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~A・L・ウェバーチャンピオンまつり その2~ »

2005年2月21日 (月)

四季「キャッツ」木村花代スペシャル(ばれます)
~A・L・ウェバーチャンピオンまつり その1~

 さて、この春は四季が「キャッツ」「オペラ座の怪人」「エビータ」と、アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲のミュージカルを東京で3本も上演している。映画も絶賛公開中だ。このあたりのことについて、まとめて書いておくことにする。

 まずキャッツだ。12月に1度観ているが、どうしてもまた観にいかなくてはいけない事情ができた。木村花代ちゃんがジェリーロラム=グリドルボーンを演じるというのである。

 これは木村花代私設応援団「花組」の一員として、観逃すわけにはいかない。ちなみにこの花組の活動内容は、花ちゃんの出ている舞台に出かけて熱い視線を送ることと、日常生活においてそれをときどき思い出してニヤニヤ笑うことである。定員は1名で、増やすつもりはないが、勝手に花組メンバーを名乗っていただくぶんには差し支えない。ただくれぐれも「宝塚歌劇団 花組」や、「帝国華撃団 花組」のファンの方々と悶着を起こさないように。

 さっそく話がそれた。そもそも花ちゃんとの出会いは98年の9月にさかのぼる。近所の市民ホールで上演された「エルリック・コスモスの239時間」を1人で観に行ったときだ。これはばりばりのファミリーミュージカルで、会場内は親子連れで一杯だった。その主役を演じていたのが花ちゃん。97年の研究所入所だから、大抜擢である。ストーリーは単純なものの、花ちゃんの透明感あふれる演技と歌声で、とてつもなく感動したのを覚えている。その後、「夢から醒めた夢」のマコ役で再会した。マコといったら、それまで自分にとっては堀内敬子ちゃんだった。彼女が突然結婚、退団というショッキングなことになり、うちひしがれていたところに現れた、清楚でかわいいマコの登場。「富豪刑事」の夏八木勲が深田恭子を称して言うように、まさしく天使に見えた。自分の中に花組が結成されたのは、この時だ。この花ちゃんマコは、NHKが放送しているので映像をいつでも楽しむことができる。最初にHDレコーダーを購入したのは、その放送を録画するのがきっかけだった。もっともこの映像のために、実は結構汗っかき、ということが世間に知られてしまうようになったが、それを口にすることは花組隊士の間では法度で禁じられている。

 どんどん話がずれてきた。キャッツの話である。今回花ちゃんが演じるジェリーロラム=グリドルボーンという役。かつては舞台俳優で、今はただの老猫であるアスパラガスの昔話に付き合うのが心優しいジェリーロラムで、その昔話の劇中劇に登場するのが悪女グリドルボーンである。正反対のキャラクターながら、女性の中に存在する二面性を演じる難しい役どころだ。しかしそれゆえに実に魅力的なキャラクターで、最初にこの作品を観たときから、この猫が一番好きだった。97年の夏には、堀内敬子ちゃんがこの役を演じるというので、日帰りで札幌まで観にいったこともある。もうこのときは最初から最後まで敬子ちゃんしか見ていなかった。それと同じようなことを今回しているわけで、成長のない人間だと言われても仕方がない。ちなみに花ちゃんの前はこの敬子ちゃんにぞっこんで、大阪に「アスペクツ・オブ・ラブ」を観に行ったりしていた。

 またあさっての方に向かいそうなので話を戻す。そういう風に1人(一匹?)のキャラクターに注意して観るのは、動機が不純とはいえこの作品を楽しむひとつのやり方ではある。というのも、スポットを浴びている猫以外は、それぞれ勝手な(もちろん演出なのだろうが)小芝居をしていて、これがなかなか面白い。各キャラクターの性格や、位置関係も見えてくる。こういう側面も、キャッツにリピーターが多い理由のひとつだ。

 今回は、徹底的に花ちゃん演じるジェリーロラムだけに注目していた。気付いた点を並べておく。

<ジェニエニドッツ~おばさん猫>
「3ガールズ」として解説役を務めているため、ネズミやゴキブリの扮装はしない。ずっと素顔が見られて、幸せな気分に。

<ラム・タム・タガー~つっぱり猫>
引き続き「3ガールズ」。しかし最後の、「ご無う~う~う~う~用」のところでシビれる猫たちには加わらず、一歩引いて眺めている。昔はジェリーロラムも一緒にはしゃいていたような気がするのだが、どうだったろう。

<グリザベラ~娼婦猫>
純真無垢なシラバブがグリザベラに近づこうとすると、すっとそれを制止するジェリーロラム。シラバブのお姉さん的なポジションが確定するシーンだが、ここで冷たい印象を残すと二幕のメインの出番に影響してしまうので、あくまでシラバブを思って、という雰囲気を前面に出さなくてはならない。そこはさすがに花ちゃん、見事にやり遂げていた。

<バストファージョーンズ~大人物?>
バストファージョーンズが政治の話で演説を始めると、最初は聞くふりをしているが、そのうち飽きてしまい、隣にいたシラバブと遊び始める。これがなんともかわいい。また宴会でみんながうまい料理を食べるシーンでは、自分は席には加わらないが、脇のほうから端の席に座っていた猫(ランパスキャットかな?)にねえねえ、と合図をして、少しだけ料理を分けてもらうしぐさをする。萌えた。

<オールドデュトロノミー~長老猫>
みんながデュトロノミーにすり寄っていく中、意外になかなか近寄らないジェリーロラム。クールなのか、引っ込み思案なのかよくわからないが、感情をストレートに出すタイプではないことがよく分かる。

<ガス~劇場猫(1)>
いよいよメインイベントである。はきはきとして、笑顔のやさしい素敵なジェリーロラムだ。ちょっと可愛らしすぎて、なんだかアスパラガスの孫みたいに見えるのはご愛嬌。客に拍手を強要するところは、ちょっとぎこちないがそれがまたいい。しまりのない顔になっているのが自分でも分かる。

<グロールタイガー~海賊猫の最後>
だらしなく笑いながら鑑賞しているうちに、あっという間に劇中劇に突入。グリドルボーン様専用のピンクのお部屋から登場。いきなりソプラノで「ソノーーーーーーーークウイーーー」と歌って大見得を切る。しかしこれは他の出演者と比較するとちょっと迫力不足か。でも許す。花組だから。こうやってファンは贔屓の役者をダメにするんだろうな。しかし、真っ白でフワフワした衣装に身を包んだ花ちゃんは、とにかくかわいいグロドルボーンである。ハロー!モーニングで亀井絵里が自分の写真集を宣伝するときに「もうとにかく、かわいいかわいいかわいいかわいい……」と連呼していたが、そんな感じで声が出てしまいそうだった。口を押さえて必至に我慢した。そうやって口を押さえていないと、よだれも出てきそうだった。しっぽを踏まれたときのコミカルな反応も、人一倍オーバーで爆笑を誘っていた。こうした一挙手一投足のかわいらしさで、ソノクイの失点を完全に挽回し、会場内をがっちりつかんでいる。難点を言えば、あまり悪女な感じがしないところだろう。そこは本人としては不本意かもしれない。

<ガス~劇場猫(2)>
劇中劇を終えて、ジェリーロラムに戻る。ここで嬉しいことがあった。自分が最初にキャッツを観たとき、一番気に入ったのはこのジェリーロラムだが、そのきっかけとなったある仕草がある。ガスが「俺の時代は 語りぐさ」と歌い終えたあとに、ジェリーロラムがすっと顔をガスに近づけるというものだ。ジェリーロラムのやさしさを端的に示す、実に印象的な無言の演技だ。その後、何回か観たときには、この動作がなかったか、あまり目立たなかったので残念に思っていた。しかし、花ちゃんは俺の期待に応えてくれた。ちゃんと顔を近づけて、というより、ほとんど押しつけて、ガスを包み込む大きな愛情を表現していた。もう感動で放心状態だ。

<スキンブルシャンクス~鉄道猫>
出番を終えてほっとしたのか、一幕では固めの表情が多かったジェリーロラムだが、ここでははじけたような明るい表情を見せてくれる。雄猫たちが寝台になって、その背中に雌猫たちが寝そべる、というシーンがあるが、花ちゃんのベッドになっていた羨ましい猫は、あれマキャビティーかな?よく確認できなかったが、背中に顔を押しつける動作もあり、とってもとっても羨ましかった。今からでもオーディションを受けられないか真剣に考え始めた。

そして、ゴミをかき集めて機関車を作るシーン。みんなが次々に機関車のパーツになりそうなゴミを見つけていく中、一歩出遅れてしまい、「えーあたしはどうしよーう」とまごつくジェリーロラムに撃沈。けっきょく、ほかの猫が見つけてくれたシャフトをちゃっかり一緒にかついで戻ってくる。

<マキャビティとの闘い>
マキャビティの繰り出す攻撃の中、シラバブをかばう優しいジェリーロラム。やがて引き離されてしまうのだが、その後もシラバブをずっと気にかけている。グリザベラのシーン同様、ジェリーロラムとシラバブの関係を印象づける。

<ミストフェリーズ~マジック猫>
ミストフェリーズの呼ぶ雷に素直に驚くジェリーロラム。「きゃっ」というかわいい声が脳内にコダマする。さらに、ミストフェリーズに喝采を送っていると、突然「ストップ!」というかけ声をかけられたかのように、動きがぴたりと止まって周囲をあわてさせる。数秒そのままの状態で、やがて動き出す。ミストフェリーズが何らかの術をしかけたらしい。このあたりの小芝居は、注意していないと見られないし、演じる人によって変わってくると思うので、これからも注目してみたい。

<カーテンコール>
皆さんもご存じのとおり、ジェリーロラムはカーテンコールになると、グリドルボーンのフワフワした尻尾をつけてくる。エンディングで舞台からはけているとき、ソデ付近で尻尾を固定するベルトに手をかけるのが見えた。なんだかいけないものを見た気がして、ドキドキした。

そのフワフワ尻尾にちゅっとキスをして客に向かって振るのがジェリーロラムのファンサービスなのだが、いったい何回キスしたろう。あの尻尾は、役者ごとに作られるのだろうか?だとしたら、あの尻尾をオークションに出したら数十万はくだらない値がつくはずだ。

残念ながら自分のところに握手には来てくれなかったが、輝くような笑顔で握手をしている花ちゃんを見ていたら、最高に幸せな気分になった。




メモを取りながら観ていたわけではないので、そのすべてをここに書くことはできないが、強く印象に残ったのはこれぐらいか。次に花ちゃんがまたこの役を演じたとき、補完することにする。

次は何を演じるのだろう。「夢から醒めた夢」への再登板があるのかが焦点になるが、マコ役かピコ役か、という興味もある。どうせなら「レ・ミゼラブル」の初演のように、日替わりで両方演じてくれればいいのに。そうすれば全国の花組たちが押し寄せるので、チケットの確保が大変になってしまうだろうが。「美女と野獣」も花ちゃんベルは未見なのでぜひ一度、という気がする。京都でだめなら、福岡でもいい。どこでも行くぞ!

というわけで、単なる花組日記になってしまったが、今後も精力的に活動を続けていく予定だ。このA・L・ウェバーシリーズを、きょう一気にアップしてしまおうと思っていたが、ここまで書いたらすっかり満足してしまったので、続きは明日以降ということでご勘弁を。

200502210104001

「キャッツ」劇団四季の公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/cats/index.html

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コメント

こちらにはお初にお邪魔します。

なんとなく感じ取ってはいましたが....
堀内敬子萌えでしたか......
私もでありました........
夢醒め首都圏ツアー追っかけが懐かしい.....
ジェニーも最高でした......(遠い目)

後釜に花ちゃんを持ってくるところまで同じか(爆)

といいながらここ3年くらいミュージカルはかなりご無沙汰。もう一生分くらい観てしまった感があり。
ということで現在はおとなしくテクノ&オルタナ人間と化しております。

でも3月の夢醒めには久しぶりに行こうかなあ。
花マコ観たいですね。

投稿: 誰 | 2005年2月22日 (火) 01時04分

おおお、いうこそよらっしゃいました。
ありましたねー!首都圏公演。
確か、松戸市民会館、ひたちなか文化会館、日本青年館で観ました。
実はいまだに敬子ちゃんにも未練たらたらで、
こんど
http://www.ontime.jp/contents/daddy/daddytop.html">http://www.ontime.jp/contents/daddy/daddytop.html
を見にいこうと思っています。

投稿: ヤボオ | 2005年2月23日 (水) 00時04分

そうですかー。
私も上記3会場で見ました。
その上宇都宮でも1泊2日で2回観たなあ。
ほかにもどっか行った気が....忘れましたが。

堀内マコ、保坂ピコ、そして忘れちゃ行けない古谷エンジェル。
あの頃の夢醒めが最高でしたね。

投稿: 誰 | 2005年2月27日 (日) 22時46分

うわっすごい。筋金入りですな。参りました!

そうそう、あのエンジェルは、本当に「エンジェル」という雰囲気でしたね。自分も好きでした。

投稿: ヤボオ | 2005年2月28日 (月) 01時30分

あー、ごめんなさい。TB二発飛んじゃった。
にしても、さすがにおすすめだけあってよかったです、花代っちジェリロ。

投稿: ほしよ | 2005年3月13日 (日) 23時20分

花ちゃんジェリーロラムを見ていると、自分の顔がどうしようもなくにやけているのに気付いて恥ずかしくなります。

投稿: ヤボオ | 2005年3月14日 (月) 09時57分

やっと!CATSを見てきました!
そしてやっとヤボオさんの記事を読む事が出来ました。
自分が見に行けるまで、悔しいので意識的にCATSの記事は
読み飛ばしてましたよ…(笑)
木村グリドルボーン、可愛かったです!
木村ジェリーロラム、うっとりでした!
そして、キャッツ・シアターって、スゴク舞台が近くてイイですね!
次回は回転席を堪能してきます〜v

投稿: 覇王柴 | 2005年4月24日 (日) 17時24分

あのキャッツシアターはほんとにサーカス小屋みたいで、ちょくちょく通いたくなります。
村アスパラガスと花ちゃんジェリーロラムの組み合わせはぐっとくるものがあります。かつての光枝アスパラガスに保阪ジェリーロラムに匹敵するのではないでしょうか?

投稿: ヤボオ | 2005年4月24日 (日) 22時31分

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