2012年5月21日 (月)

金環日食

普段天文に興味がない自分でも、日食とか月食とかいう言葉にはやはり心躍る。

自分の住むマンションは東向き。ちょうど出勤前の時間に観測できた。

雲は広がっているが、太陽光線は確実にさしている。肉眼では(本当はダメ)分からないが、カメラを向けるとくっきりと欠けている様子が撮影できた。

Nissyoku2

あたりが少しうす暗くなり、夕方や明け方にしか鳴かないカラスが鳴きはじめた。天変地異の始まりだ。

ちょうど金環になろうというころ、雲が薄くなり、日食グラスではっきりとその様子が確認できるようになった。

ただ、逆にカメラは明るすぎてその見事なリングをはっきりとらえることができなかった。自分のカメラはコンデジで、f8ぐらいまでしか絞れない。f22まで絞れば、かなり鮮明に写せたようだ。

Nisshoku

でも、多くの人がその目で金環状態を確認できたのだから、これは本当に良かった。







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2012年5月 5日 (土)

HKT48 チームH公演「手をつなぎながら」

公演デビュー初日に参戦したHKT48の「手をつなぎながら」。その後、2回ほど見たのだが、3月4日に正式に「チームH」が結成されてからはまだ見ていなかった。当初、一期生公演とチームH公演の違いはメンバー入れ替え(今田美奈out、谷口愛理in)だけかと思っていたら、ユニット構成が大きく変わったのだという。

これは見なくては、と思いつつ、抽選に当たらなければ見られない。しかし当選発表は公演の2日前であり、それから飛行機を手配したのでは航空運賃が高すぎる。

というわけで、GWを博多で過ごすことにして、その間毎日応募することにした。1日ぐらい当たってくれれば、と思っていたが、幸運にも5月3日と5日の2回参戦できることになった。ありがたい。

3日はチームHフルメンバー構成。ユニットはこのように変わった。カッコ内は以前の構成。

『Glory days』
兒玉 遥、下野 由貴、村重 杏奈
(兒玉 遥、中西 智代梨、若田部 遥)

『この胸のバーコード』
菅本 裕子、穴井 千尋、中西 智代梨
(森保 まどか、下野 由貴、田中 菜津美)

『ウィンブルドンへ連れて行って』
宮脇 咲良、本村 碧唯、谷口愛理
(本村 碧唯、宮脇 咲良、菅本 裕子)

『雨のピアニスト』
松岡 菜摘、森保 まどか、熊沢 世莉奈
(松岡 菜摘、穴井 千尋、熊沢 世莉奈)

『チョコの行方』
田中 菜津美、古森 結衣、植木 南央、若田部 遥
(村重 杏奈、古森 結衣、植木 南央、今田美奈)

目立つのは菅本がウィンブルドンを抜けてバーコードのセンターに立った点だが、あの硬い衣装を身につけさせることで、かけ流しになっているエロさのオーラを食い止めると同時にそこからにじみでるエロさを楽しもうという考えだろうか。だがどうもそれはまだ機能していないようだ。今後の成長に期待。

一方、ウィンブルドンはすごいことになった。センターが本村から宮脇へ移動。本村にとっては忸怩たる思いがあるだろうが、ユニットセンターを取ったことが自信につながったか、宮脇の存在感は大幅にアップしており、全体曲でも兒玉に続くポジションをうかがいつつある。本村がややおとなしめなことを考えると、このセンター移動は妥当な判断だろう。そして、谷口という超強力な助っ人の加入。これによって、3人とも同じような小柄な体格でそろい、かわいさ命のウィンブルドンという曲のポテンシャルを150%増しにしてしまった。オリジナルであるチームSのつき奈、さゆ、矢神の3人に匹敵するユニットの誕生だ。

MCも当初から比べるとぐんとテンポもよくなり、それぞれの立ち位置もはっきりしてきて、非常に面白くなってきた。そして公演最後には「見逃した君たちへ2」で披露するのだろう、「GIVE ME FIVE」を研究生5人も交えて演奏。正直、森保のキーボード以外は聞けたものではないが、初日以来、全員そろった光景を見られたのは嬉しかった。

そして5日は古森、本村、若田部の3人が休演。ユニットはどうなるのか興味があった。どうやらユニットは休演者のポジションに研究生が入るのではなく、他ユニットに参加しているチームメンバーが横スライドでこなすらしい。K4th方式だ。

そしてウィンブルドン。一体誰が出てくるかわくわくしながら待っていると、青の衣装を着て飛び出してきたのはなんと村重だ。うおーっ、これは高まる。村重のウィンブルドンは、HKT公演の1stStageが「手をつなぎながら」だと発表される前からぜひ見たいと思っていた。果たして、これが実にかわいい。久しぶりに本気で口を開けて眺めていたのにあとで気付いた。

そしてチョコの行方。すると谷口に続き、菅本が出てきたではないか!これは村重のウィンブルドンをしのぐインパクトだ。最年長なのにこういう衣装が本当に似合う。いい。実にいい。

そんなわけでこの日は菅本・村重推しの自分にとって楽しさ倍増の最高のステージとなった。また、研究生3人(安陪 恭加、深川 舞子、今田美奈)が全体曲に、仲西 彩佳がGIVE ME FIVEに参加したのだが、惜しくもチームH結成で研究生落ちしてしまった今田のパフォーマンスは実にキレがあり、ひときわ目を引いた。MCもしっかりしており、とても研究生に甘んじる人材ではないと感じた。ぜひ腐らず、チャンスの順番を待っていてほしい。

3日と5日は劇場で、そして4日はどんたく広場の会場で、結局3日連続でHKTを見てしまった。同じアイドルを3日連続で見るなんて、2008年4月の「夢を死なせるわけにいかない」千秋楽(表)、「夢を死なせるわけにいかない」千秋楽(裏)、「ただいま恋愛中」リバイバル初日、と劇場に通ったとき以来だろうか?

だがそのために、恐れていたことが現実になった。もうHKTが好きすぎて、東京に帰りたくなくなってしまった。夏休みの小学生か、俺は。

5日の公演のアンコールで、ああもうすぐ終わりなんだと思うと悲しくなってきた。最後の曲は「遠くにいても」。その歌詞が心に沁みた。

遠くにいても 空は続いてる
同じ時間が 流れている
今日は 別れをつげても
僕たちは そばにいる

そうだ、また観に来ればいいじゃないか。そう自分に言い聞かせて羽田行きの飛行機に乗った。

ま、1週間後には東京出張公演で会えるんだけどね。

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ロビーに展示されていた100回記念の寄せ書き(菅本)

HKT48のウェブサイト
http://www.hkt48.jp/

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演劇銭団Doリンク場 「そらあい~暁月夜に巣掻く想い~」

博多の知人が参加している劇団の公演がちょうどゴールデンウイーク期間中にあるというので足を運んだ。キャナルシティのすぐそばにある、ぽんプラザホール。100人ちょっとが入る大きさで、ザ・スズナリよりちょっと大きいぐらいだが、天井も高く、キレイで見やすいホールだ。

演劇銭団Doリンク場は2006年の結成。立ち回りを含むエンターテインメント性の高い時代劇を得意としている、と聞いていた。

今回の公演はオリジナル作品「そらあい~暁月夜に巣掻く想い~」。幕末の土佐藩を舞台に、倒幕に動く志士たちの情熱と苦悩を描く。

近藤勇も坂本龍馬も登場しない。主役は名もない若者たちだ。歴史の大きなうねりの中で、名もない者たちは結局名もないまま消えていく。それはどうしようもない真実であり、数限りなく演劇という手法でも語られてきたモチーフだ。

だがこの作品はそれらとは一味異なる。名もない若者たちの、家族や身近な人々への思いをこれでもかと描き込むことに多くのエネルギーを費やしている、という点においてだ。序盤は、幕末ものにしてはその部分があまりに強調されているため、なんだか甘ったるい舞台だな、やはり関東の人間には博多の味は甘いのか、と感じていた。しかしそれは大きな間違いで、その甘さがしっかりと作りこまれているからこそ、後半の大立ち回りや、悲劇的な展開が強烈に引き立ってくる。

そして、悲しいだけでは終わらない。この作品では、セリフの中で何度も比喩として「空」という言葉を語っており、それを通じて何か大きな無常感のようなものを提示している。今まで、無常という視点は厭世的な、あるいは達観した、冷めた見方だと考えていた。しかし、無常を認識することで、人は目の前に広がる大きな悲劇から、少しだけ救いの光を見出すこともできるのだ。この作品のメッセージを、自分はそう感じ取った。

エンターテインメント性の高い時代劇、といえば、劇団☆新感線に代表されるような、笑いあり、ドラマありのエキサイティングな舞台を想像しがちだ。しかし、彼らは強く娯楽を意識しつつも、笑いを重視することはせず、正攻法で物語に取り組んでいる。1幕のみとはいえ2時間を超える大作にもかかわらず、正攻法だけで最後まで見せるのは個々の役者だけでなく、演出も含めた劇団全体の実力が相当に高くなければできない。セリフもひとつひとつが実に丁寧に紡ぎだされていて、観客の心の中に詩を読んで、あるいは聞いているときのようなイマジネーションを広げてくれる。

前日のどんたくでも感じたことだが、博多の芸事に対する姿勢は歴史的に見ても極めて真摯であり、それが今日の演劇にも脈々と息づいているのだろう。これからはキャナルシティ劇場や博多座だけではなく、小劇場の公演にも積極的に足を運んでいきたいと思う。

演劇銭団Doリンク場のウェブサイト
http://dolinkba.ehoh.net/

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2012年5月 4日 (金)

第51回 福岡市民の祭り 博多どんたく 港祭り

毎年、ゴールデンウイークの人出の第1位として紹介される「博多どんたく」。だが、それがどういう祭りなのか、自分はよく知らなかった。そういう人は多いのではと思う。

そのどんたくを初めて見学するこを決め、ウェブサイトなどを見たが、それでもどういう祭りかいまいち掴めない。

そんな状態で現地に入ったが、無料配布されるガイドブックを片手に街を歩いているうちにようやく分かってきた。

この祭りには、ねぶたとか、だんじりとか、あるいは同じ博多の山笠のような「大スター」は存在しない。各地のお祭りで脇役扱いされている、婦人会の踊り披露とか、学校の吹奏楽部の演奏とか、そういったある意味地味な要素ばかりを大々的に集めた祭り。それが博多どんたくなのだ。主役はあくまで、普通の市民である。

中州から天神にかけて設置される「どんたく広場」と、博多駅からキャナルシティ方面に伸びる「はかた駅前通りどんたく広場」はパレードルート。そして、どんたく広場に近い「お祭り本舞台」をはじめ、市内各所に30カ所以上の「演舞台」と呼ばれるステージが設置され、そこにさまざまな市民団体、地域団体、企業、学校などが思い思いのパフォーマンスを披露する。

だから盛り上がっているのはパレ―ドや舞台に出ている人の身内や友人だけで、それ以外は面白くないとも言われる。だがそれは違う。一番盛り上がっているのは、パレードや舞台に出ている人だ。この祭りは「見る祭り」ではなく「参加する祭り」である。実際に参加していなくても、とにかくその量が圧倒的で、しかもそこかしこで行われているものだから、なんとなく自分も参加している気分になってくる。この「参加している」気分を感じられるかどうか、そこが「どんたく」を楽しめるかどうかの分岐点になる。

自分はこのブログで主に書き連ねているように、ライブエンターテインメントが大好きだ。ライブエンターテインメントがメディアを通じて味わうコンテンツと決定的に違うのは「参加する」意識である。だから、ライブエンターテインメントに慣れ親しんでいる自分はどんたくの雰囲気にすっと入ることができた。しかし、普段テレビを中心に受動的な姿勢でエンターテインメントを楽しんでいる人にはハードルが高いと思う。「泣ける」「笑える」という基準ではなく「泣く」「笑う」という基準を自分の心に持っているかどうかが試される。

そして、この祭りのフィナーレでは、疑似的な参加意識を有していた人たちが、実際に参加できる機会が用意される。パレードや舞台に参加した人も、見物客も、老若男女がこぞって踊る「総踊り」である。最初は遠慮がちだった人も、次第に踊りの輪に入り始め、その輪はどんどん大きくなっていく。次第にうす暗くなり始め、灯火がやわらかく人々を照らし始めるころには、全員の踊りがぴたりとそろってくる。そのページェントが、博多どんたくの本質を明確に映し出す。

博多は、歴史的に見ても芸事のさかんな土地だ。だからこの祭りが成立するのだろうし、自分がこの街に惹かれてやまないのも、たぶんその辺りに理由がありそうだ。

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博多どんたくの公式ホームページ
http://www.fukunet.or.jp/dontaku/

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HR・LinQ・HKT 三大アイドル福岡最大の決戦

博多には地域発アイドルが続々誕生し、やや乱立気味の様相を呈している。

その中で頭ひとつ抜けているのは、この博多アイドルブームの先がけとなった「HR」、最近急速にファンを増やし、全国的な知名度を備えつつある「LinQ」、そしてHKT48だ。

以上の3組を立て続けに間近で見るという貴重な機会を得た。

この日、福岡市内中心部は「博多どんたく」の真っ最中。朝10時前に市庁舎前「お祭り本舞台」(メインステージ)に行くと、ちょうど開場時間で最前列に座れてしまった。

いくつかの市民団体によるパフォーマンスのあと、ステージではなく突然客席にHRのメンバーが姿を現した。自分たちの写真をあしらったウチワを配り始める。応援グッズを自ら配るアイドルなんて初めてみた。

そしてパフォーマンスがスタート。時間は10分だから2曲だけだが、「チームH」「チームR」「研究生」30名ほどによるステージはなかなかの迫力である。

HRは2010年の結成。HKTの結成が発表されながら、劇場建設が頓挫したりしてもたついている間に先行して立ち上がった。小規模ながら専用の劇場を持ち、週末に公演を行っている。

「チーム」「研究生」といった言葉を使っていることからも分かるように、運営フォーマットはAKBのまるぱくりである。悪びれずにそれをしているところはある意味すがすがしいが、当初公演の楽曲はすべてAKBやSKE、一部ハロー!プロジェクトほかの曲を借りていたことから、しょせん地下アイドルの集まり、と見られてきた向きもないではない。そして、HRオープニングスタッフの一人がHRを離れ、LinQを立ち上げたことから、どうもHRはすでに終わったというイメージも付いてしまった。

しかし、実際にその姿を目にするとやはり印象が変わる。本人たちはHRというグループに誇りを持ち、精一杯のパフォーマンスを繰り広げている。ここで披露したのもそうだが、オリジナル曲も少しずつ増えてきた。デビューシングル「キミにSPARK」は5月2日に発売されたばかり。HRは終わっていない。これから始まるのだ。

どんたくで、HRのメンバーは2日間あちこちのステージに立った。復興募金活動もしていた。地元への貢献という、ローカルアイドルの最重要活動に真摯に取り組む姿はきっと人々に受け入れられる。いや、そうあってほしいと思う。

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HRのステージを見たあと、博多駅前通りどんたく広場に移動。ここでは午前中にパレードが行われるのだが、そのエンディングにHKTが登場するというではないか。見逃す手はない。沿道にはひとだかりができていたが、見えないほどではない。アタリをつけてポイントを確保し、高校生や大学生などによるマーチングバンドやバトン隊の演技を楽しむ。

そしてエンディング。走って飛び出てきたHKTメンバー。自分の目の前に宮脇咲良が登場して、テンション上がるどころかこちらが緊張してしまった。スタッフが「撮影は禁止です」と叫んでいたが、何しろ街頭パレードだからカメラや携帯を向ける人が後を絶たない。そりゃそうだろう。自分はあまりにメンバーの目の前にいたため無理だが、そもそも緊張しすぎてそんな余裕はなかった。

「ヘビーローテーション」「手をつなぎながら」の2曲を披露して、場所を移動し、同じように2曲を歌った。2回目は、自分も遠巻きに冷静に眺めた。おそらく人数は16人。菅本裕子の姿が見えない。それ意外はチームH全員いたと思う。菅本の代わりなのだろうか、研究生の今田美奈もいた。

自分は前日、HKT48劇場に行っており、翌日もその予定。というわけで3日連続でHKTを見るというシアワセな状況に。これについては別エントリーで語りたい。

 

 HKTのパレード参加が終わり、大急ぎでふたたび天神へ。さきほどHRが出演した市庁舎前の広場にほど近い、ベスト電器の11階にあるホールへ向かう。ここが「LinQ」のホームグラウンドだ。

入場開始には間に合わなかったが、ライブ開始にはギリギリ間に合った。このホールはAKB48劇場の天井を高くして、客席の後ろにスペースを取ったような空間で、一体感がありつつ余裕もある、アイドルを見るには極めて理想的なサイズだ。

LinQは、18歳以上の「LinQ Lady(リンク レディー)」と高校生以下の「LinQ Qty(リンク キューティー)」で構成される。公演は、まず全員で数曲歌い、レディーの曲、キューティーの曲、再び全員、という流れで進んでいく。そのあとメンバー自らによる物販がある。

LinQ最大の特徴は、最初からすべてオリジナル楽曲で公演している点だ。そしてその曲がどれもなかなかいい。AKBやハロっぽい曲もあれば、異なる雰囲気の曲もある。そこにはメジャー志向の姿勢が感じられるが、一方でメンバー自身の物販でビジネスを支えるという、地下アイドル的な側面もある。このバランスが絶妙だ。

現在、LinQは非常に勢いがある。会場の熱気も素晴らしかった。AKBの劇場公演をしのぐボルテージだ。もっとも、最近のAKB劇場はテレビでAKBを知った人が主体なのでおとなしめだということもある。このLinQ公演は、2008年ごろのAKBの空気だ。きっと今が一番楽しい頃あいなのだろう。人気が落ちればもちろんのこと、人気が出すぎても現場の空気は冷める。ライブエンターテインメントとしてのアイドルの旬は、驚くほど短いのかもしれない。

 

この3グループが今後どうなっていくのか。ポテンシャルで見ればHKTが圧倒的だ。そりゃかかっている資金が違いすぎる。しかし、LinQの盛り上がり方は噂に聞いていた以上だし、微妙にAKBとは異なる方向性も交えているので、そう簡単にHKTに潰されるとも思えない。そしてAKBの「完コピ」だったHRも、地道な活動を通じ自分たちの進むべき道を見出しつつある。ぜひ大いにシノギをけずって、博多を盛り上げてもらいたいものだ。今後、俺の博多頻度はますます上がりそうである。

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HRウェブサイト
http://www.hakata-r.com/

LinQウェブサイト
http://www.loveinq.com/

HKT48ウェブサイト
http://www.hkt48.jp/

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2012年4月 8日 (日)

トヨタ アクア

で、きょうからアクアに乗ります。

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ジャン・レノがドラえもんを演じる例のCMで、あっちゃんのジャイ子が乗りこんでくるのがこの車。あのあっちゃんが可愛かったのと、昨年3月、ガソリン不足で茨城県内ですぐに活動できなかったのとで、これに決めた。今後、より行動の軸を茨城県内に移していきたいと考えているので、コンパクトで燃費のいい車が欲しかったこともある。

これまで冗談のように室内空間の広い車だったが、今度は時代に逆行したような車高の低さが特徴。しかし乗ってみると案外狭さは感じない。後部座席が狭いようだが、数えるほどしか使わないから問題ない。

ナディアがエンジン音がほとんど室内に響かない設計だったため、エンジンがかかったときはずいぶん音が大きいな、と感じたが、これはコンパクトカーだから仕方あるまい。

加速が意外に良くて、制限速度にすぐ達してしまう。もっとも1500ccだから、高速を走っていて、追い越しをするようなときの加速はいまひとつだ。

小回りが利くし、キビキビ動く。ハイブリッドなのに、走りの楽しさがあるのがいい。

燃費は、もちろんカタログ値ほどは出ないが、まだアタリがつかない状態でも余裕で20Km/lは超える。ECOモードを使ったり、もっと慣れてくると、かなり伸びていきそうだ。





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2012年4月 7日 (土)

卒業 トヨタ ナディア

4月7日、NHKのEテレで「ふしぎの海のナディア」デジタルリマスター版の放映が始まる。

その日に、13年半にわたり俺を乗せてくれたトヨタ・ナディアが俺の支配からの卒業を果たした。

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1998年、発売された直後に購入。虚像投影のセンターメーター、当時としては革新的だった流線形フォルムなど、時代を先取りした名車だ。

何といっても圧巻なのは、5ナンバーでありながら冗談のように広い室内空間で、運転席を一番前のポジションにすると、後部座席の足元はクラウンどころかセンチュリーにも匹敵する。このゆったりした室内空間と、微妙に立体駐車場に収まらない高い車高は、長時間の運転も苦にさせないものだった。

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だがファミリーカーというには個性的すぎ、走りもスポーティー。単身者が乗るには大きい。ということで、荷物をたくさん積むことのある単身者、という、俺のような限られた層にしか受け入れられず、いまひとつメジャーにはなれないまま生産終了となった。

途中、サイズをひとまわり大きくしたSUタイプを発売し、ハリアーの競合を狙ったが、それもうまくいかなかったようだ。もし、逆にもう少し小さくしていたら、フィットやヴィッツのような車高の高いコンパクトカー全盛の時代を先取りしたかもしれない。

車好きがやりたいように作った結果、個性が突き抜けてしまったが、その突き抜け感も含めて俺にとっては最高の名車だった。個性的過ぎてメジャーになれないのなら、それで結構。俺の人生もかくありたいものだ。

彼女を乗せてドライブ、という幸せな状況にはならず、また車上荒らしにあったりとか、つらい目に合わせてしまったこと、そもそも13年以上乗って2万6000キロしか走っていないことなど、申し訳ない気持ちも大きい。

しかし、こすったりはしたが無事故で過ごすことができたのは本当にありがたいことだ。この素晴らしい車に、感謝をささげたい。ありがとう!

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2012年4月 1日 (日)

「かなまら祭り」2012年

毎年4月の第一日曜日に開催される、川崎市・若宮八幡宮内にある金山神社の「かなまら祭り」。江戸時代から続く、伝統ある庶民の祭りだ。

日本各地に男性器信仰は存在しているが、それが首都圏で、しかも楽しいイベントとして盛大に開催される例は少ない。貴重な文化遺産と言えるだろう。

Ssimple_mosaic20120401_122902(事情により写真を一部修正しております)

国内のメディアからは完全にスルーされているが、海外のメディアはかなりの数が来ていた。来場者も外国人がきわめて多い、世界的に有名な奇祭となっている。

自分も映像にまとめた。ただし、映像は修正していないので、こういうネタに抵抗のある人は再生しないこと。

政府はビジット・ジャパンキャンペーンや観光庁の設置など、外国人観光客の増加にやっきになっているが、特に役所が肩入れしなくても、これほど世界中から注目を浴びている祭りがあることに目を向けるべきだ。

また国内向けにはB級グルメや聖地巡礼によるまちおこしも近年さかんだが、祭りの集客効果が絶大なことは古くから知られている。ただ弱点は、継続的に人を呼ぶのが難しい点である。

こうしたテーマ性のある祭りなら、そのテーマによって年間を通じた集客が可能になるだろう。祭りはそのハイライトとして機能する。

日本にはもっともっと面白い、楽しいもの、ことがたくさんあるはずだ。ますます力を入れて「見学」していきたい。

なお、今年はオレのつまらない嘘よりずっと面白いこの祭りを映像化するのに精いっぱいなので、別館の更新はありません。ごめんなさい。

 

若宮八幡宮のウェブサイト かなまら祭りの紹介
http://tomuraya.co.jp/wakamiya-10.htm

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2012年2月 5日 (日)

韓国発ミュージカル「パルレ」木村花代&野呂佳代 奇跡のWキャスト

濱田めぐみに続き、木村花代が舞台に復帰だ!そりゃもうお祭り騒ぎなわけだが、開けてびっくり、Wキャストの相手が野呂佳代(元チームK、現SDN48キャプテン)だという。何そのピンポイントで俺にターゲティングしたキャスティング。というわけで、マチネ・ソワレ連続観劇してきた。

まずはノンティー版。

ナヨン 野呂 佳代
ソロンゴ 松原 剛志
ヒジョンちゃんママほか 川島 なお美
大家さん、キム・ジスクほか 大鳥 れい
マイケル、書店社員ほか 安福 毅
書店OL、女子高生ほか 上田 亜希子
スーパー店主、クーさんほか 奈良坂 潤紀
パン社長、引越屋ほか 三波 豊和

最近はテレビに出ることも少なくなったけど、野呂佳代といえばかつて佐藤夏希と組んでM-1グランプリに出たこともあり、お笑い担当というイメージが強いかもしれない。実際、劇場公演やライブのMCではそういう役回りを振られることも多かった。しかし、いざステージでのパフォーマンスとなると豹変するのが野呂佳代だ。クールな表情とキレのあるダンス、そして時折見せるかわいい笑顔としぐさ。実に魅力的なのだ。

その魅力が、この舞台ではストレートに出せていたと思う。本当に田舎から都会に出てきて頑張っている普通のお嬢さん、という雰囲気で、見ていて応援したくなる。ナヨンというキャラクターそのもので、舞台上の他の役者や、観客席からの温かい眼差しが目に見えるようだった。

いくつか舞台をこなしているとはいえ、経験はまだまだ。歌も、演技も発展途上ではあるが、クライマックスで泣き顔からぱっと笑顔になるシーンで、その笑顔は思わずどきっとした。あの笑顔だけで、この役に抜擢した大きな理由になり得ると思ったほどだ。

 

続いて花代版。相手役のソロンゴもトリプルキャストなので変わっている。

ナヨン 木村 花代
ソロンゴ 野島 直人
ヒジョンちゃんママほか 川島 なお美
大家さん、キム・ジスクほか 大鳥 れい
マイケル、書店社員ほか 安福 毅
書店OL、女子高生ほか 上田 亜希子
スーパー店主、クーさんほか 奈良坂 潤紀
パン社長、引越屋ほか 三波 豊和

2010年2月の「クレイジー・フォー・ユー」以来、実に2年ぶりとなる花代様が劇場に勢いよく飛び出してきたときは実に嬉しかった。そしてスタイルもバッチリ。よくこのブランクの間あの体型を維持できたものだ。舞台復帰への決意がそれだけ固かったのだろう。

歌唱力、演技力も全盛期そのままである。濱田めぐみはさっそく四季時代とは異なる演技を見せていたが、こちらは良い意味で四季時代そのままといった感じ。そういえば、花ちゃんの「普通のお嬢さん」な演技、ってほとんど見たことなかったなあ。まあ四季の作品は普通の人間じゃない登場人物が多いというか、人間ですらないことが多いから。あえて言えば「マンマ・ミーア!」のソフィかな?でも後半は怒っている演技が多いので、「夢から醒めた夢」のピコや、ポリーを思い出させる表情がちらちらと覗いていた。

しかし、すでに木村花代という女優は2年前のクレイジー・フォー・ユーあたりから娘っぽさが抜けて、大人の女性っぽさが前面に出てきた。実力的には野呂佳代とは比較にならないほど高いグレードではあるが、ナヨンらしさ、という点ではやや分が悪かったかもしれない。でもまあ、まだまだ行けるけどね。

2人ともほぼ期待どおりのパフォーマンスで、大いに堪能させてくれた。ソロンゴ役では、松原剛志のほうが役になじんでいたようにも感じた。まあ毎週日曜にこの人の歌声聴いてるからかもしれないが。この人のアンジョルラスも、また野島直人のマリウスも観てないんだよね。失敗。

 

作品的にはどうだろう。

ニートやワーキングプア、外国人労働者らが集まるアパートを舞台にした人情劇、という設定の話であり、どことなく「アベニューQ」を思わせる。特に経済成長の陰で苦しむ人たちにスポットを当てているという点では、ニュー・エコノミー論の台頭でイケイケだったアメリカ経済の陰に生きる若者を描いた「RENT」に近いのかもしれない。

ただ、さほど笑いの要素は多くなく、後半はかなりシリアスな展開。そして韓国らしい純粋なメロドラマという側面もある。個人的には、全体的に社会性が強すぎて、ちょっと苦手感はあった。アベニューQも社会性は強いが、あちらはそれをこんがりと炒めて、乾いた笑いにしている。こちらは半生状態。しっかり焼いたハンバーグとユッケの違いといったところか。好みはそれぞれだろう。

しかし、その苦手感を味わいつつも、最後まで楽しく、それも1日に2回も観ることができたのは、共演陣の力に依るところが大きい。ナヨン、ソロンゴ以外の役者はみな3役も4役もこなすのだが、素晴らしい仕事をしていた。

まず何といっても三波豊和。昨年「レ・ミゼラブル」のテナルディエ役で、失礼ながら意外ともいえる好演をしており、この人のミュージカル出演作をまた見たいと思っていたので期待していたが、その期待をも大きく上回る存在感、演技、そして歌声で魅了してくれた。さまざまな役を変幻自在にこなしつつ、抜群の安定感を発揮して、舞台全体を引き締めていたと思う。

そして川島なお美。こちらもかわいそうなぐらいいろいろやらされているのだが、派手に見えて実は人情家な役どころを非常にうまく演じていた。それに笑いの取り方が実にうまい。やはり「お笑いマンガ道場」で鍛えられたせいだろう。以前「マンマ・ミーア!」のオーディションを受けたことが話題になっていたが、四季は今からでも遅くないので彼女に出演を要請すべし。歌唱力で一歩ひけを取るにしても、無理に若い女優に演じさせるよりよっぽどステキなダイナモスメンバーになれるはずだ。

安福毅も良かった。この人も四季出身なのだけど、とんでもなく芸達者な人だ。この人が別の役を演じていると、とても同じ人が演じているとは思えないほどだった。実力派である。

さらに上田亜希子。彼女は去年「アプローズ」でその実力を十二分に披露してくれたが、今回はOLや女子高生といったコスプレ系の役を次々こなし、美人ぶりを存分に見せてくれたので顔がニヤけるほど楽しかった。

また宝塚出身の大鳥れいは、2つの重要な役どこをを演じたためにほとんど出ずっぱりだったが、両方とも完璧に役を体現していて見事だった。

こういう実力ある役者が活動していれば、日本の演劇界の未来は明るい。そうした人たちが活躍できる作品、そして公演がひとつでも多く形になるよう、関係者の努力に期待しつつ、自分も劇場に足を運ぶことで少しでも協力していきたいと思う。

韓国からは「ナンタ」や「JUMP」といったパフォーマンスが日本でも人気だし、こうした小劇場のスマッシュヒット作が上陸するようになれば、演劇界にも相当な刺激になるだろう。すでに、ブロードウェーの翻訳公演は日本より韓国のほうが先んじるケースが多くなってきた。頑張ってくれ!四季も、それ以外のプロモーターも。

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麻里子さま、これはいくら何でも悪ふざけが過ぎると思うぞ!劇場に花を贈るっていうのはオフィシャルな行為なんだから!関係者も置き場所に困っていた様子。麻里子らしいけどさ。

「パルレ」の公式ウェブサイト
http://www.bballae.puremarry.com/index.html


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2012年1月14日 (土)

「モンティ・パイソンのスパマロット」日本人キャストで上演

アーサー王 ユースケ・サンタマリア
ランスロット卿 池田成志
ロビン卿 戸次重幸
デニス・ガラハット卿 賀来賢人
マルチ ムロ ツヨシ
バッツィ マギー
ベデヴィア卿 皆川猿時
湖の貴婦人 彩吹真央

あの「スパマロット」が日本上陸。それもツアーではなく、日本人キャストによる上演だ。

ブロードウェーでは4年半もロングランされていた。一流の役者が真剣にばかばかしいことに取り組んでいる、劇団☆新感線の「ネタもの」のような作品だと聞いていたので、旅行に行くたび、観ようかなア、と思いながらも、同時に高度な英語力がないと笑えない、とも聞いていたので遠慮していた。

2010年には韓国で現地キャストで上演されている。日本でもそういう形になるのかと期待していたが、ついに実現した。

演出を放送作家で、「勇者ヨシヒコと魔王の城」の成功が記憶に新しい福田雄一が担当するという。そして主演にユースケ・サンタマリア。なんとなく期待半分、不安半分な組み合わせだが、キャスト表に池田成志の名前がある以上、スルーする手はない。

結論がら言うと、実に楽しかった。最後まで集中が途切れることなく舞台にひきつけられ、何度も声を上げて笑った。大阪公演でもう1回観ようかとも思っている。

福田雄一は放送作家だから、セリフ回しやネタのつなぎ方がどうしても地上波のノリになるのは、評価の分かれるところかもしれない。「こんなのモンティ・パイソンじゃない!」「ブロードウェーでの笑いはこんなもんじゃなかった!」という人もいることだろう。しかし、自分はその評価は棚上げにして、そのまま楽しむことにした。

だって、分からないから。ブロードウェーでスルーしちゃったから。

ひょっとしたら、米国人がブロードウェー公演から感じる笑いのツボや、かつてイギリス人が「空飛ぶモンティ・パイソン」から感じていた笑いのツボを、そのままの距離感で現在の日本に当てはめれば日本の地上波ノリになるのかもしれないし、そうではないかもしれない。正直、分からないのだ。

もっとも、どうしても日本人には感覚的に分かりにくいギャグも多いので、その分日本人に分かりやすいギャグで埋めている、ということなら、自分は大いに評価したい。

ただひとつ言えるのは、やっぱりブロードウェーで観とけばよかったということ。もちろんほとんどその笑いは理解できなかっただろう。しかし、一流のスタッフとキャストが、最高の舞台で全力でバカバカしいことに取り組んでいる。その「現場」を感じ取ることは、自分の見学力をぐっと高めてくれたに違いない。

ユースケ・サンタマリアを舞台で観るのは、三谷幸喜の「恐れを知らぬ川上音二郎一座」以来だ。あのとき、ユースケは実に声の通りがよく、舞台向きの人だと感じたが、それは今回も実感した。アーサー王の役作りか、一段低い声を出していたが、それをずっとくずすことなく演技し、ギャグを繰り出していた。もっと多くの舞台で見たくなる。

池田成志はもう存在自体がこの作品にピッタリ。うさんくさくて、実力はあるのに安定感のない演技力も健在だ。マギーは名人芸級の間の取り方で、舞台全体をしっかりと支えるスタンドオフのようなポジションを果たしていた。

いろいろ文句も言いたい人も多いだろうが、何も考えず、素直に心を開いて楽しめば、こんなに面白い作品はない。劇中で、人生楽に生きよう、とみなが歌うシーンもある。文句を言わずに楽しむのが正解だろうと思う。

Spamalot

「モンティ・パイソンのスパマロット」のウェブサイト
http://www.spamalot.jp/

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ミュージカル「ボニー&クライド」 濱田めぐみ復活祭 

ボニー 濱田めぐみ
クライド 田代万里生
バック 岡田浩暉
ブランチ 白羽ゆり
テッド 中河内雅貴
ヘンリー 中山昇
シモンズ刑務所長 芝崎健太
クロウソン看守 戸室政勝
ジョンソン保安官代理 ヨウスケ・クロフォード
ファーガソン州知事 徳垣友子
アンジェラ 家塚敦子
クレア 保科由里子
エレノア 宇野まり絵
キャミー 明星真由美
ヘイマー特別捜査官 岸 祐二
牧師 つのだ☆ひろ
バド保安官代理 戸井勝海
ボニーの母 池田有希子
シュミット保安官 木場勝己

ついに濱田めぐみが舞台に帰ってきた。

四季退団後の初作品でいきなりの主演。しかも、昨年12月にブロードウェーでオープンしたばかりのホットな作品だ。日米で時間差がないということは、これがオリジナル演出だということだ。最近は演出までパッケージ化して輸出されるパターンが多いが、作品とスコアだけの権利を買った形である。

実は昨年末もニューヨークへの旅行を計画しており、この作品も向こうで見て、その違いを確かめようと考えていたのだが、諸般の事情で旅行をキャンセルしたのでそれは叶わなかった。

その作曲を手掛けたのはフランク・ワイルドホーン。日本では「ジキル&ハイド」「シラノ」が上演されている。「シラノ」は日本が初演となったし、日本とのパイプがあるクリエーターなんだろう。しかし、四季以外の翻訳上演がどうしても一部の作者に偏るのは、日本のプロモーターが海外ショービジネスとの付き合いが薄いことの裏返しなんじゃないだろうか。

この「ボニー&クライド」は、かつて映画・邦題「俺達に明日はない」で世界中に知られることになった米国禁酒法・大恐慌時代の実在の強盗カップルを描く物語である。

幕が上がると、いきなりめぐ様のソロから始まった。ああ、この声。待ち望んだミュージカル界の王女の帰還である。

その歌はまさに濱田めぐみ。きりっとした目力も健在だが、セリフ回しは四季の呪縛から逃れた今、だいぶ印象が異なる。四季の発声法では出てきにくい、あえて感情を込めずに言葉を発するような自然な表現も含め、その幅がぐんと広がっている。

アイーダ以降、肩に力の入った役が多かったために(「ブラックコメディ」は違ったけど)、余計にそう感じたのかもしれない。しかし、最初に自分が濱田めぐみを見たのは「美女と野獣」だったが、そのときは実に自然にベルを演じており、野村玲子や堀内敬子のベルとの違いが鮮明だった。そういう意味ではもともとの地の部分が戻ってきたのかもしれない。

伸び盛りの田代万里生、昨年「銀河英雄伝説」のミッターマイヤーを演じた中河内雅貴、大ベテラン・木場勝己に、ワンポイントで強烈な印象を残すつのだ☆ひろなど、共演陣もそれぞれの持ち味と実力を生かしたいい演技で、舞台の熱量を高めていた。

オリジナルの演出も、どうしても日本人には感覚的に分かりにくい米国の特殊な時代の空気を、うまく翻案して伝えることに成功していたと思う。

しかし、スタッフ・キャストとも非常にいい仕事をしていたのだが、いかんせん、作品自体がかなり地味である。

ボニーとクライドの物語、と聞くと、どうしても映画の刺激的な内容を期待してしまいがちだが、この作品はあえて2人をダーティー・ヒーローとしてではなく、等身大の視点で描くことに力を注いでいる。周囲の人たちの思いも丁寧に描く。それは作品のねらいとしてはいいけれど、エンターテインメントとしてはやや退屈だ。セリフも曲も内向的なものが多く、全体的に湿っぽい。さらに上演時間が休憩15分を含め3時間を超える。観終わったあとはだいぶ疲れが残る、というのが偽らざる感想だ。

演出家はかなり苦労して手を入れたのが伝わってくるのだが、いっそのことぐーんと短くしたかったのかも。2時間ちょっとに納めれば(実際、そのぐらいの物語である)、作品が伝えようとしていたメッセージもハッキリ伝わっただろうに。

狂信的なめぐ様信者としては、そのお姿を見られただけで十分満足なのだが、周囲の濱田めぐみを初めて見る観客に「どうだ、スゲーだろ!」と言いたくなるような作品ではなかったのはやや残念ではある。

次回作は同じ作曲家の「ジキル&ハイド」。主演は石丸幹二だ。なんつうか、日本の演劇界が人材も作品も枯渇しているのがバレバレになってきたが、もう開き直って、2人とも遠慮なく暴れまわってほしいものだ。

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「ボニー&クライド」のウェブサイト
http://www.bonikura.com/

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2012年1月 2日 (月)

新年ごあいさつ

今年の年賀状の写真は、悩んだ末これに決めました。
9月に訪れた、岩手県宮古市「みやこ秋まつり~復興祭~」の船山車、「宝船」です。

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今年もよろしく、お願いいたします。

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2011年12月11日 (日)

メモ(四季関連)

四季関連では、この2つを鑑賞。

10/15 オペラ座の怪人

期待の新ファントム登場と聞いて海劇場へ。その大山大輔はバリバリのバリトン、現役オペラ歌手の起用とあって素人にも分かりやすく歌がうまい。もっとも演技がまだまだなのも分かりやすい。見た目には貫禄があるが、実は結構若い。経験を積んでいいファントムになってほしいと思っていたらすぐに引っ込んでしまった。再登板の可能性やいかに?

10/10 ソング&ダンス The Spirit

のっけから阿久津陽一郎のクネクネしたダンスを見せられ大いに期待したが、なかなか意欲的で面白かった。今までは作品の世界観を換骨奪胎して再構築したシーンが多かったが、今回は作品の世界観をまるごと取り入れ、それらを「ソング&ダンス」という作品に仕立てようとする側面も感じられる。

後半の三木たかしスペシャルは、あえて歌謡ショー的な見せ方をするなど、演歌や大衆演劇といった日本のエンターテインメントに経緯を表しつつ展開しているところに好感を持った。

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メモ(AKB関連)

10月からこっち、ブログを書く元気がなくすっかり放置状態。まあネタも少なかったのだがないわけではなかった。書かないとどんどん忘れてしまうのでメモだけしておく。

10/10  チーム4劇場公演初日

春に結成、といってもチーム研究生の主力メンバーをそのまま正式チームにした感の強いチーム4がようやく劇場公演をスタート。セットリストは春の「見逃した君たちへ」で担当した「僕の太陽」と、これもサプライズ感はなく。

オリジナルメンバーと比べると、やはり薄味ではあるが、その分フレッシュさもありなかなか楽しい。大場美奈の不在は大きいものの、まだ昇格していない研究生も個性を出してそれを十分に補っている。伊豆田莉奈、川栄李奈、加藤玲奈あたりはすぐ上げてもよさそうだ。じゃんけん選抜に入った小林茉里奈も注目株である。

11/22 峯岸みなみ生誕祭

みぃの生誕は初めて参戦。改めてそのパフォーマンスの美しさにうっとりした夜だった。誕生日セレモニーは板野友美のいっぱいいっぱいな仕切りが見ていてほほえましく、感動的というより温かいムードにつつまれたアットホームな生誕祭となった。

この日の生誕祭実行委員は30名ぐらいいた。そのうちのほとんどが入場。ということは98中券を使っているのか。がんばっているのは分かるが、ちょっと前に出すぎのような気がする。あくまで実行委員は縁の下の力持ちであるべきだろう。

11/26 HKT48初日

難産の末、ようやく誕生とあいなったHKT48。AKBやSKEからの移籍組が出るかと期待したがそうはならず、平均年齢13.8歳という実にハードルの高いグループが誕生した。

セットリストは自分の予想通り「手をつなぎながら」。ひまわり組以降では屈指の良公演だ。メンバーはNMBのように強烈な個性を発揮する者はおらず、全体的におとなしい雰囲気だが、メンバーのほとんどを九州出身者で固め、あえて地方色を出さずにまず地元への浸透を図ろうとしているのは興味深い。案外腰をすえてきっちりやろうとしているのかもしれない。

ロシアとのハーフである村重杏奈はケタ違いの可愛さ。また、最年長(といっても17歳)の菅本裕子がおっとりした感じでなかなかいい。暫定この2人を推すよ。

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2011年12月10日 (土)

皆既月食

2011年12月10日は皆既月食の日。本当にいい天気で、あますところなく観測できた。

天頂方向に行ってしまうと建物の影に隠れてみえないかな、と思っていたがそうでもなかった。しだいに欠けていき、赤みがかってくるにつれて、周りの星たちが見えてくる。月の光がいかに明かるいものであるかを実感した。

観劇用(&コンサート用)の双眼鏡で観測したが、月の表面がくっきりと見えた。こんなにしみじみと月を観察したのは中学校以来だろう。

ますます小さくなっていた視野が、少し広がったような気がした。

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2011年9月26日 (月)

2011年沖縄旅行のまとめ

今回も、無理にまとめる必要がないほど充実した夏休みとなった。

普通夏休み、それも沖縄旅行というのはもっとゆったりのびのびするものだと思うが、自分の場合は体力の限界までアクティブに動き、かつ見聞を深める機会となっている。

沖縄に行くと、いつも不健康な自分が異様に健康になる。その健康な状態を生かしてあれやこれやと動きまわるのが何とも楽しいのだ。

まあ、普段忙しく働いている人が夏休みにゆっくりするのだから、日ごろ怠けている自分は夏休みぐらいは忙しくすべきなのかもしれない。

まだまだやりたいこと、行くべきところはたくさんある。日本の経済状況も、自分の財政状況も極めて不透明ではあるが、沖縄での夏休みはずっと続けていきたい恒例行事にしたいものだ。

陸自の広報官は、「弾丸などを見つけ、それを記念に持ち帰ろうとする人は多い。空港でも注意を呼び掛けている」と話していたが、空港の荷物検査場に行くとなるほど注意書きがあった。

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飛行機を待つロビーでは、やっぱりアイスを。なんだかアイスばっかり食べていた旅行だった。

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お食事処「三笠」

沖縄での食事もこれで最後だ。県庁前から歩いて行ける「御食事処 三笠」へ。ここへ来るのは2年ぶり3回目。24時間営業の大衆食堂で、以前「ちゃんぽん」「味噌汁」など、沖縄大衆食堂特有のメニューを味わった。

ほぼすべてが500円前後というすばらしいプライシングは健在である。一番高いのがカツカレーの650円。

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過去2回来た時、店の前の食品サンプルを見て気になっていた「すき焼き」を頼むことにした。

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期待どおりのものが出てきて顔がにやけてしまう。味も期待どおり。このボリュームで550円だ。嬉しくて涙が出てきた。

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対馬丸記念館

那覇市内でもう一カ所見学を。「対馬丸記念館」である。

1944年8月21日、学童疎開の児童たちを中心に、沖縄から長崎へ向かった疎開船が米潜水艦に撃沈され、1400人以上の犠牲者を出した対馬丸撃沈事件。その歴史を風化させまいと建造された記念館だ。

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映像やパネルなどで、その事件の詳細と、かん口令が敷かれた背景、その後の沖縄戦に与えた影響などを紹介している。

この事件については知らない人も多いと思う。自分も、映画「沖縄戦」の中で語られたのを見て知り、その後ネットや本で多少調べたぐらいである。だからこの資料館での見学は初めて知ることばかりだった。

モノレールの駅からは少し歩くが、一度足を向けてほしい資料館である。

対馬丸記念館のウェブサイト
http://www.tsushimamaru.or.jp/jp/about/about1.html

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陸上自衛隊那覇駐屯地

ホテルを出て、那覇市街地へ。空港にほど近い、陸上自衛隊那覇駐屯地へ。

第15旅団が勤務するこの基地には、5m四方ほどの巨大なジオラマを使い沖縄戦について解説する見学室がある。事前に予約をすれば誰でも見学が可能で、個人、それも1人で見学したが快く受け入れてくれた。

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基地に行くと、広報担当の若い自衛官の方が出迎えてくれた。その方が見学室でもずっと相手をしてくれるのだが、何しろこっちは1人なので申し訳ない気もした。他の団体と一緒にしたりしないのが、非常に律義である。

これが巨大なジオラマだ。自衛官が協力して作り上げたのだというから驚きである。

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ここに仕込まれたLEDとナレーション、映像によって、沖縄戦の戦況について30分ほどで紹介していく。これまで断片的に学んできた沖縄戦だが、まとまって説明を受けてみると今まで見落としてきた事実も多く、非常に勉強になった。そして、その苛烈さを改めて感じるとともに、こうして沖縄に観光に来られるような平和な日を築いた先人たちへの敬意を忘れてはいけないと肝に銘じた。

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隣接の資料室はさほど大きいものではないが、貴重な資料が多い。遺族から託された、陸軍司令官・牛島満中将の軍服も保管している。

また、日常的な活動を紹介するコーナーでは、不発弾処理と急病人の緊急搬送などについて詳しく伝えている。なんと、不発弾処理では、現在も1日に2~3回出動しているのだという。最近は少なくなっているのかと思いきや、全く逆で、開発が進むにつれてその頻度は増しており、完全な処理には数十年かかるという。

傷ついた郷土は、そう簡単に戻らない。その教訓は、日本全体がいま突きつけられている課題である。

那覇に行くときは、ぜひお勧めした見学コースである。予約は、メールではなくまず電話するのがいいようだ。

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陸上自衛隊第15旅団のウェブサイト
http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/1cb/

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ラ・ティーダで朝食

ブセナを発つ朝は、一番早くから営業しているラ・ティーダで。ここはビュッフェ形式だ。

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オムレツは焼いてもらった。

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2011年9月25日 (日)

ダイビングスクール

今回、ブセナで飯を食う以外にやったことはひとつだけ。

スクーバダイビングの講座に参加して、オープンウォーターダイバーのCカードを取得した。オープンウォーターダイバーは、スクーバダイバーのひとつ上のクラスで、インストラクターの引率なしに、バディと一緒に潜ることができる。とはいっても、番付で言えば序二段ぐらいだ。

おおよそ2日半の講座のうち、何回か実際に潜ったり、学科テストをこなす。あらかじめ教本を送ってもらって、何年かぶりに真面目に勉強をした。

以前、このブセナで2回ほど体験ダイビングをしていたので、いかに楽しいかは分かっているつもりだった。しかし体験で潜ったよりも数メートル深いポイントにいくだけで、全く違った世界が広がっていた。

ほぼ静止した状態で群れをつくっている魚たちなど、初めて見る光景には興奮した。機材の扱いや、緊急時の対応など、さまざまなスキルもインストラクターのみなさんの分かりやすい指導によって、不器用でもの覚えの悪い自分でもきちんと習得できた。

学科テストも何とかクリアし、3日目の夕方、仮の認定証をもらったときは本当に嬉しかった。この10年ぐらい、真面目に勉強したものといえば英語ぐらいで、それも楽しかったがちっとも身につかないので、いまいち達成感を味わった経験がない。久しぶりに感じた充実感だった。

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ブセナのマリンアクティビティーを受託している「アイランドブリーズ」のみなさん、本当にありがとうございました。

後日送られてきたCカード。絵柄は標準だとクジラになるということだったが、PADIに寄付をすると別の絵柄に変えられるということだったので、ちょっとだけ寄付してサンゴ柄に変えてもらった。

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ファヌアンで夕食

沖縄最後の夜は、ブセナのメインダイニング・ファヌアンで。ファヌアンは、以前は素材の力を生かした実直な料理が印象的だった。

数年前シェフが変わり、今は技巧派で遊び心のある料理を提供するようになっている。「力の1号から技の2号」へ変わった感じだ。

今回も、フォワグラをシャーベットにして、その上にスープを注ぐといったサプライズを演出。なかなか楽しませてくれるが、昔のファヌアンも良かったなあ。

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楽しくておいしくて、満足の夜だ。

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アイスと夕日

夕暮れのプールで。

「ブルーウェーブ」は見た目はアレだが結構うまいのだ。

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この日もくもりだが夕日はキレイ。

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ザ・テラスクラブ ウェルネスリゾート アット ブセナ

今年ブセナテラスの敷地内に新規オープンしたセカンドホテル「ザ・テラスクラブ ウェルネスリゾート アット ブセナ」。巨大なエステサロンのような施設で、野郎にはやや敷居が高いものの、ファミリー層が急激に増加したブセナテラスで、より静かな時間へのニーズが強まっていることに対応したものだろう。

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ブセナテラスの宿泊客といえどその立入は制限されており、エントランスのショップぐらいにしか入れないのだが、確かに特別な空気感が漂っており、一度泊まってみたいと思った。

ザ・テラスクラブ ウェルネスリゾート アット ブセナのウェブサイト
http://www.terrace.co.jp/clubwellness/

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琉華菜苑で昼食

敷地の入り口近くにある中華の店、琉華菜苑で昼食。以前、ここのランチブッフェは非常にコストパフォーマンスが高かったのだが、現在はランチコースになってしまった。

とはいえ天心はおかわり可能だし、満足度は十分だ。

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真南風で朝食

朝食でしか来たことがないが、真南風の朝食は滞在中の楽しみのひとつだ。

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その後、ラウンジでコーヒーだけいただく。

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まだ雲はあるが、さわやかな朝だ。

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2011年9月24日 (土)

龍潭で夕食

2日目の夕食は鉄板焼きの「龍潭」で。

予約の時間まで少しあったので、クラブラウンジで軽く一杯。といってもソフトドリンクだけど(下戸だから)。

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龍潭では石垣牛を堪能。石垣牛は入手が困難らしく、どうしても割高だが、歯ごたえがありながら肉のうまみたっぷりだ。

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重要なセレモニーを動画で。

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ファヌアンで朝食

明けて、きょうの朝食はメインダイニング「ファヌアン」で。

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肉や卵の焼き方は選べるが、自分はミニハムステーキにフライドエッグが定番だ。

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2011年9月23日 (金)

ランブルフィッシュで夕食

この日の夕食は、食材を選んで調理してもらう「ランブルフィッシュ」で。ここは本館内ではなく、海中展望塔のほうにある。ほぼ毎年来ている楽しいレストランだ。

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まずはスープ。1人で飲むにはボリュームが多すぎるが、そのぶんコストパフォーマンスがよい。

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ソフトシェルクラブは揚げていただく。

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ホタテは焼いてもらうことが多いが、今回は蒸し物で。

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メインディッシュはアカマチだ。食材売り場で、切り身が大きかったため半分にしてもらった(重量で値段が決まる)のだが、ちょうどよかった。

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満腹になって、心地よい潮風を感じながら夜の散歩。

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ザ・ブセナテラス

8年連続のブセナテラス。

クラブフロアのチェックイン時に出てくるうまいオリジナルドリンクのレシピは謎だ。

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とりあえずビーチで昼寝。台風のあとで、雲が厚い。

雲は厚くても、夕日は綺麗だ。

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今年、あちこちでこのブルーシール製アイスキャンディーを見かけた。石垣空港では70数円で売っていたリーズナブルな一品。

アイスキャンディーを食べたら、アイスも食べたくなったので。

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アイスを食べたら、シャーベットも。

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アイスを食ってるうちに日が暮れた。

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動画もどうぞ。

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西表→石垣空港→那覇へ

西表から船で石垣島へ。

出口に竹富町のキャラクター「ピカリャー」が待っていた。西表島に生息するという、イリオモテヤマネコよりも大型のヤマネコ、ヤマピカリャーがモデルになっている。


石垣島空港ではANA搭乗口の2階にあるレストランでアイスを食うのが決まりだ。

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那覇空港に到着。となりにゴールデンジェットが止まっていた。この路線で乗ったこともある。

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パイヌマヤリゾート その3

早々に寝たので早起き。夏休み期間中はずっと5時起きだった。

6時になったので朝風呂に。パイヌマヤリゾートの誇る「西表温泉」の写真でよく出てくるのは水着で入る露天ゾーンだが、内ぶろも3つあり、うち2つを男湯・女湯・メンテナンスでローテーションしている。

一番気持ちがいいのはおそらく増床部分の1つで、敷地内を流れる川に面した1つだ。ちょうどこの朝の男湯がここだったので、まだ誰も入ってこない暗いうちに1枚。

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朝のホテル周り。

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レストランが開くと同時に朝食を。朝食は結構品数が多く、沖縄らしいメニューもあり、しかも日々少しずつ変化をくわえている。夕食は頑張っているにもかかわらず味がちょっと微妙という評価だが、朝食はなかなかポイントが高い。

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やはりいいホテルだ。また泊まりたい。いや泊まるだろうな。

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2011年9月22日 (木)

西表島探検

西表島は、島全体がアドベンチャーランドだ。その面白さたるや、一度味わったら抜けられない魅力である。

初めて島に訪れたときは半日ほどの滞在。浦内川をさかのぼり、マリユドゥの滝、カンビレーの滝まで歩いた。この山歩きで西表の大地から湧き上がる生気を全身に浴び、西表の魅力にとりつかれた。

翌年は台風で島に渡れず、その翌年に泊まりがけで上陸。このときは比較的初心者向け(?)のツアーに参加。シュノーケリングカヌートレッキングをひととおり楽しむ。

さらに翌年はマナカちゃん同伴だったので、無理せず仲間川の遊覧船に乗るにとどめた。

そして4年目の今年。そろそろいいだろう、とフリーのガイドさんが主催するツアーに参加することにした。

西表ではたくさんのガイドさんが活躍しているが、直感で「海歩人(うみあっちゃー)」の中川さんのツアーに申し込む。これは大正解だった。相変わらず俺のカンは仕事以外では冴えている。

この日の参加者は自分以外に若いカップルが2人。ふふーん、お気楽な観光客だな。西表島4年目のキャリアを見せつけてやろうじゃないか。と、思ったら、片や消防士、片やサッカー選手という。女性陣も若さがあって溌剌としている。明らかに俺の体力が最低だ。足手まといにならないよう食らいつくのが精いっぱいだった。

午前中はカヌー体験。前に乗ったことのあるものよりも船体がスマートで、いかにもスピードが出そうだ。ラダー(舵)のついたタイプで、パドルではなくペダルでこの舵を操作して方向を変える。舵なので、船が進んでいなければ曲がらない。最初はパドルで水を掻くのと舵を動かすのとがうまく連動させられず、なんだか右足と右手が一緒に出る下手な行進のようになってしまったが、慣れてくると面白いように走る。

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上流に着いて、少し山歩き。西表縦断路にそって数十分歩く。

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途中、珍しい昆虫の解説を受けながらの楽しいトレッキングだ。やはり西表のジャングルはなんだかわからないが人をハイテンションにさせる。

ナナホシキンカメムシ。一部マニアでは高価でトレードされているらしい。タマムシのような、いやそれよりさらに鮮やかで美しい光沢の虫だ。

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川の中や岩場を歩き、気持ちの良いスポットにたどり着く。

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飛び込みやすそうなスポットでもある。でも今回は飛び込まなかった。

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カヌーの場所まで戻り、下流へ。わずかだが、サガリバナが水面に漂っているのも見学できた。

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下流にたどり着くとちょうど昼どき。小浜島を見渡すロードパークでランチだ。中川さんがキャンプ用品を使って料理の腕前を披露する。

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脳天が吹き飛ぶほどのとんでもない辛さという「アフター・デス・ソース」は試さなかった。

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お腹いっぱいで午後のプログラムへ。山道から、岩場へ40分ほど歩き小さな滝を目指す。

ジャングル内では立派な板根や珍しいシダ植物などが豊富すぎて目移りするほどだ。

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川に出て、岩場を進む。中川さんは「こういうところを歩くのに必要なのは、体力より瞬発力」というが、けだし名言である。すべったとき、とっさに重心を移動させて、足や手をどこに着くか、一瞬で動かないと悲しいことになる。

まずはすべらないよう、身長に足場を選び、重心をバランスよくかけるように注意して進むが、若い人は難なくすいすいと歩いていく。年はとりたくないものだ。

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↑このあたりは軽いほう。もっと険しいところでは、写真を撮っている余裕がない。それは初めて沖縄でリバートレッキングをしたときと同じだ。あのときもキツかったけど楽しかったなあ。

40分弱歩いて滝に到着。まだ名前もついていないが素晴らしく清涼感のあるスポットだ。中川さんは「名前が着く、ということは観光地化するということ。そうなる前がいい」と話す。確かにそうだ。

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せっかくだから、滝に打たれてみる。

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うひょー気持ちいい。

しばらく休んだ後、来た道を戻り出発地点で。

そこで装備を追加。ヘルメットや、ヘッドランプを取り付ける。川口浩世代にはたまらない。中川さんもほぼ同年代。

沖縄には多くの自然洞窟がある。西表だと、それがジャングルに囲まれており、未開拓のアドベンチャーポイントになっているのだ。中川さんは早くからそこに着目し、ツアープログラムに取り込んできた。

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確かに、1人で入るには多大な勇気が必要だ。しかし経験豊富なガイドのもとに入っていくので心強い。

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観光地化された鍾乳洞も悪くはないが、これは格別だ。楽しすぎるぜ。

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川口隊長になりきって1枚。ランプを向けているのが俺。時間的にはさほど長くはないが、実に貴重な体験をさせてもらった。

カヌー、トレッキング、洞窟探検。もう言葉で表せないほどエキサイティングなツアーだった。老体にムチ打って体力をつけ、また参加したいと思う。

西表の魅力にずっと取りつかれてきたが、いよいよ後戻りできないところまで来た感じがする。

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パイヌマヤリゾート その2

ホテルに戻り、自慢の温泉でのびのびと。

風呂上がりはアイスと相場が決まっている。

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ふと天井を見るとヤモリが入り込んでいた。ヤモリは関東にもいるが、沖縄ではもっとひんぱんに見かける。人の住んでいるところが好きで、部屋にも入り込んでくる。おとなしく、小さな虫なども食べてくれるので部屋で見かけると安心する。

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この日の夕食はこんな感じ。

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部屋にかえってまたアイス。

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夜、ホテル駐車場のサガリバナがきれいに咲いていた。

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疲れて早々に寝てしまった。

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2011年9月21日 (水)

パイヌマヤリゾート

ここに泊まるのも2回目。西表の自然に抱かれたナイスなホテルだ。「日本最南端(最西端)の温泉」も健在。

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まずは温泉でひと風呂あび、それから夕食へ。

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このホテルのレストランの夕食は、島の素材をがんばって創作料理に仕立てているのだが、味はところどころ微妙。でも頑張ってる感がおいしく感じさせてくれる。

部屋に戻ってアイス。ブルーシールではなく、島で作られているオリジナルアイス「マーハル・ジェラード」を賞味。シンプルな味わいでうまい。

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なにぶん徹夜で島に来たので、腹がいっぱいになって早々に寝てしまった。

■前回宿泊時のエントリー

http://kingdom.cocolog-nifty.com/dokimemo/2009/09/post-cb32.html
http://kingdom.cocolog-nifty.com/dokimemo/2009/09/post-df17.html


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西表野生生物保護センター

一度見学したいと思いながら、これまで交通手段がなくて行ったことのなかった施設にやっと入ることができた。

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数々のはく製やパネルで西表の貴重な生態系を解説している。

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今年4月までこのセンターに保護されていたイリオモテヤマネコ「よん」も今にも動き出しそうな躍動感あふれるはく製として蘇っている。

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センターのウェブサイト
http://iwcc.a.la9.jp/

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西表島・満八食堂

西表島に到着。最近は西表と本島のセットが沖縄で過ごす夏休みの定番になっている。

レンタカーを借り、まずは大原港に近い「満八食堂」へ。いつも時間が合わなくて行ったことがなかったが、この日はぎりぎり昼の営業に間に合った。

「中身そば」を注文。味噌仕立ての中身汁(もつ入り汁)にそばの入った一品。

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うひょー、これはうまい!考えたらきのうの昼飯を食べてから何も食べてなかった。沖縄一食目にしてはこの上ない一品だ。

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夏休み開始

毎年この時期の夏休み。21日から、3連休をはさんで5泊6日の沖縄旅行を計画した。

が、仕事の段取りが悪く20日の仕事が終わらない。もともと真面目に働くタイプではないため、休み前はたいていこういうことになる。

朝6時半の飛行機に乗らなくてはいけないのに、夜中まで会社にいることになりそうだ。こりゃいかんと羽田第二ターミナルのエクセル東急ホテルを予約。モノレール終電で羽田に向かい、チェックイン。部屋に入って持ち込んだPCで仕事の続き。それでもいっこうに終わらない。

結局シャワーだけ浴び、ベッドには足を乗せることすらなくチェックアウト。で、飛行機に乗り、水平飛行に入るまで仮眠。CAさんがお茶を配り始めた気配で目覚め、リゾート気分が充満した機内でひとりPCを開く。なんか周りの人に申し訳ない。

なんとかまとまったが、自分のPCには通信手段がない。那覇空港の100円PCを見たらUSBポートがあったのでこれ幸いとそこから送る。が、大容量の画像データのアップロードに思いのほか時間がかかり、乗り継ぎに間に合わなくなりそうになった。

仕方ない、とアップロードをキャンセルし、石垣行きの飛行機に乗る。水平飛行時間のほとんどない短距離路線だが、ここでも仮眠。

着陸の衝撃で目が醒め、飛行機を降りて空港の観光案内所で「すいませんネットカフェとかマンガ喫茶とかありますか?」とおよそ石垣島にやってきた観光客らしからぬ質問をすると、離島ターミナルにほど近いマンガ喫茶を教えてくれた。

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これ幸いとタクシーでここに向かった。

画像のアップロードに成功してひと安心。おっともう船が出る時間だ。ここから離島ターミナルは目と鼻の先。

自分の中ではまだ仕事モードだが周りの環境は完全に休みモード。強制的に頭の中のモードを切り替えるために、まずは離島ターミナルでアイスを食う。

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2011年8月28日 (日)

四季「ウィキッド」福岡公演千秋楽

グリンダ 苫田亜沙子
エルファバ 江畑晶慧
ネッサローズ 山本貴永
マダム・モリブル 森 以鶴美
フィエロ 北澤裕輔
ボック 伊藤綾祐
ディラモンド教授 前田貞一郎
オズの魔法使い 松下武史

 ウィキッド福岡が閉幕。すぐに名古屋公演が始まるとはいえ、また四季が福岡からいなくなってしまうと思うとなんとも寂しく、つい8月で航空運賃がバカ高いにもかかわらず、ツアーチケットでなんとかやりくりして千秋楽に参戦。マイルが50%しかつかないというのは基本マイルは飛行機に乗って貯める空マイラーの自分にとって屈辱的だが、背に腹はかえられない。

 キャストは江畑晶慧&苫田亜沙子のコンビ。エントリー上げてなかったけど大阪で1回観ている。冒頭、シャボン玉に乗って降臨してきた苫田グリンダ。おお、なんか自慢のナイスバディーがさらにセクシーダイナマイツな感じになっているじゃないか。

 20%増量中(当ブログ比)のグリンダ様は終始ノリノリのハイテンションで、見ていて実に楽しかった。初めて苫田グリンダを見たときはどこかおばちゃんっぽい雰囲気もあったが、すっかりこの役になじんだようだ。ハナにつくけど憎めない、というグリンダの特性に、彼女特有のパワフルさが加わって、なんとも魅力的である。

 繰り返されるカーテンコールでも、投げキッスはするわ、「キラキラ~」披露するわ、あげくのはてにエルフィーにキスするサービスぶり。今後もこのサービス精神を生かす役が回ってくることを願いたいが、考えてみるとそういう役は四季のレパートリーではなかなか考えにくい。サービス精神、というのとはちょっと違うけど、ハイテンションさでいえば、「コーラスライン」のヴァルか?うわっ、自分で言っといてなんだけど、超見たくなってきた。

 江畑晶慧のエルファバは申し分のない安定感だ。それに苫田亜沙子に対抗してか、ちょっとセクシー体系に。このコンビは息もぴったりで、「ポピュラー」は爆笑しながらも胸にじーんと来た。

 2人の元気ハツラツな演技に引っ張られるように、ベテラン陣もやや高めの熱量で演じているように感じられ、博多にふさわしい明るく元気なウィキッドになった。そんな作品じゃない、と言われるかもしれないが、これはこれでいい。そんな中にあって、北澤裕輔の落ち着いた雰囲気が一層フィエロをクールな存在に仕立てあげ、大きなアクセントを添えている。あー楽しかった。

 しかしなぜ2人そろってエロチックボンバーな体型になったんだろう。福岡は飯がうまいから、という楽しい理由ならいい。だがそうだろうか?やはり体に負担がかかっているんじゃないか。上の世代の離脱によるしわ寄せが来ているのだとしたら、悲しい話だ。若い俳優のより積極的な起用を期待したいところだ。

ウィキッド 公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/wicked/

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福岡で食べたもの

今回、福岡県内で食べたものをメモしておこう。

27日朝 長浜鮮魚市場「おきよ食堂」ゴマ鰤定食

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27日昼 東峰村(旧宝珠山村地区)「ほうしゅ楽舎」の定食

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28日夜 久留米市内 屋台の焼き鳥「ダルム」

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同「センポコ」

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28日朝 博多阪急地下「阪急うまか食堂」内「ゴトウチぐるめ元気食堂」の富士宮やきそば

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28日昼 博多阪急地下「阪急うまか食堂」内「鉄蔵」の小浜ちゃんぽん

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28日夜 「稚加榮」のヤリイカ活造り

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同 サザエ、伊勢海老の活造り

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同 あらかぶの煮つけ

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同 ヤリイカ 後造り(天ぷら)

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同 うなぎのせいろ蒸し、伊勢海老の後造り(味噌汁)

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2011年8月14日 (日)

グーグルの斉藤由貴に対する評価が厳しすぎる件について

朝の連続テレビ小説「おひさま」の斉藤由貴のセリフでちょっと気になる点があったので、調べてみようとグーグルを開く。

ご存じの通り、現在グーグルはデフォルトで入力中の検索ワードを予測して表示するのだが、「おひさま 斉藤」と入力した時点でこの予測結果。

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いくらなんでもこれはないだろうと思う。ネットユーザーがここまで房子ちゃんに厳しいとは。

うざいのは認めるが、俺はけっこうあのキャラクター好きだ。岡田惠和(脚本)の作戦でああいう超オーバーな演技をしてるんだろうし。

それにしても「おひさま」はこのまま美化された思い出話として終わるのか。それとも、最後にとんでもない仕掛けが用意されているのか。

個人的には「ユージュアル・サスペクツ」のような壮大な展開を期待しているのだが。

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2011年8月 7日 (日)

四季「魔法をすてたマジョリン」あらかわいい

マジョリン 若奈まりえ
ブツクサス はにべあゆみ
ニラミンコ 神保幸由
ダビッド 渡久山 慶
オカシラス 岡崎克哉
プレッツェル婆さん 横田有紀
ステファン 石井亜早実
タツロット 渡邊今人
花嫁 原口明子

当初は観る予定がなかったが、新しいマジョリンが可愛いと聞いて飛んで行った。

ネットで当日券も買えるようになったのは便利だ。マジョリンをしっかり確認できるよう、前方下手よりの席を確保して自由劇場へ。席についたら、なんだかずいぶん子供が多い。そうだ、これファミリーミュージカルだったんだっけ。正常ではない観劇姿勢、ここに極まれりである。

ぽーんと勢いよく飛び出してきたマジョリン。うおう、こりゃかわええ。

単にかわいいだけでなく、大きくてぱっちりとした目が特徴で、なんか「glee」のエマ先生みたいな個性的な顔立ちだ。

声にも透明感があって、マジョリンにぴったりだ。歌やダンスの力量はこの作品だけで判別できるほど自分に鑑定眼はないが、ぜひ他の役でも見てみたいものだ。いいピコになるかも。ぜひその前にベンドラも……ますます正常でなくなる観劇姿勢。

その相手役のダビッド役に渡久山慶。これがまたえらくイケメンである。美男美女が主役って、いったいどうしたんだ劇団四季。いやそうじゃなくて、若手にまだまだ人材いっぱいいるじゃないか!なのにあっちこっちの舞台で役者不足に陥ってるのはどういうこったい。

そうそう、神保幸由のニラミンコは子供に大ウケだった。味方隆司の当たり役で、彼以外の誰ができるんだと思えるほどだったが、神保ニラミンコは表情の豊かさとオーバーアクションで、なんかドリフ的な笑いを誘う。だから子供の目には強烈に面白く映るに違いない。もちろん、大人にとっても十分楽しい。

終演後には出口で俳優たちがお見送り。当然マジョリンとダビッドのもとへ。近くで見てもやっぱりかわいくて、AKBメンバーとの個別握手なみに緊張したが、ダビッドに「面白かったっす」と言ったら「えー本当ですか?ハッハッハッ」と握手だけでなく肩をたたいてきた。なんだこのナイスガイっぷりは。

パンフレットによれば、ニラミンコに藤川和彦もキャスティングされている。藤川ニラミンコが出てきたら、8月中にもう1回くらい行こうっと。ええ、もちろんパンフレット買いましたとも。マジョリンの稽古着姿が、たまりません。

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四季「魔法をすてたマジョリン」のWEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/majorin/index.html

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2011年8月 6日 (土)

第51回 水戸黄門まつり

震災復興への祈りを込めた今年の黄門まつり。しかし直前に「水戸黄門」の終了が決定され、水戸市長がTBSへ継続の要請に行く、といった騒動もあった。

とりあえず8月6日の水戸黄門パレードを見学してきたが、自分が毎年撮影するポイントでは市長が番組終了について言及してくれず、それを言ったときのは自分が遠く離れた地点にいたときだった。ぎりぎり声だけは拾えたので、動画はこちらで。

http://kingdom.cocolog-nifty.com/gojappe/

今年のゲストは、内藤剛志(風車の弥七)、雛形あきこ(楓)、林家三平(八兵衛)。至近で雛形を見られたのは収穫だったといえよう。

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水戸黄門まつりのウェブサイト
http://www.mitokoumon.com/maturi/koumon/koumon.html

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映画「夕凪の街 桜の国」

自分たちの世代では、多くの人が「原爆」を「はだしのゲン」で学んだと思う。子供にはショッキングな内容だが、その衝撃が原水爆へのイメージを形作っている。

今年の広島での平和記念式典に、「はだしのゲン」原作の中沢啓治氏が初めて出席したというニュースが流れた。ずっと出席を拒んできた氏が、なぜ今年参加したか。その意味するところは大きい。

ところで、「はだしのゲン」とは全く異なるアプローチで原爆の恐怖を伝える作品が、21世紀になって誕生した。それが「夕凪の街 桜の国」だ。

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自分はこの映画が公開されたしばらく後にCATVで観た。観終わった直後、自分はとんでもない見逃しをしていたことを後悔し、その場でDVDを注文した。高い評価を受けていた原作漫画も読んだ。

この作品は、原爆の悲惨さを直接的に描かない。そういう意味では「はだしのゲン」と真逆の手法だ。しかし、そのあとに人々が味わった思いを描くことで、原爆の恐怖をまざまざと伝えていく。

そしてもうひとつ、この作品は、放射能の威力が人々を数十年に渡り苦しめるという現実をつきつけていることを、もういちど考えなくてはいけないだろう。

「夕凪の街 桜の国」は、昭和33年と、平成の現代との2部構成になっている。被爆者、そしてその子らの受けた重く、つらい運命がテーマだ。

だがそれを見守る目線はあくまでやさしく、おだやかだ。それだけに、強い憤りが心に訴えかけてくるのである。

一般的に、映画では昭和33年の部分のヒロインを演じた麻生久美子が高い評価を受けている。確かに彼女の演技は至高のものだが、自分は後半のヒロインを演じた田中麗奈も負けず劣らず素晴らしい演技だったと思う。自然すぎる(ように見える)演技の中で、ふと見せる母や祖母との悲しい思い出がよぎるときの表情が実に印象的だ。役の中に入っていくタイプの麻生と、役を自分の中に取り込むタイプの田中という、対象的な2人の女優の共演が、映画としての魅力をぐっと高めている。

そして、堺正章が名優であることは今さら言うまでもないが、この映画でも大きな存在感を発揮している。平成の世で、50年前を思い出しながら広島の街を訪ね歩くその姿は、まるで「ビルマの竪琴」の水島上等兵のようだ。

また今年も8月6日がやってきた。久しぶりにDVDで観て、これから毎年、この日にこの作品を観ることにしよう、と考えた。

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以前広島を訪れたとき、映画のロケにも使われている、原爆スラムのあった地域に行ってみた。現在、ここは美しい遊歩道になっている。

映画「夕凪の街 桜の国」のウェブサイト
http://www.yunagi-sakura.jp/index.html


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2011年8月 5日 (金)

四季「マンマ・ミーア!」何と8年ぶりよー!

ドナ・シェリダン 樋口麻美
ソフィ・シェリダン 岡本瑞恵
ターニャ 八重沢真美
ロージー 出雲 綾
サム・カーマイケル 芝 清道
ハリー・ブライト 味方隆司
ビル・オースティン 脇坂真人
スカイ 鈴木涼太
アリ 木内志奈
リサ 細見佳代
エディ 川口雄二
ペッパー 一和洋輔

なんとなくこの布陣のままで千秋楽まで突っ走るのかと思ったら、突然のびっくりキャスト変更。なんとサムが芝清道に。この男がサムを演じるのはいったい何年ぶりだろう?少なくとも自分にとっては、開幕直後に見て以来だから、8年半ぶりぐらいだと思う。

そのときの印象では、どこかぼくとつとした、不器用そうなサムだった。何ともサマにならない、それが実にこの芝居にぴったりしていたような記憶がある。

で、久しぶりの芝サムはどうだったか。まず、笑顔が不自然だ。なんだか、「スルース(探偵)」の部屋に置いてある人形みたいで、微妙ににやけたままカクカクと動くのがちょっと怖い。

そして、ドナを異様なまでに怖がっている。「あまりね!」どころか無茶苦茶おびえているように見えるのだ。それに対して、樋口ドナが、のっけからサムにすさまじい敵意をむき出しにしている。だから、最初からサム、ビル、ハリーの中でサムが特別な存在であることがバレバレである。

……面白い。

「キャッツ」のラム・タム・タガーほどではないが、いらん動きで笑わせたりする。サムってこんなキャラクターじゃきっとないよな。もちろん渡辺正のサムも。これじゃいつまでたってもABBAのメンバーが日本に来ないわけだ。

しかし歌のうまさと、多少ヘンな方向性ではあるが大きな存在感で、なんとも包容力のあるサムになった。いい意味でも悪い(?)意味でも、この8年間に芝清道という役者がさまざまな役で多くのものを身につけ、成長してきたことを示すかっこうになった。

また、この日初めて、新ロージーの出雲綾を見た。宝塚で星組、月組、宙組に加え専科にも属していた大ベテランが四季の舞台に立つとは面白い。その安定感たるや素晴らしいものがある。もう10年ぐらいこの役をこなしてきたかのようだ。青山弥生のイメージがあまりにも強すぎるが、ある意味で青山ロージーはだいぶアレンジもかかっている。その点、基本に忠実なロージーという気もした。鈴木ほのかといい、こういう素晴らしい人材が集まってくるのは、やはり作品の力というべきか。優れた作品を擁することが四季のコア・コンピタンスだというのなら、「作品主義」というのもあながち間違ってはいない。

久しぶりに川口雄二エディもお目見えし、一和洋輔のペッパーは前に観たときに比べ数倍ハナにつくようになった。正直、いまだに樋口麻美ドナになじめないのだが、なんだか面白いカンパニーになってきた。サムが芝になったということは、まだキャスト変更もあるのか?千秋楽までに、まだまだひと波乱ありそうなサマーナイトシティー・タベルナに注目していきたい。

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四季「マンマ・ミーア!」のWEBサイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/mammamia/

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2011年7月24日 (日)

柏まつり 2011

7月23(土)、24(日)は柏まつりだった。

青森県の旧柏村との交流にちなんだ「柏ねぶた」で有名だが、自分にとって柏まつりといえば「おまつり広場」での食べ歩きである。ここでは、プロの露天商でなく、商工会議所やNPO、大学など、各種の団体が模擬店を連ねる。やきそばやフランクフルトといった定番を扱うところも多いが、ユニークなメニューもあって毎年の楽しみだ。

これまで、おまつり広場は駅前のデッキ下で開催されていたが、改修工事の影響か、今年は少し離れた通りを使って行われた。やはり祭りの模擬店は青空の下のほうが盛り上がる。

会場に向かう途中、柏市沼南商工会(旧沼南町商工会)青年部がプロデュースするご当地ヒーローに出会った。一瞬「デカレンジャー」に見えるが、手賀沼に本拠地を置く「テガレンジャー」だ。このネーミングセンスは素晴らしい。

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柏商工会議所青年部のブースで、流山ボンベイがカレーを提供していた。惜しまれつつ閉店した、柏の伝説的なカレー店、ボンベイ。その味を受け継ぐのは、戸塚にある横浜ボンベイ、そして通販専門だがこの流山ボンベイ、そして昨年柏に店舗型でオープンした柏ボンベイ。

流山ボンベイのカレーは食べたことがなかったので、この機会に食べてみよう、とカシミールカレーを買い求める。ライスではなく、パンと一緒に提供していた。

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ひとくち食べるとしゃっくりが出た。3口目でくしゃみが出た。これはまさにボンベイの辛さである。かつてのボンベイでは、食後にコーヒーのサービス、というより強制的に飲まされたのだが、これがまた地獄のように辛くて、ますますあの店への中毒症状を引き起こしていた。400円。

口の中がひりひりするので、甘いものでも食べよう、とグリーンカレーを食べる。

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どこのブースだったか忘れてしまったが、このグリーンカレーは毎年柏まつりに出てくる。確か、市内で実際にカレーを出している店舗の人が作っているとか以前聞いた。甘くてうまいのは知っているので、安心して食べる。400円。

北海道人会が出しているジンギスカンも毎年人気だ。景気良く羊の肉と野菜が盛りつけられて400円。

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毎年大人気で、もはやこの柏まつりの名物にもなっているのは、柏市母子寡婦福祉会のチヂミ。これを食べると柏まつりに来た実感がわいてくる。

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たくさんの女性たちが、その場でフライパンで焼きあげてできたてを提供する。300円。

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今年もうまかった。食べたあと、もう1枚買ってしまった。

テガレンジャーの公式サイト
http://www.geocities.jp/morningsea1127/

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2011年7月 9日 (土)

SDN48「誘惑のガーター」公演 帰ってきた花ちゃんひぃちゃん

SDN48の公演はデビュー直後に観たあと、小原春香が加入してから様子を見に行ったぐらいで、数えるほどしか参戦していなかった。

しかし、先日東京ドームシティ公演のさ中に発表された3期生がいよいよ劇場デビューするというので久しぶりに抽選に応募し、ありがたいごとに当選した。何しろ、この3期生は特別だ。7人の中に、戸島花・駒谷仁美というAKB48オリジナルメンバーが2人も入っているのだ。

2008年10月、2人が成田梨紗、大江朝美、中西里菜と劇場を卒業したA4thリバイバル公演の千秋楽は、AKBのひとつの歴史が刻まれた瞬間だった。それから2年半あまり、2人がまたこの劇場に立つ日が来ようとは。

今にして思えば、あれはひとつの歴史が終わった瞬間だったのと同時に、新たな歴史が始まった瞬間でもあったのだ。

2人は昨年12月の劇場5周年特別公演にもゲスト参加した。そのとき駒谷は「これからはSDN48のメンバーとして・・・」と冗談を言って浦野に超怒られていたが、そのウソホントになってしまった。

単独CMが決まったものの、いまいち波に乗れないSDNだが、この2人の加入は大きい。SDNプロパーのメンバーやそのファンは面白く思わないかもしれないが、やはりAKBあってのSDNである。宝塚で言うところの専科のように、AKBメンバーがその輝きをずっと保ちつづける場として機能してほしい。

緊張気味に自己紹介をする花ちゃんに対し、ひぃちゃんはあいかわらずのマイペース。しかしこれがなかなかいい。SDNはどこか悲壮感があり、後がないというか、最後のチャンスをつかもうとする空気が漂っている。それがSDNの魅力であることは否定しないが、エンターテインメントとしては少々重い。そこに、ひぃちゃんというテキトーな(あくまでキャラクターとしての話)存在が加わり、中和剤のような役目を果たしている。

最後のMCでは、2人とも涙まじりにあいさつしていた。そこでは、SDN1期、2期のメンバーへの敬意と感謝が謙虚に語られた。それを当然という人もいるだろう。しかし、本来、彼女たちは誰に気兼ねする必要もない。彼女らが、この劇場空間を作り、AKBを切り開いたのだ。大いばりする権利がある。だが、それをしない。あくまでSDN3期生としての分を超えないようにしている。その姿勢には感動した。

この日は野呂佳代が出演していたが、早く佐藤由加理や浦野一美、大堀恵との共演も見たいものだ。そこに小原春香やこの日も出ていた手束真知子が加わると、こりゃあもう立派な専科だ。これから面白くなりそうなSDN、少し真面目に通うことにしたい。そうそう、佐藤由加理と戸島花のMCコンビ芸を早く見たくて仕方がない。

考えてみると、SDNをちゃんと土曜の夜に観たのは初めてかも。それも公約どおりの遅めの時間の開演だ。もっと遅くてもいいぞ!

SDN48のホームページ
http://www.sdn48.co.jp/

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2011年7月 3日 (日)

伊丹~宝塚~京都~名古屋

いつもは遠征といっても実質1日で、日曜の朝には現地を発って昼過ぎには戻ることが多い。今回は久しぶりに2日間たっぷり回ってきたのでその行程をメモしておこう。

朝7時羽田発のANA便に搭乗。ふだんなら乗る前にANA FESTAでソバでも食べるところだが、ちょっと寝坊したのでギリギリになってしまい断念。

8時10分伊丹着。腹が減ったので空港内の「そば処 関亭」で「出し巻き定食」を食べる。
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モノレールから阪急電車に乗り継いで、宝塚に到着。
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駅から劇場までの「花のみち」は歩いているだけでワクワクしてくる。駅を降りたところからタカラヅカは始まっているのだ。
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宝塚大劇場内には2つの劇場(大劇場、バウホール)のほか、レストランやカフェテリア、お土産やグッズ、CD・DVDなどのショップ、宝塚のメイクや衣装で写真が撮れるスタジオなどがひしめいており、さながらテーマパークの様相。初めて行くときは早目に行くのがおススメだ。大劇場に近い「カフェテラス」でシフォンケーキをいただく。窓の外にオスカルとアンドレ像が見える。
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大劇場の中。
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「ファントム」終了後、こんどはJRで京都に向かう。荷物をコインロッカーに入れると15時半ごろになっていた。また腹が減ったので、ジェイアール京都伊勢丹のレストラン街でこの時間に開いている店に入りなんとなく京都っぽい定食を食べる。
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まだ結構時間に余裕がある。朝から暑かったので、風呂にでも入ろうと京都タワーホテルの地下3階にある「タワー浴場」へ。なんだかミクロマンの「タワー基地」を思い出させるネーミングだ。
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かなり施設が古く、ここだけ昭和40年代の雰囲気。ゴージャスなスーパー銭湯に慣れたナウなヤングにはお勧めできないが、タイムスリップ感を楽しみたいなら。

ひとっ風呂浴びてから京都劇場へ。終演は20時を過ぎる。新幹線で一路名古屋へ。駅近のホテルにチェックインし、栄方面に遊びに出る。夜中、また腹が減ったのでCoCo壱番屋が愛知県内限定で展開しているカレーラーメンの店「麺屋ここいち」でカレーラーメンを食う。週に一度はCoCo壱番屋のカレーを食ってる自分なので、これはかなりうまいと感じた。
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ホテルが快適すぎて、翌朝は予定より寝坊してしまった。あわてて名古屋市科学館へ向かう。6月10日に、ここに世界最大のドーム型スクリーンを持つプラネタリウムが登場し、話題を呼んでいるのだ。9時半から入場券を発売するというので、8時半には到着しなくてはと考えていたが、寝坊したため9時15分着。もう長蛇の列ができている。1時間半ほど並んで、夕方の部のチケットを購入できた。朝いちのチケットを買うためには何時ごろ行けばよかったのだろう。

チケットを入手した後、松坂屋のレストラン街にある「あつた蓬莱軒」へ。ここも長蛇の列なのは分かっていたので、開店11時の30分前には到着していたかったのだが、結局11時ギリギリに。仕事のときはともかく、遊びのときは寝坊はいかんと心から反省。第一ターンでは入れなかったので、やはり1時間ほど待って席に着く。食べたのはひつまぶし(うなぎ大盛り)。あまりうまいイメージがなかったが、久しぶりに食ったらかなりうまかった。

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食べ終わって急ぎ劇場へ。もうオープニングパフォーマンスが始まっていた。名古屋ミュージカル劇場では、タップダンスとハンドベルが同じフロアの左右で同時に進む。なぜかタップダンスのほうが人気で、ハンドベルは至極いいポジションで見られた。

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終演後、10分ほど歩いて科学館へ。ざっと展示を眺める。体験型の展示が多く、子供は楽しそうだ。

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プラネタリウムは、確かにスクリーンが巨大だ。これだけ巨大だと、没入感がとてつもない。これは素晴らしい設備である。だがソフトはあくまで教育的な内容。学芸員のような人が生で解説してくれるのでまさに今日この日の天体がどうなっているのかよくわかる。しかしこれほどの施設なのだから、もっとスペクタクルなことをしてもいいのではないか。2000年の冬、ニューヨークの自然史博物館にオープンしたばかりの地球宇宙ローズセンターに収容されたヘイデン・プラネタリウムを見たときは感動した。トム・ハンクスのナレーション(その後、何度か番組は入れ替わっている)で、英語もわからないのにメッセージが頭の中に伝わってきた。明示的な知識を与えることより、大きな感動を与えて自発的な学習意欲を刺激することに重きを置いているのだ。

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17時すぎに科学館を出て名古屋駅へ。時間があればコメダ珈琲でシロノワールでも食いたかったが、N700系に乗りたかったのですぐに乗車。家に着いたのは20時ちょうどだった。

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四季「夢から醒めた夢」♪私が夢ーのー

ピコ 岡村美南
マコ 勝田理沙
マコの母 織笠里佳子
メソ 藤原大輔
デビル 川原洋一郎
エンジェル 有賀光一
ヤクザ 野中万寿夫
暴走族 西尾健治
部長 菊池 正
老人 高橋征郎
老婦人 佐和由梨
夢の配達人 高井 治

「夢から醒めた夢」に冗談キャストが登場。なんと高井治が夢の配達人を演じるという。こりゃあ観なくてはなるまい。いや、観なくてどうする!というわけで、京都からその日のうちに名古屋へ移動。

高井治は、別にオペラ座の怪人のファントム役ばかりやっているわけではない。「壁抜け男」や「ジーザス・クライスト=スーパースター」で、独特の雰囲気を醸し出していた。歌がうまいだけでなく、実は「ヘンなオヤジ」を演じさせたら意外にいける人なのだ。

なので、この冗談キャストには大いに期待した。いったいどんな配達人になるのだろう。この役は、四季の中では珍しく、その役者の個性に合わせてある程度自由にキャラクターを設定できる。下村尊則、荒川務、北澤裕輔、味方隆司、そして道口瑞之と、それぞれに全く違った配達人像を作り上げてきた。

高井治の歌唱力は間違いなく歴代配達人の中で群を抜くはずだ。その歌声、ヘンな奴オーラ、そしてファントム役の経験。これらから想像されるのは、「エリザベート」のトート閣下のような、闇の世界を統べるオレ様配達人か。そうなったら面白いなあ。とか妄想しながらオープニングパフォーマンスを眺める。

そして開演、客席の中からすっと高井治が立ちあがる。

えっ!?

これは意表を突かれた。

なんというか、素材に味つけも料理もせずに出してきた感じだ。

要するに、高井治がそのまんま出てきちゃったのだ。

衣装は着てるけど、メイクぐらいしようよ、舞台なんだし。とでも言いたくなる。それどころか「おっちゃん、そんなとこ立ってたら怒られるで」と席に座らせたくなる。

いやあ、これはこれで面白いけど、配達人としてはどうなんだろう。これまでのミステリアスだったり、妙に爽やかだったり、ひょうひょうとしてたりするどの配達人とも違う。初めて出てきた「何もしない系」配達人。それでもきちんと世界観にはまっていたから、配達人という役の奥は深い。いや、むしろ「夢から醒めた夢」の懐が深いというべきか。

セリフ回しが妙に軽かったり、動きに軽やかさがなかったりと、まだ未完成な気もした。もししばらく演じてくれるなら、この配達人がどのように変化していくのか興味はある。

東京以来の岡村美南は、とってもピコになじんできた。保坂知寿のような芸達者なピコでも、吉沢梨絵のような如才ないピコでもないのだが、なんだか実に好感が持てるピコだ。歌声も透明感があって、耳にやさしい。しばらくは岡村ピコで定着していいのではないか。

マコは勝田理沙。まだマコ役としての経験は浅いが、幸薄そうな雰囲気がマコに合っている。苫田亜沙子は人の幸福まで奪いそうだからねえ。もちろんそこがいいんだけど。

この日は客の入りはいまいちで、後方は空席が目立ったが、舞台は熱気があって素晴らしかった。部長、暴走族、ヤクザの3人はトリオ漫才のように息がぴったりだったし、いつもはスベリ気味な川原デビルもがんがん笑いを取っていた。それに乗せられて、ピコ・マコものびやかにいい演技をしていたように思う。

佐野ファントムの調子次第では、短期限定になってしまう可能性もありそうな高井配達人。単なるレアな冗談キャストに終わることなく、持ち味を生かした新しい配達人像を提示してくれることを期待したい。

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「夢から醒めた夢」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/yume/


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2011年7月 2日 (土)

四季「オペラ座の怪人」関西ファントム対決のゆくえ

オペラ座の怪人 佐野正幸
クリスティーヌ・ダーエ 沼尾みゆき
ラウル・シャニュイ子爵 中井智彦
カルロッタ・ジュディチェルリ 種子島美樹
メグ・ジリー 松田未莉亜
マダム・ジリー 原田真理
ムッシュー・アンドレ 増田守人
ムッシュー・フィルマン 平良交一
ウバルド・ピアンジ 橋元聖地

当初の予定では宝塚のあと、大阪でゆっくりとうまいものでも食おうと考えていたが、この前の週から京都の「オペラ座の怪人」に佐野正幸が登場。クリスティーヌには沼尾みゆきだ。ここはひとつ、東西ファントムの関西対決と勝手にしゃれこもうじゃないか。

佐野・沼尾の組み合わせは、自分が最初に佐野ファントムを観たとき以来。佐野ファントムは、どちらかというと子供っぽさを持ったファントムだ。そういう意味では昼間に観た宝塚のファントムに通じるものがある。しかしこの日はどうも声の調子が悪く、何度か声が出ず歌い方を変えてとりつくろっていた。2幕に入るとそれがひどくなり、これ途中で交代したほうがいいんじゃないか、と思えるほどだった。

長期間「美女と野獣」でビーストをこなし、休む間もなくファントムだから、調子が悪くなるのも当然だ。「その日に一番状態のいい俳優を使う」とかキレイごとを言っておきながら、披露した俳優が出ざるを得ない状況を生んでいるのはマネジメントの欠如というほかはない。運営には猛省を促したい。

いっぽうの沼尾みゆきは、クリスティーヌの中にいろいろ混じりこんでいた。グリンダ様とかグリンダ様とかグリンダ様とか。ただでさえその心情が読めないクリスティーヌなのに、ますますよく分からない人になってしまった。

結果的に昼間に見た「フレッシュな若いファントムとクリスティーヌ」と極めて対象的な「フクザツな大人のファントムとクリスティーヌ」の関係を見た形となった。

怪人の調子が悪かったせいもあったのだろうが、今ひとつ盛り上がりに欠けた公演だった。これは、脇を固める俳優陣にも関係しているかもしれない。ムッシュー・アンドレとムッシュー・フィルマンは演技が真面目すぎたように思う。この2人はもっと笑いを取りに行ってくれてもいい。そうしないと、どんどん空気が重くなってしまうからだ。

10月から東京公演も決まった。残念ながら宝塚ファントムの東京公演は8~9月なので、東京で再戦というわけにはいかないが、佐野怪人の調子が戻ったら東京に来る前にもう1度ぐらい観ておこう。

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「オペラ座の怪人」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/operaza/main.html

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宝塚花組公演「ファントム」

ファントム 蘭寿 とむ
クリスティーヌ・ダーエ 蘭乃 はな
ジェラルド・キャリエール 壮 一帆
フィリップ・ドゥ・シャンドン伯爵 愛音 羽麗
ジャン・クロード 夏美 よう
メルシエ 高翔 みず希
カルロッタ 桜 一花
アラン・ショレ 華形 ひかる
リシャール 望海 風斗
セルジョ 朝夏 まなと

(完全版は以下参照)
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/227/cast.html

これまで、タカラヅカは「逆転裁判」「相棒」「メイちゃんの執事」と、バウな作品ばかり観てきた。ハマってしまうと身と金がもたないので、距離を置いていたのだ。

なのにどうしてわざわざ大劇場まで花組の新トップお披露目公演を観にきたか。別にハッキリした理由があるわけでもないが、まあそろそろいいかな、という漠とした解禁感もあるし、最近四季は大型の新作もなくてわくわくする機会が減っているし、AKBはすっかりテレビの人になってしまって公演であまり見られなくなったし・・・ということで、エンターテイメントの需給バランスが悪くなってきているという事情もある。

あと、今回トップスターに就任した蘭寿とむは、以前「逆転裁判」で一度観ている。で、その蘭寿とむについて、下記のエントリーにも登場している、SKEチームKⅡの秦佐和子が番組内で大ファンであることを明かし、熱く語っていた。何せ番組が「週刊AKB」だったから、いったい視聴者の何人が蘭寿とむについて知っていたかは疑問だし、それで「じゃあ俺も宝塚観てみるか」とチケットを買ったコンバージョン率も極めて低いとは思うが、少なくとも俺にとってそれは宝塚解禁への福音に聞こえた。

てなわけで、2年半ぶりに宝塚大劇場へとやってきた。

演目が「ファントム」だったのも何かの縁だろう。アンドリュー・ロイド=ウェバーの「オペラ座の怪人」と同じガストン・ルルーの小説を原作としているが、あちらもこちらも相当脚色しているので、とても同じ作品とは思えない。それはほとんど「どちらの作品にも徳川家康と織田信長が出ている」というぐらいの共通性しかなくなっている。

アーサー・コピットの脚本、作詞・作曲モーリー・イェストンの「ファントム」は1991年に米国初演。日本では宝塚が2004年と2006年に上演している。

蘭寿とむ演じるファントムは、実に若い。ウェバー版のファントムには強く「幼児性」が感じられるが、それは前提としてそこそこ歳がいっている、と知っているからそう感じられるわけで、こちらのタカラヅカファントムは、もともと若いのだ。その言動も子供っぽく、なんというか、カワイイ怪人である。

相手役の蘭乃はなともども、歌い方がアレなので、それも手伝ってファントムとクリスティーヌはフレッシュさあふれる初々しいカップルに思えた。

また、登場人物の心情が明示的に語られるので、解釈余地の大きいウェバー番と比べ、すんなりと頭に入ってくる。ウェバー版、特に四季のオジサマファントムでは、登場人物たちの心情が屈折しすぎててわけわからなくなっているのだが、そのモヤモヤ感(が、いいのだけれど)はない。

そう考えていくと、なんとなく、これは「オペラ座の怪人 ビギンズ(もしくは、ファーストジェネレーション)」的な、若き日のファントムを描いた作品のようにも見えてくる。もちろん、原作は同じだから同じ時代を描いているのだが、作品の色合いがそういう雰囲気なのである。あんなにフレッシュだったファントムやクリスティーヌが、いずれドロドロした三角関係に浸かるのだ、と思うといたたまれない。

あえて四季で見慣れた「オペラ座の怪人」と比較すると、とにかくこちらは舞台に立つ人の数が圧倒的に多いので、より「オペラ座な雰囲気」はよく出ている。宝塚一流の、華やかさとにじみでるユーモアは原作のB級ホラーな雰囲気を完全に消し去り、家族で楽しめる、とまでは言わないが、あまり肩肘をはらずに劇の世界に遊ぶことができるファンタジーになっていた。

休憩30分を入れて3時間と、比較的長い作品なので、1度観ただけでは見逃していることも多いと思う。東京公演でぜひもう一度観てみたいと考えている。というわけでもう中毒の初期症状が。「スカイステージ」の契約も真剣に検討してたりして。

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「ファントム」特設サイト
http://kageki.hankyu.co.jp/phantom2011/

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2011年7月 1日 (金)

北区つかこうへい劇団解散公演「蒲田行進曲」

銀四郎 武田義晴
ヤス 相良長仁
小夏 木下智恵

北区つかこうへい劇団がいよいよその千秋楽を迎える。最後の演目は「蒲田行進曲」。北区にある滝野川会館で観てきた。

解散公演シリーズ、結局観たのは最初の「熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン」とこれだけで、飛龍伝やロマンスはチケットを確保しながら行けなかった。残念。

さて「蒲田」である。熱海(オーソドックス版)や飛龍伝が自分の中では上を行くが、世の中的にはつかこうへい作品の中で最もポピュラーと言ってさしつかえなかろう。

微妙な位置の映画スターである銀ちゃん、その彼女の小夏、そして小夏をお腹の赤ん坊ごと「押しつけられた」ヤス。3人の関係、銀ちゃんと小夏、銀ちゃんとヤス、そして小夏とヤス、それぞれが実に折り目正しく、じっくりと描かれているという構造的にも美しい作品だ。

つかこうへい作品に流れるものを「前向きのマゾヒズム」と称する向きがある。その言葉自体への好き嫌いはあるだろうが、言わんとすることは分かる。

映画版「蒲田行進曲」では、特にヤスの演技がまさしくそれだったが、原典である舞台を見ると、実は3人ともMであることがわかる。

MとMとMとの関係が、幸せなものになるわけがない。

話が突然それるけど、SKE48のメンバーが勝手に結成したサークルに「2次元同好会」というのがある。無類のアニメ好きで知られる松下唯を中心としたグループだ。先日、それを番組化する文化放送の企画で公開収録が行われ、松下唯、中西優香、古川愛李、秦佐和子という俺セレクションのようなメンバーが出演。当然見に行ったわけだが、そこでSとMの話になった。ゲストとして呼ばれた声優・森久保祥太郎が、「Sというのは、相手を攻撃するのではなく、『コレが欲しいんだろ?』相手の望むものを与えることに快感を覚える人のこと」と解説していた。それを思い出した。

話を戻すと、つまりこの3人の関係性では、望むものを与えてくれる人が誰もいない。3人とも、ずっと何かを求め続けるだけの悲しい関係なのだ。

だから蒲田行進曲の終盤は、とても悲しい。誰かが死ぬとか、誰かと別れるとか、そういう問題ではなく、人生の本質に絶望を感じさせる。

だがつか作品はどんなに悲しいラストを迎えても、観客が劇場を出た時、前に向かって歩きだせるように、エンターテイメントらしく、華やかに、カッコよく終わる。この日はアリスの「青い稲妻」で締めくくった。

94年からつか作品に出演しているベテラン、武田義晴の銀ちゃんと、劇団15期生というホープの相良長仁のヤスという組み合わせは、これからつか作品を日本演劇界がどう演じていくのか、その姿勢を示しているようで興味深い。木下智恵の小夏はいかにもつか作品のヒロインだし、吉田学やとめ貴志といった北区つかこうへい劇団を支えてきた熱い男たちの演技も心地よかった。

さて、7月3日をもって北区つかこうへい劇団は解散となり、一部の団員は新生「北区 AKT STAGE」へと移って活動を続ける。解散には賛否両論もあるだろうが、中の人たちが納得しているなら外野があれこれ言うことではない。18年間、500円や1000円といった金額で熱のこもった公演を続けてきたすばらしい劇団の面々に、心から感謝したい。北区も、時に役所としては問題になりそうなセリフも数多いつか作品を、18年もよく支えてきたものだ。ハコものではなくソフトを、というかけごえは全国の自治体で聞かれるが、それに成功した事例は数えるほどしかない。北区つかこうへい劇団は、間違いなくその成功事例だと言えるだろう。

本当にありがとう。

北区つかこうへい劇団のWEBサイト
http://www.tsuka.co.jp/index.html

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2011年6月12日 (日)

『見逃した君たちへ』~AKB48グループ全公演~

20日間にわたり(総選挙の日は休演)、東京ドームシティホール(旧JCBホール)で繰り広げたAKBコンサート「『見逃した君たちへ』~AKB48グループ全公演~」が終了した。AKBファミリー総ての公演セットリストを再現する、なかなかのナイスな企画。やはり公演は小さい劇場で観るもの、という気はするが、ひまわり新規の自分にとっても、まだ観ていないセットリストを見る機会を得られたのはありがたい。

自分が観たのは下記5公演。映画館での中継もあったが、すべて現場へ足を運んだ。

●A4th「ただいま恋愛中」公演

出演:
小嶋陽菜/中田ちさと/高橋みなみ/前田敦子/板野友美/藤江れいな/峯岸みなみ/佐藤亜美菜/佐藤由加理/小原春香/近野莉菜/石田晴香/内田眞由美/仁藤萌乃/大家志津香/中西優香

自分が一番好きなセットリスト。A4リバイバル公演、そして最初の研究生公演(4~5期)で相当な数を見た。
この日の公演メンバーは、そのA4Rメンバーと研究生公演の混成チーム。いやはやなんとも心憎い演出だ。

会場で販売されたパンフレットによれば、A4について夏まゆみ先生は「これ以上のものはできない」と言ったそうだ。今回多くの公演を見て、改めてAKBから夏まゆみが去ってからのセットリストと、その前とではクオリティーに大きな差があることを知った。やはり最近のセットリストは、ひとつの「公演」としての完成度に欠ける。ライブエンターテインメント好きな自分としては、いささか物足りなさを感じることが多い。

A4のオープニング。決めポーズでずらりと並んだメンバーたちが映し出される瞬間から、「Only Today」までの流れは、観客の心をわしづかみにする。ライオンキングの例を出すまでもなく、ライブエンターテインメントの命はオープニングである。


●A3rd「誰かのために」公演
出演:NMB48
小笠原茉由/門脇佳奈子/岸野里香/木下春奈/小谷里歩/近藤里奈/篠原栞那/上西恵/白間美瑠/福本愛菜/松田栞/山口夕輝/山田菜々/山本彩/吉田朱里/渡辺美優紀

先日なんばで観てベタ惚れしているNMB48。劇場では見られなかった山本彩と渡辺美優紀も初めて見ることができた。確かに目を引くオーラはある。が、自分は山田菜々のほうが好きかな?篠田ポジションを務める「小池」では、関西弁で長セリフを披露。もうこのためだけにNMBの最初の公演をA3にしたのではないかと思うほど。

後半は「Beginner」「チャンスの順番」「ポニーテールとシュシュ」「ヘビーローテーション」のメドレーあり、この日サプライズ発表となったデビューシングル「絶滅黒髪少女」「青春のラップタイム」の披露あり、デビューシングルの売れ行きに関するご褒美&罰ゲームのギャグVTRあり、盛りだくさんすぎる内容で21時ぎりぎりまで公演は続いた。大阪人のサービス精神に満ち溢れた楽しい時間だった。


●H1st「僕の太陽」公演
出演:
阿部マリア/伊豆田莉奈/市川美織/入山杏奈/大場美奈/加藤玲奈/小林茉里奈/島崎遥香/島田晴香/竹内美宥/永尾まりや/仲俣汐里/中村麻里子/藤田奈那/山内鈴蘭/小嶋菜月

いちどライブで観たかった「僕の太陽」。「ビバ!ハリケーン」など難易度の高い曲がずらりと並ぶこのセットリストに、チーム研究生が挑む。

その意味はあまり考えることがなかったが、会場に到着する寸前「あー、新チーム作ってH1で公演やるのか」という考えが浮かんだ。が、観ているうちにそれはないかな、という気がしてきた。あまり踊れていないし、研究生たちはみな個性があって可愛いが、いまいちチームとしては核になる存在がいない。

が、アンコール終了後に戸賀崎支配人がタキシードで登場。メモを渡すのではなく、自ら語り始めた。これは重大な発表のときである。その口から、すでに昇格が発表され、所属チームが未決の10人は「チーム4」に入ることになったと告げられる。

チーム「A」「K」「B」に続く、第4のチーム「4」。新たな歴史の1ページが刻まれた瞬間だ。

が、会場はいまいち盛り上がらない。当のメンバーたちの表情がさえないからだ。「要するに、チーム研究生の名前だけ変えるってこと?」という怪訝そうな表情である。

しかし、また劇場で別のセットリストが観られるのは歓迎だ。できれば現在のチームから数人を移籍させて、あっと驚くチーム編成を見せてほしいものだ。


●K3rd「脳内パラダイス」公演
出演:
秋元才加/梅田彩佳/大島優子/大堀恵/河西智美/小林香菜/佐藤夏希/野呂佳代/増田有華/松原夏海/宮澤佐江/牛窪紗良/川栄李奈/森川彩香/名取稚菜/鈴木紫帆里

これもセットリストとしては初めて観た。好きな曲が多く、実に楽しい。そして、これもA4同様完成度の高い公演で、いいテンポで最後まで一気に盛り上げて真っ白に完全燃焼する、まさにチームKここにありという雰囲気。そのため他の日に比べ8時15分ごろと早目に終了してしまったが、観客たちはみな大満足の顔をしていた。

オリジナルの公演メンバーが多数集結し、ユニットも1曲目「泣きながら微笑んで」2曲目「MARIA」3曲目「君はペガサス」と、当時と同じメンバーで披露。これは高まる。「くるくるぱー」も、小林香菜、松原夏海、大堀恵がいれば当時の雰囲気が十分成立する。

MCも、研究生を交えつつ、両端で松原と大堀が支えて大いに盛り上げた。うーん素晴らしい。


●A1st「PARTYが始まるよ」公演
出演:
板野友美/小嶋陽菜/篠田麻里子/高橋みなみ/前田敦子/峯岸みなみ/佐藤由加理/浦野一美/平嶋夏海/大島優子/宮澤佐江/秋元才加/河西智美/梅田彩佳/増田有華/松原夏海

チームA、チームKでこのセットリストに参加したメンバーをずらりとそろえた、まさに夢のようなオールスターキャスト。公演が始まると、昨年の5周年記念公演と同様、足が震えた。

これは伝説の公演になりそうだな、と思ったが、みな一線級という自信からか、懐かしい衣装や顔合わせだからか、雰囲気は実に和やか。何となく、先日の選抜総選挙のあとのエキシビションマッチ、という感じだった。

全員で繰り広げる「言いたいことある人ー!」方式のMCは大島優子の仕切り。さすがは優子、うまいトークのパス回しである。途中、板野友美に激しい突っ込みを見せた。これは総選挙でショックを受けた(と報道されている)板野から、何かを引き出そうとしていたに違いない。

結局20日間で最も短く、20時5分には終了。おまけもサプライズもない大人しい公演だったが、エキシビションと考えれば納得できる。自分としては、「AKB48」で目いっぱい飛び跳ねる峯岸みなみの生き生きとした動きを見ただけで、十分すぎる価値があった。


なんだかんだと、楽しい長期イベントだった。

それにしても、この700円のパンフレットは、オールカラーで70ページを超える力作。演劇のパンフレットは1500円、2000円と高価でも内容が薄かったりすることが多い。売れるロットが少ないから仕方ないかもしれないが、ちょっとは見習ってほしい。


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2011年5月28日 (土)

四季「ジーザス・クライスト=スーパースター ジャポネスクバージョン」エルサレム・メタル・シティ

ジーザス・クライスト 芝 清道
イスカリオテのユダ 金森 勝
マグダラのマリア 高木美果
カヤパ 金本和起
アンナス 阿川建一郎
司祭1 平山信二
司祭2 内海雅智
司祭3 真田 司
シモン 本城裕二
ペテロ 飯田達郎
ピラト 村 俊英
ヘロデ王 下村尊則

早く観なくては、と思っているうちにジーザス・ジャポネスクバージョンが間もなく千秋楽。こりゃいかんと慌ててチケットを確保した。

先月観たエルサレム版はおっさんな感じが前面に出て、いまいちロック・オペラになりきれていなかったが、ジャポネスク版ではどうなるだろうか?実は結構期待して席に着いた。

1985年だったか、水戸で初めて劇団四季を観たのもこのジャポネスク版だった。当時は「江戸版」などと呼んでいたが。田舎の高校生にはアバンギャルドすぎた作品だったが、いまだにこの演出には斬新さを感じる。

まず舞台に跳び出てきた金森ユダ。彼のジャポネスク版ユダを見るのは初めてではないが、隈取が彼特有の鋭い視線を強調している。エルサレムのときのようなおっさんな雰囲気ではない。そうそう、これだ、これが金森ユダのロックなカタチなんだ。歌声も演技も、熱量が3割増しに思える。隅取ってすげー。

続いて登場、芝ジーザス。俺は動揺、いや、混乱した。

……なぜここにクラウザーさんが?

金森ユダの鬼気迫る演技が、魔界からクラウザーさんを呼び寄せたのか?

前回はこっちだったけど
Oniisan

今回はまさにこっちである。
Dmc2011

だがこれはいい。聖人が魔界から来ちゃいかんだろ、とか、細かいことはこの際気にしない。

エルサレムのとき、というよりこの作品本来のジーザスは、冒頭から表情に迷いがある。若さ故の悩みだ。しかしこのジーザスには、迷いというより怒りがある。その声に相手を威圧する、言い知れない力がある。

もちろんこのジーザスも悩んではいる。しかし、いつものジーザスはカリスマになる手前で逡巡しているのに対し、このジーザスはカリスマになってから悩んでいる。そこが違う。そして芝の声もまさしくロックになっている。こっちはメタルだぜ!

かつて「ライオンキング」で、最初おっとりしていた芝ムファサが、金森スカーを前にしていきなり武闘派のムファサに変わったときがあった。舞台をアフリカから中東に移して、ふたたび2人がギラギラした火花を散らし始めた。

その熱い火花に呼応して、もうひとりのスカーが覚醒した。村俊英のピラトだ。村ピラトはぐっと抑えた演技と歌声で実に多くのことを語る。素晴らしいキャスティングである。しかし、ジーザスとユダに触発されたか、いきなりリミッター解禁。村俊英の本気を前にして、誰が太刀打ちできようか。いつも控えめに語っていたピラトの心情、ジーザスの器の大きさを知っているからこそ、それを許すことで自らの鼎の軽重を測ろうとしながら、できれば直接手を下すのは避けたいという本音も見え隠れするという、複雑なピラトの心の動きを熱く歌い上げる。

この膨大な熱量が、とうとう3人目のスカーにまで伝導した。そう、下村尊則のヘロデ王だ。ヘロデ王は、この作品で唯一笑いを取っていい役であり、このシーンは演出家が奇抜さによって腕を見せなくてはいけない。この数年、下村はヘロデ王を完璧に、いや完璧以上にこなしてきた。下村ヘロデはすごい。そんなことはみんな知っている。しかしこの日のヘロデは、いつもよりさらにぶっとんでいた。変人というより、あっちの世界にイッちゃってた。久しぶりにカタルシス感じまくりの3分間である。

芝ジーザス、金森ユダ、村ピラト、下村ヘロデ王。名前を挙げるだけで汗ばむような、濃すぎる面々。それが相乗効果によって、4倍というより4乗の濃さになっている。濃い、濃すぎるよ。カルピスの原液をコーラで割って飲むぐらい濃いよ。彼らが織りなす、男と男と男と男の、ギトギトした四角関係。観終わったあと、黒烏龍茶でも飲みたい気分になった。

なんだかスゴいものを観ちまった気分だ。エルサレム版ではなく、最初からこのジャポネスク版でロングランしてもよかったんじゃないか。作品の本質をひんまげてはいるかもしれないが、ある意味世界に誇れるカルテットの誕生だと思う。

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「ジーザス・クライスト=スーパースター」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/jesus/

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2011年5月22日 (日)

「レ・ミゼラブル」帝劇100周年記念キャスト

ジャン・バルジャン 今井 清隆
ジャベール 鹿賀 丈史
エポニーヌ 島田 歌穂
ファンテーヌ 岩崎 宏美
コゼット 神田沙也加
マリウス 石川 禅
テナルディエ 斎藤 晴彦
テナルディエの妻 鳳 蘭
アンジョルラス 岡 幸二郎
司 教 林 アキラ

帝劇100周年記念キャスト、というより、現行の演出での上演が最後になるから、ということかもしれないが、旧キャストがズラリと顔をそろえたスペシャルキャスト上演の回に参戦した。

顔ぶれとしては、2005年の記念キャスト回に近い。今回は鳳蘭のマダム・テナルディエもおり、さらに林アキラの司教様まで加わった。

1987年の帝劇では(当時大学1年生)、プリンシパルキャスト総出演の時に見たので、そのときの布陣にかなり重なる。違っているのはバルジャンが滝田栄、マリウスが野口五郎、コゼットが斉藤由貴、アンジョルラスが内田直哉だった。

24年も経過して、また同じ出演者で観られるなんて。舞台ってほんとうに面白い。自分が24年で年齢と体重以外何の成長もしていないことも同時に思い知るのだが。

しかし、単なる懐かしキャストに終わらないのがこの役者たちの素晴らしいところである。

鹿賀丈史は、2005年に見たときは、初演のときと異なり、少し人間味を前に出したジャベールだった。しかし、今回は初演のジャベールに近い、冷徹で非情なジャベールを演じていた。怖いジャベールの復活は素直に嬉しかった。

それに、驚くべきはその歌声で、2005年のとき、あるいは2009年の「ミュージカル シラノ」などに比べて、ずっと声が出ていた。この公演に向け、相当なボイストレーニングを積んだのだと思う。還暦にしてなお真摯に役に向き合う姿勢には脱帽だ。

石川禅は、さすがに見た目は冗談みたいになってきたが、依然包容力のある魅力的なマリウスだ。「何だよふざけて~」のあの表情は、禅スペシャルとも言いたくなる彼にしかできない演技だ。

そして、現役時代よりさらに研ぎ澄まされたエポニーヌを見せてくれる島田歌穂。この2人を前にしては、神田沙也加のコゼットはいささか分が悪い。神田沙也加自体は決して悪くないし、劇団☆新感線の「薔薇とサムライ Goemon Rock OverDrive」ではその存在感に感心した。だが相手は2人のベテランの名人芸である。ここはひとつ、斉藤由貴コゼットの復活を観たかったものだ。今なお、自分の中での最高のコゼットは斉藤由貴である。

岩崎宏美のファンティーヌはあいかわらずこの役と一体化した完成度。いまだこの役は彼女のもの、という印象が強い。斎藤晴彦は、現役時代よりセリフが聞き取りやすくなっていた。彼はもう70歳!さすが筋金入りの舞台役者というべきか。

そして実に初演で観たとき以来の鳳蘭。豪快なマダム・テナルディエは健在だった。マダム・テナルディエについては自分の中で鳳蘭と前田美波里が同率首位。最初に見たから印象が強いのかもしれないが、やはり初演キャストがいかに強力であったかを改めて感じずにはいられない。

林アキラ司教も久しぶりだが、歌声は以前のままで感激した。これも、日本のレ・ミゼラブルには欠かせない存在なのである。

おそらく、こうした記念キャストを観るのもこれが最後になるのではないか。寂しい気もするが、彼らが築きあげてきた歴史があってこそ、新しいレ・ミゼラブルも幕を開けることができるのだ。彼ら偉大な先達への敬意を胸に、レ・ミゼラブルの新生を期待しつつ待ちたい。

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レ・ミゼラブル 公式ウェブサイト
http://www.tohostage.com/lesmiserables/index.html


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2011年5月21日 (土)

NMB48 2nd Stage「青春ガールズ」

SKE48に続き、大阪・なんばに誕生したNMB48。今年の元旦から公演を行っており、大阪に行けそうな日はマメに抽選に応募していたのだが、一向に当たらない。やっと当たって行くことができたが、1st Stageの「誰かのために」は残念ながらその数日前に千秋楽を迎えてしまった。「誰かのために」はチームAの3rd Stageなので、ひまわり新規である自分はライブで観ていない。だからぜひ観たかったのだが…。

SKEの場合、公演が始まってしばらくは、ありがたいことに抽選にも比較的当たっていた。SとKⅡと連続して当たったこともある。しかしNMBは結成してすぐ入手困難な状況になったわけだ。劇場オープン前から関西ローカルを中心にメディアで露出する機会が多かったこともあるだろうが、AKBの勢いがそれだけ加速しているということか。

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NMB劇場は、大阪に行ったらかなりの確率で訪れる「なんばグランド花月」の向かいにある。実は今年も何度か行っているが、そのたび、この向かい側のNMB劇場にたむろする人たちを「ああ、俺もあっちに入りたいなア」と指を咥えて眺めていたものである。

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この日は18時開演。当選メールには18時までにチケットを買うようにとあったが、これでは間に合わないだろうと思って電話してみると、丁寧な受け答えで17時30分までに買うように言われた。ぎりぎりになってしまったのだが、17時30分を過ぎるともう入場列が動き始めるので、やはり開演1時間前にはチケットは購入し、入場列(入場順抽選はなく、整理番号順)に並んだほうがよさそうだ。全員の入場が終わってから開演までの間に、トイレに行く時間はある。

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チケットを買うと、おなじみのリストバンドが巻かれる。入場時、念入りにチェックされる。

入場すると座席数は233席とのことだったが、立ち見席がなくすべて椅子席だからか、ずいぶん広く感じた。そして柱もなく、傾斜もあって実に見やすい。AKB、SKEの本拠地と比べてもダントツにいい環境である。

この日の出演メンバーは、

小笠原茉由、沖田彩華(研)、門脇佳奈子、岸野里香、木下春奈、小谷里歩、近藤里奈、篠原栞那、上西恵、白間美瑠、福本愛菜、松田栞、森彩華、山岸奈津美(研)、山田菜々、吉田朱里

つまり、人気2トップである山本彩と渡辺美優紀がいない。代わって研究生の2人が出ていた。

しかし実はNMBメンバーについては全く予備知識がなかったので、その2人の名前を知ったのも公演後の話。なので先入観なく楽しむことができた。

で、青春ガールズだ。K2nd、B3rdと受け継がれてきた公演だが、これもセットリストとして観るのは初めてだ。

青春ガールズは、全体曲も表題曲と「転がる石になれ」が有名だが、「Blue rose」「禁じられた2人」「雨の動物園」と続くユニット曲の印象が強い公演である。

いいテンポで進む公演を見ながら、僭越にもメンバーは全体的に小粒だな、と感じていた。2トップがいないこともあるだろうが、SKEを最初に見たときと比較しても、松井玲奈のような図抜けて可愛いメンバーや、高井つき奈のような目の離せない存在、松下唯のような個性的なキャラも見当たらなかった。

しかし、それがとんでもない誤解であり、見当違いであったことに気付いたのは、MCパートが始まってからだ。

MCでは、どのメンバーも(おそらく意識的に)関西弁まるだしで喋る。その会話の応酬たるや、まさにプロのレベルである。まあ有料でライブをやっているのだからプロなのだが、AKBのぐだぐだなMC(それはそれでAKBらしくてよいのだが)に比べたら、天と地ほどの違いがある。

ひとことひとことが面白いだけでなく、突っ込むタイミングや、前に出るタイミングなど、全員が完璧に把握している。そのうえ、観客までいじる。実はAKBでちゃんと観客いじりができるのは、大島麻衣しかいなかった。つまり今は誰もいない。その技術を、NMBのメンバーはこともなげにやってのけている。

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の大阪編で、両さんが「大阪弁はリズムだ!」と指摘していたが、恐るべき会話コミュニケーション能力だ。大阪によく行くようになってから、電車の中や飲食店の中での普通の会話ですら面白いのに気付いて、しかもその話をしているのが中学生だったりして驚愕したものだが、改めてその力をまざまざと見せつけられた。

とにかく、NMBのMCは、スゴい。これを見るだけで、大阪に行く価値がある。

なかなか当たらないけどね。

とりあえず気になったメンバーは、小笠原茉由、門脇佳奈子、山田菜々あたりか。2トップを見逃していることもあり、今後も抽選に応募し続けることになるだろう。その前に、TDCホールかな?

NMB48の公式サイト
http://www.nmb48.com/

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2011年4月16日 (土)

四季「夢から醒めた夢」新ピコ登場

ピコ 岡村美南
マコ 苫田亜沙子
マコの母 早水小夜子
メソ 厂原時也
デビル 川原洋一郎
エンジェル 有賀光一
ヤクザ 野中万寿夫
暴走族 西尾健治
部長 菊池 正
老人 高橋征郎
老婦人 丹 靖子
夢の配達人 道口瑞之

2年ぶり近くになるだろうか、「夢から醒めた夢」が新ピコを引っ提げて東京に戻ってきた。

ピコといえば、もともとは保坂知寿の当たり役。彼女以外にこの役ができる人はいないと思えるほどだった。21世紀になってからは樋口麻美、そして木村花代にバトンタッチしたが、いずれも保坂のイメージを払しょくするほどではなかった。2人とも大好きな女優さんではあるのだが。そこに、あまりにも意外だった吉沢梨絵のキャスティング。しかしこれが実にぴったりで、以降ピコ=吉沢梨絵の図式が出来上がった。

その吉沢が退団。真家瑠美子のピコも個人的には好きだったが、定着することなく2009年の公演では樋口ピコの復活とあいなった。

そして今回、ついに新ピコが誕生。「ウィキッド」で華々しくエルファバ役デビューを果たしたホープ、岡村美南である。岡村エルフィーはエントリーは上げていないが大阪で見ている。長身で美声、フレッシュでのびのびした演技には好感を持った。

で、緑色じゃない岡村美南はどうだったかというと、エルフィーの印象と同じように、実にのびやかに、元気いっぱいのピコだった。顔立ちはちょっと地味だけど、それも愛きょうのひとつだ。歌の実力は文句がなく、吉沢梨絵の唯一の弱点だったラストのナンバーも最高にきれいにキメてくれた。

保坂・吉沢以外のピコは、笑わせどころをいくつかスルーしてしまっていたが、岡村ピコはていねいにそれを拾おうとしている。ただ、間を丁寧に取りすぎてかえって笑うタイミングを外してしまったり、ということもしばしば。誰か笑いのお手本を示せる人は劇団内にいないのだろうか?

吉沢ピコのデビューほどの衝撃はないが、なかなかの愛すべきピコだ。今後の成長を見守っていきたい。

そしてもう1人、注目のキャストが道口瑞之の配達人。この役は演じる人によってがらっと雰囲気が変わる。若いながら引き出しの多い道口がこの役をどうこなすのか大いに期待していた。その道口配達人、なんとも表現に困る雰囲気だった。下村配達人のエキセントリックさとも、北澤配達人のミステリアスさとも、味方配達人のひょうひょうとした感じとも、荒川配達人のうさんくささとも違う。いや、それらすべてを合わせたような雰囲気とも言えるかもしれない。うーん、困る。実にとらえどころがない。これはもう1回観なくては。

あ、そうそう、ひさしぶりに「マ」のつく女の子(?)が1人だけ更新。そろそろ全とっかえしてもいいと思うが。

改めて、自分がこの作品が大好きであることを確認した。この後、各地の劇場を回るのだろうか。さらなる新キャストの登場も期待したいところだ。

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「夢から醒めた夢」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/yume/

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四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」(エルサレムバージョン) 聖☆おやっさん

ジーザス・クライスト 芝 清道
イスカリオテのユダ 金森 勝
マグダラのマリア 高木美果
カヤパ 金本和起
アンナス 阿川建一郎
司祭1 平山信二
司祭2 内海雅智
司祭3 伊藤潤一郎
シモン 本城裕二
ペテロ 神永東吾
ピラト 村 俊英
ヘロデ王 北澤裕輔

以前、配役表にその名を連ね、パンフレットにも稽古写真が載りながら実際の舞台に立つことのなかった芝ジーザスが、いよいよ本当に登場してしまった。見たいような見たくないような。しかし一度は見なくてはいかんだろう。

開演し、やがて舞台に現れた芝ジーザスは…

想像していたのとだいぶ違った。

以前、パンフレットに出ていた写真では、口ヒゲをたくわえた、いかにも芝清道な雰囲気のジーザスだった。しかし、目の前に登場したのは、まるでさっき床屋に行ったかのような、すっきりした顔立ちである。

若者らしくしたつもりなのだろうが、いかんせん芝である。若づくりによって、かえってオジサンっぽさが強調されてしまっている。

オジサンっぽいといえば、金森ユダもそうで、ジャポネスクの隈どりメイクでは感じなかった中年な感じが前面に出ていた。

芝&金森の濃厚すぎるコンビに、中年の悲哀という味付けが加わり、どうにも暑苦しい。見ていて面白いのは確かだが、ジーザスを「悩める若者」として描いた本作の趣旨から見ると、かなりアサッテの方向に行ってしまった感は否めない。

どうもこれはロックじゃない。何がロックかと言われると答えに詰まるが、でも違う。無理に若者ぶろうとせず、中年は中年のまま、気取ることなく、でもカッコをつけて歌う。それがロックだと思う。中年が中年らしくふるまうことで、結果として中年っぽくなくなるはずなのだ。逆説的ではあるが。

「ちゅらさん」で、いつも恵達(山田孝之)に「ケイタツ、それはロックじゃナイよ」と言っていたジョージ我那覇(鮎川誠)が、ライブに恵文(堺正章)が三線で乱入したのを「これはロックだ」と評する場面があった。それをふっと思い出した。

では芝ジーザスがぜんぜんダメかと言われれば、そうでもない。歌声はさすがで、ゲッセマネの独唱では柳瀬ジーザスをはるかに超えるロングトーンを披露。もちろん声楽的には柳瀬の技量に及ぶものではないが、その熱意は十分に感じられた。

一方の金森ユダも、その鬼気迫る演技は健在で、この2人の組み合わせで発生する圧倒的な熱量は、方向性さえ間違わなければ観客の心をつかんで離さないだろう。

やはり、このコンビはジャポネスクバージョンに期待したい。そもそも、エルサレムバージョンはロックじゃない、とも言える。小ぎれいにまとまる傾向にあるからだ。歌舞伎の精神、「かぶく」ことはロックにつながる。それが、中年コンビにあるべき方向性を示してくれるに違いない。

舞台全般も、どうも小さくまとまっていた印象だった。群衆の熱狂ぶりもおとなしかったし、使徒たちも、モロ師岡のような顔の本城シモンはなかなかよかったが、それ以外はみなまじめな優等生のようである。むしろ、カヤパ軍団のほうがはつらつとして見えた。

村ピラトの抑えた演技はいつも素晴らしいが、この日も抜群の安定感を見せていた。千秋楽までに、芝×金森×村という、豪華なトリオのポテンシャルを存分に発揮できる舞台になってほしいものだ。

また、ひそかに期待していた北澤ヘロデはなかなかの出来だった。気持ち悪いほど美しいその姿でまずインパクトを与える。エルサレムバージョンではヘロデの変人ぶりもやや抑え気味なのだが、視線の動かし方など、細かい演技で近寄りがたい、いや、近づきたくない雰囲気を醸し出している。これもジャポネスクに期待である。

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「ジーザス・クライスト=スーパースター」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/jesus/

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2011年4月12日 (火)

「レ・ミゼラブル」なかなかいいぞ!新キャスト

ジャン・バルジャン 吉原 光夫
ジャベール 岡 幸二郎
エポニーヌ 平田 愛咲
ファンテーヌ 和音 美桜
コゼット 中山エミリ
マリウス 原田 優一
テナルディエ 三波 豊和
テナルディエの妻 森 公美子
アンジョルラス 上原 理生

さてさて久しぶりのレ・ミゼラブル東京公演だ。そして現在演出での帝劇公演はこれが最後になるという。次回は先日ニュージャージーで観たツアー版の演出になるらしい。キャメロン・マッキントッシュは全世界のレ・ミゼラブルの演出を変更するつもりなのだろうか?それともロンドン公演以外を?あるいは日本公演は契約上はツアー版という位置づけなのか?よくわからない。

この日のジャン・バルジャンはこの公演から参戦した吉原光夫。劇団四季出身で、32歳のバルジャンは日本公演史上最年少だろう。

吉原光夫といったら、「夢から醒めた夢」の暴走族である。後にヤクザ役も担当したが、やはり暴走族が当たり役だった。野太い独特な声と、その立ち居振る舞いに独特なユーモアを感じさせるキャラクターが印象的なスケールの大きい役者で、将来を楽しみにしていた。とはいえ、実は夢から醒めた夢以外ではあまり見たことがなく、「ジーザス・クライスト=スーパースター」のユダ、「エビータ」のチェといった大役も見逃している。特に残念なのは、「美女と野獣」のガストン役だ。実にぴったりの配役に思えた。福岡公演に登場したとき、木村花代ベルを見に行った直後だったのですぐには突発せず、沼尾みゆきベルとの共演が実現したら行こうと準備していたが、結局その組み合わせはなかった。

退団後もその活動が気にはなっていたが、まさかバルジャンで再会できるとは。まるで冗談キャストのような信じられない話だが、個人的には楽しみすぎる配役である。

前置きが長くなったが、その吉原バルジャン。なかなか男前のバルジャンである。そういえば、ヤクザ役を見たときに「おお、この人結構カッコいいんだ」と驚いた記憶がある。しかし若い。市長様ぐらいまではいいが、パリのシーンあたりからは、ちょっと無理が出てくる。だがそれ以外は全く問題のない、いいバルジャンが誕生した。

全身からみなぎる力強さ。それは生命力にも、意志の強さにも、敬虔さの象徴とも受け取れる。コゼットがその背中を見るとき、これほど頼りになるバルジャンも他にいないだろう。また、その特異なキャラクターも健在で、いつも薄い笑みを浮かべているように感じる。その笑みは改心前はふてぶてしさに見えるし、市長のときは余裕に、歳を経てからは愛情の豊かさに見える。

もともと、四季の時代からセリフ回しには抑揚がなく、それを下手な演技に感じる人も多いと思うが、彼は細かい演技よりも存在感で表現する役者だ。もちろんバルジャン役としてはまだまだ未熟な側面もあるが、今後再演を重ねることで、もっともっといいバルジャンになっていくことを大いに期待したい。

この日はほかにも新キャストが多かった。ファンテーヌに宝塚出身の和音美桜、エポニーヌに東宝ミュージカルアカデミー出身の平田愛咲。2人とも強烈な印象を持つわけではなく、ある意味地味で、声量を自慢するタイプでもないのだが、心に響くみずみずしい演技と歌で好感を持った。

三波豊和のテナルディエは、基本に忠実というか、これぞテナルディエという教科書のような演技だった。歌っているイメージがないのだが、相当なボイストレーニングを積んだのか、十分な声の張りと伸びだった。ベテランにして努力の跡を感じさせるあたり、頭が下がる思いだ。

中山エミリのコゼットは、とても30代とは思えないかわいらしさ。目のぱっちりとしたはっきりした顔立ちなので実に舞台映えする。アンサンブルとして登場するシーンでさえとても目立ってしまうほど。ミュージカルに主演した経歴もあるが、歌はどうなんだろうと思っていたところ問題なかった。まあ声楽重視の人からすればとても受け入れられるものではないかもしれないが、かつての早見優とかを考えたらぜんぜんOKである。それに、誰も言わないのなら俺が言ってやろう。コゼットなんて、可愛けりゃいいんだよ!むしろ可愛いことのほうが大事なのだ。そうでなきゃ堅物マリウスが一目ぼれできないじゃないか。可愛いことで、愛されキャラをアピールすることこそこの作品が求めるコゼットの役割なのだ。

出色の出来だったのがアンジョルラスの上原理生。その歌声は、日本アンジョルラス史上最強ではないのか。歌声だけで学生たちをまとめるカリスマ性を表現できている。長身のルックスもいい。演技はまだまだこれからという感じだが、歌声がそれを補って余りある。

ガブローシュ→アンジョルラス→マリウスと横滑りを繰り返してきた原田優一はすっかりこの作品に体がなじんでいる様子で、新役であることを全く感じさせない。

ガブローシュといえば、この日のガブローシュはテレビでおなじみの加藤清史郎。さすが全国区の注目度を浴びてきたこともあり、スターのオーラを身にまとっていて、それによって舞台に貢献している。びっくりするほど小さく、丸顔のガブローシュは原作の印象とはほど遠いが、グランテールにブランデーを飲まされて吐き出したり、砦で眠ってしまったりと、細かい芝居で独特の味を出していた。

全体的に、上原理生以外はあまり声を張り上げるタイプの役者が少なく(岡幸二郎もやや控えめに歌っていた)、温かみのあるやさしいレ・ミゼラブルといった雰囲気にまとまっていた。これはこれでいいのではないか。何となく帝劇初演のころを思い出した。これが日本のレ・ミゼラブルの味わいなのかもしれない。


手書きメッセージに「大和魂」。なんというか、吉原らしい。

レ・ミゼラブル 公式ウェブサイト
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2011年4月 9日 (土)

四季「ウィキッド」福岡公演

グリンダ 沼尾みゆき
エルファバ 江畑晶慧
ネッサローズ 保城早耶香
マダム・モリブル 森 以鶴美
フィエロ 李 涛
ボック 伊藤綾祐
ディラモンド教授 前田貞一郎
オズの魔法使い 松下武史

ウィキッド福岡公演が開幕。大騒ぎして福岡を撤退した劇団四季が、キャナルシティに戻ってきた。四季専用劇場の福岡シティ劇場が、キャナルシティ側が運営するキャナルシティ劇場となり、そこで四季が公演を行うという格好だ。

いずれにしても、博多に行くきっかけが増えるのは自分とってはめでたいことだ。まあ、四季がいなくてもうまいものが無数にある博多には行くけどな。実際、去年の四季撤退騒動のあと、5回ほど博多に行っている。

さてウィキッドである。その開幕には、オリジナルキャストがそろうか、新キャストが登場するのではと予想し早々にチケット、そして高止まり傾向にある航空券もスーパー旅割で確保しておいた。

結果的にキャストはオリジナルキャストが数多くそろった。グリンダ、フィエロ、マダム・モリブル、オズの魔法使いが開幕と同じ。さらに言えば、マンチキン国の総督も開幕時と同じ白倉一成だ。

久しぶりに見た沼尾グリンダ様。四季の中でも並はずれた耐久性を誇る高音ボイスはいつ聞いても心地いい。おバカ度も3割増しで大奮闘だ。そろそろあのお姫様ドレスやピンクの勝負服がキツくなる年頃かもしれないが、そのイタさがまた萌えるっつーか。

李涛フィエロは少しスリムになった気がするが、相変わらずキレのいい動きといいキャラクターだ。北澤裕輔のフィエロも実にいいが、先に登場したほうにイメージを引っ張られるのも事実だ。

そんなオリジナル軍団の中にあって、強力な存在感を示したのが江畑晶慧。やや低音の圧倒的な声量はこの日少し調子が悪かったように感じたが、それでも十分すぎる力強さだ。特に沼尾グリンダののびやかな高音と、江畑エルフィーのハスキーな低音が素晴らしいコントラストを形作り、計算されたあいまいさが魅力のこの作品にエッジを効かせている。こりゃ楽しい。

演技の面でも、江畑はすっかりエルファバをその身の中に宿したようで、Defying GravityやNo Good Deedのときの目ヂカラといったらどうだ。その声だけでなく、表情でもぞくぞくさせてくれた。

「マンマ・ミーア」は5カ月しか持たなかった福岡公演だが、ぜひウィキッドは十分なロングランになって、何度も博多に俺を呼んでほしいものだ。新キャストもぜひ!

専用劇場ではなくなったので、キャストボードも仮設になった。

「ウィキッド」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/wicked/

 

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2011年4月 3日 (日)

四季「アイーダ」 至高の三角関係

アイーダ 濱田めぐみ
アムネリス 佐渡寧子
ラダメス 阿久津陽一郎
メレブ 中嶋 徹
ゾーザー 飯野おさみ
アモナスロ 石原義文
ファラオ 勅使瓦武志

大阪アイーダが開幕。なんとメインの3人が初演のオリジナルキャストそろい踏みだ。相次ぐ中堅俳優の離脱で全体的に層が薄くなりつつある中、四季はまんべんなく人気俳優を配置するのではなく、いずれかの公演に集中させる戦略を取ったか。いずれにしても必見だ。

この3人の組み合わせは自分にとって初めてだ。特に、佐渡寧子アムネリスは観たことがない。実は、過去一度だけ観るチャンスがあった。名古屋公演で、彼女の名前があったので期待して行ったのだが、現地のキャストボードを見たら変わっていた。それがこのときで、3人ともデビューしたばかりという、研究生公演のような出来栄えだった。ある意味貴重な体験だが、チケット代は3割引ぐらいでいいと感じた。

その待望の佐渡アムネリス。アムネリスの衣装がぴったりとはまっていて、まさに博物館の中から飛び出てきたような雰囲気。歌い方は、CDとちょっと雰囲気が変わっていた。年齢もあって、少し声量にかげりが出てきたのをテクニックでカバーしているのだろうか?しかし気になるレベルではない。

ここ数年、演技面で技巧をこらすアムネリスが多かったが、佐渡アムネリスは自然体というか、あまり演技っぽさを感じさせない。それが、アムネリスの世間知らずさに裏打ちされた純粋さにつながり、ますますアムネリスっぽくなっている。いい。実にいい。

普段のほほんとしている分、「おしゃれは私の切り札」のはじけ方がよりエッジが効いてくるし、最後の最後、王を継ぐ決心をする場面では、その内に秘めた覚悟がより色濃く感じられる。

濱田アイーダ、阿久津ラダメスのコンビはすでに体験済み。気心の知れたアムネリスを迎えたことで、さらにのびのびとした雰囲気になるのかと思ったが、これは逆だった。ヒリヒリするような「緊張感」を漂わせる三角関係となっている。特に、アイーダとアムネリスの友情は、やさしい雰囲気のアネリスだと、仲良しさんな感じになるのだが、この2人はまず王女としての誇りがあり、その立場を全うした向こうに友情を模索している。より高い次元で心を通わせている、といってもいい。

なるほど、ミュージカル「アイーダ」って、こういう作品だったのか。

これまでは、いつもどこかに「違和感」を感じながら観ていたが、今回初めて、ストレートにこの作品を楽しむことができたような気がする。

この作品はキャストを選ぶ作品なのだ。それを痛感した。ブロードウェーであっという間に終わってしまい、ディズニーミュージカルの黒歴史になってしまったのも、それはふさわしいキャスティングを実現できなかったからではないのか。日本でここまでロングランになったのも、四季の執念だと言えば確かにそうだが、やはり濱田めぐみをはじめこの作品にぴったりの役者を起用できたことが大きいのかもしれない。

しかし同時に、この作品の「完成形」を見てしまうと、実はこれが比較的陳腐なラブストーリーであることも明確になってしまう。1度観るにはいいが、何度も繰り返し観たくなるには、味が単調なのだ。

そうか、だから四季は、わざとキャスティングに「ノイズ」を入れて、その味に変化をつけようとしたのか……とまでは思わないけど、改めて舞台というのは役者まで含めて「作品」なのだ、と実感した。

「アイーダ」公式サイト
http://www.shiki.gr.jp/applause/aida/index.html

 

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2011年4月 2日 (土)

おっともう2日になっていた

考える余裕がなかったというか、単に頭が働いてなかったというか。

世の中の自粛ムードに便乗してスルーしようかとも思ったが、いちおう即興で作ったネタを貼っときました。

http://kingdom.cocolog-nifty.com/dark_side_annex/

しかし毎年毎年、もうちょっと前から準備しておけば。東京電力並みの無計画ぶりを反省する次第。

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2011年3月26日 (土)

3月25日 茨城県北部(北茨城市)の模様

常磐自動車道がいわきまで復旧し、自分が住んでいる千葉県柏市近辺ではガソリンを普通に給油できるようになった。そこで茨城県北部の親類や友人のところへ見舞いに行った。

柏インターから乗り、北へ走る。途中、守谷SA(茨城南部)、友部SA(同中部)で様子を見たが給油所に列ができている気配はない。しかし中郷SA(同北部)は閉鎖になっている。

北茨城インターを降りて海岸部に向かうと、途中ガソリンスタンドに長い列ができていた。県の北部にはまだガソリンが行き届いていないのだ。被災地に入っていくほど燃料不足が深刻になる、という状況を目の当たりにした。

海沿いを走ると、多くの民家が被害を受けている。倒壊した家屋、ひっくりかえったままの車、倒れたブロック塀、砂だらけの道路。南部や中部の状況とは全く異なる「被災地」の光景があった。

茨城ゆかりの文化人、岡倉天心が建てた六角堂消失のニュースを聞き、ショックを受けながらもこの目で確かめようと現地に向かった。近くの五浦岬公園からよく見えるはずだが、がけ崩れなどで危険な状態にあるため、立入禁止になっていた。入れるところで六角堂が見えるはずの場所を探し、確認する。もっともそこもだいぶ危険であり、立入禁止区域だったのかもしれない。

六角堂は、すぐにそれと分かる台座だけ残して消えていた。その映像。

茨城の貴重な文化遺産が失われてしまった。

その近くの漁港、大津港は、とてつもないダメージを受けていた。

何だこれは。

人は、見たこともない光景を前にしたとき、言葉を失う。美しいもの、面白いものであればいいが、悲しいことに悲惨なもの、恐ろしいものであっても、それは起きる。

船が「無造作に」そこかしこに転がっているという現実。地面は割れ、家屋は倒壊したり、津波で壁面を奪われたりしている。

大津の漁業協同組合の事務所には、時計がかかげられている。その時計は、地震発生直後の2時48分で時を刻むのをやめていた。停電の影響だろうか。

しかし、そこに生きる人々の時間は、決して止まってはいない。復興に向けての作業が、重機や、人の手によってもう始まっていた。

家屋を破壊された人たちは生活の場を失ったし、港は漁業を支える機能を失った。完全な復興にはどれほどの労力と時間がかかるのか見当もつかないが、しかし一歩ずつ、前に向かって足を踏み出している。その足音に耳を傾け、一緒に歩いていきたい。

今後、茨城の被害についてのエントリーは、こちらのブログに集約することにする。4年前に立ち上げながら、ほとんど放置していた第二ブログだ。しかし今後は、真面目に更新していくつもりである。

こっちのブログは、もともとのあるべき姿、つまりノウテンキにくだらないことを書きつづる状態に戻す。もっとも、あちらのブログでも、もう被害状況を伝えることはないだろう。復興へ向け、雄々しく励む茨城の人々の営みを明るく紹介できたら、と思う次第である。

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2011年3月21日 (月)

3月19日 茨城県中部(鉾田内陸~小美玉)の模様

19日(土)になって、やっと茨城県の中部、鉾田市(内陸側)にある本家に行くことができた。常磐高速道が復活したが、ガソリン不足は相変わらずだ。朝早く並んで給油していこう。

早朝、家を出たら車の行列ができている。2キロほど先のガソリンスタンドの営業開始を待っているのだ。しかし営業する保障はない。これでは無理だと、高速のサービスエリアに望みを託して高速に乗る。

サービスエリアでは給油を行っていた。大行列にはなっていたが、整理誘導が非常に行きとどいていて、混乱もストレスもなく待つことができた。1人で運転している身には、トイレの不安はあったが。1時間20分ほどで給油できたものの、2000円が上限のため、13リッターあまりしか入らず。

道路は50キロの速度制限だが、渋滞はしていかった。あちこちで道路が波打っており、補修工事もまだ行われている最中だ。地震のエネルギーの強大さを改めて感じる。

本家に到着すると、この地域はかなり日常を取り戻していた。スーパーにも、トイレットパーパー以外はおおむね物資がそろっており、鮮魚などが並んでいた。

だが、両親とも口には出さないがやはり電気が復活するまでは、寒かったり、食べ物がなかったりして大変だったようである。やはり会社なんぞ休んで茨城に駆けつけるべきではなかったかと反省した次第。

しかし父の野次馬根性は相変わらずで、別にブログをやっているわけでもないのに地震直後の家の様子を克明にデジカメで撮影していた。「この父親にしてこの息子あり」ってやつだな。

そんなわけで、父の写真と、この日撮影した動画をつないで記録映像にしてみた。



ちょうどお彼岸の時期だが、墓地は墓石がほとんど転倒してしまい、大変なことになっているそうだ。この日、自分は墓参りには行かなかったが、守ってくれたご先祖様のためにも、復旧が急がれる。しかし父が石屋さんに連絡したところ、「すでに200件ほど修理依頼が来ている」と言われたという。

帰りに、本家から車で10分ほどの茨城空港(小美玉市)に寄ってみた。その様子。


茨城の状況は、あまりメディアで伝えられていない。しかし、沿岸部や県北部では相当な被害が出ている。

東北のニュースを見ていると「茨城だって被害を受けているんだ」と声高に叫ぶのは気が引ける。でも、比較的被害の少ない県中部を歩いただけでも、少しは声を出さないといけないのではないか、と感じた。

もっともネットで大きな声を出している人もいる。鉾田市出身の磯山さやかだ。

http://ameblo.jp/sayaka-isoyama/entry-10832410591.html

あまりクレバーでない印象を持たれることの多い彼女だが、とんでもない。誤解を恐れず、勇気を持って言うべきことを言っている。そして、以降このブログは茨城からの被害状況が伝えられる貴重なソーシャルメディアとして機能している。素晴らしい。

また、このエントリーは重要な指摘をしている。「ローカル放送局がないのも理由の一つかもしれません。」そうなのだ。コミュニティーFMは頑張っており、地域内の生活情報の共有に大活躍している。しかし、それを全国に発信するには映像の力が必要だ。

すでにメディアでは、被害の状況だけでなく、そこで起きた様々なエピソード、人間模様を伝えはじめた。これからを生きる人たちにとって、それらは教訓であり、心の支えにもなる。

我が本家の周囲でも、スーパーが無償で食糧を提供したり、物流が途絶えて出荷できなかった納豆工場が、納豆を近所に配り歩いたという話を両親から聞いた。こういうことを、全国や、後世に伝えていきたいものだ。

あと、自分は何もできないが多くのブロガーが募金の呼び掛けに協力している。俺も真似をしてみることにした。茨城復興義援金への募金の呼び掛けビデオを作ったので、茨城出身の人は見てみてください。そうでない人は、意味分からんと思いますが。

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2011年3月13日 (日)

3月11日~13日 千葉県北西部から茨城県南部の模様

今回の大震災の映像を見て、何かコメントする資格も語彙も自分にあるとは思えない。いや、言葉を失うのが普通だろう。

だから、自分の覚え書きとして、身の回りに起こったことだけをブログに記録しておきたい。

11日は翌朝まで会社にいた。動き出したJR常磐線に乗って自宅のある北柏に戻ったのは昼前。普通に営業を開始した食堂で、朝食だか昼食だか前日の夕食だかよくわからない飯を食った。コンビニに寄ると、弁当やサンドイッチなどが何もなかった。物流が混乱しているせいだろう。まだこの時点では、飲食店が普通に営業しているのにコンビニから食糧が消える、ということの違和感に気付いていなかった。

マンションに入ると、エレベーターホールに壁の塗料と思われるクズが散乱している。激しく揺れたのだろう。

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マンションの8階にある自室に入ると、いろいろ倒れている。千葉県北西部に位置する柏市の震度は5強と伝えられていたから、これは覚悟していた。室内灯のカサはすべて傾き、ホコリを撒き散らしていた。普段から見えないところも掃除しとかなきゃな、とくだらないことを反省。

本棚から飛び出していたのは入りきらずに平置きにしていた数冊だけだったので少し安心したが、居間に入るとカラーボックスに毛が生えたような組み立て式本棚が、それぞれ数十センチ前に出たり横に移動したりしていた。それ自体は倒れていなかったが、中に入っていたものはだいぶ派手にばらまかれていた。小さなダイニングテーブルもナナメになっている。どうやらぎっちり中身の詰まった重い本棚はどっしりと腰を据えていたが、軽い家具はここでダンスを踊っていたようだ。

そして、昨年購入したばかりの東芝REGZAが床に突っ伏して居眠りしていた。

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おいおいこういうときこそ君の出番だろ、と抱え起こすと、液晶画面は無事で映像の受信にも問題ない。フレームの一角が破損しただけで済んだ。どうやら近々ゴミ捨て場に持っていこうと思って縛ってテレビの前に置いた古雑誌がクッションになったようだ。ありがとう、山田太郎。

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まず風呂に入ろうと思ったが、給湯システムが作動しない。一瞬ガスが途絶えたかと思ったが、単にマイコンメーターが自動的にロックされただけだった。手順に従って復旧。

仮眠をとって、近所のスーパーに車で向かった。途中ガソリンを入れようとスタンドに立ち寄ると、数台が並んでいたがすぐに順番が回ってきた。聞けば20リッターまでしか売れないという。満タンにはならなかった。

夕食に、スーパーに近い「幸楽苑」でラーメンを食べる。いつもどおりの味である。

スーパーは、普段どおりの品ぞろえのように見えたが、カップラーメンとミネラルウォーターだけがきれいになくなっている。菓子やお茶、ジュースなどはいつも通りにあるのに、そこだけないというのがちょっと奇妙に思えた。そして近所で暖かいラーメンが食べられるのに、その近所でカップラーメンが品切れしているという状況もヘンといえばヘンだ。

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つまり、食糧がないのではなく、みな非常時に備えて備蓄を始めたということである。激しい揺れを体験し、余震も続き、ひっきりなしにテレビで悲惨な映像を見ているのだから、そういう心理が働くのは無理からぬことである。

コンビニにも寄ってみたが、同じような状況だった。

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翌13日。自分は茨城に向かった。自分の本家は茨城空港の近くにある。天井の崩落する様子が繰り返し放送された、あの茨城空港である。11日はこの空港の1周年セレモニーだったため、テレビカメラが入っていたのだろう。

家族の安否については、地震の2時間後ぐらいに母親から「大丈夫」というひとことがメールで送られてきた。しかしその後は電話もかからず、どういう状況か分からず不安だった。兄が水戸にいるので、様子を見に行ったところ無事と分かったが、まだ停電が続いているという。自分も様子を見に行くことにしたのだ。

茨城空港は、県の中部より少し南の小美玉市にある。千葉県北西部の柏から向かうには常磐自動車道で行くのが普通だが、この高速道路は緊急車両専用になっており、一般車両は入れない。そこで国道6号で北上する。

普段から渋滞の激しい道だが、この日は尋常でない混みようである。常磐高速だけでなく、JR常磐線も不通なので、南北の移動はこの国道に頼らざるを得ないのだ。

しかも、途中ガソリンスタンドに長蛇の列ができている。満タンにならずとも、前の晩に入れておいたのは正解だった。そして、そのガソリン待ち列がまた渋滞を引き起こしている。ガソリンスタンドは、どれも長蛇の列か、すでに売り切れで閉店となっていた。

途中、牛久駅のあたりで線路修復工事をしているのが見えた。土浦あたりまでは早期に復旧するかもしれない。

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4時間ほど走ったが、目的地にたどり着かない。ふだんなら2時間ほどで着くはずだが、まだ半分ぐらいの地点である。給油もままならない以上、これ以上行くのは不安だ。兄の話では特に急を要するほどでもないようなので、引き返すことに決めた。

帰り道になると、もうほとんどのガソリンスタンドが閉まっていた。

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茨城を抜けて、千葉県に戻ると、営業中のガソリンスタンドがちらほら出てきた。俺も給油していこうかな、と思ったら、前を走っている車が突然止まった。運転手が降りてきて「すいません、ガス欠で動かないので、脇に寄せるのを手伝ってもらえませんか」。

その人にハンドルを握ってもらい、自分が押す。ちょっと上り坂でランドクルーザーを押すのはなかなかの重労働である。なんとか脇に寄せ、幸いガソリンスタンドが目前だったのでそこに救援を求め、事なきを得た。

家にたどり着くと、電池充電で携帯を復活させた父母から連絡が入った。水道とガスが使えるので、電気がなくても何とかなるという。近所には水が出なくなった家も多く、我が家がちょっとした給水所として活躍しているそうだ。スーパーから食糧は消えたが、米は十分に備えがあり、土鍋で炊いているらしい。野菜はほぼ自家栽培でまかなえるので、しばらく問題ないとのことだった。

母「これぐらいで困ってるなんて言ってられないよ」
父「もともとそんなに文明的な暮らしもしてないしな」

この両親から生まれたことを、自分は誇りに思う。

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2011年3月 5日 (土)

水戸偕楽園 第6回「夜梅祭(よるうめまつり)」

今年の観梅シーズンもいよいよクライマックス。青年会議所が主催するナイトイベント「夜梅祭」を見物しようと偕楽園を訪れた。

本当は天気もいいので昼間から行きたい気もしたが、偕楽園は座って休めるところが少なく、昼から夜までいるのは結構重労働だ。そのあたりは改善できないものかと思う。

水戸をアピールする最高の舞台なのに、あいかわらず水戸駅からのアクセスは悪く、駐車場も狭い。昔から水戸、というより茨城県は観光客誘致が本当に下手だ。なんとかしたいものである。

動画を撮ってきたので貼ってみた。目玉は津軽三味線全国大会でジュニア部門3連覇したスーパー女子高生の川嶋志乃舞さん。演奏している顔つきは真剣そのものだが、トーク力もあって、何よりかわいい。超ファンになった。地元アイドルとして街おこしでも活躍してくれたらと思う。

あと、ついでに水戸出身のあの男も出ているぞ!

「夜梅祭」公式サイト

http://yoruume.com/index.html

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2011年2月20日 (日)

宝塚歌劇 星組公演「メイちゃんの執事−私の命に代えてお守りします−」

柴田 理人 紅 ゆずる
東雲 メイ 音波 みのり
本郷 詩織(ルチア) 白華 れみ
柴田 剣人 美弥 るりか
真風 涼帆
本郷 金太郎 汝鳥 伶
シスター・ローズ 美穂 圭子
華山 リカ 音花 ゆり
木場 如月 蓮
仲本先生 南風 里名
桜庭 海 隼人
神崎 汐月 しゅう
加藤 舞 妃白 ゆあ
夏目 不二子 紫月 音寧
仲本 夏美 若夏 あやめ
青山 芹香 斗亜
竜恩寺 泉 夏樹 れい
看護婦 珠華 ゆふ
志村 法子 毬愛 まゆ
根津 漣 レイラ
医者 翔馬 樹音
大門 礼 真琴
麻々原 みるく 紫 りら
山田 多美 妃海 風

宝塚はハマり出すとキリがないことはよく分かっているので、年に1〜2本しか観ないことに決めている。それも実験的で「そんなの舞台になるんかいな」というようなものを選んで観ているので、必然的に大劇場よりバウな作品に落ち着く。一昨年の「逆転裁判」しかり、昨年の「相棒」しかりである。

んでもって今年は「メイちゃんの執事」ときた。原作はマーガレットだから、さすがに断片的にしか読んだことがない。フジテレビのドラマは、最初小嶋陽菜(チームA)が出るというのでチェックしていた。小嶋の出番は少なかったが、榮倉奈々のナチュラルな演技と、向井理に電王に“なんちゃって”作家といった伸び盛りの俳優たちの共演はなかなかに見ごたえがあり、結局最後まで見てしまった。

この舞台はぜひバウホールで観たいと思っていたが、出張など重なりかなわなかった。この東京公演も、予め買っていた日は行くことができず、千秋楽を前にしてやっと観ることができた。

もともとが少女マンガであり、非現実的なスーパーお嬢様学校が舞台、ということで、「逆転裁判」や「相棒」に比べればタカラヅカには近いと言える。そのため、その2作に比べると、トンデモナイものを見ている、というワープ感は薄かった。

むしろ、マンガのすっとんだ世界観と、タカラヅカの超現実的な世界観が互いに相殺され、なんだかとっても普通の舞台を観ている錯覚に陥った。

紅ゆずる演じる理人は、原作やドラマの超然とした雰囲気に比べると、なんとなく人の良さがにじみ出ている。そのせいか、舞台全体としてもどこかほのぼのとした空気がただよっていた。ただ、ルチアだけは断然怖かった。このあたりの演出はさすがである。まあ忍様に関してはドラマの向井理のほうが不気味ではあったが――。

まったりとしたまま幕を閉じるのかと思ったら、最後の最後に理人が、お前メイちゃんの執事じゃなくて黒執事だろ、というぐらいの超能力を発揮し、あり得ない展開が繰り広げられた。ここへ来て何でもアリのタカラヅカ、本領発揮である。貪欲にエンターテイメントの限界を追及する宝塚の本能は、いつも「舞台ってこんなこともできるのか!」と発見させてくれて嬉しくなる。

やっぱりこれはバウホールで観たかったかな。

Shitusji


公演ホームページ
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/210/index.shtml

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2011年2月11日 (金)

「熱海殺人事件」NEXT ~くわえ煙草伝兵衛捜査日誌~

木村伝兵衛部長刑事 山崎銀之丞
熊田留吉 武田義晴
片桐ハナ子 長谷川京子
大山金太郎 柳下 大

紀伊國屋ホールに木村伝兵衛が帰ってきた。演じるのは90年代に「熱海」を復活させたシアターXの公演で大山金太郎を演じ、その後「銀ちゃんが逝く」にも主演した山崎銀之丞だ。山崎はもう48歳。伸び盛りの若手が演じることの多かった木村伝兵衛としては間違いなく最高齢での挑戦だろう。

自分も彼を舞台で観るのはずいぶんと久しぶりだ。「銀ちゃんが逝く」の東京再演以来だと思うので、もう10年以上前の話だ。

その演技、体のキレは昔のままだが、声がかなりダメージを受けていた。もう声を張り上げるつか作品はさすがに厳しいのだろうか。自己陶酔、狂気、正義感、卑屈さ、尊大さ、そして遊びの部分と、七色に変わるこのキャラクターをきっちり演じ分け、その上に自分の色を出すあたりはさすがの一言である。

対する熊田留吉に北区つかこうへい劇団の大ベテラン、武田義晴。こちらも40オーバーだが、声の張りに衰えはみじんもなく、山崎の声を補うようにして舞台全体を活気づけていた。

驚いたのは、長谷川京子の演技だ。テレビで見せる美人オーラとは全く別の、妖しい輝きを放っている。舞台経験は少ないはずなのに、大きな演技は観客の目を引き、よく通るカツゼツのいいセリフ回しは耳に心地よい。日本演劇界は大きな掘り出し物を手に入れたというべきだろう。

柳下大はD-BOYSで、「テニスの王子様」ミュージカルの出身。「銀河英雄伝説」のときも感じたが、こうしたポップな舞台が優れた人材を育成している事実を、日本演劇界は直視しなくてはならない。

つかスピリッツを受け継ぐ2人と、新たにその世界に飛び込んできた2人が組んず解れつの大格闘で展開する熱海殺人事件。実にエキサイティングな2時間だった。

さて「片桐ハナ子」とあることから分かるように、今回の熱海は、数あるバージョンを生みだした90年代以降の熱海ではなく、つかこうへい事務所解散前の、70年代―80年代の熱海がベースになっている。90年代に熱海を知ったつか新規の自分は未見だが、その脚本を書き起こしたものは北区つかこうへい劇団のWEBサイトでダウンロードできる。小さな劇団が上演するぶんには上演料はいらない、自由に改編してもいい、というつかのスタンスがここに表れている。

今回の公演パンフレットにも詳しく書かれているが、90年代以降のバージョンの中でも比較的オーソドックスな「ザ・ロンゲスト・スプリング」や「傷だらけのジョニー」と、初演版を比べた場合、決定的に異なるのはその軸が90年代以降は木村伝兵衛と水野婦警の関係に置かれているのに対し、初演では大山金太郎と山口アイ子の関係に置かれている、という点だ。

そのため、クライマックスとなる大山金太郎の回想シーンは、自分がこれまでに観たどの熱海よりも、重く、悲しく、おかしく、せつない場面となった。しかしここまで非常にいい演技と存在感を見せた長谷川京子が、この段階に来てややパワーダウンしたのは残念だ。彼女のキャリアを考えればいたしかたないと思う反面、アイドルの中から名女優を引き出してきたつかこうへいだったら、この素材をもっと生かせていたかもしれない、と思ってしまうは自分の中でまだつかの死に折り合いがついていないせいだろう。

カーテンコールで、山崎は火のついた煙草を部長刑事席の机の上に置き、4人はその席に向かって拍手を誘った。言うまでもなく、つかに対する敬意を表したものだ。

日本演劇界が、これからもつか作品を上演していく、という決意を示したのが今回の公演である。そして、時を同じくして北区つかこうへい劇団は解散を決めた。

その経緯を詳しくは知らない。しかし、劇場で配られた、解散と解散公演を知らせるチラシには「前進か死か」と綴られていた。かつて、つかこうへい事務所写真集のタイトルに掲げられた言葉だ。日本の演劇界も、その門下生たちも、明日に向かって力強い一歩を踏み出した。あとは自分たち観客がどうするかだが、そんなもん決まっている。徹底的に観続けるだけだ。

「抜け目なく見透かしてやろうって腹だから、そりゃあ凄え形相だ」

って言われるぐらいの姿勢でな。

蛇足だが、この1カ月の間に、勤めている会社の仕事で熱海と、大山の故郷である五島に行った。そして熱海殺人事件を観た。特に何の意味もない偶然ではあるが、そこに意味、いや意義を見出してやろうかとも、少しだけ感じている。

Atami2011

公式HP
http://www.rup.co.jp/information/atamisatsujin_next.html


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2011年1月22日 (土)

四季「マンマ・ミーア!」びっくり仰天 樋口麻美ドナ

ドナ・シェリダン 樋口麻美
ソフィ・シェリダン 谷口あかり
ターニャ 八重沢真美
ロージー 青山弥生
サム・カーマイケル 阿久津陽一郎
ハリー・ブライト 味方隆司
ビル・オースティン 脇坂真人
スカイ 田中彰孝
アリ 木内志奈
リサ 柏 円
エディ 丹下博喜
ペッパー 大塚道人

・・・そうか、またマンマ・ミーア!を東京で上演しているのか。懐かしいのう。

東京初演でソフィを演じていた樋口麻美が、ドナを演じる日が来るとは・・・

わしも若いころは、大阪、福岡、名古屋、広島と観て回ったもんだが、今やそんな元気もない。リニアが開業して大阪まで1時間ちょっとだし、近所の茨城空港から全国どこにでも行けるとはいえ、遠征は老骨にちとこたえてならん。しかしここはひとつ、ひさしぶりに観に行かねば・・・ところで、今年は西暦何年になるのかな。

ってまだ2011年じゃないか!

劇団四季の時計はどうなっているんだ?あざみの近辺は時空が歪んでいるのか?

そりゃ樋口麻美だってもう30過ぎなわけで、ソフィの年齢じゃない。しかし、どう見たってまだドナ役には早すぎるだろう。

これは冗談キャストとしか思えない。そういうのは、阿久津サムとか、渡辺ラダメスとか、冗談の似合うヤツらでやってくれい。芝ジーザスとかな。

とかなんとか言いつつも、この目で確かめてみないことには、といそいそと海劇場へ。相変わらずの釣られ体質である。

もちろんちょっとした期待はある。樋口麻美は「ウェストサイド物語」でアニタを演じて以来、大きくステップアップした気がする。最近では、「コーラスライン」でヴァルを演じた。結局未見ではあるものの、なかなかの好演だったようだ。そうした経験で面白いドナを作り上げているかもしれない。

青山ロージーと八重沢ターニャの名人芸コンビが進んでいると、ちょっこしフライング気味に登場した樋口ドナ。見た目は・・・やっぱり若いだろ。とてもハタチの娘がいるようには見えない。でもまあ、そういう年に見えないカワイイおばさん、っていうのは世の中にたくさんいる。そう考えれば全くおかしなわけではない。

でもちょっと気になったのが樋口麻美の話し方。ご存じのように、彼女のセリフ回しは四季の母音法があまりにもはっきりくっきりしている。その口調は、このポップな舞台にあまり似合わないのである。

しかし、歌い始めると印象が変わった。「MONEY,MONEY,MONEY」「MAMMA MIA」「DANCING QUEEN」とも、低音の効いたパンチのある歌声で、ドナの存在感を際立たせている。これはなかなかいい。一方で、「SUPER TROUPER」や「ONE OF US」「Slipping Through My Fingers」など、どちらかというと柔らかい感じの歌は、ちょっとカドが立っててしっくりこない気がする。「Winner Takes It All」は迫力があって良かった。

そのセリフ回し同様、演技においてもひとつひとつの動きや表情を折り目正しくこなしている。そこは好き嫌いが分かれるところだろうが、回りのキャストもそれに影響されたかのように、おそらくはまだこなれていない主役を気遣ってか、実に丁寧に演じていた。その結果、そうかここはこういう演技をするところなのか、こういう間をとるべきなのか、と気付くことの多かった公演になった。

常に基本に忠実なのは、樋口麻美という女優の持ち味なのかもしれない。その姿勢を保ちつつ、今後どのように成長していくのか注目だ。しかし先は長いなあ。いつかは樋口ドナ、木村花代ターニャ、吉沢梨絵ロージーなんて時代が来るのかな、と妄想していたが、その一角だけとんでもなく早く実現してしまい、残りの2人は実現不可能になった。いや、長く演じていれば、いつの日にかきっと――。

実はこの日はほかにも注目ポイントがあった。

まず、初めてお目にかかる谷口あかりソフィ。かわいいソフィは大歓迎だ。歌唱力最強の江畑晶慧ソフィのあとだから、ちと歌に難点を感じるかもしれないが、ぜんぜん許容範囲。ただ、いかんせんあの外巻きヘアーが似合わない。何度も主張しているが、あの髪型を強制するのはやめにしてほしい。ベンドラやリーズルな髪型のままだったら、激萌えソフィになれるのに。

そしてもうひとり、アンサンブルに泉春花の名前が。55ステップスで神技を披露していたバトントワリングの女王だ。自分この人も大好きなんである。バトンの神技は誰もが知るところだが、演技や歌は未知数だ。ぜひ何かの役を獲得してほしいものである。ピコとかどうかな。そりゃ個人的な趣味に走りすぎか。

濱田めぐみのドナでもびっくり仰天だったのに、さらに低年齢化が進むドナ。いったい四季の、いや日本のマンマ・ミーア!はどこに向かうのだろう。それにしても、四季はあれだけ団員がいて、主役級の層はそんなに薄いのか?起用法に一考の余地があるのではないか?そうした中、いったん四季を出た役者がまたその舞台に出るケースが増えているのはいいことだ。うまくバランスを取って、これからも面白い作品を見せてほしい。役者も作品の一部ですよ!

そうだ、思い出した。みなが基本に忠実な演技をしているのに、1人だけアサッテのほうを向いていた奴がいた。言うまでもなく阿久津サム。あれ、誰か止めたほうがいいんじゃないのか。ほとんどただの変質者である。一挙手一投足がことこどとくヘンで、いちいち笑いを誘う。俺はそういうの嫌いじゃないけど、つうか大好きだけど、ABBAは怒るだろ。

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四季「マンマ・ミーア!」ホームページ

http://www.shiki.gr.jp/applause/mammamia/


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2011年1月15日 (土)

アプローズ~映画「イヴの総て」より~

マーゴ・チャニング 前田美波里
イヴ・ハリントン 上田亜希子
ハワード・ベネディクト 倉石 功
ビル・サンプソン 石原慎一
ドウェイン・フォックス 佐野瑞樹
バズ・リチャーズ 越智則英
カレン・リチャーズ 平田朝音
ボニー 澪乃せいら

吉沢梨絵がブログで呼びかけていたので、ミュージカル「アプローズ」を観にティアラこうとう(江東区公会堂区)へ出かけた。吉沢梨絵の命令には従わなければいけない。

1970年ブロードウェー主演、1972年劇団四季による日本初演の名作だが、自分は初めて観た。その曲は、この2年ほど四季の「ソング&ダンス 55ステップス」でいやというほど聴いていたが。初演の越路吹雪からこの役を受け継いで演じた前田美波里が、近年になってまたこの作品に取り組み、旬を過ぎようとしている大女優マーゴを演じている。そしてその座をおびやかす新人女優・イヴに四季OGの上田亜希子。自分にとっては、四季時代の彼女は「コーラスライン」のマギー役の印象が強い。そんなにたくさん観た舞台ではないし、マギーは決して目立つ役でもないのだが、上田マギーの記憶は不思議と比較的はっきりしているのだ。

さて、まずとにかく前田美波里がすごい。何をいまさら、と言われるかもしれないが、もちろん彼女がすごい人であることは知っている。しかし、初めてそのすごさを身をもって体験した、ということだ。

考えてみると、前田美波里という人については昔からテレビ番組や、映画「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」で知っていたし、舞台でも「マンマ・ミーア!」ターニャ役や「レ・ミゼラブル」のテナルディエ夫人役で見ていた。ターニャもテナルディエ夫人も同じ役を演じる他の役者とは段違いの存在感で、この人の実力は底知れないと感じていたが、やはり主役を演じたときの女優オーラは圧倒的である。

今年でおん年62歳になるというが、その年齢は全く感じさせない。演技も歌もダイナミックで、舞台全体、劇場全体にその全身から発せられるパワーが充満していた。こういう実力のある人が、都心のど真ん中ではない、扱いとしては地方劇場に属するステージに堂々と立ったり、四季や東宝でわき役をこなしているのだから、日本のエンターテインメント界もずいぶんとぜいたくなものだ。

対する上田亜希子が演じるイブは、純粋で聡明な人物かと思いきや、次第にそのしたたかな本性を見せていく役どころだが、最後までどこかいい奴か悪い奴か見定めきれないところを感じさせるあたりが良かった。美人だし。

映画は1950年代の作品で、今もって傑作の呼び声高くファンの多い「イヴの総て」。サスペンスタッチではあるが、現代のドロドロギスギスしたサスペンスに慣れきった目で見れば、かわいらしいぐらいのものである。「女ってこえー」と思わせるのは確かだが、男女問わず、上昇志向を持った人ならあのぐらいするだろ、という感じもしないではない。

そしてきょうの舞台を観る限り、そのサスペンス性はより薄く感じられた。その理由として、イヴよりもマーゴに重点を置いていること、そのマーゴを演じる前田美波里の、なんともいえない人間的な魅力がにじみでていること、などもあるが、何といってもこのミュージカル「アプローズ」では、野心や愛憎よりも、舞台への情熱、光と影とが乱反射する演劇界にかける人々の思いが前面に出ているからだ。

つまり、この作品はどこか「コーラスライン」へとつながる道を含んでおり、ストレスもあるけど、やっぱり演劇っていいよね、と感じさせる前向きで明るいメッセージが観客の心には残る。

本当に楽しい舞台だった。

ところで、ひょっとしたらこの日も吉沢梨絵が来ているかも、と思いちょっと客席を探したが(痛っ)、発見できなかった。代わりに望月龍平がいた。ちっ。ぼちぼち舞台に戻りつつあるが、ブログによれば3月に何かやらかしてくれるみたいなので期待している。またあの男のCMソング聞きたいなあ。

公演のウェブサイト
http://www.puremarry.com/applause.html

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2011年1月10日 (月)

舞台「銀河英雄伝説」第一章 銀河帝国編

ラインハルト・フォン・ローエングラム 松坂桃李
ジークフリード・キルヒアイス 崎本大海
グリューネワルト伯夫人アンネローゼ 白羽ゆり
ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ 宇野実彩子
ウォルフガング・ミッターマイヤー 中河内雅貴
オスカー・フォン・ロイエンタール 東山義久
バウル・フォン・オーベルシュタイン 貴水博之
ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ ジェームス小野田
セバスティアン・フォン・ミューゼル 堀川りょう
フリードリヒⅣ世 長谷川初範
フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト 吉田友一
エルネスト・メックリンガー 岡本光太郎
ベルンハルト・フォン・シュナイダー 村上幸平
アウグスト・ザムエル・ワーレン 土屋研二
コルネリアス・ルッツ 平野勲人
シュターデン ひわだこういち
オフレッサー 中村憲刀
アルツール・フォン・シュトライト 北代高士
アンスバッハ 高山猛久
オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク 園岡新太郎
ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム 石鍋多加史
 

昨年の発表以来、その出来が注目されていた舞台版「銀河英雄伝説」がついに幕を開けた。原作の序盤、ラインハルトが門閥貴族に打ち勝って権力を掌握するまで(「黎明編」「野望編」)の物語を、銀河帝国パートのみに絞って描く。

主演は「侍戦隊シンケンジャー」シンケンレッド役で、主に女性の大きなおともだちから絶大な支持を受けた松坂桃李。そして「シンケンジャー」でもそうだったが、周囲に「テニスの王子様ミュージカル」で人気を集めた俳優を多数配置していることから、完全に成人腐女シフトと思われた。いざ劇場に足を運んでみると、果たせるかな客層は完全にソレである。かねてよりの銀河英雄伝説ファンと思われる人は極めて少なく、以前「シンケンジャーショー」俳優出演回を観に行ったときの、森田涼花めあてのアイドリングオタよりさらに少数派だ。こりゃあ場違いなトコに来ちゃったかな、という感じが漂った。

しかし、始まってみるとこれがなかなかの出来栄えだった。

原作のほんの一部とはいえ、壮大なスケールの物語を2時間半あまりで描くわけだから急ぎ足にならざるを得ないが、重要な場面や、観客に訴えかける演出には時間を割いてじっくりと見せる。「銀英を舞台にする」だけに満足せず、芝居としていいものにしよう、という姿勢が大いにうかがえた。しかも、それがカラ回りせず、原作の世界観とうまく融合している。

演出面において特徴的なのが、宇宙空間での艦隊決戦の様子を、冗談のように人数の多いアンサンブルがその肉体で表現していることだ。さらに、彼らが口をそろえて、重要な「語り」を担当する。

この手法を可能にしたのは、演出の西田シャトナーだ。演劇好きなら耳に覚えのあるであろうその名前。90年代を駆け抜けた劇団「惑星ピスタチオ」の中心人物である。

小劇場ブームが去り、唯一生き残った劇団☆新感線がひとり勝ちを収めつつあった中で、それに対抗しうる勢力と目されたのがピスタチオだった。自分はその活動期間の中では後半のほうで1作観ただけだったが、西田シャトナー、平和堂ミラノ、腹筋善之助、佐々木蔵之介といった中心メンバーの豊かな才能がぶつかりあう、エネルギッシュな舞台だった。その演出の最大の特色が、すべてを人間の肉体で表現する「パワーマイム」だった。

ちなみに自分はその作品を観たとき、非常に面白いが、それぞれの才能が別々の方向を向いているな、と感じた。そこがいのうえひでのりの方向性をみなが共有しちている新感線との大きな違いだった。その後、平和堂ミラノ、佐々木蔵之介らは退団し、ほどなく劇団は解散した。それぞれの活動をまた観てみたいものだ、と思っているうちに、平和堂ミラノが病気により急逝してしまう。演劇界における大きな損失だった。佐々木蔵之介の活躍はご存じのとおりだが、西田シャトナーは最近どうしているかな、と感じることも少なくなるほど、自分の記憶から消えかかっていた。

話が長くなったが、その西田シャトナーと「パワーマイム」が、この舞台で突然、目の前に現れたのである。イゼルローン要塞の間近にガイエスブルグ要塞がワープしてきたようにびっくり仰天だ。

かなりアバンギャルドなこの手法は、下手をすれば失笑を禁じえない。しかし、ギリギリのところで踏みとどまり、この舞台に大きな生命力を与えるのに成功した。演出技法としてだけでなく、この表現によって、何百万、何千万という途方もない数字が飛び交う恒星間戦争においても、結局は人と人との戦いであることを象徴的に示すという役割も担っていた。

三枝成彰の手による重厚感あふれる音楽も実に効果的に銀河英雄伝説の世界観を支えていた。忠臣蔵もオペラにしたこの人の手にこの舞台の音楽を依頼したのは大正解だったように思う。ただ、劇場の施設の問題か、音響がいまひとつだったのは残念だった。

俳優たちの演技に目を転じると、主演の松坂桃李が実にいい。まあかなりシンケンレッドとだぶる演技ではあるのだが、声がよく出ていて、セリフが聞き取りやすい。舞台向きの人かもしれない。テニスの王子様出身の俳優たちも、みなとてもいい声を出していた。そうした若い人に人気の舞台が、着実にいい舞台俳優を養成していることがわかる。一方で、東宝ミュージカルに出演している東山義久の声が聞き取りにくい。何やってんだ東宝。とはいえ彼の場合もともとダンスの人である。オフレッサーとの死闘で繰り広げる殺陣では、その美しい身のこなしが、凄惨な「ミンチメーカー」と不思議なコントラストを成して妖しい美しさを醸し出していた。あの美しさが、セリフや演技にももっと感じ取れれば、実にいいロイエンタールになるかもしれない。とりあえず、ラインハルトが皇帝になるまでには「マイン・カイザー」と美しく発音できるようになっておいてほしい。

そういえば、「特捜戦隊デカレンジャー」のデカブレイク、吉田友一が、これまたデカブレイクな感じの演技で、この舞台の唯一ともいえる「笑い」を担当していた。原作やアニメ版の雰囲気とは違うが、ビッテンフェルトを愛されキャラとして使うあたりは、この作品の世界観をよく理解していると評価していい点だろう。

総じて、実にまじめに、いい舞台をみなで作り上げているという印象がある。さっそく「外伝」で6月にミッターマイヤーとロイエンタールを主役にした舞台を製作するそうだが、第二章、自由惑星同盟編?も大いに楽しみになってきた。

ただ、個人的に、ちょっとものたりない部分もある。それは、おそらく、この作品はきら星のごとく立ち並ぶいいオトコたちを堪能して、ちょうどお腹いっぱいになるように設計されているからだ。自分が女性だったら、さぞもっと満足できただろうになあ、と思うとちょっとくやしい。次の外伝は、ぜひカーテローゼ・フォン・クロイツェルを主役にしてだな、女性士官のオリジナルストーリーを……

Ginei

舞台版「銀河英雄伝説」の公式サイト
http://www.gineiden.jp/index.html

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2010年12月30日 (木)

ニューヨーク2010のまとめ

さて、ぶじ日本に戻り、今回の東海岸紀行を振り返る。

日本からANAの直行便でニューヨークに行くと、朝9時半に到着するのでその日はまるまる使える。しかし帰る日は朝から空港に行くので、その日は帰るだけ。というわけで、3泊なら3日、4泊なら4日が観劇に充てられる日ということになる。

今回は4泊の日程だったので4日間。その期間で8本の舞台を観た。前回は4日で11本、前々回は3日で8本だったから、ペースとしては悪い。

しかし、今回は本数だけでは語れない貴重な体験をした。大雪のニューヨーク。マンハッタン全体がすっぽりと雪に覆われた状況なんて、めったに出くわすものではないだろう。実は以前、2月に仕事で行ったときも雪に降られたが、そのときとは比べ物にならない。

そして大雪によるキャンセルを通じて触れ合った、地域の劇場を支える素敵な人たち。本当に何度感謝の言葉を書いても書ききれない。

見学に行ったハーレムのゴスペルや歴史資産も素晴らしかったし、ハーレムがかつてのイメージから脱却しようしている現実も目の当たりにできた。学んだことは多い。

もともとの計画は4日で11本だったから、観られなかった3本、とくに「THE RIDE」を体験できなかったのは残念だったが、旅にアクシデントはつきもの。こういうことだってある。

それにJFK空港は1日半ほど閉鎖になっていた。来る日がずれていたら、来られなかった可能性だってある。それを考えたら、予定どおりに来られて、公演の危ぶまれたスパイダーマンも観られた自分は、大いに幸運だったと言っえる。

今回観られなかったものは、また次の機会に観ればいい。同じものでなくても、世の中には面白いものが無限にある。それを発見できるかどうかは自分次第だ。

雪のセントラルパークで、ソリ遊びにいそしむ子供たちを横目に、ひとり公園スキーに興じていたおじさん。スキー板やウェアを持ってニューヨークに観光に来る人もいないだろうから、近所に住んでいる人なのだろう。前夜しんしんと雪が降り積もるのを見て、普通なら「明日の仕事はどうなるだろう」とか「交通機関に影響が出そうだな」とか考えるところ、このスキー野郎は「よーし、明日はセントラルパークでスキーだ!」と思いついたのだ。

素晴らしい。自分もそういう、「いい大人にもなって」と言われるいい大人になりたい。

それにしても、今回の4日間は実にあっという間だった。

「なんだ、もう終わりか…。面白かったなあ」

というのは2010年最大のヒット作「ゲゲゲの女房」で、風間杜夫演じる水木しげるの父親が、人生の終焉ならぬ終演を迎えたときに漏らした言葉だ。今回の旅を振り返って、同じ言葉が頭をよぎる。

あ、俺はまだ死なないけどね。

最後にタイムズスクエア(雪の前日)の様子を。

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2010年12月29日 (水)

食事一覧

今回は知人と会う約束もなく、後半は雪のため大いに行動が制限されたため、いつも以上に食生活がさびしいものとなった。

25日 17時 ネイサンズのホットドッグ

マクドナルドとサブウェイとネイサンズはあっちこっちにある。

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26日 12時 スターバックスのサンドイッチ、サラダ

トールモカは向こうでもトールモカだ。

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27日 7時 ホテルの朝食ビュッフェ

唯一レストランで食べた食事。でも高かった。

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27日 ハーゲンダッツのアイスクリーム(チョコレートピーナッツバター味)

しまった、スプーンがない!

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と思ったら、フタの裏についていた。

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これ、すげーうまい!なんで日本で売らないんだ?

27日 23時 吉野家のビーフボウル

この日の夜は本当に寒くて、42丁目の店から3ブロック移動しただけですぐに冷めてしまった。でもなまぬるい、そしてなぜかちょっと甘いミソ・スープが本当に暖かく感じた。

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28日 12時 ペンシルバニア駅で買ったサンドイッチ

電車の中で食べる。パンが親の敵のように固かったが、おいしかった。

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食事と呼べるようなものは以上で、あとはポテトチップやチョコレートを食べていた。

もちろん、それを胃に流し込んでいたのはペプシ・ワイルドチェリーやドクターペッパー、マウンテンデューなど、ヘルシーなアメリカン・ベバレッジの数々だ。

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2010年12月28日 (火)

Top of the Rock(トップ・オブ・ロック)

ニューヨークの旅行記なんだからきれいな夜景の写真のひとつも載せたらどうだ、という指摘があったので、「ベニスの商人」が終わった夜10時すぎに、4年前に上った「トップ・オブ・ロック」に行ってみた。けっこう遅くまで営業しているのだ。

不愉快な荷物チェックを経て、前回撮った有料記念写真をスキップしてエレベーターに乗ると、あっと言う間に展望フロアへ。屋外展望台は極寒だった。

やっぱり夜景はむずかしい。三脚もないから長時間露光も使えない。なんとか壁に押し付けたりして固定しても、寒いから手が震えてとても無理。

というわけで、なんとかまともに見える写真を2枚ほど貼っておく。

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The Merchant of Venice(ベニスの商人)

28日 19時
Broadhurst Theatre

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この夏、セントラルパークの野外劇場で上演され、評判を呼んだという「ベニスの商人」。それが期間限定でブロードウェーに進出だ。主役は誰あろう天下の名優アル・パチーノ。近年、ブロードウェーにハリウッドスターが参加するケースは多く、前回ニューヨークに来たときもハリー・ポッターでおなじみダニエル・ラドクリフ主演の「エクウス」を観たりもしたが(同じこの劇場だった)、こんな超弩級スターの演技をライブで見られるのだから、見逃す手はない。

チケットを早目に手配したところ、1階の前から5列目あたりが買えそうだったのだが、何しろ英語のストレート・プレイだ。うっかり寝てしまったらマフィアに殺されるんじゃないかと思い、2階の前のほうの席を選んだ。

劇場に入ると檻をイメージさせる円形の「商人のオフィス」が舞台上に形作られている。その檻部分が移動し、さまざまな場面を展開していくのだ。

開幕前から、そのオフィスでは数名の「商人」たちが仕事をしている。電信機や、登場人物の衣装の雰囲気からして、1920年ごろのイメージだろうか?もちろん原作の「ヴェニスの商人」の舞台は中世のイタリアだから、時代設定は大胆に変更されている。

基本的なストーリーは原作と同じだが、何しろユダヤ人商人シャイロックを演じるのがアル・パチーノだから、当然舞台の核は「ヴェニスの商人」アントーニオではなく、シャイロックに移る。そして、ユダヤ人に対するいわれなき差別を強調し、シャイロックに同情的なトーンで描かれているのが今回の公演の特徴だ。

シャイロックに同情的、といえば日下武史主演の劇団四季版もそうだ。しかし、四季のヴェニスの商人は、ギリギリのところで喜劇の枠を崩すことなく、観終わった人が「面白かったけど、そういえばシャイロックもかわいそうだよね」と思わせるように設計されている。そこへ行くと、今回のアル・パチーノ版(そう言って差し支えあるまい)は、基本的にシャイロックの悲劇にかなりの力点が置かれており、喜劇の要素は二義的という構成だ。

シャイロックへの同情を自然に生みだすために、ヴェニスの商人たちをやや滑稽に描く手法も、四季と同じ。バサーニオに至っては、滑稽というよりただの馬鹿になっている。

アル・パチーノは、どちらかというと抑えた演技。そこから紡ぎだされるシャイロック像は、「自分」が何者であるかを、誰かに、何かに担保してもらいたいと心のどこかで常に考えている「弱い人間」であるように見えた。金にこだわるのも、つまりは自分を支えてくれるものが金だからだ。娘が金を持って駆け落ちしてしまったことは、そのアイデンティティーに大きな影を落とすことになる。それでますます意固地になった結果、肉1ポンドの裁判が起きる。つまり、シャイロックにとって、この裁判は怒りや憎しみというよりも(怒りや憎しみはもちろんあるが)、むしろ自分の存在を賭けたものだった。

そして裁判でコテンパンにされたシャイロック。そのあとに、強制的にキリスト教に改宗させるため、洗礼を浴びせる場面があった。そのときの表情が忘れられない。すべてを否定され、何もかも失った男の顔。自分がなぜこんな仕打ちを受けるのか、なぜ自分はここにいるのか、いや、もはや自分が誰なのかも分かっていないであろう、ヌケガラのような「何もない」表情。解脱してその域に達した正の意味の「無」ではなくて、全てをなくしたことで落ちる負の意味での「無」の表情。人にこんな表情があるなんて、初めて知った。

もちろん、これはベニスの商人をきちんと観たのが四季版ぐらいしかなく(恐れを知らぬ川上音二郎一座」の劇中劇は別)、シェイクスピアに関する造詣もなく、かつ英語が分からない自分が、相当な疲労感の中で観た感想だから、合っている自信はない。しかし、観てよかった、ということだけは自信を持って言える。

本来喜劇だが、今回はかなり悲劇の要素が濃く、しかも英語のストレートプレイ3時間というのは正直きつかったが、前述したようにバッサーニオが本当に馬鹿で、どうやって「3つの箱」をクリアするのかと思ったらクラシアーノの反則なヒントで正解を見つける、といった場面など爆笑する場面もある。また普通は聡明な女性として描かれるポーシャが、聡明は聡明だがかなりの肉食系女子で、その演技は目が離せない。

来年も、ハリウッドスターの舞台への登板がいくつも伝えられている。次にブロードウェーで出会えるのは誰だろう?ニューヨークの新しい楽しみ方のひとつができた。

ところで、米国の劇場と日本の劇場との決定的な違いは、男性用トイレの混み具合だ。日本ではほとんどガラガラなので、休憩時間にダッシュする必要もないのだが、米国では男女比が拮抗するのでそれなりに混む。そして、この日は男女比が7:3ぐらいで男性が多く、男性用トイレは行列だった。もう少しで2幕に間に合わないぐらい。やはり「ゴッドファーザー」世代の男性にとって、アル・パチーノの存在は不動なんだろう。もっとも日本人で、自分と同じ世代の人は、ゴッドファーザーよりも先に榊原郁恵の「アル・パシーノ+アラン・ドロン<あなた」で覚えてしまったケースが多いと思うが・・・

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New Jersey Transit(ニュージャージー・トランジット)

ミルバーン駅にはプラットフォームがない。なので電車が目の前に入ってくる。なかなかスリリングだ。

 

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Les Miserables(レ・ミゼラブル) ツアー版新演出

28日13時30分 Paper Mill Playhouse

 

昼前にマンハッタンを出て、一昨日雪の中をさまよったミルバーンへ再びやってきた。この日の公演は午後1時30分からである。

こんな雪の中を俺は歩いていたのか。

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この看板を見落としていなければ、もう少し早くたどり着けたのだが・・・注意力が足りなかった。俺はコナンにはなれないと思う。

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晴れていれば、郊外の美しい街である。

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5分ほどで到着。太陽のありがたみをしみじみと感じる。自然と「太陽戦隊サンバルカン」の主題歌を口ずさむ。♪太陽が もしも なかったら~

ポスターの顔が雪に埋もれ、ミゼラブルな状況になっている。

窓口に行くと、おとといとは違ったお兄さんが座っている。「○○さんと話したいんだけど」と言うと「○○って、ウチにはいないよ?」との答え。うっ。おとといの体験は雪の人によるマボロシだったのか。弱ったなあ、と思っていたら○○さんが出てきた。単に俺の発音が悪かっただけのようである。その自分の名前をひどく発音されている声を聞いて顔を出してくれたのだから、菩薩さまのような人である。

「戻ってきたのね。きょうのショウで良かった?」とチケットを用意してくれた。感謝で声も出ない。阿呆のようにサンキューを繰り返し、お兄さんにも礼を言うと「ノープロブレムだ」とにこやかな返事。Paper Mill Playhouseの名を、俺はずっと忘れないだろう。

で、どうやらその席はボックスオフィスを取り仕切る○○さんがいざというときのためにギリギリまでリザーブしておく席、つまり劇団四季で言えば前日予約でリリースする席だったようで、どえらくいいポジションだった。もうこの人には一生頭が上がらない。

 

さて。ツアー版新演出のできはどうか。帝劇公演も、2011年の上演は従来演出で行うが、その次からはこの新演出になるのだという。なぜツアー版と同じにするのか不思議だが。

ここから演出についてネタばれします。先入観なく新バージョンを見たい方は、どうかこの先には足を踏み入れませんように。雪で埋まりますよ。

全体的に、演出が変わったというよりも、舞台装置が変わったという印象のほうが強い。レ・ミゼラブルの重要な演出手法である回り舞台を使わない以上、当然舞台装置は大きく変わるのだが、ツアーに合うように「簡素化」した、という雰囲気はあまりない。

むしろ、従来演出で舞台装置がほとんどなかったところに、新たに装置を投入したりしており、より舞台を作りこんだように感じる。考えてみれば、25年も前に作られた舞台装置より、技術がぐっと進歩している今の装置のほうが、効率的に演出を支えることができるかもしれない。

長く親しんできた演出が変わるのは受け入れがたい、という言い分もよくわかる。しかし、一回観てみれば「これはアリだな」と思う人は多いだろうと予想する。

ただバリケードややっぱり小さいと感じた。おそらくステージの大きさで調整するだろうから、帝劇ではもう少し大きくなり、違和感もなくなるかもしれないが。

回り舞台がなくなることで、アンジョルラスの最後はどうなるのか?と懸念するかもしれない。今回はある演出で別の形で見せるのだが、ここは賛否が分かれるところだろう。自分は、戦場の悲惨さ、ミゼラブルな状況を伝えているという点で許容できた。

むしろ課題として挙げるなら、個別のシーンの装置ではなく、全体を見てのことだと思う。レ・ミゼラブルでは、実はバリケード以外にはこれといって大きなセットはない。その分、バリケードも大きく見えるし、シンプルな場面では想像力を働かせることができる。それに対し、新版ではどの場面もそこそこにセットを作りこんでいる。今回の試みで最もチャレンジしているのは、そこが受け入れられるかだ。

また、背景に絵画を使っていることも特徴的だ。パリの街並みや下水道などを、絵によって表現するのだが、カキワリでなく、絵画を投影するのだ。ときどき、微妙にCGを使って動きを見せるところもある。しかしあくまで「映像」ではなく「絵」にすぎない。幕が上がる前にも1枚の絵画が投影されており、そこにはビクトル・ユーゴーのサインもあった。

もともとユーゴーレ・ミゼラブルを書き始めたときは、人間模様を縦糸にしつつ、フランス革命後の歴史と、当時のパリの様子を記録することが大きな目的だったという。ミュージカルとしてのレ・ミゼラブルは人間模様が中心にして、あとはそぎ落としているのだが、そこをうまく補う形となった。一方で、これも舞台装置と同様「想像力」を働かせる機会を失わせることにもなっている。

やはり、この評価は多くの人が観てから決まっていくのではないか。すべて新演出に切り替える、という方針を明確にしたとはいえ、反響次第では変更もあり得るだろう。

装置以外の演出変更ももちろんある。舞台の端のほうでやりとりをするシーンが、真ん中で演技するように変わった場面が多い。コンパクトな舞台でも演じられるように、ということだろう。

また具体的なところでは、「○○年 ○○」という、時間と場所を映し出すことがなくなった。そのかわりに、ジャン・バルジャンが司教様の心に触れて生まれ変わったあと、「Les Miserables」とタイトルがバーンと大映しになる。これは高まる。劇団☆新感線なんかがやっている手法だ。

あと、ガブローシュが戦場で歌う歌が、前のものに戻っていた。バルジャンとジャベールの「対決」には格闘戦が濃くなっていた。ほか、挙げていけば多くの違いはあるが、いずれも本質的な変化とは言えないものばかりだと思う。

カンパニーの面々に視点を移すと、全体的に歌唱力重視の布陣で、みな激しく歌いあげる。バルジャンも、ジャベールも、ファンティーヌも、エポニーヌも、そしてテナルディエまで。そのため、やや情感に訴える側面が薄かったようにも感じた。

その中でも突出していたのがアンジョルラス役のJeremy Haysで、誰もあんたにゃついて行かないよ、というような俺様アンジョルラスだった。その目には、マリウスも、グランテールも、市民も、誰も映っていない。見ていて実に面白かった。かつての岡幸二郎をちょっとほうふつさせる。

しかしここまでパワフルな歌声に満ちたレ・ミゼラブルもそうそう観る機会がないだろうから、ツアーのどこかで観る機会があったら、ぜひ足を運ぶことをお勧めする。天候には注意な。

とにかく、このツアー公演を観ることができてよかった。もういちど、支えてくれた皆さんに感謝をしたい。

Paper Mill Playhouse
http://www.papermill.org/

レ・ミゼラブル公式WEBサイト(ツアースケジュールも)

 http://www.lesmis.com/

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朝のマンハッタン

朝、時間があったので少し街を歩く。買い物でもしたいところだが、まだ店は開いていない。

ロックフェラーセンターのクリスマスツリー。昨日くれば雪化粧がもっと決まっていたかな。

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こちらはセクシーな看板も多いのだが

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下着姿の写真より、むしろどんなゲスなものを売ってるんだろうかと気がかりになる。

いや、それよりこのショーウインドーのエロさといったらどうだ!

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服を脱ぎ散らかし、全裸で立つマネキン。素晴らしいセンスである。

と、除夜の鐘では消し去れないほど多くの煩悩を抱えている人間は海外に行ってもだいたいこんなもんだ。


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2010年12月27日 (月)

INTERMISSION

飛行機に乗るのでちょっとお休みします。続きは家に帰って風呂入ってアイス食べてから書きます。

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Mary Poppins(メリー・ポピンズ)

27日 19時 New Amsterdam Theatre

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4年前に大いに魅了され2年前にも観たが、今回もやっぱり来てしまったメリー・ポピンズ。ディズニーとキャメロン・マッキントッシュがガチでぶつかって出来た珠玉のこの作品が日本で上演される気配は今のところない。

今回、ぜひまた観たいと思ったのが、主役のメリーにLaura Michelle Kelly、バートにGavin Leeと、ロンドン初演のオリジナルキャストが再登板しているからだ。これは見逃せない。

が、劇場にやってくるとバートは代役とのことだった。残念だが、Laura Michelle Kellyが見られるだけでもよしとすべきところだろう。

そのLaura Michelle Kellyのメリーは、CDで聴いていた歌声と全く同じ(当たり前だ)のにも感動したが、表情、口調、しぐさなど、すべてがまさにメリーポピンズ。4年前に見たブロードウェイ初演女優のAshley Brownも素晴らしかったが、Ashleyの場合は独特なかわいらしさがあって、映画(ジュリー・アンドリュース)とはまた異なる魅力のメリー先生だった。しかしこのLauraはまさにメリーポピンズそのもの。映画のイメージも踏まえつつ、独自の魅力を発揮している。うーん、いい。見られてよかった。

1シーン1シーンが非常に丁寧に作りこまれており、素敵な音楽に身をゆだねて安心して最後まで楽しく観ることができ、終演後はしみじみとした感動が残る。この名作を、日本で観られる日は来るのだろうか?

チケット手配をしているときの感じでは、だいぶ売れ行きは落ちている感じである。「ターザン」「リトル・マーメイド」と興行的には失敗続き(作品的にはターザンは好きだが)のディズニーとしては成功のほうだろうが、「ライオンキング」「美女と野獣」ほどのヒットにはならなかったようだ。そうロングランも続かないかもしれない。寂しすぎる話ではあるが、この状況を見て、多少なりともディズニーやマッキントッシュ側が弱気になってくれれば、これこそ「夏」劇場で・・・。いや、まじでお願いします、代表様。

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