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2005年3月10日 (木)

芝山努「がんばれ!!タブチくん!!」

CATVで視聴しているチャンネルNECOが、今月シリーズ3作品を一挙放送している。

第1弾の「がんばれ!!タブチくん!!」は1979年公開。もう25年も前の作品だ。

これを劇場で観たときは、小学生。俺にもそんな時代があったのだ。

兄に教えられ、ブームが来る前に原作の単行本を読破していた。青年誌出身のいしいひさいちの漫画は、当時の自分には衝撃的な面白さだった。

原作を読んでいたせいか、劇場ではあまり笑えなかった記憶がある。しかし今改めて観てみると、けっこうおかしい。考えてみれば4コマ漫画をいきなり劇場用映画にするなど、簡単な仕事ではない。ひとつひとつのネタを丹念につなぎ合わせて、丁寧に漫画の世界観をアニメーションに仕立て直した芝山努の手腕には感服する。

その後、芝山は劇場版「ドラえもん」の監督として不動の地位を確立した。しかし彼のベストワークは、ドラえもんを任される前の81年に監督した「21エモン 宇宙へいらっしゃい!」ではないかと思う。21エモン独特の不気味さをうまく生かしつつ、シンプルかつ濃厚な冒険活劇に仕上がっていた。

エモンで思い出した。

「がんばれ!!タブチくん!!」には重要なキャラクターとして、さきごろ逮捕された西武帝国の堤氏が「ツツミオーナー」として出てくる。

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オーナー特別席で観戦し、観客がいなければ3万人のエキストラを雇い、タブチの引退試合を5試合もやり、それが飽きられると西武解散試合を命じ、キャッチャーフライを巨大な扇風機でホームランにする。金の力でなんでもできると思っている、それがツツミオーナーだ。

実に正確なキャラクター設定だったわけだ。そして、驚くのはそのとんでもないキャラクターを、この人は25年も演じていたのか、ということだ。ホリエモンが球団買収に成功していれば、いい後継者になれたろうに。

「がんばれ!!タブチくん!!」の中で活躍している田淵や安田らの選手はみなとうの昔に現役を引退し、別所毅彦や根本陸夫はもはやこの世にいない。そんな中でオーナーだけはついさっきまで現役でいたことになる。

恐るべきバイタリティー。それはスクリーンの「ツツミオーナー」にも、十二分に表現されている。圧倒的なパワーが、子供ながらに印象的だった。

ただし、声は肝付兼太(スネ夫)。

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