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2005年10月 9日 (日)

NHK「ファイト」放送終了

NHK・朝の連続テレビ小説「ファイト」が終了した。このシリーズで全話を完全に視聴したのは、生まれて初めてかもしれない。それはハードディスクレコーダーのおかげでもあるが、やはりドラマとして楽しかったからだ。

視聴率の低下傾向に歯止めをかけることはできず、またも平均最低視聴率を更新してしまった。しかし、このドラマには特にその起死回生を図るという意図は見えなかった。ライフスタイルが多様化する中、昔のような高視聴率を望むのは無理、とNHKも諦めているのだろう。

1人の女子高生の目から、家族の日常を淡々と描くという、実に地味な構成である。舞台も群馬県。自分も茨城だから分かるが、北関東というのは実にドラマの舞台になりにくい、どうにも地味な地域である。まして四万温泉。先日行ってみて分かったが、草津や水上に比べて格段に地味な温泉地だ。ピンポイントで出演したゲスト俳優も、菅井きん、原田大二郎、マギー司郎。どこまでも地味にこだわったのは、視聴率にはこだわらないよ、という主張を声高にさけびたかったのだろうか?

その地味なドラマを、リタイアすることなく見続けられたのは、これも地味ながら小技のきいた脚本と、役者陣の演技によるところが大きい。特に女優陣が素晴らしく、本仮屋ユイカ、佐藤仁美、酒井法子、川原亜矢子、三原じゅん子、由紀さおり、三林京子と、各年代の役者がきっちりと自分の仕事をこなしていた。酒井法子は本当に良かった。「舞子さんは名探偵!」の頃はともかく、「星の金貨」や「ひとつ屋根の下」の演技は、あまり好きではなかったが、今回のドラマでは役者としての幅を格段に広げたように思う。家族とのやりとりでふと見せる細かい表情が実に効果的に決まっていた。

このドラマのテーマは「別れ」だと思う。登場人物たちが、一貫して別れの際に「バイバイ」という言葉を使っていたのにはやや違和感があったが、その違和感によってこのテーマを観る者に想起させていたのかもしれない。

人生には数多くの別れを経験するが、長い目で観れば結局はみな同じ空間と時間の中を生きている。そういう意味では別れを経ても何も変わらないのだが、その際に感じ取る精神的な距離感が、人を少しずつ成長させていくのだ。木戸家は、優が高校に入学した年に多くの苦難を乗り越え、またもとの暮らしに戻った。基本的には何も変わっていないけれど、それぞれがほんの少しずつ、成長していた。このドラマは、その「ほんの少しの成長」を描いた物語だ。

そう考えると、最終回のあの展開、優がすべての夢を叶えてしまう、という終わり方は、ややバランスを欠いているようにも感じる。正直なところ、優が高校に戻ってからは、何もかもがうまく行き過ぎ、展開も急ぎ足で、あまり興味をひかれなかったのも事実だ。高校に戻り、家族がひとつになったところで終わってしまってもよかったと思う。

だが、もしその後が必要だったのであれば、そこではやはりサイゴウジョンコの死を描かなければならなかったのではないか。いたずらに登場人物を死なせて感動をあおるのは好きではないが、それが必要なのであれば避けて通るべきではない。最も大きい別れである「死別」をも、「同じ空間、同じ時間」で生きたことの証、と受け入れられたとき、そこでまたひとつの成長がある。もしそれがあったなら、優の夢の実現も、多少は説得力があっただろう。

とはいえ、全体としては大満足な出来のドラマだった。半年間、毎日楽しませてくれたキャスト、スタッフに感謝したいと思う。

ending

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