ブラッド・ピット「TROY」(ばれてます)
いや、結構面白かったです。
「ロード・オブ・ザ・リング」で見飽きた感もある大軍戦だけど、やっぱりちょっと観たい。そのくらいの期待しかしていなかった。
2時間43分という長時間の映画なので、戦闘シーンに入るまでが長いんだろうと覚悟してたが、すぐに開戦してしまった。これはいい。
その後は、大軍戦→一騎打ち→大軍戦→一騎打ちの繰り返しで、そのインターバルにとってつけたようなラブシーンが入る。さすが「Uボート」のペーターゼン監督だ。いかにも男が作ったオトコの映画、という感触。壮大なラブストーリーを期待していくのはやめたほうがいい。
役者陣では、肉体改造までしてこの役に取り組んだブラッド・ピット(アキレス)に拍手。昔から好きで、尊敬すらしている俳優の一人だが、よくやってくれた。そのカラダは男が見てもほれぼれするぞ。競演陣も、「ハルク」のエリック・バナ(ヘクトル)、「ロード・オブ・ザ・リング」にも出てたショーン・ビーン(オデッセウス)らが好演。欲を言えば、アキレス以外の登場人物の見せ場を、もっとケレン味たっぷりに演出してほしかった。そうしないと、やはりブラッド・ピットの強烈な存在感の前にかすんでしまうからだ。
それをもろにかぶったのが、「ロード・オブ・ザ・リング」のエルフ役でおなじみ、オーランド・ブルーム。もともと薄いのに、圧倒的な主役の濃さに隠れてほとんど印象に残らない。唯一印象に残ってるのが、どっかで見たような弓を射るシーン。この人これからずっと弓の名手としてしか認識されないんだろうか?
ものすごい映画、というわけではないが、長さを感じさせないし、大筋が分かっている上展開もいたってシンプル。この手の映画が嫌いでなければ、観てもいいのでは。
しかしここまで大軍を実写で表現できるようになると、いよいよ「三国志」とか映画化してほしいものだ。これまで、戦略レベルの面白さを映像で表現するには作戦室のボードとか、象徴的なシーンを使うしかなかった。いよいよそれを「群れ」の動きで表現できる時代になったわけだから、ぜひともトライしほしい。どうですか、シブサワ・コウさん?
また一歩、群れ制御エンジンに近づいた。
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