« 堀井雄二「ドラゴンクエストⅧ」 | トップページ | 舞浜駅到着 »

2004年12月 3日 (金)

レ・ミゼラブル 2005年キャスト

ほぼ1か月ほど前に発表になった、来年3-5月の「レ・ミゼラブル」キャスト。チケット発売(18日)に備え、その陣容をおさらいしておこう。

まず、今回は特殊要素がある。今年夏から行われた「コンサートバージョン」で復活を果たした「懐かしいキャスト」の登場だ。その顔ぶれは下記の通り。

ジャン・バルジャン 今井清隆
ジャベール 鹿賀丈史
エポニーヌ 島田歌穂
ファンテーヌ 岩崎宏美
コゼット 知念里奈
マリウス 石川禅
テナルディエ 斎藤晴彦
テナルディエの妻 森久美子
アンジョルラス 岡幸二郎

公演期間の最後にあたる5月24~29の期間、このキャストがローテーションなしで全公演を演じる。コンサートバージョンを観たとき「鹿賀丈史のジャベールをもう一度観たい」と書いたら、それが本当になったわけで、これは素直に喜びたい。もちろん、こうなると「知念里奈は見たくないなあ」「内田直哉のアンジョルラスが観たいなあ」とかいろいろ言いたいことも出てくるわけだが、それはファンのわがままというものだろう。

この特殊要素を除いた、今回のレギュラーキャストはどうか。全体的に「おおっ」という衝撃がなかったこともあり、ちょっと評価が難しい。

キャスト別に考えていこう。

<ジャン・バルジャン>
石井一孝、今井清隆、別所哲也、山口祐一郎

2003年キャストと同じ。山口、今井の声張り上げコンビに人気が集中しそうだ。石井一孝はいい役者で、頑張ってほしいのだけれど、いかんせん迫力不足。役者人生の中で、この時期にこの大役に挑むことが果たしてプラスになるのだろうか。本人の意向ならいいが、周りがそうさせているのならちょっと悲しい。別所哲也は未見。映画やテレビで観る限り、この人は好きなんだが、どうも観る気が起きなかった。しかし食わず嫌いもよくないので、今年は1度ぐらいハムを食べよう。

<ジャベール>
岡幸二郎、今拓哉、鈴木綜馬

2003年キャストから内野聖陽と高嶋政弘が消え、2000-2001年公演に参加した鈴木綜馬(芥川英司)が復活。個人的には、差し引きでプラスになっている。内野も高嶋も好きな俳優だが、やはり内野の歌はジャベールの強靱な精神を表現するには遠く及ばず、高島の豪放な演技は逆にジャベールの繊細さを表現しきれなかった。そして、本当になぜ2003年公演に参加しなかったのか、理解に苦しんだ芥川の復活。鹿賀丈史に次いで好きなジャベールだ。やはり長年「美女と野獣」で仮面をつけて演技をしていたのが年輪になったのだろう。鉄面皮に隠されたジャベールの強さと悲しさを見事に歌い上げる。今から再会が楽しみだ。前回から登場した岡幸二郎のジャベール。こちらも捨てがたい、冷たく美しいジャベールだ。

<エポニーヌ>
ANZA、坂本真綾、笹本玲奈、新妻聖子

2003年と同一。それぞれいいんだが、ある意味この舞台で最も「おいしい役」(出番少なく、印象強烈)であるエポニーヌとしては「まあ、悪くなかったよ」というレベル。笹本が一番好きだけど、これは個人的な趣味の問題。

<ファンテーヌ >
井料瑠美、シルビア・グラブ、本田美奈子.、マルシア

東宝作品を中心に、数々のミュージカル作品で場数を踏んでいるシルビア・グラブが初参加。確か「エリザベート」で観ているはずなんだがあまり印象はない。声楽科出身の実力派なので、ちょっと期待できるかも。しかし、今回はなんといっても本田美奈子だろう。エポニーヌ役を卒業して、ファンティーヌに挑む。エポニーヌのときは賛否両論あったが、自分は支持派。天性の歌唱力がファンティーヌ役にどう生きるか、聞き所である。井料も四季時代からのファンだから当然また観たいとは思っていたが、正直なところ、無難にまとまりすぎている印象も。マルシアには触れずに次に進む。

<コゼット>
剱持たまき、河野由佳、知念里奈

コゼット役に必要なのは、清純なかわいらしさである。知念里奈はちょっと違うんじゃないか。あとの2人は2003年からの続投。2人ともかわいさは合格点だが、もうちょっと存在感が欲しい。斉藤由貴や純名里沙、安達祐実といった強烈なキャラクターを見慣れているだけに、小粒感は否めない。ところで、河野由佳は桜木睦子に似ているとずっと思っているのだが、この2人を両方とも知っているのが日本中に4人くらいしかいないようで、いまだ同意してくれる人がいない。

<マリウス>
泉見洋平、岡田浩暉、藤岡正明

なぜ山本耕司がいないのか。その一言につきる。「新選組!」で一回りもふたまわりも大きくなった山本のマリウスをもう一度観たかった。あの、よだれの出そうないい男の姿を。しかし、新選組!を観ていて、この人のアンジョルラスも観てみたいな、と思った。この舞台では、アンジョルラスはどちらかというと熱血漢だけど、原作ではもう少しクールな印象だ。岡幸二郎はそんな雰囲気で演じていた。土方副長のアンジョルラス。うん、観たいぞ!ぜひ次回はよろしくお願いしたい。藤岡正明といえば、ケミストリーを生んだASAYAN男子ボーカリストオーディションで最後まで残った人だ。うん?この人舞台はもちろん、演技経験ないんじゃ・・・あとの2人は続投組。

<テナルディエ>
駒田一、コング桑田、佐藤正宏、徳井優

駒田は続投、徳井は200-2001年公演以来の復活だ。駒田は実力派だし、徳井はいい人そうに見えてしまう難点はあるが、でかい妻との対比の構図が面白く、客席を沸かせてくれる。初登場の2人だが、まずコング桑田。 わかぎゑふ率いる劇団「リリパット・アーミーⅡ」の一員だ。名前はよく聞くが、観たことはなかったので調べてみると、この人ゴスペルの心得があるらしい。声量のあるテナルディエ、というのはいまだ日本に存在しないので、ちょっと面白いかもしれない。そしてWAHAHA本舗を率いる佐藤正宏。役者としての実力は折り紙つきだが、果たしてグランド・ミュージカルでどういう存在感を出すのか。これも楽しみだ。

<テナルディエの妻>
瀬戸内美八、森公美子

2人とも続投組。森の演技には最初とっても違和感があったのだが、もうすっかりこの作品の顔として定着してしまった以上、認めざるを得ない。しかし原作を読むとマダム・テナルディエは「熊のような体型だが、乙女チックな部分のある女」として描かれている。そう考えると、これほどぴったりした人も少ないかもしれない。

<アンジョルラス>
岸祐二、小鈴まさ記、坂元健児、東山義久

四季を退団し、前回公演から参加している坂元以外は、3人とも初参加。しかし、この役出番もそう多くないし、4人もキャスティングする必要があるんだろうか?岸祐二といったら「激走戦隊カーレンジャー」だ。その後も「ギンガマン」や「ハリケンジャー」にゲスト出演したりしていた。そして2003年公演にはアンサンブルとして参加。今回、晴れてプリンシパルキャストに抜擢された。その努力を買いたい。小鈴まさ記もアンサンブル出身。長身でよく目立つため、アンサンブルの中では注目を集めていた人だ。東山義久はダンスに強みのある役者で、「エリザベート」でちょっとだけ観ている(はず)。中規模のミュージカルに出演経験が豊富のようだが、演技についてはあまりよく知らない。

さて、トータルで考えてどうか、ということだが、前回公演と比較すると、とにかく山本耕司が抜けたのが痛すぎるほど痛い。だが、「おおっ」という点が少ないものの、それぞれの経歴などを細かく見ていくと、なかなか期待できそうな役者が多いのも事実だ。「特別キャスト」以外はやや派手さに欠けるが、意外にいい舞台になるかもしれない。期待して来年を待とう。

|

« 堀井雄二「ドラゴンクエストⅧ」 | トップページ | 舞浜駅到着 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: レ・ミゼラブル 2005年キャスト:

« 堀井雄二「ドラゴンクエストⅧ」 | トップページ | 舞浜駅到着 »