四季「マンマ・ミーア!」味方ハリー&栗原ビル登場
こちらも一週遅れのレポートになる。
大阪に行ったとなれば「マンマ・ミーア!」を観ずにはいられない。もうすぐクローズしてしまうが、その後の福岡公演が決まった。来年はこれを口実に福岡に行くことになりそうだ。
まずはキャスト表を。
ドナ・シェリダン | 早水小夜子 |
ソフィ・シェリダン | 谷内 愛 |
ターニャ | 森 以鶴美 |
ロージー | 青山弥生 |
サム・カーマイケル | 渡辺 正 |
ハリー・ブライト | 味方隆司 |
ビル・オースティン | 栗原英雄 |
スカイ | 玉城 任 |
アリ | 山本貴永 |
リサ | 丸山れい |
エディ | 川口雄二 |
ペッパー | 大塚道人 |
早水ドナは3回目。マンマ・ミーア!はこれで6回目の観劇だと思うが、3回が保坂、3回が早水。公演回数に比較すると早水率が高い。
もっと面白いことに気付いた。
6回全部、ソフィが違うのである。
樋口麻美、木村花代、五十嵐可絵、吉沢梨絵、宮崎しょうこ、谷内 愛。
これは四季若手女優マニア(?)としてはなんともハッピーなことではないか。ほかにソフィいましたっけ?もしかしてコンプリート?
さて今回の公演、どうも第一幕は乗り切れていなかった。いきなりソフィがセリフを噛み、アリやリサとのやりとりがテンションダウン。エディとペッパーのコンビ芸も笑いのパンチを欠き、ダイナモスのはじけっぷりもいまひとつ。これは大規模なキャスト変更直後だからか、それとも空席が目立っているからか。それもあるだろうが、やはり早水ドナの歌に原因があると思う。
前にも書いたが、早水ドナの歌声は素晴らしい。しかしABBAには合っていないのだ。結果どうしても紅白歌合戦の余興で演歌歌手がポップスを歌っているようになってしまう。この違和感が、作品全体に影響してしまっている気がする。これも繰り返しになるが、マンマ・ミーア!は実に緻密に計算され、美しく設計された完成度の高い作品だ。そうしたちょっとした違和感で、印象が大きく変わってしまうこともある。
だが、第二幕になると俄然よくなる。出演者全体の呼吸がぴったりと合い始めた。これも実は早水ドナの歌に起因する。二幕のドナの歌は、その内面を歌い上げるものが多い。女として、母として、ドナという人間がどう生きてきたかを切々と語りあげる。こうなると早水の歌い方が実に効果的で、圧倒的な感動を与えてくれる。その結果、舞台全体が生き生きとしてくるのだ。
改めて、この作品の繊細さとミュージカル・コメディというジャンルの難しさに気付かせてくれた舞台だった。
何人か初見キャストがいるので感想を手短に。
谷内愛@ソフィ
最初にセリフを噛んだものの、実に安定感のあるソフィ。ちょっとしっかりしすぎている雰囲気もあるが、ルックス、歌ともに申し分ない。
味方隆司@ハリー
八巻ハリーを思い出させる、なよっとしたハリー。歌は八巻や明戸に一歩譲るかもしれないが、独特の存在感が際だっている。もはや味方は四季にとってなくてはならない役者になった。
栗原英雄@ビル
ワイルドさよりもセクシーさが漂うビルだ。髪型とヒゲのせいか、二幕冒頭でシルクハットをかぶると、「魁!男塾」の男爵ディーノのように見えた。
玉城任@スカイ
どことなく凡庸な、人の良さそうなスカイ。しかしスカイ役は、やはり阿久津陽一郎や鈴木涼太のような、腹に一物ありそうな男のほうが役にはまるような気がする。
ロビーにはドナのホテルがクリスマスバージョンで登場。
マンマ・ミーアの公式WEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/mammamia/index.html
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