テレビ朝日「土曜ワイド劇場30周年特別企画 終着駅の牛尾刑事vs事件記者冴子・一冊のミステリーが招く殺人連鎖!! 新宿高層ホテルと越前海岸~女ふたり運命の絆の謎!? 森村誠一の殺人の詩集」&TBS「山村美紗没後10年特別サスペンスドラマ 京舞妓vs狩矢警部~乱れ傘の舞殺人事件 人気シリーズ主役が豪華競演!!京都一条戻り橋に散る悲恋…優雅な舞が捲き起す連続殺人」
23日の土曜ワイド劇場(テレビ朝日)は年末恒例のコラボレーション企画だった。長くこのシリーズは小林桂樹主演の「牟田刑事官事件ファイル」と片岡鶴太郎主演の「終着駅」、そして2003年からは水野真紀主演の「事件記者冴子」も加わった3シリーズの競演だったが、今年は「牟田刑事官」が抜けて2シリーズの競演となった。少し淋しい。
一方、25日の月曜ゴールデン(TBS)もコラボレーションで対抗。こちらはどちらも山村美紗を原典とする池上季実子主演の「京舞妓」シリーズと船越英一郎主演の「狩矢警部」シリーズの合体版だ。もっともこの2シリーズともまだ2作しか放送されていないので、30作品を越える牟田刑事官と20作に及ぶ終着駅(主役の交代はある)のコラボに比べるとやや迫力不足だ。
この2作品、興味深い符合が二点ある。
その1 どちらにも船越英一郎が出演している。
2時間ドラマの帝王に恥じない仕事ぶりだ。しかも来年の土曜ワイド劇場第一弾は「紅蓮次郎」だというから恐れ入る。ちなみにその翌週は「混浴露天風呂連続殺人」のファイナルだという。前作がラストになってもいいような終わり方だったが、やはりきちんと最終話を作ろう、ということになったのだろう。こちらも楽しみだ。
その2 どちらにも前田愛が出演している。
前田愛には「トイレの花子さん」(95年)から注目していたが、「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」(99年)でその演技力と存在感に圧倒されたのを思い出す。人気絶頂のさなかに謎のカナダ留学をし、以降すっかりマイナー女優になってしまったものの、このまま埋もれるには惜しい女優だと思っていた。だから復活してきたのは嬉しい。今回の土曜ワイド劇場では癒し系の風俗嬢を熱演し、その存在感がいまだ健在であることを強烈にアピールした。一方月曜ゴールデンでは過去2作品同様、舞妓・小菊を演じた。
ところで小菊といえば、かつて「舞妓さんは名探偵」シリーズで酒井法子が演じた役だ。田村亮演じる、いかにも遊び人という日本画家とのコンビで実にいい味を出していた。今回も橋爪功演じる怪しい日本画家が登場したが、途中で殺されてしまった。
こういうコラボレーション企画はウルトラ兄弟のゲスト出演同様、あまり連発しすぎると食傷気味になるが、特に数々の人気シリーズをかかえる土曜ワイド劇場では、年に2回ぐらいやってほしいものだ。「ラーメン刑事とタクシードライバーの推理日誌」とか。「お祭り弁護士 vs 赤かぶ検事」とか。そのうち「怪獣総進撃」みたいになっちゃうから駄目か。
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