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2007年3月11日 (日)

ニコラス・ケイジ「ゴーストライダー」

ニコラス・ケイジの馬鹿映画。それ以外に語るべき要素が見当たらない。しかし、それ以外に何を語る必要があるというのだ!

あえて語ると、これは悪魔の力を身に付けた中年仮面ライダーがアメリカで大暴れする話だ。もうこれでだいたいこの映画のことは語り尽くしてしまった。

アメコミの映画化だが、どこかあの大傑作・実写版「デビルマン」のようでもあるし、「仮面ライダー電王」のイマジンみたいのも出てくるし、クライマックスは菅野美穂も出てた吉野公佳版「エコエコアザラク」を思い出させるし、ガメラと闘った「レギオン(群れをなすもの)」という言葉も登場する。なんだかとっても親近感を覚えるようなそうでもないような、観ていて妙に居心地の悪い感触が心地良い。

おっと大事なことを忘れていた。この映画はニコラス・ケイジだけでなく、ピーター・フォンダの馬鹿映画でもある。ピーター・フォンダは「イージー・ライダー」で映画史に残るスターになったのに、「キャノンボール」「だいじょうぶマイフレンド」「エスケープ・フロム・L.A.」と、時代を代表する馬鹿映画には必ず顔を出す。これは好きこのんでやっているとしか思えない。彼こそまさしくハリウッドの長門裕之だ。

それにしても革ジャンに身をつつみ、バイクにまたがったニコラス・ケイジはお世辞にも格好いいとは言えず、それによって中年の悲哀が前面に出ている。これは狙ったものだろう。しかしあの髪型はモト冬樹の「ヅラ刑事」を彷彿とさせる明らかなカツラで、いつそれが飛んでしまうのかハラハラドキドキしながら観ていた(この映画で手に汗握れるのはそこだけだ)。モト冬樹は先日のニコラス・ケイジ来日記者会見でゲストとして登場したそうだが、「ヅラ刑事2」を作るならぜひニコラス・ケイジに出演してほしいものだ。

とにかく、自分のような馬鹿映画を喜んで見る人間か、中年好きの腐女子以外にはお勧めできない素晴らしい映画だ。先日の「デッド・オア・アライブ」といい、今年は映画の当たり年である。

帰りがけに、この映画のポスターが眼に止まった。

なにやら「歴代新記録」という文字が見える。すぐに震撼する全米は、新作が公開されるたびに何らかの歴代記録を更新しているが、こんなクソ映画でも更新できるのはどんな記録だろう?

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どうせ無理矢理なんだろう、と思いつつ近付いてみると・・・

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無理矢理すぎだろ。

 

 

「ゴーストライダー」のWEBサイト
http://www.sonypictures.jp/movies/ghostrider/

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コメント

ど~も。譲二でございます。ごぶさたしております。
昔から小生と好みが合致するヤボ夫さん絶賛のこの映画、見てまいりました。
いや~良いですね。かなり気に入りました。
これ、確信犯でバカ映画に作ってますね。手抜き無し。すっごくディテールに凝ってますよね。
ヤボ夫さんご指摘の通り、キャプテンアメリカが悪魔になって出てきちゃうし(しかも舞台が撃たれた南部だし)、悪魔系(?)のヘビーメタルの名曲がさりげなく使われてたり。
あと感心したのは、十字路の場面。これ、音楽好きな人なら知っている有名なエピソードを使ってます。詳細はネットにいくらでも書かれていますが、これロバート・ジョンソンというギタリストが「十字路で悪魔に魂を売り、引き換えにギターの超絶テクニックを手に入れた」というヤツですね。
もう、序盤のこの当たりでワタクシ、心の中で拍手喝さいでした。
これ、日本向け宣伝コピーはともかく、アメリカ本国では結構興行成績良かったんじゃないだろうか。なんか、最初から「アメリカの田舎のブルーカラー」を狙い撃ちするような作り方してる気がするんだよね。世界制覇するつもりは全然無いけど、アメリカ国内で手堅く儲けようとしたんじゃなかろうか。
それを最も象徴してるのが、舞台設定だと思うんですよ。これ、原作の設定は知らないけど、テキサス州が舞台なんだよね。なんか最初からマイナーリーグのホームラン王だけ狙ってるニオイがプンプンする。スパイダーマンがNYでメジャーリーグ優勝狙おうってのと、全く対照的だよね。
あと、ビッグ・ティッツなおねーさんが必要以上にそれを強調する服ばっかり着てたり、「ツボを押さえてるなぁ~」と。(しかもそのおねーさんラテン系だし!)
この映画の監督って全然知らない人だけど、かなりマーケティングに長けた人なんじゃないだろうか。
いやいや、お腹いっぱいです、ハイ。(長文失礼!)

※ちなみに、アメリカ海軍に「ゴーストライダーズ」という戦闘機部隊があるけど、これから取ったんだろうか?もちろん尾翼のエンブレムは骸骨です。

投稿: 譲二 | 2007年3月31日 (土) 00時49分

おお、音楽にそんな細かい仕掛けが!解説いただきありがとうございます。
そういう一部の人にしか分からないディテールに凝るのも、正しい馬鹿映画を作る姿勢かもしれません。
これでニコラス・ケイジもラズベリー賞常連決定ですね!

投稿: ヤボオ | 2007年4月 1日 (日) 00時36分

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