アイドルコロシアム2005~Road to Break!
生駒エリコ卒業
CSのマニアック番組専門チャンネル「MONDO21」の人気コンテンツ、「アイドルコロシアム」の第3回イベントを観覧する。第2回に引き続いての参加だ。
アイドルコロシアムは、三線~四線級のグラビアアイドルが水着でプロレス(もどき)をするというこの画期的なイベント番組だ。今年のスタートだが、その前身として「女闘美X」という番組があった。女闘美Xがキャットファイト的な、マイナー感の充満したものだったのに対し、アイドルコロシアムはより明るい、さわやかなお色気番組であり、よりメジャーなものに育てていこうという意気込みが感じられる。
実際、今回はこれまでの出演者よりワンランク上の、二線級のグラビアアイドルである沼尻沙弥香、夏目理緒の2人が出演。これにより観客も、前回は100人いるかいないかといったところだったのが、200人近くに膨れあがった。今回のサブタイトル「Road to Break」の通り、着実にメジャーへの道のりを歩みつつある。
そして今回、女闘美時代からこのイベントと番組を支え続けてきた、女王・生駒エリコが卒業することになった。
生駒は2003年、女闘美にベビーフェイスの新人としてデビューし、その後ヒールへ転向。アイドルコロシアムではプロレス初体験のグラビアアイドルに罵詈雑言を浴びせかけ、容赦なくマットに沈めてきた。しかし同時に、他の出演者をフォローし、司会者との軽妙なやりとりでイベント会場を盛り上げ、場の空気を作り出すのも常に生駒だった。アイドルコロシアムに、その存在は不可欠なものになっていた。
その矢先の卒業。「本人が悩み抜いての決断」ということだったが、イベント主催者の判断なのか、番組制作側の判断なのか、事務所の判断なのか、それとも実際に本人の判断なのか、そんなことはもちろん分からない。しかしマイナーからメジャーへイベントが成長する中で、生駒が主役の時代は終わりを告げたということなのだろう。
生駒の所属事務所のプロフィールを観ると、2003年からの活動記録が掲載されているが、実際にはその数年前から芸能活動をしていたようだ。かなりの苦労を積んだものと考えられる。あれだけ強い存在感を発揮しながら、自分ばかりが前に出ず周りを立てることができるのは、苦労人の証左だ。
このイベントでは、試合終了後、ロビーの物販ブースでタレント本人がDVDなどの販売ブースに立ち、サインや写真撮影にも気軽に応じてくれる。自分は迷わず生駒のブースに走った。持っていなかったDVDを購入すると、サインをしてくれるという。「お名前は?」と聞かれたので戸籍上の名前を告げると、丁寧な、小さくてかわいい文字できちんと書いてくれた。
握手をした手が、とても暖かかった。その体温と満面の笑顔を通じて、これまでこの人が経験してきた全て苦労が、一瞬で伝わってきたように思えた。
「あんた、観音力をお持ちだね」
映画「帝都物語」で、坂東玉三郎扮する泉鏡花の、魔人・加藤保憲に対峙する辰宮恵子に言ったセリフが頭をかすめていった。
アイドルコロシアム 番組ホームページ
http://www.mondo21.net/idol_b_girl/idol-colosseum/
アイドルコロシアム イベントホームページ
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