WE WILL ROCK YOU(微妙にばれ)
日本ツアー公演が迫っているので、ばれないように気を付けますが、観に行くことが決まっている人は読まないほうがいいでしょう。観に行くかどうか迷っている人も読まないほうがいいです。そして、観に行ってください。
マンマ・ミーアのヒットを受けていち早く企画され、カタログ・ミュージカルとも言われるジャンルを確立させた作品。全編にQUEENの曲を散りばめたミュージカルだ。
舞台は近未来、コンピュータープログラミング以外の音楽が禁じられた世界で、ロックに目覚めた若者が音楽と自由を求めて立ち上がるという、ストリート・オブ・ファイヤーのような「ロックンロールの寓話」である。
お馴染みの曲はもちろん、マニアックな選曲もあってファン心理をくすぐられる。また全編に音楽関連の楽屋ネタが満載で終始笑いを誘う。脚本を書いたベン・エルトンがコメディアンとしても活躍していると聞けば納得である。もっとも洋楽にさほど詳しくなく、ヒアリングまるでダメな身としてはちょっと取り残された感はあったが。
マンマ・ミーアがABBAの曲に描かれる世界観を具現化したものであるのに対し、こちらはQUEENの曲をモチーフにして、ロックとは何か、音楽とは何か、そして自由とは何かを問い掛けるという構成になっている。意外に(?)真面目な作品なのである。
脚本や演出など全てが緻密に計算されたマンマ・ミーアに比べれば荒削りな面は否定できず、ストーリーや人物描写もまこと大雑把で、理屈も説明もなくずんずん進んでいく。高校生の学園祭で上演される映画のような、青くさいムードが漂う。だがそれはそれでいい。
そもそも、ロックに細かい理屈や説明や理屈がそもそも必要だろうか?舞台と客席が一体になってWE WILL ROCK YOUやWE ARE THE CHAMPIONSを歌う。そこから伝わる圧倒的な感動の前にはどんな言葉も無意味だ。小細工を弄せずに直球勝負。藤村甲子園の剛速急のような爽やかさがある。
そしてこれこそが、ロックとは何かという問いに対する、イギリス人が出した答えなのかもしれない。
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コメント
写真がきれいですね~。羨ましい!!ベントレーズに行ったんですね。あ、そうそう、私のブログはeccoloという名前にしようと思います。まだ全然手をつけてないけど。
投稿: eccolo | 2005年5月 6日 (金) 10時27分
カキを食うのはやめました。あの話を聞いていたので・・・
投稿: ヤボオ | 2005年5月 8日 (日) 03時33分
>カキを食うのは
牡蠣?柿?
前者は…ほら、我々にとっては、年末の悪夢を思い出すあれが…怖いですね。海外でアレに襲われたら、と思うと。
というよりも、海外で生ものを食う気になりません。
投稿: ぬのくま | 2005年5月14日 (土) 13時30分
あの悪夢はまだあとを引いています。
私はあの症状が出る直前、ラーメンを食っていました。有線放送に、和食屋さんなんかのBGM用でポップスを和楽器で演奏するチャンネルがあるんですが、その店ではいつもそのチャンネルをかけているんです。
以来、その音楽を聞くだけでキモチが悪くなります。
投稿: ヤボオ | 2005年5月14日 (土) 22時12分