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2004年4月24日 (土)

紀里谷和明 「CASSHERN」

イカレた映画だ。

最初、この企画を聞いたときはさして食指が動かなかった。キャシャーンの実写化はそれなりに面白いと思ったが、キリなんたらいうろくでなしが作ると聞いては興味も半減だ。

それにちょっと関心が出てきたのは、ブライキング・ボスを唐沢寿明が演じると分かったとき。それはちょっと見たいじゃないか。

関心が一気に加速したのは、この紀里谷なにがしが、最後まで主役に田原俊彦を起用したいとごねて周囲を困らせていた、と週刊誌で知ったときだ。

こいつは、本格的に狂っているに違いない。これは期待できそうだ、と初日に足を運んだ。

この映画の舞台は未来ではなく、第二次世界大戦が50年以上続いている、もうひとつの現代。つまりパラレルワールドだ。

期待どおり、このパラレルワールドは大いに狂っている。最初から狂っており、狂ったままストーリーが進行し、狂ったまま終わる。その見事なイカレっぷりは実に潔く、満足度は高い。

だがそのイカレた世界と、現実の世界とを隔てているのがほんのわずかな差でしかないことが、この映画のテーマであり、メッセージだ。

そしてそのメッセージは、もうひとつの重要な意味を含んでいる。

紀里谷和明という、15歳も年下の未成年と平気で結婚するようなサイコ野郎と、俺たちの違いも実は紙一重でしかないという現実だ。

蛇足だが、映像の雰囲気や音楽の使い方なんかは映画「SPAWN」(97)に似ているな、と感じながら見ていた(あの作品を作るまでは、マーク・デュッペはジョン・ラセターを越えるCG作家になると思っていたのに・・・)。帰りにパンフレット(高い。900円もする)を読んでいたらSPAWNにも参加したスタッフがこの作品の中枢にかかわっていたことが分かった。相変わらず俺の慧眼には頭が下がる思いだ。みんなもっとホメてくれ(by 福田吉兆)。

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コメント

この作品はぜんぜん見る気がしないんですが、、、

いやぁ、さすがですね~。

ほめ方、こんな感じでよろしいでしょうか。

しかし、今日新宿でこの映画を観るために並んでいた連中は、狂いっぷりを楽しむって感じの人ではなかったですよ。

「ヒッキーの旦那が作ったらしいし~。なんかヒッキーの曲も使われているみたいだし~」

そんなのばっか。宇多田ヒカルが音楽番組やらワイドショーやらに出まくっているプロモーション効果で客が入っている。

そこそこ興行収入が入ったことで紀里谷が自分の才能にカン違いしてさらに傲慢になったあげく、次作は大コケになりそうな予感。

投稿: kunedog | 2004年4月26日 (月) 00時48分

たぶん興行的にはコケるのでその心配はありません。

映画としては、普通に観てもそれなりに面白いよ。

投稿: 信長野ヤボ夫 | 2004年4月26日 (月) 03時37分

そっか…面白いんだ。うー、なんか見たくなってきたッス。

投稿: たるみ | 2004年4月26日 (月) 12時29分

先日は、私の数々のギモンに答えていただいてありがとうございました。私は友人と所々爆笑しながら(特に大滝秀治)この映画を観ていたのですが、映画館の6割は泣いていました(!)この映画は感動大作だった模様です。私の隣に座っていた金髪のお兄ちゃんも激しく泣いていました。泣き所がわからなかった自分に、汚れちまった悲しみを感じています。

投稿: はに倭 | 2004年5月 7日 (金) 00時08分

私はとっても心がきれいなので、泣き所は3箇所もありました。
1. 寺尾聰が出てきたとき、「確か3曲続けてヒットしたんだよな。ルビーの指輪と、出航SASURAIと・・・」どうしてもあと1曲出てこなくて、悲しかった(注)。
2. 「パンフレットください」と言ったら「900円です」と言われて、ショックを受けた。
3. そのパンフレットを見ていたら、ゲスト出演している三橋達也が、大滝秀治よりさらに年上だと分かり、感動した。

注)シャドー・シティーです。

投稿: 信長野ヤボ夫 | 2004年5月 9日 (日) 00時35分

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