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2004年6月 6日 (日)

佐藤江梨子「キューティーハニー」(ばれるわよ)

こりゃまたケッコー! な映画である。

韓国映画「火山高」を観たときは悲しかった。どうしてこういう、マンガ的な破天荒さを映像でダイナミックに表現した作品が最近の日本では生まれないのだろう。日本のコンテンツ産業は、もうアジアでも後塵を拝することになってしまうのか?そう懸念したからだ。

しかし、この作品はそんな懸念を吹き飛ばしてくれた。何よりも面白さ、痛快さを優先して作られたようで、90分楽しく観ることができる。アニメーションを混ぜたり、マンガ的に見える視覚効果を研究したりもしたようだが、何よりスタッフ、キャストが永井剛の世界観をある程度正確に理解できていることが、「マンガ、アニメーションの実写化」を成功させている。

監督は言わずとしれた庵野秀明。しかし今回は「ラブ&ポップ」のように、庵野イズムが前面に出た演出はあまり感じられない。むしろ役者にある程度自由に演技をさせているようにも見えた。

ただ、庵野らしさが出た部分といえば、「ハニーの孤独」を描いた、という点だろう。実はハニーの孤独、というアプローチは、アニメーションでもマンガでも、さほど描かれてはいない。しかし、日本アニメーション史に残る天才音楽家、渡辺岳夫(巨人の星、アルプスの少女ハイジ、機動戦士ガンダム、キャンディ・キャンディなどの音楽を担当)が作曲した、アニメーションのエンディング曲「夜霧のハニー」には歌われている。だから、どこにも描かれていないのに、ハニーにはどこか「孤独」なイメージが残っている。

もっともハニーの孤独さを正面から描いたのは、1シーンしかない。それはそのものずばり、「夜霧のハニー」をBGMに、ハニーが街を徘徊するという象徴的なシーンだ。だが、その孤独さをより強く印象づけるのは、それ以外の、いつも脳天気にふるまうハニーの姿、そして市川実日子演じる公安の警部、秋夏子との他愛ないやりとりである。そのぎこちない心情の表現が、ハニーの孤独さを逆説的にではあるがひりひりと伝えてくる。

これは監督の手腕も見事だし、佐藤・市川の見事な演技の成果だともいえる。3人に拍手を送りたい。

まあ確かにkunedog氏が言うように、もっと露出してほしかったし、もっといろんなコスプレが見たかった。後半の展開にももう少し起伏が欲しかったような気もする。

全体としては満足できた。ぜひ、第2作を期待したい。

honey

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» キューティーハニー [oxygen 〜酸素〜]
 冒頭最初に思いついた言葉は「お色気」。なんて懐かしい言葉!死語でしょうね。ハニ [続きを読む]

受信: 2004年6月16日 (水) 23時42分

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