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2006年4月15日 (土)

【速報・新製品レビュー】J:COMハードディスク内蔵セットトップボックス「HDR」

CATV最大手、ジュピターテレコム(J:COM)が本日からハードディスク(HD)内蔵型セットトップボックス(STB)「JC-5000(HUMAX製)」の設置サービス「HDR」を開始した。先月の受付開始日に申し込み、初日に設置工事してもらったのでファーストインプレッションを書き留めておく。

JCOMサポートセンターの対応の悪さ、WEBサイトのわかりにくさ、独占企業にありがちな慢心ぶりから、悪い予感もしていたが、1時間ほどいじった感触ではだいぶ使えそう、という印象だ。

とにかく同社が採用していた従来のデジタルCATVサービス用STB「TZ-DCH500(Panasonic製)」が、うんこのように使えなかったので、それよりましであればいい、と思っていた。特にリモコンのボタンの固いこと、70年代のリモコンかというような反応の遅さで、使い勝手が最悪だったのだ。その後モデルチェンジして多少は改善されたようだが、いまだDCH500を使っている人は、すぐにHDRを申し込んだほうがいい。月額料金800円であの最低の環境から脱出でき、しかもハードディスクのおまけがついてくると思えば安い買い物だ。

以下、ポイントごとにメモをまとめておく。

<筐体の大きさ>

まずは大きさ。基本である。寸法で言うと380(幅)×70(高さ)×281(奥行き)。DVD付きHDレコーダーよりは2まわりほど小さい印象だ。最近あまり見かけなくなったが、DVDを搭載しないHDレコーダーなみ、といったところか。ちなみに従来型STBのTZ-DCH500は280×57×292だ。

寸法の話をしても感触がつかめないと思うので、1/7スケールの惣流・アスカ・ラングレーを座らせてみた。

Humax1

これで大きさが手に取るようにご理解いただけるのではないかと思う。

<リモコン>

TZ-DCH500は大きい、無駄にボタンが多い、しかも配列が悪い、押した感触が固い、そしてとてつもなく反応が遅い、と悪いことずくめだったが、これらがすべて解決されている。録画という機能が加わったにもかかわらず、すっきりとした印象がある上、ボタンの配列も実によく工夫されていて、ついクセだから両手を使ってしまうものの、片腕だけで十分操作ができる。

Humax2

<番組表>

多チャンネル化したCATVのセットトップボックスで最も重要なのは番組表だと言っていいだろう。これに関して、TZ-DCH500と決定的に異なるのが、「地上波」「BS」「CATV」の番組表を、シームレスに表示する点だ。

TZ-DCH500は、「地上波」「BS」「CATV」という3つのボタンがついていて、それぞれに番組表を表示する方式だった。JC-5000では番組表はひとつ。横軸がチャンネル、縦軸が時間で、横にスクロールさせていくと「地上波」→「BS」→「CATV」と順番に番組が表示される。

Humax3

チャンネル数が膨大なので、人によっては従来型がいい、ということもあるだろうが、仕事から帰ってきてなんとなく面白そうなものを放送していないかだらだらとチェックするには、こちらのほうが合っている。個人的にはマルだ。

TZ-DCH500の最大の欠点は、一度チャンネルを選択すると、常に番組表の一番左端に戻ってしまい、番組表を起動するたびいちいち左端からスクロールしなければいけないという最低の仕様だったが、もちろんそんなことはない。

録画予約は番組を選ぶだけで簡単にできる。EPGつきのDVDレコーダーとほとんど遜色のない使い勝手だ。予約した番組は青く塗りつぶされた状態で表示される。

<録画>

容量は250GBだが、ビットレートの調整はできない。放送される映像がHD(High Definition)かSD(Standard Definition)かで消費する容量が変わる。HDなら約20時間、SDなら約60時間ほどの録画が可能のようだ。市販のHDレコーダーよりも容量面の効率が悪いのはなぜかよく分からない。ビットレートが高く調整されているのだろうか。では画質はどうかというと、これもまだサンプルが足りず、もともと画質にうるさいほうではないのでよく分からないが、少なくともSPモードのレベルは確保されているように感じる。今のところ、クオリティー面の不満はない。

このSTBに録画したものを、ほかのHDレコーダーにコピー、ムーブすることはガード信号によってできないようになっている。つまりこのSTBは「観たら消す」が基本だ。そのため、永久保存したい番組は、これまで通りライン出力で最初から別のHDレコーダーで録画する必要がある。

<再生>

録画した番組の再生は「プレイリスト」を表示し、そこから選ぶ形で、HDレコーダーのインタフェースと同じだ。プレイリストにはサムネイルはない。

Humax4

また録画中の番組を最初から見る「追いかけ再生」のために、「タイムスリップ」機能がある。これは通常の録画とは全く独立した機能で、これを押すと自動的に60分間まで記録を行い、その範囲内で巻き戻したりしながら見ることができる、というものだ。

また、通常の録画をしているときに「再生」を押すと、その最初から視聴することもできる。HDレコーダーを使い慣れている人にはこちらのほうが便利かもしれない。ただこれはマニュアルに書かれていない機能なので、何らかの理由があって推奨していない可能性もあり、注意が必要。

<Wチューナー>

このSTBはチューナーを2台積んでいる。つまり2番組同時に録画ができる。これは便利だ。地上波だけに限っても、現在メインで使っているHDレコーダー「RD-X5(東芝製)」の「W録」機能が大活躍していることを考えれば、100チャンネル近いCATVで見たい(録りたい)番組が重ならないワケがない。

録画時だけでなく、視聴時も、このWチューナーを使って画面を分割したり、サブ画面を表示するなどのことができる。実際にはあまり使うケースも少ないような気がするが、なるほどWチューナーだ、と実感できる。

Humax5

Humax6_1

全体的に、「あのJCOMにしては」という条件をつけなくても、満足のいく出来である。ただ意地悪な見方をすれば、これはJ-COMがいい仕事をしたのではなく、HUMAXがいい仕事をしたのだとも言える。ご存じのようにHUMAXは韓国のメーカー。デジタル放送受信機の分野では大きなシェアを持つ同社だから、そのポテンシャルをいかんなく発揮した結果だが、松下製のあまりにもひどいSTBと比べるとまさに雲泥の差だ。こんなことで日本の情報家電産業は大丈夫なのか?

とにもかくにも、これで我が家はRD-X5と合わせて4チューナー(テレビ内蔵を含めれば5チューナー)、850GB体制となった。これまで以上に引きこもり時間が増えることはうけあいである。

HDRのホームページ

http://www.jcom.co.jp/2006/hdr/

※4月18日追加

仕様がWEB上に公開されていないので、下記に掲載します。手打ちしてるので、間違いあったらご勘弁ください。

受信チャンネル 地上デジタル/BSデジタル/CSデジタルの各チャンネル
ケーブル入力 Fタイプコネクター(75Ω)
受信周波数:99~770MHz
映像出力 ピンジャック(2系統)
S端子映像出力 ミニDIN4ピン(2系統)
コンポーネント映像出力 Dコネクター×1
音声出力 ステレオ、ピンジャック(2系統)
光デジタル音声出力 S/PDIF(オプチカル)
i.LINK端子 4ピン S400 MPEG-TS信号
lrビデオコントローラー 1出力(ミニジャック)
使用温度 0~40℃
電源 AC100V、50/60Hz
消費電力 36W *スタンバイモード:1.6W(ケーブルモデムオフ・本体表示オン)0.8W(ケーブルモデムオフ・本体表示オフ)
外形寸法 380(W)×70(H)×281(D)mm
本体質量 3.4 kg
本体付属品 リモコン×1、バッテリー(単四)×2、電源コード×1、映像・音声コード×1、モジュラー分配機×1、モジュラーケーブル(10m)×1、lrシステムコントローラー×1、取り扱い説明書×1

(おまけ)RD-X5にD端子ケーブルで接続しようとしたところ(D1)、認識しなかった。RD-X5側、JC-5000側それぞれに「D端子を使う」という設定をしなくてはいけないところまでは分かったが、RD側の「D端子入力を使うと、ライン3の映像はR1(チューナー1)では録画できない」という警告を、録画するときに考えればいい話、と無視していたため。実際には接続テストもチューナー2で行わないと、混乱が生じる。

※5月6日追加

「追いかけ再生」のところ、録画中でも再生ボタンを押せば最初から見られる、と書いたがどうも勘違いだったみたいです。すいません。

あと、プレイリストはサムネイルつき一覧に切り替えることもできます。ただサムネイルでかすぎるのであまり実用的ではないかも。

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コメント

興味深く読ませていただきました。そちらの接続TVは4:3でしょうか?それとも16:9でしょうか?またどういう端子(ケーブル)で繋いでいますでしょうか?

D2以上で繋いでいるのでしたら、実際に繋いでいるデレビの種類に関係なく、接続テレビ設定を4:3、インタフェースの設定は実際のケーブルに合わせて設定した場合、16:9/1125iの番組を見ると画面上ではどう見えるのかを教えていただきたいと思いまして。

投稿: 通りすがりの相模人 | 2006年7月27日 (木) 14時10分

こんにちは。
ごめんなさい、我が家はテレビ(4:3)もHDレコーダーもD1までしか対応してないので、D1でつないでいます。
お力になれませんで恐縮です。
このレビューも発売日にアップすることを優先したのでかなり適当というか。その後ずっと使ってますが、感覚的に使いこなせていいですよ。その分使いすぎてHDあっという間に一杯になっちゃいますが。

投稿: ヤボオ | 2006年7月28日 (金) 01時20分

「HDR」で検索した他のページから関連リンクでやって来たらどこかで見たサルの画像が…なんと見学商売じゃぁないですか。
ウチも4月末にHDRが来ます。RD-Z1のCS110から乗り換えです。


投稿: 梵パパ | 2008年4月20日 (日) 13時18分

こんにちは!

こりゃまたマニアックなところにコメントをいただきました。

このエントリー、サービス開始日の夕方にアップしたものなので、内容はいい加減ですが日本一早く上がったユーザーレビューではないかと思います。

HDRは便利ですよ。これでムーブができれば言うことなしです。

投稿: ヤボオ | 2008年4月20日 (日) 22時39分

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先日申し込んでいたJ:COM HDRが設置されたので、ざっと触ってみたレビューとしてまとめます。 細かいスペックなどは各種ニュースで確認できると思うので、主にUIの使い勝手や動作に関してまとめてあります。後で追記すると思うので、面倒でない範囲でなにかチェックしたいことがある方はコメントにお願いします。 J:COM HDRhttp://www.jcom.co.jp/2006/hdr/ 主な機能: ||タイムシフト録画|○| ||キーワード検索|○| ||キーワードおまかせ録画|×| ||番組時間... [続きを読む]

受信: 2006年4月17日 (月) 20時48分

» J:COM「HDR」が、大ブレイクの予感 [『PVR研究所』]
いや~、ビックリですよ。 J:COM、HDD内蔵STBの注文が1万件を突破。 (BB Watch) 3月の発表から1カ月半で、すでに、注文が1万件! 当初予想を大幅に上回る反響。 めっちゃ、凄いやん! ロケットスタート、大成功!! こうなると、ちゃんと製品が出荷できるのかどうか、心配..... [続きを読む]

受信: 2006年4月28日 (金) 02時34分

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