深田恭子「下妻物語」
エメリッヒ監督に押井先生、庵野もすまん。
2004年上半期のベストムービーは、この「下妻物語」だ。
理由はもちろん、恭子りんがかわいいからです。
深田恭子演じる主人公「桃子」は、表情があまり動かない。モノローグも淡々としたものだ。それでいて微妙な感情の起伏がきちんと観客に伝わってくる。この子は目の力が強いからだろう。ラオウのような眼光の持ち主である。
だいたいあんな格好で大きな演技をしたら、ただのギャグだ。それをしなかったことで、映画全体のすっきりした味わいを支えている。
そのすっきり感は、やはりCM出身の中島哲也監督ならではといえる。1シーン1シーンとても丁寧に美しく作りこみながら、シーンごとに必要な印象だけを観客に与えて、くどい後味を残さない。登場人物はみんなアクの強い濃いキャラクターなのに、まったく腹にもたれない作品に仕上がったのは監督の手腕だ。
それにしても、舞台が下妻である。
自分は茨城出身だが、県庁所在地である水戸で育った、生粋のシチーボーイである。その自分からすれば、下妻など辺境の地もいいところだ。だいたい常総線沿線だし。県内の鉄道をランク付けすると、
常磐線
↓
水戸線
↓
水郡線
↓
鹿島臨海鉄道
↓
日立電鉄
↓
常総線
となり、その下には石岡~鉾田間を結ぶ鹿島線しかない。来年つくばエクスプレスが出来ればまたひとつランクは下がるが、日立電鉄が廃線になるので順位は変わらない。
とにかく、そういうマイナーなところだ。が、この映画では、下妻は「田舎の茨城の中でも、特に田舎のところ」という描かれ方はしていない。むしろ、「無理すれば、東京にいつでも出られる距離にある田舎」として描かれている。その距離感は、多くの日本人の持つ、都会や“流行の最先端”に対するメンタリティーをそのまま物理的な距離に置き換えたものではないのか。だから多くの日本人にとって、身近に感じることのできる舞台になっていると思う。
もっともやはり自分にとっては筑波山や小貝川の風景が懐かしい。小貝川の堤防が決壊したときは、中学で募金などしたものだ。
ジャスコが町の文化の中心、というくだりがあったが、これは俺が育った水戸市西部でもそうだった。高校時代、下妻よりはちょっとは都市化されている下館(水戸線沿線)の同級生も、「下館の中心はジャスコだ」とスピーチしていた。
となると、ジャスコが中心、というのは茨城に限った話ではないだろう。日本国中で、生活の中心地となっていたジャスコ。イオンがエクセレントカンパニーになるのもうなずける話ではある。
話は戻るが、恭子りんが強烈にかわいい。パンフレットの広告を見ていたら、現在マニア増殖中のリアルドール「スーパードルフィー」の桃子モデルが作られるという。92,400円。一瞬、ぐらついた。危ない、危ない。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ええーっ、やっぱ可愛い?
見たい、この映画マジ見たいッス。
…でも絶対オットはつき合ってはくれない(T-T)。
来週の水曜日に(またひとりで)行ってこようかな…。
投稿: たるみ | 2004年6月21日 (月) 19時03分
今週で終わるとこも多いから注意です。
http://www.toho.co.jp/gekijo/shimoduma/welcome-j.html">http://www.toho.co.jp/gekijo/shimoduma/welcome-j.html
そろそろ新選組!オフ会でも…
投稿: 信長野ヤボ夫 | 2004年6月21日 (月) 19時52分
真岡鐵道が忘れ去られています。
投稿: 通りすがり | 2004年6月25日 (金) 13時47分
大変失礼しました。
真岡鐵道はSLも走るので、それなりに上位に
ランキングされるのではと思います。
投稿: ヤボオ | 2004年6月25日 (金) 21時29分