土曜ワイド劇場「混浴露天風呂連続殺人25 角館~乳頭温泉~男鹿・愛欲殺人旅行! 混浴外国人留学生秘湯めぐり」
すでに伝統芸能の域に達した、23年の歴史を誇る人気シリーズ。このシリーズはピチピチギャルの入浴シーンがメインの見せ場で、その合間にいい加減な殺人事件のストーリーが展開する。日本の誇るキラーコンテンツ、エロゲー文化のもとになった作品だ。
しかしながら、主演の古谷一行(左近太郎役)、木の実ナナ(山口かおり役)、火野正平(倉本一平役)のトリオのやりとりは、まさしく伝統芸能のように高い完成度を誇る。たいして面白くもないセリフでも爆笑を誘うのは、役者の力と言うよりほかはない。明らかに手を抜いて演じている古谷一行と、年齢を感じさせない木の実ナナの全力投球ぶりとの対比もいい。火野正平の存在感は相変わらず抜群だ。
今回のテーマは、長寿シリーズにふさわしく「歳月」がテーマになっており、1986年に放送されたシリーズ第5作「混浴露天風呂連続殺人~湯けむりに消えた女三人旅 田沢湖から乳頭温泉へ」の舞台となった秋田・乳頭温泉郷を太郎とかおりが訪れ、当時を思い出すところから事件が始まる。事件といっても、最初に川島なお美が登場した瞬間「私が真犯人です」オーラを出しまくっているので、犯人はばればれだ。このシリーズではいつものことである。古谷一行が「ちょっと東京に戻ってくる」だけですぐに全ての真相が明らかになってしまうのもお馴染みのパターンだ。
今回は歳月がテーマということで、過去に登場したレギュラーメンバーの鉢山秀才(常田富士男)や大沢よね(片桐はいり)も登場し、豪華な顔ぶれとなった。太郎の隠し子(?)が現れたり、シリーズ初となる外国人温泉ギャルが登場したりと、なかなか見応えもあった。そして、エンディングではお約束で太郎がかおりにふられ……と思ったら、ふられないで終わった。
ひょっとして、今回で終わってしまうのか? そのような発表はないが、そうなってもいいというつもりの内容にも見て取れる。だとしたら非常に寂しい。どんなに年をとっても、ぜひ続けてほしいものだ。
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