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2004年5月23日 (日)

ブラッド・ピット「TROY」(ばれてます)

いや、結構面白かったです。

「ロード・オブ・ザ・リング」で見飽きた感もある大軍戦だけど、やっぱりちょっと観たい。そのくらいの期待しかしていなかった。

2時間43分という長時間の映画なので、戦闘シーンに入るまでが長いんだろうと覚悟してたが、すぐに開戦してしまった。これはいい。

その後は、大軍戦→一騎打ち→大軍戦→一騎打ちの繰り返しで、そのインターバルにとってつけたようなラブシーンが入る。さすが「Uボート」のペーターゼン監督だ。いかにも男が作ったオトコの映画、という感触。壮大なラブストーリーを期待していくのはやめたほうがいい。

役者陣では、肉体改造までしてこの役に取り組んだブラッド・ピット(アキレス)に拍手。昔から好きで、尊敬すらしている俳優の一人だが、よくやってくれた。そのカラダは男が見てもほれぼれするぞ。競演陣も、「ハルク」のエリック・バナ(ヘクトル)、「ロード・オブ・ザ・リング」にも出てたショーン・ビーン(オデッセウス)らが好演。欲を言えば、アキレス以外の登場人物の見せ場を、もっとケレン味たっぷりに演出してほしかった。そうしないと、やはりブラッド・ピットの強烈な存在感の前にかすんでしまうからだ。

それをもろにかぶったのが、「ロード・オブ・ザ・リング」のエルフ役でおなじみ、オーランド・ブルーム。もともと薄いのに、圧倒的な主役の濃さに隠れてほとんど印象に残らない。唯一印象に残ってるのが、どっかで見たような弓を射るシーン。この人これからずっと弓の名手としてしか認識されないんだろうか?

ものすごい映画、というわけではないが、長さを感じさせないし、大筋が分かっている上展開もいたってシンプル。この手の映画が嫌いでなければ、観てもいいのでは。

しかしここまで大軍を実写で表現できるようになると、いよいよ「三国志」とか映画化してほしいものだ。これまで、戦略レベルの面白さを映像で表現するには作戦室のボードとか、象徴的なシーンを使うしかなかった。いよいよそれを「群れ」の動きで表現できる時代になったわけだから、ぜひともトライしほしい。どうですか、シブサワ・コウさん?

また一歩、群れ制御エンジンに近づいた。

tolo

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2004年5月22日 (土)

ティム・バートン「ビッグ・フィッシュ」(ちょっとばれかな)

ティム・バートン監督の映画だ。

主人公が子供のころから聞かされた、父親のホラ話の数々。それを虚実入り交じる映像で再現しながら、世代を超えて受け継がれる、言葉にできないメッセージを読み解いていく。

「ヒーロー」「ファンタジー」「ホラー」「コメディ」など、さまざまなジャンルの作品に取り組んでいる彼だが、実はそのジャンル分けは宣伝のための便宜上のものでしかない。果たしてバットマンがヒーロー映画か?スリーピー・ホロウがホラーか?結局それらはすべて「ティム・バートンの映画だ」というしかないのである。

今回は「感動作品」というジャンルで紹介されている。ひょっとして年をとって作風が変わったのか、とも思ったが、やはりこれもティム・バートン映画だった。いつもと同じように、晩年の淀川長治も「当代随一の映像詩人」と評した彼の繰り出す美しく重厚な映像を味わいながら、ちょっとだけ複雑な登場人物たちの語り口に耳を傾ければいい。

ただ、やはり年のせいか、昔の作品に比べれば、ちょっと薄味にはなったかもしれない。気になるほどではないが。

気になったのは、作品以外のことだ。ロビーに「世界の中心でアイを叫ぶ」の上映を待つ行列があふれ、その騒がしい声がこちらの館内まで聞こえていた。

大騒ぎしながら「感動」を買いにくるという消費行動。それは悪いことではないけれど、人のタノシミを踏みにじってまで涙を流さなければいけないほど、君らの目は濁っているのか?

fish

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2004年5月19日 (水)

「逃亡者」「追跡者」そして・・・

先月、ハリソン・フォードの「逃亡者」と、その敵役だったトミー・リー・ジョーンズ演じるジェラード連邦保安官を主役にして作った続編「逃亡者」を連続してテレビで放送していた。どちらも観た作品だけど、ひさしぶりなので録画して鑑賞。

どちらも、軽快なテンポと理解しやすい展開という好きなタイプのアクション&サスペンスである。ハリソン・フォード対トミー・リー・ジョーンズ、というエリート同士の対決に比べ、ウェズリー・スナイプス演じる野性味ある一匹狼対トミー・リー・ジョーンズ率いる頭脳集団、という対照的な図式があるぶん、「追跡者」のほうが若干印象が強かった。

いずれにしてもこのジェラード連邦保安官という食えないキャラクターは秀逸だ。細かい指示・命令をまるで何かを読み上げているように間断なく出し続けるというスタイルが独特で、その名調子(といっても吹き替えだが)を聞いているだけで楽しい。その部下たちも、ぶつぶついいながらひょうひょうとボスの命令をこなしていくなかなかの曲者ぞろいだ。

いつも邦題のつけかたのセンスの悪さには呆れるが、続編を「追跡者」としたのは、ベタだけどいいシャレだと思う。

しかしこの2本を見るなら、これまたひどい邦題をつけられている、レスリー・ニールセンの「裸の銃を持つ逃亡者」もぜひ観てほしいものだ。逃亡者のみならず、タイタニックからスター・ウォーズ、さらには「ユージュアル・サスペクツ」なんて作品まで、高密度にパロディー化したどうしようもなくくだらない、愛すべき1作。アメリカ映画を相当見ていないと、笑えない部分も多い。なお、この作品ではジェラード連邦捜査官モドキを、名優リチャード・クレンナが演じた。ランボーの上官役で名声を得ながら、ホット・ショット2でその役をパロディー化したキャラクターを本人が演じるという離れ業を成し遂げ、唖然とさせたあの人である。この作品でも実に楽しそうに、トミー・リー・ジョーンズのモノマネをしながらばかばかしいギャグを演じていたが、残念ながら、昨年亡くなってしまった。ちょっと悲しい。

gun

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2004年5月15日 (土)

キャメロン&シュワルツェネッガー「トゥルーライズ」

大好きな作品のひとつで何回となく観ているが、テレビで放送されていたのでまた観てしまった。

馬から戦闘機まで駆使した、ばかばかしいほど派手なアクションが立て続けに炸裂するが、基本的な枠組みとしては、妻と夫、親と子の絆を描いたホームドラマだ。

残念ながらこの1億ドルをかけたホームドラマは、興行的にも批評家にも、さほど高い評価は得られなかった。

ジェームス・キャメロン監督はよほど悔しかったのだろう。3年後、今度は2億ドルをかけてメロドラマを作り、空前の大ヒットを飛ばした。

それが、「タイタニック」である。

ラブストーリーを観たい女性と、スペクタクルを観たい男性が、無理なく一緒に観られるという点がでヒットにつながった作品。その手法が「トゥルーライズ」の応用であることにすぐに気付いたのは、世界でも俺を含めて数人だと思う。

また一歩、加州知事の座に近づいた。

turu

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2004年5月13日 (木)

よねや「冷やしぜんざい」

口直しに、よねやの冷やしぜんざいを。

さすが、水ようかんのよねやである。ゆであずきをうまく食わせる技術は群を抜いている。

練乳のようなソースがついており、これが味を引き立てるのだが、このソースを入れる前にあらかじめ水気を切っておくのがおいしく食べるコツだ。

zenzai

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日本ミルクコミュニティ「クリームソーダゼリー」

食べ物のことはなるべく書かないようにしよう。そう言っているそばから、これは書かずにはいられない。

日本ミルクコミュニティが11日に発売した「クリームソーダゼリー」。その発想もすごいが、この色が強烈だ。

まるで放射性物質のような、鮮やかなエメラルドグリーン。思わず口にするのをためらってしまう。

松谷みよ子の童話「オバケちゃん」の中に、オバケジュースというのが出てくる。ひとくち飲むごとに、味も色も変わるすばらしい清涼飲料水だ。それはきっと、こんな色をしていたに違いない。

松谷みよ子について、ひとこと言いたくなってきたがそれはまた次の機会に。

また一歩、モモちゃんとプーに近づいた。

soda

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2004年5月 9日 (日)

荒牧伸志・曽利文彦「APPLESEED」

CGをあえてマンガ、アニメ風のグラフィックに加工するという技法は、プレイステーション2ソフト「アウトモデリスタ」など、ゲームの世界でよく見かける。それで長編映画をまるごと1本作ってみました、という意欲作。

制作者側の、この技法によりダイナミックさと繊細さを併せ持った表現を可能にするという意図はほぼ完全に成し遂げられている。

それにしても、なぜか非常に好感の持てる作品である。

その映像も印象的だが、話が分かりやすいのがいい。どうも最近「イノセンス」や「CASSHERN」といった、ワケわからなくて当たり前、という作品ばかり観ていたからなのかもしれないが、何とか観客がストーリーを理解してくれるようにと、分かりやすく説明(それが嫌だという人もあるだろうが)してくれる。その姿勢が実に気持ちいい。だから観ている間も、観終わった後も、好印象を残すのだろう。

という理由づけは、恐らく事実ではない。

真相は、主人公の盟友であるヒトミ(写真)がとってもかわいいので、萌えているだけだと思う。

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ソフィア・コッポラ「ロスト・イン・トランスレーション」

「ヴァージン・スーサイズ」で監督デビューしたソフィア・コッポラが、東京を舞台に撮影した監督第2作。この作品で彼女はアカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した。

すいません、よくわかりませんでした。

米国の映画スターである主人公は最初日本に違和感を感じているが、そのうちその違和感は自分に向けられるようになり、さらには対象にとらわれない、根元的な不安へと変わっていく。その微妙な変化を中年の哀愁たっぷりに演じてみせたビル・マーレイは確かに素晴らしい。ハンディカメラを多用した映像はどこか居心地が悪く、「違和感」をリアルに観客に味あわせるという仕掛けも見事だ。

が、最優秀脚本賞とるほどかなあ?

恐らく、もう一人の主役である新婚の米国人女性のほうの心の動きが分かると、また評価も違ってくるんだろう。残念ながら、私にその想像力はありません。

この映画に描かれている日本は、コッポラ女史が実際に感じた印象をもとにしているそうだが、多少の誇張はあるものの、かなり正確だ。なので、カン違いぶりを笑う、という楽しみ方はできない。しかし映し出されるのが新宿と渋谷ばかり。これは日本女性のほとんどがゲイシャガールだと思いこんでいるアメリカ人にとっては冒険だ。そう思っていたら後半、とってつけたように京都と富士山が出てきた。よしよし、やはりアメリカ人はそうでなくては。

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2004年5月 8日 (土)

江口洋介・織田裕二「湘南爆走族」

87年の作品。杉浦幸が出るというので、新宿の映画館に観に行った記憶がある。当時大学1年生。

その主役が江口洋介と織田裕二だったというのを知ったのはずっと後になってからだ。そういえば、そうだった。

確かに今見返してみると、2人とも新人なのに、織田裕二の存在感は圧倒的だし、江口洋介は演技のうまさを垣間見せている。ついでに、清水美砂もこの映画がデビュー作だ。

主役4人のうち、唯一新人ではなかった杉浦幸だけが、スターになれなかったわけだ。

念のため指摘しておくと、杉浦幸と、おニャン子クラブB組の杉浦美雪とは、別人である。

また一歩、ヤヌスの鏡が近づいた。

KVWsh0280

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2004年5月 6日 (木)

ジョン・ラセター「トイ・ストーリー2」

東京ディズニーランドの新アトラクション「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」のオープンのプロモーションのため、テレビで放送された。確かにインパ(マニア用語)の前に久しぶりに作品をおさらいしておくのは悪くないと思いビデオに撮って視聴。

それにしてもラセターの仕事にハズレはない。全体の構成、スピード感がいつも素晴らしい。CGクリエイターとして、というより、映像作家として、そして映画監督として希有な才能の持ち主だ。

もちろん、言うまでもなくCGクリエイターとしては世界一だ。キャラクターが見せる喜怒哀楽の豊かさには圧倒させられるが、特に悲しい表情が秀でていると思う。「トイ・ストーリー」で、バズ・ライトイヤーが自分がおもちゃだと気付いてしまうシーンには何ともいえない哀愁が漂っていたし、この「2」では、カウガール人形のジェシーが、持ち主だったエイミーとのつらい思い出を歌うシーンが、本当に涙を誘う。

そのラセターが所属する製作会社ピクサー社と、ディズニーはこのほど縁を切った。ピクサーのトップは言わずとしれたスティーブ・ジョブズである。まあ金でもめたのか、ディズニーの高慢な態度に業を煮やしたのか、たぶん両方なんだろうが、ジョブズが捨てぜりふとして「お前ら、俺たちの力を借りなけりゃ『ブラザー・ベア』なんてのしか作れないんだろう?」と言ったとか言わないとか。キツイ一発である。

ディズニーのアニメーション製作能力が低下しているのは誰の目にも明らかなんだが、何も「ブラザー・ベア」を引き合いに出さなくても・・・

ところで今回の放送では、最後に「隠れキャラ」として、「2」の中にバグズ・ライフのキャラクターが登場していることを紹介していた。が、ほかに、ラセターが1988年にアカデミー賞短編アニメーション映画賞を受賞した「ティン・トイ」の1シーンが、ほんのコンマ何秒か登場している部分がある。それに気付いたのは全世界で何人いたことか。もはや俺の眼力はハリウッド級である。

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2004年5月 2日 (日)

エディ・マーフィー「ホーンテッドマンション」

ぬるい映画。ほめている。

製作、監督はディズニーの中でも確実にスマッシュヒットを放つドン・ハーンとロブ・ミンコフのコンビ。この男たちは、ファミリー映画の当て方を知り尽くした2人だ。

彼らの実力なら、もっとスリリングで、手に汗握る作品も作れただろう。しかし、あえてそれをしない。ファミリー映画は、煮えたぎっていてはいけないからだ。

最近クリス・タッカーに「よくしゃべる黒人俳優」の1つしかない定員を占められがちとはいえ、一流のエンターテイナーであるエディ・マーフィーを主演に迎え、脇も演劇出身の実力派で固めている。

腕も、素材も一流でありながら、あえて食べごろの温度で作られた、家庭的な味わいの映画。まさにゴールデンウイークにはふさわしい、俺みたいな人間は観てはいけない1作といえよう。

そして恐らく、ぬるくしてある理由はもう1つある。だって、本家のアトラクションより面白くなったら困るじゃないか。

edy

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モーニング娘。「The Best of Japan」

さいたまスーパーアリーナで行われた、モーニング娘。春のコンサート。

当初行く予定はなかったが、直前になってオークションでいい出品を見つけたため、衝動で即決したものだ。

今回はアリーナ中央にステージを作り、ときどきそこから放射状に伸びた花道に娘がやってくるという構造だったが、落札したのは前から10列目、花道のひとつに激近のポジションで、人格破壊されまくりの良席だった。

ステージにいるときは、各ブロックに顔が見えるよう、ぐるぐると廻りながら歌う。上杉謙信の陣形「車がかり」や、科学忍者隊の「竜巻ファイター」を思い出した。いろんな娘が次々目の前に現れるので、視点を自分で定めなくても各メンバーを均等に見ることができる。これなら、終了後「そういえば高橋愛をあまり見なかったなあ」などと反省しなくて済むので、楽だ。

もちろん、全メンバーが向こう正面に行っていれば、背中しか見えない。だがこれはこれで、何かイケナイものを見ているようで、ちょっとくすぐったい。

考えてみれば、モーニング娘。を見せるにあたり、これほど適した手法はないのではないか。なぜ今までこうしなかったのか、というぐらいぴったりした演出だった。

そして、この演出は図らずもある効果をもたらしていた。なっちの抜けた、大きすぎる穴を意識させない、ということである。

確かに、どの曲でもなっちが中心にいたわけではない。自分も、見ている時間を集計したら、石川梨華や加護亜依のほうが長かったと思う。しかし、やはり複数のメンバーを見るとき、視野の起点はやはりなっちなのである。なっちがそこにいる安心感。それを失ったことは、あまりにも痛い。他人が聞いたらそれこそイタイ話ではあるが。

それにしても、矢口真里はよく働く。ほとんど出ずっぱりだったぞ。矢口を見ていると、人間仕事をえり好みせず、与えられた立場で精一杯頑張らなくてはいけないのだとつくづく教えられ、ほんとうに頭が下がる。

ticke

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ふたたび「冬のソナタ」

いやもう、最近のテレビの楽しみといったら、日曜のジャスミン様と土曜のチェリン様である。

この悪役、チェリンの意地悪ぶりときたら、ほとんど「キャンディ・キャンディ」のイライザ並みだ。

「スチュワーデス物語」の片平なぎさと併せて、世界3大意地悪女と認定しよう。日米韓、環太平洋悪女の枢軸。リムパックやチームスピリットより破壊力がありそうだ。

chering

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