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2005年6月24日 (金)

堀内敬子が三谷幸喜「12人の優しい日本人」に出演

この人のエントリーで知ったが、PARCO劇場でこの冬に上演される三谷幸喜「12人の優しい日本人」に、なんと堀内敬子が出演する。

三谷作品の魅力は、ストーリーでもセリフでもない。ストーリーは極めて単純な場合が多く、セリフもひとつひとつを取ってみるとさほどおかしくもない。しかし人と人、言葉と言葉、時間と時間といった関係性を実に緻密に計算して、構造的な面白さを作り上げるのだ。その手腕には毎回頭が下がる。

だから新作がかかればいつも観に行きたいと思うのだが、いかんせんチケットが取りにくい。それで最近はご無沙汰しており、「オケピ!」再演以来三谷作品を舞台で観ていなかった。

しかし今年の「12人の優しい日本人」はぜひ観たいと思っていた。自分は映画版を観ただけだが、そこから伝わる緊迫感は舞台を観ているかのような傑作であり、これを生で観たらさぞや迫力があるだろうと感じていたからだ。

そしてそのキャストに、堀内敬子が名を連ねている。

俺がどんなに堀内敬子のことを好きだったか、みんな知らないだろう。そりゃそうだ。今日はそれについて小一時間語り聞かせてやろうじゃないか。

自分にとってその名前が明確に認識されたのは、1995年だったと思う。「美女と野獣」の公演が発表になった時だ。当時自分はまだ四季の会には入っていなかったので、四季の女優さんの名前なんて野村玲子ぐらいしか知らなかった。角川書店が四季とタイアップで出版したムック「Musical Walker」を読んで、その野村と並んで、まだ若手の女優が主役ベルにキャスティングされたことを知った。それが堀内敬子だったのである。

「美女と野獣」を最初に観たときは野村ベル、2回目が堀内ベルだった。野村も年齢を感じさせない、かわいいベルではあったが、堀内ベルを観てすっかりその魅力にとりつかれてしまった。かわいくて、気が強くて、頭がよくて、優しいベル。それが堀内ベルだ。

その後何回も堀内ベル目当てで劇場に通った。チケット発売時に出演者が分からない四季で、「指名買い」するには、会員限定の(現在は一般でも利用可)前日予約システムを利用しなければいけないと知って、会員になった。つまり、自分をこのダークサイドに引き込んだのは、他ならぬ敬子ちゃんだ。

そして毎月送られてくる会報、「ラ・アルプ」を読んでいると、敬子ちゃんが札幌のキャッツでジェリーロラム=グリドルボーンを演じることが分かった。小さいころから憧れていた役だ、というようなインタビューも載っていた。そこに添えられていた素顔の写真がとても印象的だった。あれ、とっといたはずなんだけどどこいったかな。

こりゃ、札幌に行くしかあるまい。というわけで、行った。ステキだった。最初から最後まで、ジェリーロラムだけを観ていた。こういう見方をするようになったのも、きっかけは敬子ちゃんだ。

このあたりで、自分の中でまた何かがこわれる音を聞いたように思う。

そしてその年の秋、こんどは大阪の「夢から醒めた夢」に出るという。大阪なら新幹線で3時間だ。堀内マコはベルとはまた違った、清楚ではかなげな魅力に満ちていて、もう抜け出せなくなってしまった。翌年、夢から醒めた夢の首都圏公演でも東京、松戸、ひたちなかで鑑賞。

その年はその後夢から醒めた夢の全国公演が始まってしまい、なかなかその姿を観られなかったが、秋になって大阪の「アスペクツ・オブ・ラブ」に出演。92年、入団間もない彼女が大抜擢されたジェニー役を再び演じるという。やれやれ、また大阪かよ、と新幹線で3時間。

そしてその翌年、東京でのアスペクツを最後に、突然結婚、退団。このときのショックは、高井麻巳子の結婚以来だった。

そのショックは、花代ちゃんの登場で癒されるわけだが、敬子ちゃんを観たい、という気持ちはずっとあった。そうした中、レ・ミゼラブルの2000年-2001年キャストで、コゼット役が未定になっていたのを観て、もしかしたら・・・と思っていたら予感的中。急遽決まって、新聞広告で発表したのだが、それを電車の中で、前に座っていた人の新聞で見たときには思わず飛び上がった。その日は一日中ハッピーな気分だった。

結局2001年の堀内コゼットは1回しか観られなかったけど、クリアーな高音がコゼット役には本当にぴったりだった。

その後、青井陽治の通好みなミュージカルや、東宝ミュージカルに出演しているが、いまいち作品に魅力を感じられず、結局観ていない。だからもう4年以上も敬子ちゃんにはご無沙汰だ。

しかし、最高の舞台が用意された。行かなくてはいけない。これは義務だ。天命だ。今年の観劇はこれで締めることにする。

「12人の優しい日本人」ホームページ

http://www.parco-play.com/web/play/twelve/

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コメント

ど~も。譲二であります。

小生不勉強にして堀内敬子さんについては良く知らなかったのですが、このコメントに反応して、また来てしまいました。

>このときのショックは、高井麻巳子の結婚以来だった。

あの頃、たまたま小生とは最も頻繁に会っていた時代でしたが、ヤボオ氏の「暴力的なまでの悲嘆ぶり」は、鮮明に記憶しております。

悲しい思い出が甦ったところで、

"Let us learn the Darkside..."

今度も、よろしく~。


投稿: 譲二 | 2005年6月24日 (金) 20時39分

こないだの健康診断でミディ=クロリアン値を計ったらけっこう高かったので、ダークサイドでもそこそこいけるんじゃないかと思います。

投稿: ヤボオ | 2005年6月24日 (金) 21時44分

あれ?呼びました?

残念ながら夏から国外逃亡予定なので観れませぬが、ヤボ夫さんのBlog感想で堪能させていただきます....

個人的には堀内コゼットで数年のブランクによる高音の鋭さの衰えを感じて以来疎遠でしたが、最近はコメディ役者としてめきめき頭角を現してるみたいですね。

投稿: 誰 | 2005年6月30日 (木) 02時07分

ほおっ!海外進出とはイカしてますな。私も日本征服の野望を遂げたら世界を支配に行きますのでそのときはよろしくお願いします。でも「せいふく」と打って変換すると「制服」になるようなクズにはむずかしいかもしれません。

投稿: ヤボオ | 2005年7月 1日 (金) 01時56分

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