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2005年4月23日 (土)

NHK「ファイト」

この方の強い薦めもあり、毎日NHKの連続テレビ小説「ファイト」を視聴している。

残念ながらこの方はリタイヤしてしまったようだが。

この枠では、「ちゅらさん」より後、どうも自分としては気に入った作品がなかった。「さくら」の野口五郎は最高だったし、「こころ」も仲村トオルが生きていたころは面白かった。「天花」ちゃんも可愛いかった。だがいずれも作品としての吸引力に欠けていた。

まだ第4週を終えたところで、ドラマ全体の構図もおぼろげにしかわからないし、その展開はもちろん未知数だ。しかし、大いに期待が持てる手応えが感じられるのは、俳優達の力によるものだろう。

ヒロイン・本仮屋ユイカは爽やかな笑顔が売りである。実際、ほとんどのシーンで笑っている。スマイル0円状態だ。しかし、ごくまれに見せる泣き顔や怒った顔の演技が、実にシャープで強烈な印象を残す。笑顔のイメージがあるだけに余計にそう感じるのだろう。佐々木のフォークが打てないのは、速球があるからだ。速球の投げられなくなった佐々木は、やはり引退を考えるべきだ。

加えて緒方直人。NHKに買われすぎて俳優としての可能性を狭めてしまった感はあるものの、独特の存在感は中井貴一にも通じるものがある。朝のドラマとしては濃い味付けかもしれないが、かつて「走らんか!」では朝から丹波哲郎と木の実ナナという夫婦だった。それに比べればなんでもない。

そして酒井法子である。どこぞのブログで指摘されたから言うわけではないが、実は俳優としての酒井法子はあまり好きではなかった。もちろんアイドルのりPはとてつもなく好きだったわけで、茨城県民文化センターの最前列で観たときのことは今でも鮮明に覚えている。しかし女優としての評価はできなかった。「ひとつ屋根の下」も「星の金貨」も、なんだか上滑りしているような気がしていた。「利家とまつ」は痛くて見ていられなかった。

だが今回は違う。離散していく家族の中で、自分をしっかりと見据えながら夫や子供たちに愛情を注ぐ若い母親を好演している。

ご存じの方も多いと思うが、彼女の育った家庭環境は極めて複雑である。しかしその数奇な運命を自力で乗り越え、アイドルスターの座を確立し、家族の安定した暮らしを手に入れたと同時に父を失った。そうした背景があるからこそなのだろうか。彼女の演じる「家族」の肖像には、鬼気迫るほどのリアリティーがある。

もともと、彼女には演じる才能があったのだろう。これまでのドラマ出演では感じられなかったが、それ以前、つまりアイドル時代には、のりPというキャラクターを見事に演じていたのだから。あれはまさにプロの仕事だった。

アイドルというのは、基本的にキャラクタービジネスである。自分を素材としてキャラクターを作り、作られたキャラクターを本人が演じる。キャラクターと本人とは密接な関係があるけれど、本質的には別ものだ。だから、恋人が発覚して「もうモーニング娘。の矢口を演じることができない」と言った矢口の言い分は、間違っていない。問題なのは、「本人」のプライベートを流出させて「キャラクター」のブランド価値を落とした周りの大人たちである。松浦のときといい、いったい何をしていたのか。そのキャラクターでビジネスをしているのだから、そこを管理できなくてどうする。ディズニーは、ミッキーマウスの中に人が入っている、ということを絶対に認めないし、中に人が入っているということを示す写真などは絶対に漏れない。それがヌイグルミであることは誰もが知っているにもかかわらず、である。キャラクタービジネスとはそうして価値を維持するものではないのか。

そして、松浦のケースでも矢口の場合でも、付き合っていた男も悪い。これは俺が何を言っても僻みにしか聞こえないだろうから、ひとつ宗方コーチにびしっと言ってもらおう。

todo munakata

そうだそうだその通りだ!

いや、「ファイト」の話だった。まだ全体の評価を下すには時期尚早であるが、本仮屋、緒方、酒井の3人に加え、由紀さおりと児玉清演じる力のぬけた夫婦をはじめ、興味深い人物が次々に出てくる。これからますます楽しみだ。

「ファイト」のホームページ

http://www.nhk.or.jp/asadora/

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