格になるのか。それを濱田なりに解釈して、完璧に創り上げている。どこかアイーダと似た強い女性だが、「王女の誇り」に裏打ちされたアイーダの強さとは異なる、劣等感をはねのけるために自ら醸成した強さを感じる。まったく、濱田めぐみという人はプロ意識に満ちあふれたすばらしい女優だ。以前から濱田は役と一体化できる北島マヤだと思っていたが、そこには姫川亜弓のような努力もあるに違いない。そして緑なのに、かわいい。これはめぐファンのひいき目かもしれないが。

一方、キャスト決定以来賛否両論うずまく沼尾みゆきのグリンダ。しかしこれは大正解だったようだ。グリンダの歌は非常に音域が広く、曲調もさまざま。だから声楽の心得のある役者を、というのは納得だが、問題は演技のほうだ。沼尾の演技が下手だと言っているわけではない。グリンダは美人をハナにかける嫌な女、でもちょっとおバカなところもあり憎めない、という微妙な役であり、高度にコメディエンヌの資質を要求する役でもあるからだ。だが、芸大出身、もとオペラ歌手(の卵)というプライドをかなぐり捨てた、はじけまくりの演技で笑いを取ることに成功した。まだ間の取り方など、改善すべき点も多いが、じゅうぶん合格ラインを越えている。

意外とスレンダーなのにも驚いた。グリンダ最大の見せ場(?)、「Polular」で身にまとうピンクのフリフリワンピースも似合っている。もともと沼尾のタヌキ顔は愛嬌があって大好きだが、それにおバカな演技があいまって強烈にかわいいオーラを発していた。まあちょっと金髪が合っているかは微妙。実際、パンフレットの稽古場写真のほうがかわいいと思えた。

力強い濱田の声と、軽やかに響く沼尾の声とが絶妙にからみあう「For Good」は心に染み渡るような心地よいナンバーだ。この2人で、もう行くところまで行ってほしい。

そのほかの登場人物について

フィエロは李涛。自分は彼のシンバは未見なのでスキンブルのイメージしかないが、カッコよく、安定したスキンブルという印象だった。王子様役ではどうなんだろうと思っていたが、これが驚くほどはまっていた。濱田、沼尾とも期待していた線の延長上にあったので、一番のびっくりはこの李フィエロだったかもしれない。背は低いが、なかなかステキな王子様ではないか。そして、ひとつ偶然の産物があった。李は四季の中国・韓国出身の俳優の中では日本語が最も堪能で、歌っている限り日本人としか思えないのであるが、セリフになるとごくわずか、微妙なイントネーションの違いがある。それが、フィエロの持つ、カッコマンの影に隠れた不器用さ、実は自分の気持ちを伝えるのが苦手な側面を、うまく強調していたのだ。そこまで計算したキャスティングではないだろうが……。またキャッツでは歌しかないので気付かなかったが、セリフを話すときの声はなかなかセクシーで魅力的だ。

マダム・モリブルの森はイメージ通り。マンマ・ミーア!は八重沢真美に任せ、しばらくオズの国にいてもらおう。個人的には、「彼女こそ悪い魔女、ウィーキーッド!」の言い方が、USJの「ターミネーター2」に出てくる綾小路麗華様に似てたのがツボにはまった。

ディラモンドの武見、オズの松下は、ベテランらしくさすがの風格。芝居に厚みをもたらしている。ディラモンドは顔が見えないというのにその演技は強烈に印象に残る。これは相当な実力派でないと至難の業だろう。オズの魔法使いを読んだ人なら、オズがペテン師であることは知っているだろうが、松下は全身からあふれるインチキくささでオズそのものだった。こういうベテランが、四季を支えているのだとしみじみ感じた。

ネッサローズ&ボックは可もなく不可もなく。ネッサは驚きのシングルキャストだ。ボックは発表時の2人に加えてペッパー役でおなじみ、大塚道人が追加されている。自分としては、藤川和彦のニルワンが見てみたいかな?

作品全体について

この作品のタイトルは「ウィキッド」(悪い)だが、実際のところこの作品には明確な「悪役」が存在しない。オズやマダム・モリブルは立場的には悪役だが、実のところそんなに悪い人たちとも思えない。みな、割合の違いこそあれ、そこそこいい人だったりそこそこ悪い人だったりする。それがグリンダやエルファバも含めての話だ。どうもみな一筋縄ではいかないクセのある人物ばかりなのである。だから、こいつはいい奴なのか悪い奴なのか、と観客の頭は常に混乱する。

それは明らかに計算されたものだ。誰がいい、悪いではなく、そもそも「善い」「悪い」とは何なのか?という、支配的な価値観へのアンチテーゼがこの作品のテーマにほかならない。だから、「エルファバは本当は悪い人ではありませんでした~ちゃんちゃん」という単純な終わり方はしない。

そして作品全体も、一筋縄ではいかないものになっている。スペクタクルな演出と派手な舞台装置があるのは確かだが、では「美女と野獣」のように何も考えずに単純に楽しむことができる作品かというとそうではない。正直、子供には見せないほうがいいようなシーンもあり、ストーリーは単純でも人間関係はこんがらがっていたりと、あまり楽しくない要素も満載なのである。大笑いした場面のあとに、ひどく残酷なシーンが続いたりと、印象もころころと変わる。だから観る前に「こういう作品なのだろうな」と想像し、観ながら「ああ、こういう作品か」と考えても、それが次々に裏切られていく。ますます観客の頭は混乱し、価値観は迷走していく。それが逆説的に、先に述べたテーマの理解を促進させていく。

考えてみれば、ステージ上部に設置された、巨大なドラゴンがこの作品を象徴している。ドラゴンは魔法の世界の住人だが、このドラゴン像は金属的で、いかにも作り物だ。それがいきいきと動きだして、ああやっぱり生物なのか、と思わせるが、それを引っ張って動かしているスタッフの姿は観客席からまる見えである。何が善で何が悪なのか、何が虚構で何が真実なのか、そもそもそういう分け方が正しいのか、何がなんだかサッパリ分からなくなる世界。それこそが「魔法の世界」である。そしてその魔法の世界への入口が、劇場という空間なんですよ、という、なんだか「夢から醒めた夢」の配達人のセリフのようなことを、あのドラゴンは無言で語りかけている。

ぜひ、劇場では大いに混乱してほしい。それがこの作品の作り手の意図したところなのだろうから。四季が日本にかけてくれるとかいう魔法は、どうやらメダパニの呪文だったようだ。

音楽について

印象的な楽曲は数多い。「One Short Day 」「Popular 」「Defying Gravity 」をはじめ、覚えやすい曲は1幕に集中しており、2幕はドラマの展開を邪魔しない地味な曲が続くが、舞台を思い出しながらCDを聞くと名曲ばかりだ。日本語版の発売が今から楽しみである。どこかで聞いたことがあるような曲も結構あるが、それは演出や展開を含め、この作品全体に言えること。それについてはいずれ検証して書きたいと思っている。

「オズの魔法使い」について

これが日本で興行的に当たるかどうかを考えるとき、最大のウイークポイントは「オズの魔法使い」のストーリーを日本人がアメリカ人ほどには詳しく知らない、という点だろう。

「オズの魔法使い」のストーリーを押さえないで「ウィキッド」を観るのは、「スター・ウォーズ」旧三部作を観ないで「エピソード3・シスの復讐」を観るようなものだ。ウィキッドの第二幕では、かなりの場面が「オズの魔法使い」につながる形で描かれることになる。

実際、スター・ウォーズをいきなりエピソード4から観る人だっているわけで、それでも楽しいことは楽しいだろうから、オズの魔法使いを知らなければウィキッドを観るな、とまでは言わない。しかし、俺なら絶対そんなことはしない。

ぜひ1939年製作の映画「オズの魔法使」を観ておくことをお勧めする。この作品はすでにパブリックドメインに入っているので、DVDは500円で買えるし、ネットで無料で観ることもできる。Yahoo!動画のリンクも貼っておこう。

http://streaming.yahoo.co.jp/p_details/t/00041/v00056/

なぜ原作を読むことよりこちらをお勧めするかというと、ウィキッドのグリンダやエルファバのイメージは完全に映画版をなぞっているからだ。

これは「ウィキッド」を楽しむための「ちょっとしたアドバイス」として、聞いていただければ幸いである。

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グッズ販売コーナーは充実している。「Wicked Boutique」として、Tシャツやトレーナーなど、衣服系も豊富にご用意。ブロードウェーで見て、買おうか買うまいか迷って結局買わなかったグリンダシャツ(ピンク地で、胸に「Popular」と書いてある恥ずかしいトレーナー)も販売中だ。

ウィキッドのWEBサイト

http://www.shiki.gr.jp/applause/wicked/index.html

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「レ・ミゼラブル」いけるぞ!禅ジャベール

ジャン・バルジャン 山口祐一郎
ジャベール 石川 禅
エポニーヌ 笹本玲奈
ファンテーヌ 岩崎宏美
コゼット 菊地美香
マリウス 山崎育三郎
テナルディエ 三谷六九
テナルディエの妻 瀬戸内美八
アンジョルラス 岸 祐二

先週に引き続いての鑑賞。コゼット以外は全員異なるキャストだ。短期間でキャストがごっそり入れ替わるということは四季では基本的にありえない(最近、「ユタ」で似たような状況はあったが)ので、なかなか新鮮で楽しいい。

さて、この日は今回チケットを確保した中では最も安定感のある組み合わせだ。初見はジャベール、マリウス、テナルディエ。何と言っても目玉は石川禅のジャベールだ。

石川といったら当たり役はマリウス。この東京公演でも、スペシャルキャストとしてマリウスも演じる。あの半分にやけたまま固まったような顔の石川が、どのようなジャベールになるのか期待半分、不安半分なところだった。そういえば安達祐実主演のミュージカル「オズの魔法使い」でライオンを演じていたのは石川だった。これは関係ないか。

しかしこのジャベールはいい。にやけた顔を封印するために無理に恐い顔をしているために、独特の苦み走ったジャベールが出来上がった。ぱっと見にはかつての村井国夫ジャベールのようなふてぶてしさを感じるが、よく伸びる高音の歌声がそれを中和している。むしろその奥に覗くのは、初演の滝田栄ジャベールのような、職務に忠実な官吏としての顔だ。ときおり見せるにやけた顔で、実はこの人いい人なんじゃ・・・と思わせるのは、今までにないタイプ。しかしバリケードでのバルジャンとのやりとりでは、その笑顔を逆手に取って凄みを見せるシーンもある。山口祐一郎との声のバランスもよく、「対決」もなかなかの迫力に満ちていた。

その山口は、一昨年大阪で観たとき同様、「裏切りのワルツ」シーンにおける「勝手に演出変更」を断行。どうやら山口はこのシーンでもっと笑いを取るべきだ、と考えているらしい。個人的には賛成だ。まあ勝手に演出を変更するのはどうかとは思うが。しかし常にそうしているわけではなく、相手、つまりテナルディエ役者がきちんとそのアドリブを受け止められる場合にのみ行動を起こしているようだ。

そういう意味では、山口に「認められた」と考えられる、テナルディエ役の三谷六九。かつて音楽座の公演にも参加した、キャリアのある俳優だ。声量はさほどないが歌詞ひとつひとつを丁寧に歌っているのに好感を持った。演技も実に丁寧で、正直もっとダイナミックさがあってもいいとは思ったが、いただけない悪党を楽しげに演じている。

アンジョルラスの岸は一段と成長し、声が実によく通るようになった。原作におけるアンジョルラスは情熱家であると同時に冷徹な指揮官としての顔を持っており、その両面を表現しているという点においてはまだまだ岡幸二郎には及ばないものの、明るい体育会系のアンジョルラスとしてはかなり完成形に近付いてきた。その明るさがまぶしければまぶしいほど、バリケード陥落の哀しさが一層強く伝わってくるというものだ。

以前も述べたように、この岸 祐二は「激走戦隊カーレンジャー」のレッドレーサーであり、コゼットの菊地美香は言うまでもなく「特捜戦隊デカレンジャー」のデカピンク。2人の戦隊ヒーロー&ヒロインが初共演したのがこの日の公演だ。初演でアンジョルラスを演じた内田直哉は「電子戦隊デンジマン」のデンジグリーンだったり、戦隊にゆかりの深い日本のレ・ミゼラブルだが、ついに同じ舞台に2人が立つようになったか、とまったく意味のない感慨にふけった。

その菊地美香だが、今回は席が前の方だったので、コゼット以外の出番にも注目。小さくてかわいいのですぐに見つかる。宿屋で追い出されまいと暖炉(だと思う)の前に座り込むバルジャンの隣でけげんそうな視線を向ける客、工場でファンティーヌが追い出されるのをニヤニヤして見送る労働者、そして娼婦……あ……結構激しく攻められてるのね……。次回からここはスルーで。

この日のスペシャルキャストは岩崎宏美。やはりファンティーヌの理想型はこの岩崎ファンティーヌだ。さすがに声の張りにはかつての勢いはないが、その分、ラストシーンで優しくバルジャンに語りかけるときの歌声は、まるで「聖母(マドンナ)たちのララバイ」のように、しっとりと心に響き渡る。岸と同様、格段に成長を遂げ、情感たっぷりに歌い上げる笹本玲奈のエポニーヌとのハーモニーも絶品で、久しぶりに涙が出そうになったほどだ。

今ふうのイケメンマリウス、山崎育三郎も、セリフはやや届かないところがあったものの歌声は美しく、演技も初参加らしいはつらつさに満ちた、好感度の高いマリウスだった。

全体的に、期待通り歌、演技とも非常に安定し、役者の個性もよく出ていたいい公演だった。何だかんだといいながら、やっぱり山口が参加するとカンパニーのまとまりも出るのだ。変な役者であることは間違いないが、レ・ミゼラブルに欠かせない男である。「明訓高校のガンであり宝である」と評される、岩鬼正美みたいな存在なのだろう。

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ロビーに飾られた、出演者全員の手書き色紙。菊地美香のは思いっきり高いところにあり、写真はこんな風になってしまう。こんどは脚立持参だな(迷惑だからやめましょう)。

レ・ミゼラブルのホームページ

http://www.tohostage.com/lesmis/top.html

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2007年6月10日 (日)

四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」降臨!花代マリア様

2日連続で四季劇場・秋に来てしまった。

許したまえ。今、自分が何をしているか、私には分かっていないのですから……

ウソだ。分かっている。きのうはジーザスの初日。きょうは花代マリアの初日だ。

そんなわけで、きょうのキャスト。と言っても昨日と変わっているのはマグダラのマリアだけだ。

ジーザス・クライスト 柳瀬大輔
イスカリオテのユダ 芝 清道
マグダラのマリア 木村花代
カヤパ 青木 朗
アンナス 明戸信吾
司祭1 阿川建一郎
司祭2 田辺 容
司祭3 川原信弘
シモン 神崎翔馬
ペテロ 飯田洋輔
ピラト 村 俊英
ヘロデ王 下村尊則

「クレイジー・フォー・ユー」のポリーに続き新役ゲットの花ちゃん。ほかにゲットすべき役があるでしょ、ほら、あたしは人気者~♪というのは置くとして、ますます増える持ち役。これでこそ追いかけがいがあるというものだ。

冒頭のシーンからずっとジーザスに寄り添う花代マリア。ポリーのガサツなオーラとは正反対の、細やかなオーラを身にまとっている。いやがおうにも期待が高まってくる。

そしていよいよ歌のパートが。

♪どうぞ 冷たい水で~

・・・ほお!これは驚いた。

昨日目撃した高木マリアは、どちらかというと湿感のある、ねっとりとしたマリアだったのに対し、花代マリアは意外にも薄味の、さくさくしたマリアだ。今までの演技から考えて、高木マリアより濃いめの味付けになるのではと予想していただけに、これは意外。秋劇場のこけら落とし公演で見た、保坂マリアにイメージが少し近いかもしれない。あまり感情を前面に出すことないが、細かいしぐさからジーザスへの愛情、そして芯の強さが伺い知れる、そんなマリアだ。

マグダラのマリアは、この舞台に限らず、さながら恋人のようにキリストの側にいた存在として描かれることが多い。「側にいてほしい女性」のタイプは人によって異なるだろうが、こういうさらっとしたタイプはその有力な候補だろう。

そして「やりなおすことはできないのですか」では、何か自分に向けられた強い決意のようなものを感じさせる。実際、マグダラのマリアはキリストの復活の目撃者となり、その証言は後にパウロらが教団を組織するにあたり重要な役割を果たす。そのことを考えると、キリストにすがって生きるのではなく、自らが強く生きるマリア、というイメージもわいてくる。花代マリアは、まさにそうした雰囲気を持っていた。

来週以降どちらがメインのマリアになるのか皆目検討がつかないが、タイプが違うだけに比較も難しく、できれば今後も両方見たいというのが本音だ。ただ1週間のうちで2人出すのはやめてほしい。前日予約ができないから!

しかし、あの隈取りメイクは花ちゃんにはあまり似合っていなかったように感じた。なんか仮面ライダーの触覚のような部分が片方だけぴょーんと上に跳ね上がってて。あれ自分で描くんですかね?とりあえず、エルサレムバージョンでも登場を希望したい。

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浜松町から四季劇場へ向かう途中、芝商業高校の塀沿いの花壇に咲いていた紫陽花。今年は、桜の季節にも花ちゃんを見た。四季の花が咲くたび、四季の花代が咲き誇る。なんてうまいこと言ってると年に4回しか観られなくなるから撤回。

「ジーザス・クライスト=スーパースター」のホームページ

http://www.shiki.gr.jp/applause/jesus/index.html

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2007年6月 9日 (土)

「レ・ミゼラブル」開幕 帝劇の中心でウメコォーッと叫ぶ

いや、本当には叫んでないですよ。あくまで心の中で……。

とにもかくにも8日にレ・ミゼラブルの今年の公演がスタートした。昨年は日生劇場で1カ月限りだったので、ロングランは2年ぶりだ。

今回は、4人のバルジャン役を1度ずつ観ることにした。まずは、まだ観たことのない別所哲也だ。

ジャン・バルジャン 別所哲也
ジャベール 鹿賀丈史
エポニーヌ 坂本真綾
ファンテーヌ 渚あき
コゼット 菊地美香
マリウス 藤岡正明
テナルディエ 斎藤晴彦
テナルディエの妻 阿知波悟美
アンジョルラス 岡幸二郎

今回の公演は20周年記念ということで、OBや、現役で出演している役者がすでに「卒業」した役を演じる20周年記念キャストというのがいくつかの公演に登場する。この日もそれにあたり、鹿賀丈史ジャベール、斎藤晴彦テナルディエ、岡幸二郎アンジョルラスが顔をそろえた。もっともこの試みは初めてではなく、以前「2000回公演記念キャスト」ということで同様の企画があった。そこで伝説の鹿賀ジャベールが復活し、大いに話題になった。ちなみにそれは俺のたっての希望によるものだ。

しかし、この日の目玉は記念キャストではない。今年からコゼット役としてカンパニーに加わった、菊地美香が初めて登場するのである。

菊地美香といって分からなければ、モコナだ。モコナで分からなければデカピンクだ。そう、あの菊地美香である。

もうちっと詳しく説明すると、菊地は2004年に放送された「特捜戦隊デカレンジャー」でデカピンク(ウメコ)を演じていた。デカレンジャーは、この数年のスーパー戦隊シリーズでは図抜けた傑作であり自分は毎週死ぬほど楽しみにして視聴していた。そして菊地と、デカイエロー(ジャスミン)を演じた木下あゆみの2人を世に送り出したという意味でも特筆に値する。

そしてその後、菊地は声優として、「ツバサ・クロニクル」(NHK教育)と「xxxHOLiC」(TBS)という2つのCLAMP原作のアニメーションでモコナ役を演じた。ちなみに「ツバサ」にはデカレンジャーでボス(の声)を演じていた稲田徹も出演している。さらに言うなら、ツバサには坂本真綾も参加しており、今回舞台上で再び共演することになったわけだ。

そうしたことから、この日の帝劇にはウメコ狙いのヲタが大量に入場。そして、以前から坂本真綾の出演日には声優ヲタが出没することが知られている。さらに、この日は開幕2日目にして最初の週末、さらに記念キャスト出演日ということで、本来(?)のレ・ミゼラブルヲタも結集。そのため極めてチケット確保が困難な公演となった。しかし、その特撮ヲタ、アニヲタ、ミューヲタの3つが重なり合うところに俺がいる。言ってみれば俺は特異点だ。特異点といったら最近は「仮面ライダー電王」だが一昔前なら「超時空世紀オーガス」だ。なんだかよく分からない話になってきたが、俺はその場にいなくてはいけないような気がしたので、なんとかチケットを入手し三つどもえの闘いに参戦してきた。

そのウメコ。かつて東京ドームシティの「特捜戦隊デカレンジャーショー 素顔の戦士たち」で生で見たことがあるが、そのときの印象は「意外に大きい」というものだった。しかし、さっそく民衆の一人として出てきたウメコを見ると(レ・ミゼラブルではバルジャン、ジャベール以外はメインの役以外に何役も演じる)、やっぱり小さい。さてはウメコが大きかったのではなく、ジャスミンが小さかったのか。とにかく小さくてかわいいので、どの役で出てきてもすぐそれと分かる。

そしてついにコゼットとして登場。うひょーかわいい。期待通りだ。歌はどうか。実は不安だったのだ。しばらく進み、「ブリュメ街」でいよいよ歌披露。

♪不思議ね~ 私の人生が始まった そんな感じ~

んー、まずはひと安心といったレベル。声はきれい。コゼットらしい澄んだ声だ。音程も取れている。ただ声量がないのと、「歌う」ことに精一杯で、歌詞をセリフとして観客に届けるのがおろそかになりがち。しかし恐らく初日ということで緊張していたのだろう。今後、固さが取れればぐっと良くなるのではないか。成長を見守っていきたい。大丈夫、ほかにチケットを取った日も、コゼットだけは全部菊地美香だから

今回の公演でほかに登場した新コゼットはまだ見ていないので比較はできないが、過去のコゼットと比べれば、最近でいえば河野由佳クラスだろうか?剣持たまきや純名りさには及ぶべくもないが、早水優よりはずっとまし。安達祐実には楽勝。しかし、自分はコゼットにはあまり歌唱力を期待していない。コゼットは、バルジャンの「守りたい」という気持ちに共感したくなるような存在であり、マリウスが一目惚れしたのがうなずけるようなルックスであることが大事だと思う。要するに、可愛ければいいのだ。だから自分の中でいまだに最強なのは初演の斉藤由貴コゼットである。

さてコゼット以外の話も少し。って少しかよ。

初見の別所バルジャン。別所哲也という俳優は好きだが、ミュージカルではどうなんだろうなあ、と敬遠していた。実際に見てみるとおおむね予想どおりで、熱い演技と全身で表現する姿勢は素晴らしかったが、やはり歌が弱い。もっともソロナンバー「彼を帰して」は感動的に歌い上げていたので、歌が下手なわけではないようだ。歌うと同時に語る、というのは極めて難しいことなのだろう。声質は、少し聞いていてつらい。まあ「マンマ・ミーア!」で渡辺正の声に慣れてしまったことを考えれば、これも複数回観劇すれば平気になってしまうのかもしれないが。

鹿賀ジャベールは、前回記念公演で登場したときはややおだやかな、どこかひょうひょうとしたジャベールだったが、今回は初演のときの、ぎらぎらした鋭い切れ味のジャベールに戻っていた。あのテーマ曲に乗って舞台に登場するだけで劇場全体に緊張が走るような圧倒的な存在感である。ただやはり年齢的な問題もあり、声の張りや伸びは往年のそれではない。

斉藤テナルディエは本当に変わらない。初演から今にいたるまで、ずっと同じペースで、同じ演技をしている。年齢を感じさせないのは大したものだ。

岡アンジョルラスは、歴代アンジョルラスの中でも他の追随を許さないカリスマ性をいかんなく発揮。余裕からか、結婚式のシーンでは(給仕役として登場)初めて見る動きで大きな笑いを獲得していた。岡も、ジャベール役に転じたあたりから、以前ほどは声が出なくなっているような気がする。

もと宝塚星組娘役トップの渚あきによるファンテーヌは、菊地美香と同じように、ルックスも声も非常にきれいで好感が持てるのだが、声量に欠ける。やはり「夢やぶれて」はもう少し歌い上げてほしいところだ。こちらも少し固さが取れるのを待つとしよう。

というわけで、全体的に歌に関してはややものたりない出来となったが、そのムードを打ち破るパワーを発揮していたのが阿知波悟美のテナルディエ妻だ。阿知波は初演のときに鳳蘭のアンダーで出演していたので、ある意味記念キャストのようなものだが、迫力ある歌声とはじけた演技で客席を大いに盛り上げていた。インパクトのある容姿ながら、どこか少女趣味的なかわいらしい面もあるこの役は、最近森久美子の「一人勝ち」状態が続いていたが、久しぶりにいいテナルディエ妻が登場だ。

演出面では、数年前の短縮でカットされたシーンが、いくつか復活した。仮釈放されたバルジャンが泊めてもらえず騒動になる宿屋のシーンなどである。これは嬉しいが、大半はカットされたまま。できればもとのバージョンに戻してほしいところだ。
また、ガブローシュの「嘘つき!」から始まる歌が途中でカットされ、それに伴い弾丸を拾うときの歌も差し替えられている。これは現在ブロードウェーで上演されているものに準じたようだ。恥ずかしながらブロードウェーでは歌詞が聞き取れなかったので、登場シーンの歌を繰り返して歌っているのだと思い少しがっかりしていたが、実は違う歌詞だったことが分かった。これが印象的な内容なので、これから観る人は楽しみにしていただきたい。

なんだかんだと言いながら、最も数多く観ているミュージカルはレ・ミゼラブルだ。事実上、東宝はこれ1本だけで四季に対抗できているのだから、やはりこの作品の威力はすさまじい。何度観ても決して飽きることのない素晴らしい舞台だ。東京公演は8月までだが、そのあと福岡公演が予定されている。ちょうどその頃には新ドナも出ているだろうし、また福岡に……。

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20周年ということで、ロビーのあちこちに記念の展示が。1階には「司教様の部屋で記念撮影できる」という、微妙なコーナーが半笑いを誘っていた。

レ・ミゼラブルのホームページ

http://www.tohostage.com/lesmis/top.html

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四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」ジャポネスク・バージョン開幕

ジーザス・クライスト 柳瀬大輔
イスカリオテのユダ 芝 清道
マグダラのマリア 高木美果
カヤパ 青木 朗
アンナス 明戸信吾
司祭1 阿川建一郎
司祭2 田辺 容
司祭3 川原信弘
シモン 神崎翔馬
ペテロ 飯田洋輔
ピラト 村 俊英
ヘロデ王 下村尊則

ジーザス・クライスト=スーパースター(ジャポネスク・バージョン)が9日、初日を迎えた。このバージョンを観るのはこれで4回目。前回はこのとき。その前は四季劇場・秋のこけら落としだから98年。その前はいっきに遡って茨城県民文化センターで観た87年の全国公演だ。この全国公演と、それに先立つ日生劇場の公演でこの初演版の演出が久しぶりに復活し、当時は「江戸版」と言われていた。そのほうが短くていいので自分も江戸版と呼ぼう。

1987年と言えば、レ・ミゼラブルの初演を観たのもこの年。それ以来自分は劇場に足を運びだしたのだ。あれから20年も経つのか。俺も年をくったものだ。体重以外の成長は見られないが。

もちろん、思い出深いだけでなく、大好きな演目のひとつでもある。セリフや展開の面白さではなく、純粋に演技と演出とで勝負する作品ではあるが、60年代の分かりやすいロック、1時間40分という短い上演時間、そしてキリスト教徒ならずとも知っている聖書をベースにしたシンプルな物語にも助けられ、決して敷居は高くない。「アクビの出ない芸術的な作品」といったところだ。

キリストの物語にもかかわらず、白塗りに隈取り、舞台セットがわりの大八車、尺八や鼓など和楽器とロックのコラボレーション。このキテレツな演出は1973年の初演当時、さんざんな評価だったという。それを「黒歴史」にせず十数年後に復活させるあたりが、四季というか浅利慶太の執念深さを示している。まあその執念深さのおかげで「夢から醒めた夢」はロングランのレパートリーにもなったことだし、いちがいに否定はできない。

自分はこの大八車の使い方が好きだ。この舞台ではセットらしいものがないが、5台の大八車が変幻自在の動きをすることで、山になったり谷になったり建物になったり道になったりとさまざまな情景を映し出す。このアイデアは大したものだと観るたび感心する。

その他の変わった趣向も、ねらいはある程度納得の行くものであり、また現代の感覚ではさほど突き抜けてアバンギャルドということもなく、すんなりと楽しむことができる。まだ劇団四季も若さがあふれていたころ、若気の至りでこしらえちまいました、という雰囲気もあるが、それが魅力でもある。最近はすっかり拡大路線で「大企業化」しつつある四季だが、創造へ向けた情熱をたぎらせていた時代があったということをこの作品は感じさせてくれる。定期的にこの江戸版を上演することで、四季の中の人も何かを取り戻そうとしているのかもしれない。

現在はほとんどの海外製ミュージカルは演出までをパッケージ化して輸出しているため、自由な演出を施すことはできない。四季の場合、自由にできたのはキャッツまでだ。海外のものがそのまま(かどうかは異議もあるだろうが)日本語で観られる、というのはありがたいが、同時にこういうヘンなものが生まれなくなるのもさびしい気がする。「美女と野獣」のようにコテコテに作り込んだ作品で別の演出を、というのも難しいが、「アイーダ」のような割とエッセンスの薄い作品なら、演出を変えることでもっと面白いものが生まれるかもしれないのに、と思う。

さて今回のキャストは、最近すっかり固定メンバーになりつつある柳瀬ジーザスに芝ユダコンビ。最初は線の細い悩める青年のようだった柳瀬はだんだん風格が備わってきた。実に堂々としたキリストである。逆に芝のユダは最初はパワフルな荒々しいユダだったのが、非常に繊細で、ジーザスへのラブラブな感じが気持ち悪いほどよく出るようになった。冒頭、マリアを近づけることをたしなめるシーンは、かつては理性からの行動に見えたが、もはやただの嫉妬にしか見えない。それだけに裏切り、そしてその最期には何とも言えない悲しさが漂う。

そのマリアは高木美果。キャスト表では木村花代が前に書いてあるのでそちらを期待していたのは確かだが、高木マリアにも興味があったのでこれはこれでいい。高木といえば昨年「オペラ座の怪人」クリスティーヌ役に大抜擢された韓国出身の女優だ。「海」劇場で一度観ており、その歌唱力と雰囲気が大いに気に入っていたがすぐに消えてしまい残念に思っていた。しかしオペラ座大阪公演のキャストには久しぶりに名を連ね、江戸版のマリア役も射止めた。今後の活躍が楽しみだ。高木マリアは観劇前の想像どおり、純粋さと妖艶さをそれぞれほのかに漂わせたいいマリアだった。そして決して力む様子を見せず、自然にのびていくような心地よい美声は健在。これは花ちゃんファンには警戒すべき強力なライバル出現だ。

そして、この作品で唯一笑いを取ることを許された役、ヘロデ王にはやっぱりこの人、下村尊則。さすがの存在感だ。休養十分で少し痩せたか?バトンもいつもより余計に回っている。1シーンにしか出演しないのに強烈な印象を残す、忠臣蔵で言えば垣見五郎兵衛のような美味しい役だが、本当にこの3分程度のシーンだけでもこの作品を観る価値があると思わせてくれる。

村のピラトはあいかわらず安定している。前回は同じファントム役者の高井治がカヤパを演じ、この豪華なコンビ(?)を堪能できたが、今回カヤパを演じたのは青木朗。低音がぜんぜん出てなくて残念。明戸アンナスはいい感じに馬鹿っぽくてよかった。

シモンやペテロといった使徒役や、男性アンサンブルは少しパワー不足か。女性アンサンブルはみな頑張っていて、歓喜から失望、そして残酷さへと移り変わっていく表情が隈取りにもマッチして実に豊かに現れていた。

今回、芝もジーザスにキャスティングされており、プログラムにヒゲジーザスの写真も掲載されているが、本当に出てくるのなら見たいものだ。その場合、ユダはキムスンラ、じゃなかった金森勝になるらしい。うむ、ますます見たくなってきたぞ!

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ロビーに展示されていた初演デザイン画。87年に購入したプログラムの表紙は、確かこれだった。

「ジーザス・クライスト=スーパースター」のホームページ

http://www.shiki.gr.jp/applause/jesus/index.html

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2007年6月 3日 (日)

四季「マンマ・ミーア!」福岡公演開催中

ドナ・シェリダン 早水小夜子
ソフィ・シェリダン 宮崎しょうこ
ターニャ 八重沢真美
ロージー 青山弥生
サム・カーマイケル 渡辺 正
ハリー・ブライト 飯野おさみ
ビル・オースティン 栗原英雄
スカイ 田邊真也
アリ 山本貴永
リサ 片瀬さくら
エディ 丹下博喜
ペッパー 鎌滝健太

5月にマンマ・ミーア!福岡公演が開幕した。もう少し後で、新ドナでも登場してから観に行こうかとも考えていたが、来週からいろいろ始まってしまうこともあり、この週末に行っておくことに。

何かと理由をつけてはやってくる福岡、そしてシティ劇場にまたやってきた。すでに今年2回目だ。キャナルシティの名物、噴水ショーのBGMもダンシング・クイーンに変わっている。

さて今回のキャストだが、初見は八重沢ターニャ。これはよかった。前田美波里ほどの破壊力はないものの、実にターニャらしい雰囲気がある。森以鶴美のターニャがやや上品すぎるのに対し、八重沢ターニャはいい感じに下品だ。もともと目鼻立ちのはっきりしている顔なので、整形という設定にもマッチする。実生活で離婚もしてるしな。87年のことだったか、もう権利が切れて四季では観られない「アンデルセン(以前のタイトルは「ハンス」)」の舞台で、市村正親との夫婦共演をしていたことを思い出す。

山本貴永のアリは2回目だが、片瀬さくらのリサは初見。やや田舎くさい感じがリサらしい。ビルへの秋波は今いち伝わっていなかったが、今後も見守っていきたい気にさせるリサだった。

早水ドナは少し疲れていたようで、微妙に声がかすれ、歌い方もだいぶ変わっていた。だが、もともと早水の朗々と歌い上げる歌い方はこの作品に合わないと感じていたので、けがの功名といおうか、今回のほうがドナらしい気もした。演技面でも、間の取り方などだいぶ早水色が出てきており、大阪のころよりは進化が見られる。

進化といえば、しょうこソフィもだいぶよくなったのではないか。どこが、と言われても難しいが。五十嵐可絵ソフィを高く買っている自分としてはそちらに来て欲しかったが、そのへんは個人的な好みの問題でしかない。

田邊真也はこれで今年に入ってから3つの役で観たことになる。それだけのキャリアを積んだことで短期間で急成長したように感じた。自信を持って、のびのびと演技をしている。前は大学でたてのように見えたが、今回は本当に証券会社を辞めてきたような顔になっていた。

ほかのメンバーも、この日は満席に近い入りだったことも影響したか、非常に力が入っていていい公演になった。みな大阪の時より心なしか演技がオーバーになっている。渡辺サムもはじけていたし、鎌滝ペッパーは相変わらずハナにつく。栗原ビルは前回のセクシーなイメージをそぎ落とし、かわりにマヌケな雰囲気を注入。なんだか大泉洋に見えた場面が何回かあった。青山弥生はこれだけロージーを演じているのに、その日のカンパニーの雰囲気に合わせ演技を変えてくるのはさすが。「このチャンスどぉ?」では椅子の上を頭の位置を変えずに水平移動する栗原ビルの名人芸とともに、いつもの20%増しのクドい演技で大爆笑を買っていた。

全体的に、保坂知寿が中心になって完成させた「マンマ・ミーア!」をそのまま受け継ぐのではなく、再構成しなおそうとしている意気込みのようなものを感じた。もちろんセリフや演出は変えられないから細かい演技でしかそれはできないが。しかしその意気や良し。その気構えがあれば、いろいとろ曲がり角に来ている四季ではあるが、未来も開けてくる。

そんなわけで大いに満足した舞台だったが、ひとつだけ残念なことが。この劇場のバトンでは吊しきれなかったか、ラストシーンの大きな月が、写真の投影になってしまったのだ。マンマ・ミーア!は、太陽さんさん照りつけるエーゲ海の小島で巻き起こるドタバタ劇だが、その最初と最後に「I have a dream」という静かな曲、そしてやわらかな光で照らす月が登場して優しく包み込む。月は「美少女戦士セーラームーン」を引き合いに出すまでもなく古来から不思議な力を持つとされており、この物語全体が「月の光が引き起こした奇跡」と見ることもできるし、この月が全女性を象徴しているとも考えられる。どう解釈するにしても、あるいはしないにしても、この演出が非常に粋で気に入っていただけに悲しい。何とか、多少小さくなっても月を復活させてほしいものだ。

新キャスト登場があったら、また行くことになるだろう。それにしても「国内旅行」のカテゴリーは福岡と大阪ばっかりだ。カテゴリー名を「遠征」に変えなくてはいけないかも。

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グランドハイアット福岡の地下1階にあるベーカリー「STAR26」で「マンマ・ミーア!ピザ」というパンを売っていた。どこがマンマミーアなのかよく分からんが、なんかパプリカとかトマトを使っているあたりが地中海なイメージらしい。

マンマ・ミーア!のホームページ
http://www.shiki.gr.jp/applause/mammamia/index.html

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「やま中」のもつ鍋

福岡でまだ食べていない名物、といえばもつ鍋だ。そこで人気店の「やま中」へやって来た。

もつ鍋は一人前1260円だが、2人前ぐらいは軽く食べられる。おかわりも1260円だが同じ値段で野菜よりもつの割合を増やしたりすることができる。味は味噌、醤油、しゃぶしゃぶ風の3種類。

注文するとすでに煮えた状態で鍋が登場。注文するとさくさく出てくるのがいい。

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さっそく食べてみると、これはうまい

長崎でちゃんぽんを食べたとき、ああ、今まで俺が食っていたちゃんぽんはニセモノだったんだな、としみじみ思ったが、今回もつくづく騙されていたと感じた。

そもそも、もつが違う。やわらかく、いかにもコラーゲンたっぷりなとろけるような味わいで、いくらでも食べられる。それが濃いめのみそ味をしっかりと受け止めて、もう思い出すだけで身をよじりたくなるようなうまさだった。

この「やま中」は人気店だが、博多に無数に存在するもつ鍋店は、みなそれぞれ個性ある味付けで勝負しており、バラエティーに富んだもつ鍋文化を創造しているという。福岡はやはり食の宝庫だ。

やま中 本店(ぐるなびのページ)

http://rp.gnavi.co.jp/sb/3007725/

人気店なので予約が不可欠。タクシーで行かないと不便。

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福岡・市場会館「おきよ食堂」

3月に福岡に来たとき初めて訪れ、すっかり気に入った「おきよ食堂」へ再び足を向ける。

前回は観光客向けのメニューをいただいたが、今回は地元客向けの定食、中でもどうも一番人気があるように見える「荒炊き定食(680円)」を注文。

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見た目にも迫力満点の荒炊きは、肉もたっぷりで食べ応え十分。ほっぺたのところが最高にうまい。平気な人は目玉もどうぞ。自分はスルーしたがきっとうまいはず。

おきよ食堂(Yahoo!グルメ。ぐるなびのページはなくなったようです)

http://gourmet.yahoo.co.jp/0002726008/0008535127/ktop/

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